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最終章 わたくしの結婚一年目とクリスタの結婚
30.ハッピーエンドのその先で
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原作『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、悪役のエリザベート・ディッペルは公爵位を奪われて、辺境へ追放されて、主人公のクリスタはハインリヒ殿下と結婚するという流れだった。
それが全く違う方向に行って、わたくしはディッペル家の名誉を背負って辺境伯家に嫁いで、中央と辺境伯領を繋ぐ重要なポジションにいる。
クリスタ殿下は公爵位を奪わなくても、ディッペル公爵家の娘として学園に入学するときからハインリヒ殿下と婚約して、卒業後、十八歳のお誕生日にハインリヒ殿下と結婚した。
この国の皇太子殿下であるハインリヒ殿下と、皇太子妃殿下になったクリスタ殿下の結婚式は国を挙げて祝われて、国中がお祭り騒ぎになった。
それも落ち着いて、辺境伯領に帰って数日、わたくしは執務に追われていた。
辺境伯の仕事をするようになって一年、わたくしもエクムント様に確認しつつ、仕事ができるようになるくらいに成長した。エクムント様も重要な判断はわたくしに相談してくれているので、共同統治とはこのようなものなのだろうと思っている。
軍での仕事も順調に進んでいる。
海を隔てた国は海賊を雇うことをやめて、オルヒデー帝国の辺境伯領と交易をした方が利益になると理解して、今では交易も盛んになっている。
一番最初に出来上がったネイルアートの専門学校には、隣国からも海を隔てた国からも留学生が寮に入って学んでいる。
専門学校は少しずつだが設立できていて、今はネイルアートの専門学校と、フィンガーブレスレットの専門学校が完成していて、その他の専門学校は設立している途中だ。
学校も給食の無償化で通うものが多くなって、これから識字率も上がってくるだろう。
わたくしが体調を崩したのはそんな中だった。
ディッペル公爵領に行ってフランツのお誕生日を祝って、王宮にも行ってクリスタ殿下とハインリヒ殿下の結婚式にも出席したので、疲れていたのかもしれない。
食欲がなくなって吐き気がするわたくしを、エクムント様は心配して休ませてくれた。
休んでいるときにミルクティーを飲もうとしたのだが、牛乳の匂いがだめで吐き気がして、代わりにレモン水を飲むと口がすっきりして心地よかった。
一日休めば治ると思っていたのだが、翌日になっても治らないわたくしは、医者に診せられることになった。
診察を受けて、わたくしは何の病気かとドキドキしていたが、医者が最後に聞いた言葉でハッとした。
「奥様、月のものが最後に来たのはいつですか?」
「えぇっと……そういえば、最近来ていません」
もしかして、これは病気ではないのではないだろうか。
「診察した結果、悪い場所は見受けられませんでした。恐らく奥様は懐妊していらっしゃるかと思われます」
やっぱり。
飛び跳ねたいくらいに嬉しかったが、吐き気がそれを許してくれない。とにかくわたくしはエクムント様のところに行って報告をすることにした。
「エクムント様、お医者様が仰るには、わたくしは懐妊しているのではないかと」
「本当ですか、エリザベート」
「はい、確定ではありませんが」
確定ではないが、月のものが来ていないことやこの症状から言って、懐妊しているのは間違いないのではないだろうか。
エクムント様にそう伝えると、抱き締められて、抱き上げられる。
「できるだけ安静にしないと」
「エクムント様、わたくしは平気です。少し吐き気がするだけで」
「食べられるものを探しましょう。お腹の赤ちゃんの成長にも関わります」
エクムント様がこんなに心配症だっただなんて知らなかった。
わたくしを抱き締めてソファに座ると、そっとわたくしのまだ膨らみのないお腹に手を添える。
「これから出産までは執務は私が引き受けます」
「いいえ、エクムント様。わたくし、できることはしたいです」
「エリザベートがそう言うなら、無理のない範囲で執務は行いましょう。ただし、軍の訓練はお休みしましょうね」
「分かりました」
軍の訓練は体調に関わることがあるので仕方がない。
「エクムント様、嬉しくないのですか?」
「嬉しいです。ただ、まだ実感がなくて」
わたくしのお腹の上に手を置いたままでエクムント様は難しい顔をしている。
結婚して一年。
わたくしも執務も覚えたし、カサンドラ様から軍の勉強も後は実戦だけでいいと太鼓判を押されている。子どもを産むのも大事なことだと分かっているが、覚えた執務を続けたい気持ちはあった。
「女性の領主だったら、お腹が大きくなっても執務を続けると思います」
「分かっています。エリザベートの負担にならないように、私はできる限りのことをします」
そこまで言えばエクムント様も納得してくださった。
エクムント様も闇雲に心配しているのではなくて、わたくしの母がわたくしを産んだときに死にかけたという過去があるので、それに照らし合わせてわたくしに無理をしないように考えてくださっているのだ。
「カサンドラ様に報告に行きましょう」
「そうですね。きっと喜んでくださるはずです」
カサンドラ様のいる離れの棟に移動するときにわたくしがエクムント様に抱き上げられていたのは、少し恥ずかしかったが、嬉しくもあったので何も言わないことにした。
カサンドラ様はわたくしとエクムント様の様子がおかしいことには気付いていたようだ。
「何かあったのかな?」
「カサンドラ様、わたくし、妊娠したようです」
「それはおめでとう、エリザベート。エクムントも父親になるのだな、おめでとう」
さほど驚いていない様子のカサンドラ様にわたくしとエクムント様は顔を見合わせる。
「カサンドラ様は何かご存じだったのですか?」
「エクムントがエリザベートを大事に抱いて来るような事態だ。何かあるだろうとは思っていた」
そうだった。
わたくしはエクムント様に抱き上げられていたのだ。
ソファに座るときに降ろされたけれど、抱き上げられているところをカサンドラ様はしっかりとご覧になっていた。
「悪阻は酷くないか? 何か食べられるものはあるか?」
「この吐き気、悪阻に間違いないのですね。まだ何が食べられるかは分かりませんが、エクムント様と一緒に食べられるものを探してみます」
「くれぐれも無理をしないように。パウリーネの後継者の医者を辺境伯家に呼び寄せておこう」
「ありがとうございます」
カサンドラ様の心遣いにわたくしはお礼を言って離れの棟を辞した。
ディッペル家と王家に手紙で妊娠のことを伝えると、お祝いの手紙が届いた。
クリスタ殿下も、両親もフランツもマリアも、わたくしの懐妊をとても喜んでくれている。
わたくしはもう『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の悪役、エリザベート・ディッペルではない。
辺境伯家でエクムント様と共同統治をして、軍の副司令官にもなって、辺境伯家の女主人としても仕事をするエクムント様の妻だ。
前世を思い出した日は破滅するであろう自分の人生に恐れ戦き、クリスタ殿下と関わることのないように過ごしていこうと心に決めたのだが、その後に会ったクリスタ殿下の境遇の酷さに、わたくしはクリスタ殿下をディッペル家に引き取ることを両親にお願いした。
あの日からわたくしの運命は変わっていたのだ。
わたくしはエリザベート・ディッペル。
エクムント様との間に子どもも恵まれ、エクムント様に愛されて生涯を過ごすのだ。
これから先の人生何が起ころうとも、エクムント様と一緒ならば平気な気がする。
わたくしはハッピーエンドの先を生きる。
この先の未来も、幸いに溢れていることを信じて。
それが全く違う方向に行って、わたくしはディッペル家の名誉を背負って辺境伯家に嫁いで、中央と辺境伯領を繋ぐ重要なポジションにいる。
クリスタ殿下は公爵位を奪わなくても、ディッペル公爵家の娘として学園に入学するときからハインリヒ殿下と婚約して、卒業後、十八歳のお誕生日にハインリヒ殿下と結婚した。
この国の皇太子殿下であるハインリヒ殿下と、皇太子妃殿下になったクリスタ殿下の結婚式は国を挙げて祝われて、国中がお祭り騒ぎになった。
それも落ち着いて、辺境伯領に帰って数日、わたくしは執務に追われていた。
辺境伯の仕事をするようになって一年、わたくしもエクムント様に確認しつつ、仕事ができるようになるくらいに成長した。エクムント様も重要な判断はわたくしに相談してくれているので、共同統治とはこのようなものなのだろうと思っている。
軍での仕事も順調に進んでいる。
海を隔てた国は海賊を雇うことをやめて、オルヒデー帝国の辺境伯領と交易をした方が利益になると理解して、今では交易も盛んになっている。
一番最初に出来上がったネイルアートの専門学校には、隣国からも海を隔てた国からも留学生が寮に入って学んでいる。
専門学校は少しずつだが設立できていて、今はネイルアートの専門学校と、フィンガーブレスレットの専門学校が完成していて、その他の専門学校は設立している途中だ。
学校も給食の無償化で通うものが多くなって、これから識字率も上がってくるだろう。
わたくしが体調を崩したのはそんな中だった。
ディッペル公爵領に行ってフランツのお誕生日を祝って、王宮にも行ってクリスタ殿下とハインリヒ殿下の結婚式にも出席したので、疲れていたのかもしれない。
食欲がなくなって吐き気がするわたくしを、エクムント様は心配して休ませてくれた。
休んでいるときにミルクティーを飲もうとしたのだが、牛乳の匂いがだめで吐き気がして、代わりにレモン水を飲むと口がすっきりして心地よかった。
一日休めば治ると思っていたのだが、翌日になっても治らないわたくしは、医者に診せられることになった。
診察を受けて、わたくしは何の病気かとドキドキしていたが、医者が最後に聞いた言葉でハッとした。
「奥様、月のものが最後に来たのはいつですか?」
「えぇっと……そういえば、最近来ていません」
もしかして、これは病気ではないのではないだろうか。
「診察した結果、悪い場所は見受けられませんでした。恐らく奥様は懐妊していらっしゃるかと思われます」
やっぱり。
飛び跳ねたいくらいに嬉しかったが、吐き気がそれを許してくれない。とにかくわたくしはエクムント様のところに行って報告をすることにした。
「エクムント様、お医者様が仰るには、わたくしは懐妊しているのではないかと」
「本当ですか、エリザベート」
「はい、確定ではありませんが」
確定ではないが、月のものが来ていないことやこの症状から言って、懐妊しているのは間違いないのではないだろうか。
エクムント様にそう伝えると、抱き締められて、抱き上げられる。
「できるだけ安静にしないと」
「エクムント様、わたくしは平気です。少し吐き気がするだけで」
「食べられるものを探しましょう。お腹の赤ちゃんの成長にも関わります」
エクムント様がこんなに心配症だっただなんて知らなかった。
わたくしを抱き締めてソファに座ると、そっとわたくしのまだ膨らみのないお腹に手を添える。
「これから出産までは執務は私が引き受けます」
「いいえ、エクムント様。わたくし、できることはしたいです」
「エリザベートがそう言うなら、無理のない範囲で執務は行いましょう。ただし、軍の訓練はお休みしましょうね」
「分かりました」
軍の訓練は体調に関わることがあるので仕方がない。
「エクムント様、嬉しくないのですか?」
「嬉しいです。ただ、まだ実感がなくて」
わたくしのお腹の上に手を置いたままでエクムント様は難しい顔をしている。
結婚して一年。
わたくしも執務も覚えたし、カサンドラ様から軍の勉強も後は実戦だけでいいと太鼓判を押されている。子どもを産むのも大事なことだと分かっているが、覚えた執務を続けたい気持ちはあった。
「女性の領主だったら、お腹が大きくなっても執務を続けると思います」
「分かっています。エリザベートの負担にならないように、私はできる限りのことをします」
そこまで言えばエクムント様も納得してくださった。
エクムント様も闇雲に心配しているのではなくて、わたくしの母がわたくしを産んだときに死にかけたという過去があるので、それに照らし合わせてわたくしに無理をしないように考えてくださっているのだ。
「カサンドラ様に報告に行きましょう」
「そうですね。きっと喜んでくださるはずです」
カサンドラ様のいる離れの棟に移動するときにわたくしがエクムント様に抱き上げられていたのは、少し恥ずかしかったが、嬉しくもあったので何も言わないことにした。
カサンドラ様はわたくしとエクムント様の様子がおかしいことには気付いていたようだ。
「何かあったのかな?」
「カサンドラ様、わたくし、妊娠したようです」
「それはおめでとう、エリザベート。エクムントも父親になるのだな、おめでとう」
さほど驚いていない様子のカサンドラ様にわたくしとエクムント様は顔を見合わせる。
「カサンドラ様は何かご存じだったのですか?」
「エクムントがエリザベートを大事に抱いて来るような事態だ。何かあるだろうとは思っていた」
そうだった。
わたくしはエクムント様に抱き上げられていたのだ。
ソファに座るときに降ろされたけれど、抱き上げられているところをカサンドラ様はしっかりとご覧になっていた。
「悪阻は酷くないか? 何か食べられるものはあるか?」
「この吐き気、悪阻に間違いないのですね。まだ何が食べられるかは分かりませんが、エクムント様と一緒に食べられるものを探してみます」
「くれぐれも無理をしないように。パウリーネの後継者の医者を辺境伯家に呼び寄せておこう」
「ありがとうございます」
カサンドラ様の心遣いにわたくしはお礼を言って離れの棟を辞した。
ディッペル家と王家に手紙で妊娠のことを伝えると、お祝いの手紙が届いた。
クリスタ殿下も、両親もフランツもマリアも、わたくしの懐妊をとても喜んでくれている。
わたくしはもう『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の悪役、エリザベート・ディッペルではない。
辺境伯家でエクムント様と共同統治をして、軍の副司令官にもなって、辺境伯家の女主人としても仕事をするエクムント様の妻だ。
前世を思い出した日は破滅するであろう自分の人生に恐れ戦き、クリスタ殿下と関わることのないように過ごしていこうと心に決めたのだが、その後に会ったクリスタ殿下の境遇の酷さに、わたくしはクリスタ殿下をディッペル家に引き取ることを両親にお願いした。
あの日からわたくしの運命は変わっていたのだ。
わたくしはエリザベート・ディッペル。
エクムント様との間に子どもも恵まれ、エクムント様に愛されて生涯を過ごすのだ。
これから先の人生何が起ころうとも、エクムント様と一緒ならば平気な気がする。
わたくしはハッピーエンドの先を生きる。
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