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運命を決めるのは自分
恋人は王子様 3
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3歳の誕生日の直前の稽古の日に、海直はダンスの型を確認するクラレンスを見ながら、その曲を歌っていた。何度も聞いているし、クラレンスが踊るのを見ている間も耳に入ってくるので、自然と歌詞が口をついて出る。
発音はめちゃくちゃで、言葉としては聞き取れるようなものではないが、音もリズムもしっかりと合っているその高い歌声に、クラレンスとそのパートナーが動きを止めた。
「すごいわ、上手ね」
「海直、もう一度歌ってご覧」
褒められて海直は頬っぺたを林檎のように赤く染めて、きゅっと手を組んで歌い出す。張り切って歌うその姿に、稽古場の先生も拍手をしてくれた。
「もうすぐ3歳とは思えない歌声だね。この子、才能がある」
クラレンスのダンスの先生からもお墨付きをもらって、海直は歌とダンスの稽古を受けることになった。自分の歌でクラレンスが踊ってくれるのは嬉しいし、ダンスもクラレンスと踊りたかったので、海直に異存はない。
歌の稽古の間は別の部屋で練習するのでクラレンスの姿が見えずに最初は不安だったが、歌っていると夢中になって時間が過ぎるのを忘れてしまう。ダンスの稽古はクラレンスが付きっ切りで教えてくれた。
体を温めて柔らかくするために柔軟から入るのだが、クラレンスは非常に体が柔らかく、脚を180度開いたままで上体を前に倒すことができた。真似しようとしても、海直は脚の短さとオムツが邪魔で上手にできない。
「みぃ、しゃんしゃい、おむちゅ、ちない」
3歳になるのだからオムツは卒業すると宣言した海直に、クラレンスは体にぴったりとしたボクサーパンツを用意してくれた。
「ダンスのときにはこれを履いて、それ以外のときにはオムツを履こうね。途中でお手洗いに行きたくなったら、教えてね?」
まだ幼いので、稽古の時間は短い。稽古が始まる前にお手洗いに行って、終わってからすぐにお手洗いに行って、オムツに履き替えれば、海直もそれ程失敗はしなかった。うっかり漏らしてしまって泣くこともあったが、稽古場の先生もクラレンスも共演者たちもまだ3歳前の子どもに怒ることはなかった。
海直の3歳の誕生日は、アンジェラとクラレンスと一緒にケーキを買いに行った。先に4歳になっていたアンジェラがケーキを選ぶときに羨ましくて、涎が垂れてしまったのをクラレンスに見られて恥ずかしかったのだが、自分で選べる喜びに、やはり涎が垂れてしまって、それをくすくすと笑うクラレンスの指先で拭われた。
ショーケースの中に並ぶ色とりどりのケーキに、海直の黒曜石の瞳が煌めく。
「こえ、なぁに?」
ケーキをあまり食べたことがなくて、味の想像が付かない海直に、クラレンスは一つ一つ店員に聞いて、味を説明してくれた。
「これは洋梨のムース、こっちが紅茶のシフォンケーキ、これは林檎のタルト……」
「むーちゅって、なぁに?」
「口の中に入れると、ふわっと蕩ける柔らかいケーキだよ」
洋梨の形の外側がツヤツヤの大理石のような練乳とゼラチンでコーティングされていて、中がムースのケーキを海直は選んだ。夕飯を少なめにして、食後にミルクと一緒にケーキを食べる。
スプーンとフォークの使い方も上手になってきたが、まだうっかりすると手が出てしまう海直は、顔中ケーキまみれにして、手もベタベタで食べていた。咀嚼して飲み込んだところで、飲み物が欲しくなって、近くにあったカップを両手で持って口に運んだ瞬間、「ぴょえ!?」と海直の目に涙が滲む。
隣に座って海直が食べるのを手伝ってくれていたクラレンスのブラックコーヒーを、海直はうっかりと口に含んでしまったのだ。
「にがにが!」
苦いと口を開けて言えば、飲み込めないコーヒーがだらだらと口から溢れてくる。一大事に気付いたクラレンスが、海直を抱き上げて、小さな顎を掬い、その唇を唇で塞いだ。入り込んだ舌が、苦いコーヒーを舐め取っていく。
「くえあ……」
「もう苦くないよね?」
唇に付いたコーヒーをちろりと舐めて、悪戯っぽく微笑むクラレンスに、海直はかぁっと顔が熱くなって、下腹もぽかぽかするような不思議な感覚にとらわれて、椅子の上に倒れてしまった。
「にーさま、はんざいよ?」
「応急処置だよ」
眉を潜めるアンジェラにしれっと言いながら、クラレンスが色っぽく「奪っちゃった」と呟くのに、海直は強すぎる刺激に完全に目を回してしまった。
汚れた服を脱いで、お風呂に入る間も、海直の下腹はぽかぽかして熱かった。
「くえあ、おなか、へん」
丸い幼児特有のお腹をさすって言えば、クラレンスが海直を抱き締めて湯船に浸かる。
「海直が私のことを大好きっていう証だよ」
「みぃ、くえあ、すち」
何もおかしいことではないと話してくれるクラレンスに、海直はホッとして、その胸をふにふにと揉んで縋り付いた。白い胸に薄赤く色付く尖りは、幼い海直を甘美に誘う。
起きている間は、海直も「あかたんじゃない」と自分を律することができるのだが、眠っていると幼い理性など消え失せてしまう。寝惚けながらもそもそとクラレンスのパジャマを捲り、海直が胸に吸い付くのは、毎晩のことだった。
ちゅうちゅうとそこを吸っていると、悲しい夢も、怖い思い出も薄れていくような気がする。何があろうともクラレンスは海直を離さず、守ってくれる。それを心の底から信じられる気がする。
目が覚めて、涎でべっとりと濡れたクラレンスの胸を見て、海直は青ざめる。
「みぃ、ちゅっちゅ、ちた? ごめちゃい」
「良いんだよ、海直がここがそんなに好きなら」
でもアンジェラには内緒でね。
ふにっと唇を人差し指で押されて、海直は神妙な顔付きでこくりと頷いた。その頬に、額に、瞼に、手の平に、クラレンスがキスをする。
「海直が16歳になる頃には、僕は32歳。オジサンだね」
「くえあ、おじしゃん、ない」
美しいクラレンスがオジサンになる日など想像もできない海直に、クラレンスがその耳元に囁く。
「どこかの国では、30歳を超えても、誰とも抱き合ったことのない男性を、『魔法使い』って言うらしいよ」
海直が、私の魔法を解いてね。
そう言うクラレンスは、魔法使いというよりも、ダンス界の王子様(プリンス)と言われているように、さらさらのプラチナブロンドも、菫色の目も涼やかな王子様そのものだった。
稽古が休みの日は、クラレンスを真ん中にして、アンジェラと海直の三人で手を繋いでお出かけをする。天気がいい日には、庭にお弁当と飲み物を持ってピクニック気分でお昼を食べる。
「アンがおかあさんで、ミチカがだんなさまで、にーさまがあかちゃんね」
「その配役には納得できないな。海直は私のだよ?」
「みぃ、くえあの」
「もう、ままごとでまで、しっとしないでよね」
落ちた花弁や葉っぱを集めてままごとを仕切るアンジェラに、クラレンスは大人気なく配役変更を申し出た。その結果、アンジェラがケーキ屋さん、クラレンスと海直がお隣の夫婦という配役になる。
「けーち、くらたい」
「どのケーキがいいですか?」
「えっと……くえあ、なにがすち?」
問いかけられて、クラレンスは虚をつかれたように、菫色の目を丸くした。
「私の、好きなもの……食べ物の好き嫌いはないよ」
「すち、ないの?」
「……考えたことがなかった」
食事は栄養摂取のため、踊るために摂っているだけで、食べずに生きられるのならばそれで構わない。それがクラレンスの今までの考えだったらしい。
「みぃ、よーなち、すち。いちご、すち。くえあのごはん、すち」
「海直と食べるご飯は、私も好きだな」
「にーさまって、ほんとうにかわってるから」
運命だと決めた海直の性別が、最初に考えていた女の子と違っていても、クラレンスは動揺すらしなかった。そのことをアンジェラが口にすれば、クラレンスはふっと目を伏せる。
「私が決めた相手だ、性別なんて些細なことだよ。海直を一目見た瞬間に、この子にしようと思っていたから、それを覆すことなんて誰にもさせないね」
「えーっと……むちゅかちい」
アンジェラとクラレンスがなんの話をしているか理解できず、頭の上にクエスチョンマークを出す海直に、クラレンスが海直を膝に抱き上げた。
「海直は私の運命。他の誰かが取り上げようとしても、絶対に渡さないってことだよ」
「うんめー、とくべちゅ」
海直も絶対にクラレンスから離れる気はない。それをどうやって伝えればいいのか、まだ幼い海直の語彙では難しかったが必死に「とくべちゅ!」と繰り返した。
発音はめちゃくちゃで、言葉としては聞き取れるようなものではないが、音もリズムもしっかりと合っているその高い歌声に、クラレンスとそのパートナーが動きを止めた。
「すごいわ、上手ね」
「海直、もう一度歌ってご覧」
褒められて海直は頬っぺたを林檎のように赤く染めて、きゅっと手を組んで歌い出す。張り切って歌うその姿に、稽古場の先生も拍手をしてくれた。
「もうすぐ3歳とは思えない歌声だね。この子、才能がある」
クラレンスのダンスの先生からもお墨付きをもらって、海直は歌とダンスの稽古を受けることになった。自分の歌でクラレンスが踊ってくれるのは嬉しいし、ダンスもクラレンスと踊りたかったので、海直に異存はない。
歌の稽古の間は別の部屋で練習するのでクラレンスの姿が見えずに最初は不安だったが、歌っていると夢中になって時間が過ぎるのを忘れてしまう。ダンスの稽古はクラレンスが付きっ切りで教えてくれた。
体を温めて柔らかくするために柔軟から入るのだが、クラレンスは非常に体が柔らかく、脚を180度開いたままで上体を前に倒すことができた。真似しようとしても、海直は脚の短さとオムツが邪魔で上手にできない。
「みぃ、しゃんしゃい、おむちゅ、ちない」
3歳になるのだからオムツは卒業すると宣言した海直に、クラレンスは体にぴったりとしたボクサーパンツを用意してくれた。
「ダンスのときにはこれを履いて、それ以外のときにはオムツを履こうね。途中でお手洗いに行きたくなったら、教えてね?」
まだ幼いので、稽古の時間は短い。稽古が始まる前にお手洗いに行って、終わってからすぐにお手洗いに行って、オムツに履き替えれば、海直もそれ程失敗はしなかった。うっかり漏らしてしまって泣くこともあったが、稽古場の先生もクラレンスも共演者たちもまだ3歳前の子どもに怒ることはなかった。
海直の3歳の誕生日は、アンジェラとクラレンスと一緒にケーキを買いに行った。先に4歳になっていたアンジェラがケーキを選ぶときに羨ましくて、涎が垂れてしまったのをクラレンスに見られて恥ずかしかったのだが、自分で選べる喜びに、やはり涎が垂れてしまって、それをくすくすと笑うクラレンスの指先で拭われた。
ショーケースの中に並ぶ色とりどりのケーキに、海直の黒曜石の瞳が煌めく。
「こえ、なぁに?」
ケーキをあまり食べたことがなくて、味の想像が付かない海直に、クラレンスは一つ一つ店員に聞いて、味を説明してくれた。
「これは洋梨のムース、こっちが紅茶のシフォンケーキ、これは林檎のタルト……」
「むーちゅって、なぁに?」
「口の中に入れると、ふわっと蕩ける柔らかいケーキだよ」
洋梨の形の外側がツヤツヤの大理石のような練乳とゼラチンでコーティングされていて、中がムースのケーキを海直は選んだ。夕飯を少なめにして、食後にミルクと一緒にケーキを食べる。
スプーンとフォークの使い方も上手になってきたが、まだうっかりすると手が出てしまう海直は、顔中ケーキまみれにして、手もベタベタで食べていた。咀嚼して飲み込んだところで、飲み物が欲しくなって、近くにあったカップを両手で持って口に運んだ瞬間、「ぴょえ!?」と海直の目に涙が滲む。
隣に座って海直が食べるのを手伝ってくれていたクラレンスのブラックコーヒーを、海直はうっかりと口に含んでしまったのだ。
「にがにが!」
苦いと口を開けて言えば、飲み込めないコーヒーがだらだらと口から溢れてくる。一大事に気付いたクラレンスが、海直を抱き上げて、小さな顎を掬い、その唇を唇で塞いだ。入り込んだ舌が、苦いコーヒーを舐め取っていく。
「くえあ……」
「もう苦くないよね?」
唇に付いたコーヒーをちろりと舐めて、悪戯っぽく微笑むクラレンスに、海直はかぁっと顔が熱くなって、下腹もぽかぽかするような不思議な感覚にとらわれて、椅子の上に倒れてしまった。
「にーさま、はんざいよ?」
「応急処置だよ」
眉を潜めるアンジェラにしれっと言いながら、クラレンスが色っぽく「奪っちゃった」と呟くのに、海直は強すぎる刺激に完全に目を回してしまった。
汚れた服を脱いで、お風呂に入る間も、海直の下腹はぽかぽかして熱かった。
「くえあ、おなか、へん」
丸い幼児特有のお腹をさすって言えば、クラレンスが海直を抱き締めて湯船に浸かる。
「海直が私のことを大好きっていう証だよ」
「みぃ、くえあ、すち」
何もおかしいことではないと話してくれるクラレンスに、海直はホッとして、その胸をふにふにと揉んで縋り付いた。白い胸に薄赤く色付く尖りは、幼い海直を甘美に誘う。
起きている間は、海直も「あかたんじゃない」と自分を律することができるのだが、眠っていると幼い理性など消え失せてしまう。寝惚けながらもそもそとクラレンスのパジャマを捲り、海直が胸に吸い付くのは、毎晩のことだった。
ちゅうちゅうとそこを吸っていると、悲しい夢も、怖い思い出も薄れていくような気がする。何があろうともクラレンスは海直を離さず、守ってくれる。それを心の底から信じられる気がする。
目が覚めて、涎でべっとりと濡れたクラレンスの胸を見て、海直は青ざめる。
「みぃ、ちゅっちゅ、ちた? ごめちゃい」
「良いんだよ、海直がここがそんなに好きなら」
でもアンジェラには内緒でね。
ふにっと唇を人差し指で押されて、海直は神妙な顔付きでこくりと頷いた。その頬に、額に、瞼に、手の平に、クラレンスがキスをする。
「海直が16歳になる頃には、僕は32歳。オジサンだね」
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美しいクラレンスがオジサンになる日など想像もできない海直に、クラレンスがその耳元に囁く。
「どこかの国では、30歳を超えても、誰とも抱き合ったことのない男性を、『魔法使い』って言うらしいよ」
海直が、私の魔法を解いてね。
そう言うクラレンスは、魔法使いというよりも、ダンス界の王子様(プリンス)と言われているように、さらさらのプラチナブロンドも、菫色の目も涼やかな王子様そのものだった。
稽古が休みの日は、クラレンスを真ん中にして、アンジェラと海直の三人で手を繋いでお出かけをする。天気がいい日には、庭にお弁当と飲み物を持ってピクニック気分でお昼を食べる。
「アンがおかあさんで、ミチカがだんなさまで、にーさまがあかちゃんね」
「その配役には納得できないな。海直は私のだよ?」
「みぃ、くえあの」
「もう、ままごとでまで、しっとしないでよね」
落ちた花弁や葉っぱを集めてままごとを仕切るアンジェラに、クラレンスは大人気なく配役変更を申し出た。その結果、アンジェラがケーキ屋さん、クラレンスと海直がお隣の夫婦という配役になる。
「けーち、くらたい」
「どのケーキがいいですか?」
「えっと……くえあ、なにがすち?」
問いかけられて、クラレンスは虚をつかれたように、菫色の目を丸くした。
「私の、好きなもの……食べ物の好き嫌いはないよ」
「すち、ないの?」
「……考えたことがなかった」
食事は栄養摂取のため、踊るために摂っているだけで、食べずに生きられるのならばそれで構わない。それがクラレンスの今までの考えだったらしい。
「みぃ、よーなち、すち。いちご、すち。くえあのごはん、すち」
「海直と食べるご飯は、私も好きだな」
「にーさまって、ほんとうにかわってるから」
運命だと決めた海直の性別が、最初に考えていた女の子と違っていても、クラレンスは動揺すらしなかった。そのことをアンジェラが口にすれば、クラレンスはふっと目を伏せる。
「私が決めた相手だ、性別なんて些細なことだよ。海直を一目見た瞬間に、この子にしようと思っていたから、それを覆すことなんて誰にもさせないね」
「えーっと……むちゅかちい」
アンジェラとクラレンスがなんの話をしているか理解できず、頭の上にクエスチョンマークを出す海直に、クラレンスが海直を膝に抱き上げた。
「海直は私の運命。他の誰かが取り上げようとしても、絶対に渡さないってことだよ」
「うんめー、とくべちゅ」
海直も絶対にクラレンスから離れる気はない。それをどうやって伝えればいいのか、まだ幼い海直の語彙では難しかったが必死に「とくべちゅ!」と繰り返した。
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