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運命を決めるのは自分
恋人は王子様 7
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アンジェラが母親のお腹にいるときに、クラレンスとアンジェラの父親は運命の相手と駆け落ちをしたと聞いていた。海直に両親の記憶がないように、産後すぐに母親も亡くなったアンジェラにも、両親の記憶はない。
「兄様には言わないでね」
そう前置きをされたのだけれど、海直にはクラレンスに黙っている自信はなかった。
アンジェラが10歳、海直が9歳、クラレンスが25歳の春のことだった。
その日は海直はダンスと歌の稽古が先生の都合で休みで、クラレンスは自分の練習のために稽古場に行っていて、アンジェラと海直で留守番をしていた。外はしとしとと小雨が降って、庭の薔薇の茂みを濡らしている。
庭を見渡すリビングのソファに座って、海直とアンジェラはハウスキーパーの淹れてくれたお茶を飲みながら、勉強をしていた。
「父様を名乗るひとから、会いたいって、手紙が届いたの」
下級生にお菓子を駄賃に上げて、言付けたという手紙は、屋敷に届ければ間違いなくクラレンスが捨ててしまうだろうからと、学校で渡された。
「クレアに相談しないんですか?」
「相談するまでもないかと思って。兄様は、もう、父様なんて眼中にないみたいだし」
自分の人生は自分で切り開く。運命の相手すら自分で決める。そこまではっきりしたクラレンスが、10年も前に自分たちを捨てた父親が今更現れても、冷たい対応しかしないことは分かりきっている。
アンジェラの意見に海直も賛成だったが、それとは別に心配なことがあった。
「誘拐犯のほとんどは、別れた親だって言いますよ。アンジェラに何かあったら、クレアはすごく心配します」
「私も会うつもりはないのよ。どの面下げて会いたいって言ってるかに、興味があるだけで」
産後に体調を崩して亡くなったというクラレンスとアンジェラの母親は、妊娠中に夫に捨てられたショックが大きかったのには間違いない。父親が母親を殺したようなものなのに、今更なんで出て来られるのか。
「運命の相手って、そんなに大事なものなのかしら」
納得して、両親は結婚したというのに、結婚20年目にして運命の相手が見つかったと裏切られる。
「アンジェラは、運命が嫌いですか?」
「兄様と海直のことは、応援するし、良いことだと思ってるわ。でも、私は運命を信じられないのよね」
そんな風に狂ってしまうのは怖いと呟いたアンジェラの横顔は、クラレンスとよく似ていた。
お風呂は別々に入るようになったが、海直は夜はクラレンスと一緒に眠っている。もう9歳なので一人で寝ても良いのだが、「結婚したらどうせ一緒に寝るのだから、構わないよ」と夜には寂しくなる海直に、クラレンスが理由を付けてベッドに招いてくれていた。
流石に胸を吸う癖はなくなったが、抱き締められるとクラレンスのしっかりと筋肉の付いた胸板や、割れた腹筋、ダンスで鍛えられた太ももやお尻を意識してしまう。
「クレア、アンジェラには内緒だと言われたのですが」
「なんだい。私と海直は夫婦になるんだよ。二人の間に秘密はなしだよ」
「僕、すごく心配なんです」
プラチナブロンドの髪に菫色の瞳、白い肌。クラレンスとアンジェラはとてもよく似ていて、顔立ちは美しく、気が強い。自分たちを捨てた父親の元に間違っても行くことはないだろうが、アンジェラは弾糾したい思いはあるのかもしれない。
「アンジェラがお父さんからの手紙を学校で受け取ったって言うんです」
「……あの男、アンジェラに近付こうとしているのか」
ギリッとクラレンスが奥歯を噛んだ音がした。まだアンジェラは10歳で、さらって行こうと思えば、大人の男性ならば簡単に連れ去れるだろう。
「学校にも話をして、怪しい人物が近付かないようにしよう。ヘイミッシュとスコットにも話をしておこう。海直、話してくれてありがとう」
礼を言われて、額にキスをもらって、海直は頬を染める。きっとアンジェラは海直がクラレンスに隠し事ができないのを分かっていて話したのだろうから、責められはしないと思うが、内緒だと言ったのを破ったのは、少しだけ申し訳なかった。
抱き締められると安心して眠くなる。秘密がなくなった安堵で健やかに眠っていた海直だったが、夜中にお手洗いに行きたくなって目を覚ました。9歳にもなって一人で夜にお手洗いに行けないのは恥ずかしいことかもしれないが、アスター家の屋敷は広くて、歴史があるために古く、改修工事もして綺麗に保たれてはいるけれど家鳴りがしたり、廊下が軋んだりすることがある。
「ごめんなさい、クレア、お手洗いに行きたいんですけど……」
恐る恐る呟くと、眠っていたクラレンスはすぐに起きてくれた。春とはいえ夜は冷える廊下を歩いて、バスルームに入る。用を足してほっとして手を洗っていると、バスルームの窓がガタガタと揺れた。そちらを見れば、人影がある。
「ぎゃー!? クレア! 誰かいますー! 助けてぇ!」
あまりのことに手が濡れたままで半泣きで走り出た海直に、クラレンスが「そこにいて」と告げて近くの窓から不審な影を追い駆けていく。もしも相手が銃や刃物を持っていたらと思うと、心配で泣き出してしまった海直に、悲鳴で起きてきたアンジェラが寄り添ってくれていた。
「不審者じゃない! この家のものだ」
筋肉質で何時間も舞台の上で踊るために体力のあるクラレンスからは逃れられずに、捕まえられてきた相手は、50代くらいの男性だった。
「警察に連絡した。警察が来るまで大人しくしてもらおう」
「父親に対して、なんて物言いだ」
その男性に冷たい視線を向けるクラレンスに、浴びせかけられた怒声に、海直はその男性が誰かを知った。
「あぁ、君がアンジェラだね。可愛い我が娘」
「近寄らないで! 兄さま、そのひとをどこかにやってしまって!」
「クラレンスになにを吹き込まれたのか知らないけれど、私はずっとアンジェラに会いたくて手紙を送っていたんだよ。全部クラレンスが処分してしまったようだけどね」
自分がしたことを棚に上げて、クラレンスを憎むような視線を向ける男性に、海直はぎゅっとクラレンスの脚にしがみ付いた。
「昔から私に懐かない、可愛くない子だった。アンジェラ、君はそんなことないだろう? お父さんと暮らしたいよね?」
「私が貴様に懐かなかったのは、貴様が不倫をしていたのを知っているからだ。母を苦しめて死に追いやった挙句に、運命の相手だか知らないが不倫相手との金に困って、アンジェラを盾に無心して来ようとするなど、言語道断」
何度も父親からの手紙を握り潰していたクラレンスは、その経済状況もしっかりと把握していた。
「私はこの家の当主だぞ。財産を受け取る権利があるはずだ」
「その件は弁護士と話してくれ。さぁ、お迎えだ」
呼んでいた警察が来たところで、クラレンスはその男性を警察に引き渡した。震えているアンジェラがショックを受けたのかと、海直は心配してその顔を覗き込む。
「我が父ながら、なんたる外道……地獄に落ちるといいのだわ」
ショックを受けているのではなくて、怒りに震えているのだと気付いて、海直はアンジェラの手を握った。部屋までアンジェラを送り届けて、海直はクラレンスと再びベッドに入る。頭を乗せたクラレンスの胸は、呼吸のたびに穏やかに上下して、ことことと心臓の音が聞こえていた。
「銃を持っているひとだったら……刃物を持っているひとだったら、クレアがどうなっていたか、僕、心配だったんですよ。もう二度とあんな危ない真似はしないでください」
「私が後れを取るはずがない」
「何があるか分からないんです。あんな真っ暗な夜の庭に、走り出て行ったりしないでください」
涙が零れてクラレンスの胸を濡らすのに、クラレンスが形のいい指を海直の髪に差し込んで、額にキスをする。
「海直は私を心配してくれる。愛してるよ、海直」
無謀なことをしたときには、はっきりとそれを止めてくれる。それが愛情なのだとクラレンスは嬉しかったのだという。
自信過剰で、強い王子様。
それはときどき、自分を過信した行動に走らせる。
このひとを繋ぎ止めなければいけないと、海直は誓っていた。
「兄様には言わないでね」
そう前置きをされたのだけれど、海直にはクラレンスに黙っている自信はなかった。
アンジェラが10歳、海直が9歳、クラレンスが25歳の春のことだった。
その日は海直はダンスと歌の稽古が先生の都合で休みで、クラレンスは自分の練習のために稽古場に行っていて、アンジェラと海直で留守番をしていた。外はしとしとと小雨が降って、庭の薔薇の茂みを濡らしている。
庭を見渡すリビングのソファに座って、海直とアンジェラはハウスキーパーの淹れてくれたお茶を飲みながら、勉強をしていた。
「父様を名乗るひとから、会いたいって、手紙が届いたの」
下級生にお菓子を駄賃に上げて、言付けたという手紙は、屋敷に届ければ間違いなくクラレンスが捨ててしまうだろうからと、学校で渡された。
「クレアに相談しないんですか?」
「相談するまでもないかと思って。兄様は、もう、父様なんて眼中にないみたいだし」
自分の人生は自分で切り開く。運命の相手すら自分で決める。そこまではっきりしたクラレンスが、10年も前に自分たちを捨てた父親が今更現れても、冷たい対応しかしないことは分かりきっている。
アンジェラの意見に海直も賛成だったが、それとは別に心配なことがあった。
「誘拐犯のほとんどは、別れた親だって言いますよ。アンジェラに何かあったら、クレアはすごく心配します」
「私も会うつもりはないのよ。どの面下げて会いたいって言ってるかに、興味があるだけで」
産後に体調を崩して亡くなったというクラレンスとアンジェラの母親は、妊娠中に夫に捨てられたショックが大きかったのには間違いない。父親が母親を殺したようなものなのに、今更なんで出て来られるのか。
「運命の相手って、そんなに大事なものなのかしら」
納得して、両親は結婚したというのに、結婚20年目にして運命の相手が見つかったと裏切られる。
「アンジェラは、運命が嫌いですか?」
「兄様と海直のことは、応援するし、良いことだと思ってるわ。でも、私は運命を信じられないのよね」
そんな風に狂ってしまうのは怖いと呟いたアンジェラの横顔は、クラレンスとよく似ていた。
お風呂は別々に入るようになったが、海直は夜はクラレンスと一緒に眠っている。もう9歳なので一人で寝ても良いのだが、「結婚したらどうせ一緒に寝るのだから、構わないよ」と夜には寂しくなる海直に、クラレンスが理由を付けてベッドに招いてくれていた。
流石に胸を吸う癖はなくなったが、抱き締められるとクラレンスのしっかりと筋肉の付いた胸板や、割れた腹筋、ダンスで鍛えられた太ももやお尻を意識してしまう。
「クレア、アンジェラには内緒だと言われたのですが」
「なんだい。私と海直は夫婦になるんだよ。二人の間に秘密はなしだよ」
「僕、すごく心配なんです」
プラチナブロンドの髪に菫色の瞳、白い肌。クラレンスとアンジェラはとてもよく似ていて、顔立ちは美しく、気が強い。自分たちを捨てた父親の元に間違っても行くことはないだろうが、アンジェラは弾糾したい思いはあるのかもしれない。
「アンジェラがお父さんからの手紙を学校で受け取ったって言うんです」
「……あの男、アンジェラに近付こうとしているのか」
ギリッとクラレンスが奥歯を噛んだ音がした。まだアンジェラは10歳で、さらって行こうと思えば、大人の男性ならば簡単に連れ去れるだろう。
「学校にも話をして、怪しい人物が近付かないようにしよう。ヘイミッシュとスコットにも話をしておこう。海直、話してくれてありがとう」
礼を言われて、額にキスをもらって、海直は頬を染める。きっとアンジェラは海直がクラレンスに隠し事ができないのを分かっていて話したのだろうから、責められはしないと思うが、内緒だと言ったのを破ったのは、少しだけ申し訳なかった。
抱き締められると安心して眠くなる。秘密がなくなった安堵で健やかに眠っていた海直だったが、夜中にお手洗いに行きたくなって目を覚ました。9歳にもなって一人で夜にお手洗いに行けないのは恥ずかしいことかもしれないが、アスター家の屋敷は広くて、歴史があるために古く、改修工事もして綺麗に保たれてはいるけれど家鳴りがしたり、廊下が軋んだりすることがある。
「ごめんなさい、クレア、お手洗いに行きたいんですけど……」
恐る恐る呟くと、眠っていたクラレンスはすぐに起きてくれた。春とはいえ夜は冷える廊下を歩いて、バスルームに入る。用を足してほっとして手を洗っていると、バスルームの窓がガタガタと揺れた。そちらを見れば、人影がある。
「ぎゃー!? クレア! 誰かいますー! 助けてぇ!」
あまりのことに手が濡れたままで半泣きで走り出た海直に、クラレンスが「そこにいて」と告げて近くの窓から不審な影を追い駆けていく。もしも相手が銃や刃物を持っていたらと思うと、心配で泣き出してしまった海直に、悲鳴で起きてきたアンジェラが寄り添ってくれていた。
「不審者じゃない! この家のものだ」
筋肉質で何時間も舞台の上で踊るために体力のあるクラレンスからは逃れられずに、捕まえられてきた相手は、50代くらいの男性だった。
「警察に連絡した。警察が来るまで大人しくしてもらおう」
「父親に対して、なんて物言いだ」
その男性に冷たい視線を向けるクラレンスに、浴びせかけられた怒声に、海直はその男性が誰かを知った。
「あぁ、君がアンジェラだね。可愛い我が娘」
「近寄らないで! 兄さま、そのひとをどこかにやってしまって!」
「クラレンスになにを吹き込まれたのか知らないけれど、私はずっとアンジェラに会いたくて手紙を送っていたんだよ。全部クラレンスが処分してしまったようだけどね」
自分がしたことを棚に上げて、クラレンスを憎むような視線を向ける男性に、海直はぎゅっとクラレンスの脚にしがみ付いた。
「昔から私に懐かない、可愛くない子だった。アンジェラ、君はそんなことないだろう? お父さんと暮らしたいよね?」
「私が貴様に懐かなかったのは、貴様が不倫をしていたのを知っているからだ。母を苦しめて死に追いやった挙句に、運命の相手だか知らないが不倫相手との金に困って、アンジェラを盾に無心して来ようとするなど、言語道断」
何度も父親からの手紙を握り潰していたクラレンスは、その経済状況もしっかりと把握していた。
「私はこの家の当主だぞ。財産を受け取る権利があるはずだ」
「その件は弁護士と話してくれ。さぁ、お迎えだ」
呼んでいた警察が来たところで、クラレンスはその男性を警察に引き渡した。震えているアンジェラがショックを受けたのかと、海直は心配してその顔を覗き込む。
「我が父ながら、なんたる外道……地獄に落ちるといいのだわ」
ショックを受けているのではなくて、怒りに震えているのだと気付いて、海直はアンジェラの手を握った。部屋までアンジェラを送り届けて、海直はクラレンスと再びベッドに入る。頭を乗せたクラレンスの胸は、呼吸のたびに穏やかに上下して、ことことと心臓の音が聞こえていた。
「銃を持っているひとだったら……刃物を持っているひとだったら、クレアがどうなっていたか、僕、心配だったんですよ。もう二度とあんな危ない真似はしないでください」
「私が後れを取るはずがない」
「何があるか分からないんです。あんな真っ暗な夜の庭に、走り出て行ったりしないでください」
涙が零れてクラレンスの胸を濡らすのに、クラレンスが形のいい指を海直の髪に差し込んで、額にキスをする。
「海直は私を心配してくれる。愛してるよ、海直」
無謀なことをしたときには、はっきりとそれを止めてくれる。それが愛情なのだとクラレンスは嬉しかったのだという。
自信過剰で、強い王子様。
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