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運命を決めるのは自分
恋人は王子様 8
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子役として3歳でデビューした海直が、正式にダンサーとしてデビューしたのは、クラレンスがデビューした年と同じ、13歳のときだった。ダンス中心のクラレンスとは対照的に、海直の方はスタンダードもラテンもバレエも踊れるが、ミュージカルなどの歌う舞台を得意とする海直。それに合わせてクラレンスもボイストレーニングをして、苦手の歌を克服しようとしていたので、デビューのミュージカルには二人で出た。
古典のロミオとジュリエットをアレンジした舞台で、クラレンスがロミオ役、海直がジュリエット役で踊った。声変わりの兆しのない高い澄んだ海直の声は、雑誌でも絶賛された。
「『ダンサー、クラレンス・アスターの家に引き取られた彼は幸運だ。クラレンスが彼の才能を見出してくれたのだから』ですって。なかなか分かってるじゃないの」
公演も観に来てくれて、雑誌の評論を確認していたアンジェラが、嬉しそうに朗読してくれる。
「本当にそうですよね。クラレンスが引き取ってくれなかったら、僕はダンスも歌もやっていなかっただろうし、無事で生きていられたかどうかも分かりません。アンジェラとも姉弟みたいになれなかっただろうし」
自らの弟のように海直を可愛がってくれて、小学校入学当初は泣いて通えない海直の手を引いてくれたアンジェラ。彼女は確かに海直の姉だった。
「兄さまと海直が結婚したら、本当に姉弟よ、私たち」
結婚できる年までは残り3年。最初から海直はクラレンスのことが大好きで、クラレンスも海直を運命と決めていたので、何も障害はない。クラレンスは一貫して自分の意思で海直を選んだと言っているが、そういう運命の感じ方もあるのだろうと海直は納得していた。
「この写真は良く撮れているね。海直がとても可愛いよ」
「クレアもとても美人で、かっこいいです……」
初めて出会ったときが18歳、それから11年経って29歳になったクラレンスは、壮絶な大人の色気を発している。ダンスでは「その指先にまで美が宿る」と絶賛されるほどだった。
雑誌に載っているのは、有名なバルコニーで二人が見つめあって歌うシーンと、一人一人の顔のアップの写真だった。その写真が、海直とクラレンスにとって、後に問題を運んでくるなど、海直はまだ知る由もなかった。
同じ舞踏団のヴァンニは、最近はリュシアンと組むことが多いようだ。
そのことについて、海直とクラレンスはリュシアンとヴァンニ、双方から相談をされていた。
「運命だってことは、ヴァンニも分かっているはずなんです……それなのに、彼、どうしても僕とは結婚をしたくないって言ってて」
天使のような巻き毛の金髪に澄んだ緑の瞳のリュシアンは、デビューした14歳の頃に、妖精と言われていた印象そのままに、美しく育っていた。ダンスではヴァンニのパートナーを務めて、女性役だけでなく男性役として自分よりもずっと大柄なヴァンニをリードすることもあるという。そのギャップがファンにはたまらないと評判で、二人はダンスのパートナーとしてはうまくいっているように見えた。
「ヴァンニは、まだクラレンスのことを諦めきれていないのでしょうか?」
「最近はあまりクレアに絡むこともなくなったんですがね」
リュシアンと話すときには、クラレンスは海直に任せて、大抵はそばでそっとコーヒーを飲んでいる。幼い頃にクラレンスのコーヒーを飲んでから、コーヒーに良い印象のない海直は、稽古場近くのカフェでもいつも紅茶を頼んでいた。真っ黒になるくらい濃い紅茶は、ミルクとお砂糖を入れないととてもではないが飲めたものではなかったが。
幼馴染のヴァンニが相談するときには、逆に海直の方が黙っていて、クラレンスが話をする。
「俺もお前みたいに『自分の運命は自分で決める』という自分勝手な人間になりたいよ」
「自分勝手とは失礼な。私は海直の意思も尊重している。そうだね、海直」
「は、はい。もちろんです」
急に話を振られて、海直は齧っていたベーグルサンドを飲み込んで、大急ぎで返事をした。幼馴染の気安さなのか、クラレンスはヴァンニに対して厳しい気がする。
「リュシアンのどこが不満なんだ。貴様にはもったいないくらいじゃないのか?」
「……説明が難しいが、リュシアンじゃないんだよ、俺が求めてるのは」
「なるほど……そういうことか」
それでクラレンスは通じ合うところがあったようだが、海直にはヴァンニがリュシアンではいけない理由がよく分からなかった。
思春期になっても反抗する理由がなかったし、海直はクラレンスと一緒に眠っていた。ベッドに入ると、クラレンスが胸の上に抱き上げてくれる。ダンスで男性同士でもリフトも軽々とするクラレンスは、整った綺麗な顔立ちに似合わず、筋肉質で衣装で隠れるので見た目では分からないが、触ってみるとその体がしっかりとしているのが分かる。
小さな頃から一緒にお風呂に入り、一緒に眠っているので、海直はそれをよく知っていた。筋肉は力を抜くと柔らかくなるので、クラレンスの胸を枕にするとものすごく気持ちいい。
その気持ち良さが、13歳にもなってくると多少困りものでもあった。
「クレア、あの……おトイレに行きたいかもしれません」
「行きたいかもしれない?」
もぞもぞと脚を擦り合わせて、歯切れの悪いことを言う海直に、クラレンスがくふりと色っぽく笑う。
「海直は、まだ、だったね」
「ひゃん!?」
パジャマ越しに中心を撫でられて、海直の口から妙な声が出てしまう。触れられた瞬間に走った感覚は、腰に電流でも通ったかのようだった。
「ま、まだって……そういう?」
「ここから、性液が出たことはないだろう? 出なくてもイけるって言うけど、試してみる?」
「だ、ダメです! ぼ、僕、クレアと結婚してもいないのに!」
艶やかに微笑むクラレンスに、理性がぐらぐらと揺れて崩れそうになる海直は、半泣きでクラレンスの胸を押した。
「私の忍耐力を試しているのかい?」
「だって……」
イギリスでは16歳以下の児童と性交をすれば、成人の方が罪に問われる。
「後3年……そしたら、僕はクレアと正式に結婚できます」
それまでは海直も、クラレンスも我慢をする。
「それができないなら、僕、別のお部屋で寝ます」
「海直がいないと胸がすかすかして眠れないよ」
大人として身分も地位もあるクラレンスに妙な評判は立てたくなくて、必死になって説得すれば、クラレンスは大人の分別を見せてくれた。泣きそうになるくらいクラレンスが愛しくて、どうにかなってしまいたい気持ちはあるのだが、海直は体も小柄な方だし、どうすればそれができるかも朧げにしか分からない。
18歳のときからずっと一緒にいて、海直を選んでくれたクラレンスもまた、他の相手との経験がないというのも、海直には気になっていた。学校で相応の性教育は受けているが、男性同士が具体的にどうすればいいのか、海直はよく分かっていない。男女と違って、男性同士だと特別な準備があるということはなんとなく聞き及んでいた。
「それで、なんで俺に聞くんだ?」
「他に参考になりそうなひとがいなかったんです」
次の日に、海直は休憩時間にヴァンニを呼び出していた。何度もクラレンスに同席して相談を受けているヴァンニならば、男女共に浮名を流していて、詳しいだろうと勝手に思ったのだ。
「男同士か……使う場所は分かってんのか?」
知らずに海直を通せんぼしてしまって、お漏らしをさせたときの罪悪感があるのか、ヴァンニは意外と海直には優しかったりする。問いかけにこくりと頷けば、言いにくそうに説明してくれた。
その使う場所が何度も使ううちに濡れるようになるのだが、最初の頃は濡れないから潤滑剤が必要なこと。そこは本来受け入れる場所ではないので、慣れるまでは拓いて準備をする必要があること。
なんとなく、海直が抱かれるような雰囲気で説明を受けていたが、ふと、海直は疑問を口にしてしまった。
「受け入れる方に詳しいんですね」
「な!? んなわけ、あるか!」
言ってはいけないことを口にしたようで、ヴァンニはそこで話を終わりにして逃げてしまう。
「ヴァンニと、何を話していたんですか?」
「えっと……ごめんなさい、内緒です」
その後でヴァンニの様子がおかしかったのか、リュシアンに聞かれたが、まさか男性同士の性行の方法を具体的に説明してもらっていたなど言えず、海直は誤魔化してしまった。
「もしかして、ヴァンニは君を口説いたんですか?」
「違います! 僕はクレア一筋です」
妙な誤解をされそうになって海直が慌てて否定したときに、稽古場の入り口付近が騒がしくなる。入ってきたのは酷く苛立った様子のクラレンスと、その遠縁のヘイミッシュとスコットだった。
「海直の両親が見つかった」
あの雑誌の写真は海を越えて、日本にまで届いていたらしい。
乳児のときに赤ん坊を誘拐された夫婦が、海直がアスター家に引き取られた経緯を美談のように書いていたあの雑誌を読んで、警察に連絡し、乳幼児の人身売買を取り締まる国際警察が動いて、海直が保護されたときに採取したDNAとその夫婦のDNAサンプルが一致したという。
「僕の、本当の両親が?」
両親の手によって売られたのだと思い込んでいた海直にとっては、それは寝耳に水だった。
古典のロミオとジュリエットをアレンジした舞台で、クラレンスがロミオ役、海直がジュリエット役で踊った。声変わりの兆しのない高い澄んだ海直の声は、雑誌でも絶賛された。
「『ダンサー、クラレンス・アスターの家に引き取られた彼は幸運だ。クラレンスが彼の才能を見出してくれたのだから』ですって。なかなか分かってるじゃないの」
公演も観に来てくれて、雑誌の評論を確認していたアンジェラが、嬉しそうに朗読してくれる。
「本当にそうですよね。クラレンスが引き取ってくれなかったら、僕はダンスも歌もやっていなかっただろうし、無事で生きていられたかどうかも分かりません。アンジェラとも姉弟みたいになれなかっただろうし」
自らの弟のように海直を可愛がってくれて、小学校入学当初は泣いて通えない海直の手を引いてくれたアンジェラ。彼女は確かに海直の姉だった。
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「この写真は良く撮れているね。海直がとても可愛いよ」
「クレアもとても美人で、かっこいいです……」
初めて出会ったときが18歳、それから11年経って29歳になったクラレンスは、壮絶な大人の色気を発している。ダンスでは「その指先にまで美が宿る」と絶賛されるほどだった。
雑誌に載っているのは、有名なバルコニーで二人が見つめあって歌うシーンと、一人一人の顔のアップの写真だった。その写真が、海直とクラレンスにとって、後に問題を運んでくるなど、海直はまだ知る由もなかった。
同じ舞踏団のヴァンニは、最近はリュシアンと組むことが多いようだ。
そのことについて、海直とクラレンスはリュシアンとヴァンニ、双方から相談をされていた。
「運命だってことは、ヴァンニも分かっているはずなんです……それなのに、彼、どうしても僕とは結婚をしたくないって言ってて」
天使のような巻き毛の金髪に澄んだ緑の瞳のリュシアンは、デビューした14歳の頃に、妖精と言われていた印象そのままに、美しく育っていた。ダンスではヴァンニのパートナーを務めて、女性役だけでなく男性役として自分よりもずっと大柄なヴァンニをリードすることもあるという。そのギャップがファンにはたまらないと評判で、二人はダンスのパートナーとしてはうまくいっているように見えた。
「ヴァンニは、まだクラレンスのことを諦めきれていないのでしょうか?」
「最近はあまりクレアに絡むこともなくなったんですがね」
リュシアンと話すときには、クラレンスは海直に任せて、大抵はそばでそっとコーヒーを飲んでいる。幼い頃にクラレンスのコーヒーを飲んでから、コーヒーに良い印象のない海直は、稽古場近くのカフェでもいつも紅茶を頼んでいた。真っ黒になるくらい濃い紅茶は、ミルクとお砂糖を入れないととてもではないが飲めたものではなかったが。
幼馴染のヴァンニが相談するときには、逆に海直の方が黙っていて、クラレンスが話をする。
「俺もお前みたいに『自分の運命は自分で決める』という自分勝手な人間になりたいよ」
「自分勝手とは失礼な。私は海直の意思も尊重している。そうだね、海直」
「は、はい。もちろんです」
急に話を振られて、海直は齧っていたベーグルサンドを飲み込んで、大急ぎで返事をした。幼馴染の気安さなのか、クラレンスはヴァンニに対して厳しい気がする。
「リュシアンのどこが不満なんだ。貴様にはもったいないくらいじゃないのか?」
「……説明が難しいが、リュシアンじゃないんだよ、俺が求めてるのは」
「なるほど……そういうことか」
それでクラレンスは通じ合うところがあったようだが、海直にはヴァンニがリュシアンではいけない理由がよく分からなかった。
思春期になっても反抗する理由がなかったし、海直はクラレンスと一緒に眠っていた。ベッドに入ると、クラレンスが胸の上に抱き上げてくれる。ダンスで男性同士でもリフトも軽々とするクラレンスは、整った綺麗な顔立ちに似合わず、筋肉質で衣装で隠れるので見た目では分からないが、触ってみるとその体がしっかりとしているのが分かる。
小さな頃から一緒にお風呂に入り、一緒に眠っているので、海直はそれをよく知っていた。筋肉は力を抜くと柔らかくなるので、クラレンスの胸を枕にするとものすごく気持ちいい。
その気持ち良さが、13歳にもなってくると多少困りものでもあった。
「クレア、あの……おトイレに行きたいかもしれません」
「行きたいかもしれない?」
もぞもぞと脚を擦り合わせて、歯切れの悪いことを言う海直に、クラレンスがくふりと色っぽく笑う。
「海直は、まだ、だったね」
「ひゃん!?」
パジャマ越しに中心を撫でられて、海直の口から妙な声が出てしまう。触れられた瞬間に走った感覚は、腰に電流でも通ったかのようだった。
「ま、まだって……そういう?」
「ここから、性液が出たことはないだろう? 出なくてもイけるって言うけど、試してみる?」
「だ、ダメです! ぼ、僕、クレアと結婚してもいないのに!」
艶やかに微笑むクラレンスに、理性がぐらぐらと揺れて崩れそうになる海直は、半泣きでクラレンスの胸を押した。
「私の忍耐力を試しているのかい?」
「だって……」
イギリスでは16歳以下の児童と性交をすれば、成人の方が罪に問われる。
「後3年……そしたら、僕はクレアと正式に結婚できます」
それまでは海直も、クラレンスも我慢をする。
「それができないなら、僕、別のお部屋で寝ます」
「海直がいないと胸がすかすかして眠れないよ」
大人として身分も地位もあるクラレンスに妙な評判は立てたくなくて、必死になって説得すれば、クラレンスは大人の分別を見せてくれた。泣きそうになるくらいクラレンスが愛しくて、どうにかなってしまいたい気持ちはあるのだが、海直は体も小柄な方だし、どうすればそれができるかも朧げにしか分からない。
18歳のときからずっと一緒にいて、海直を選んでくれたクラレンスもまた、他の相手との経験がないというのも、海直には気になっていた。学校で相応の性教育は受けているが、男性同士が具体的にどうすればいいのか、海直はよく分かっていない。男女と違って、男性同士だと特別な準備があるということはなんとなく聞き及んでいた。
「それで、なんで俺に聞くんだ?」
「他に参考になりそうなひとがいなかったんです」
次の日に、海直は休憩時間にヴァンニを呼び出していた。何度もクラレンスに同席して相談を受けているヴァンニならば、男女共に浮名を流していて、詳しいだろうと勝手に思ったのだ。
「男同士か……使う場所は分かってんのか?」
知らずに海直を通せんぼしてしまって、お漏らしをさせたときの罪悪感があるのか、ヴァンニは意外と海直には優しかったりする。問いかけにこくりと頷けば、言いにくそうに説明してくれた。
その使う場所が何度も使ううちに濡れるようになるのだが、最初の頃は濡れないから潤滑剤が必要なこと。そこは本来受け入れる場所ではないので、慣れるまでは拓いて準備をする必要があること。
なんとなく、海直が抱かれるような雰囲気で説明を受けていたが、ふと、海直は疑問を口にしてしまった。
「受け入れる方に詳しいんですね」
「な!? んなわけ、あるか!」
言ってはいけないことを口にしたようで、ヴァンニはそこで話を終わりにして逃げてしまう。
「ヴァンニと、何を話していたんですか?」
「えっと……ごめんなさい、内緒です」
その後でヴァンニの様子がおかしかったのか、リュシアンに聞かれたが、まさか男性同士の性行の方法を具体的に説明してもらっていたなど言えず、海直は誤魔化してしまった。
「もしかして、ヴァンニは君を口説いたんですか?」
「違います! 僕はクレア一筋です」
妙な誤解をされそうになって海直が慌てて否定したときに、稽古場の入り口付近が騒がしくなる。入ってきたのは酷く苛立った様子のクラレンスと、その遠縁のヘイミッシュとスコットだった。
「海直の両親が見つかった」
あの雑誌の写真は海を越えて、日本にまで届いていたらしい。
乳児のときに赤ん坊を誘拐された夫婦が、海直がアスター家に引き取られた経緯を美談のように書いていたあの雑誌を読んで、警察に連絡し、乳幼児の人身売買を取り締まる国際警察が動いて、海直が保護されたときに採取したDNAとその夫婦のDNAサンプルが一致したという。
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