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十三章 わたくしの結婚
25.わたくし、成人する
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ユリアーナ殿下のお誕生日のお茶会が終わって、わたくしのお誕生日が来る。
わたくしのお誕生日にはわたくしは新しく誂えた辺境伯領の特産の布の紫のドレスを着て出席することにした。
髪を結っていると両親がわたくしの部屋に来る。
「どうなさいましたか、お父様、お母様」
「今日はエリザベートの成人のお誕生日だ。私とテレーゼからプレゼントがある」
「どうか、受け取ってください」
母がわたくしに歩み寄り、頭の上に白薔薇の花冠を置いた。
結婚式のときに白薔薇の花冠にしようか、ティアラにしようかわたくしは迷っていたことを思い出す。カサンドラ様からティアラを譲り受けて、その問題は解決したのだが、花冠を被りたい気持ちがなかったわけではない。
それをお誕生日の席で両親は叶えてくれようとしているのだ。
「ありがとうございます、お父様、お母様」
「花冠がずれないように、わたくしが髪を結ってあげます」
「お母様、いいのですか?」
「エリザベートも今日で成人です。わたくしが髪を結う機会などもうないかもしれない。わたくしに最後の思い出をください」
そう言われてしまうとわたくしも大人しく髪を結われるしかない。
三つ編みを巻き付けるような凝った髪型にしてもらって、わたくしは鏡を見た。鏡の中には白薔薇の花冠を被っている貴婦人が映っている。それはわたくしなのだ。
「お母様に髪を結ってもらったおかげで、わたくしではないような気がします」
「とても綺麗ですよ、エリザベート」
「美しいよ、エリザベート」
手放しで褒めてくれる両親に、わたくしは小さなころからこうやって育てられてきたのだと思い出す。両親はわたくしの言うことを頭ごなしに否定することなく、肯定することから入っていた。わたくしの言葉も前向きに捉えられることが多かったし、わたくしは本当に可愛がられて大事に育てられたのだと今更ながらに両親に感謝する。
「お父様、お母様、今日までありがとうございました。これからもよろしくお願いします」
「エリザベートが成人しても、嫁いでいっても、私たちはエリザベートの両親だ」
「いつでも頼ってくださいね。困ったことがあったら相談してください」
両親が涙ぐんでいるような気がして、わたくしも涙が出てきそうになるが、お化粧が崩れるので必死で我慢していた。
お誕生日のお茶会には母が結ってくれた髪で、両親がくれた白薔薇の花冠を被って参加した。白薔薇の花冠を被っているのを見ると、マリアがすぐに反応する。
「エリザベートお姉様がわたくしの婚約式のときに貸してくれた花冠と同じ、白薔薇ですね」
「お父様とお母様がお誕生日にプレゼントしてくださったのです」
「エリザベートお姉様、とても素敵です」
マリアだけでなく、クリスタもレーニ嬢もわたくしのところに寄ってくる。
「エリザベート嬢、今日は一段と美しいです」
「お姉様、今日は最高に輝いていますわ」
みんなに手放しで褒めてもらってわたくしは嬉しくもあり、少し恥ずかしくもあった。
エクムント様はわたくしの斜め後ろにそっと控えていてくださる。
振り向いてエクムント様に手を差し伸べると、手を握られる。
「エリザベート嬢、白い花冠が花嫁のようで、このまま辺境伯領に攫ってしまいたい」
「エクムント様になら攫われてもいいですわ」
「私は紳士でいなければいけませんね。エリザベート嬢が学園を卒業するまでは待たなければなりません」
「八歳のときからもう十年も待たせています」
「待っている間、私も楽しかったのですよ。毎年エリザベート嬢が辺境伯家に来る夏を待って、その後で国王陛下の別荘でも一緒に過ごして」
待つのも楽しかったと言ってくださるが、エクムント様はわたくしは八歳のときには十九歳で、もう結婚できる年になっていた。結婚できるはずなのに、十年もお待たせしてしまったことがわたくしには申し訳なく感じられる。わたくしが成人して結婚できる年にならなければいけなかったのは当然であるし、貴族として王都の学園を卒業しなければいけなかったのも間違いはない。
学園を卒業していないような貴族は、教育が足りないと馬鹿にされてもおかしくないし、わたくしは辺境伯夫人になるのだ、夫になる辺境伯のエクムント様を支えられるだけの教育を施されていないと辺境伯家に嫁ぐ意味がない。
お飾りだけの花嫁になどわたくしはなりたくなかった。
嫁ぐのであればしっかりと辺境伯のことを学んで、エクムント様と辺境伯領を共同経営できるくらいになっておきたかった。
そのために費やした十年間は決して無駄ではなかったと思いたいのだが、エクムント様にとっては十九歳から二十九歳までの大事な若い時期の十年間を使わせてしまったという負い目がある。
そのことを考えていると、エクムント様が微笑んでわたくしを引き寄せた。
「男の魅力は三十からという方もいます。エリザベート嬢が魅力を感じてくれる男性であり続けるために、私も努力しますよ」
「エクムント様はわたくしが小さいころからずっと優しくて、気遣いのできる紳士でした」
わたくしのお誕生日に花を買ってくるときには、不公平にならないようにクリスタにも花を買ってきてくれたり、折り紙の授業を受けるときには特別講師になってくれたり、乗馬をわたくしとクリスタに教えてくれたり、エクムント様はずっとわたくしを温かく見守ってくれていた。
本当にエクムント様に愛されているのだと実感できるのは、これまでの積み重ねがあるからかもしれない。
「エクムント様、わたくしとお茶をご一緒しましょう」
「喜んで」
誘うとエクムント様は給仕に紅茶を持ってこさせて、ミルクポッドから牛乳を入れてミルクティーにしていた。わたくしもミルクポッドから牛乳を入れてミルクティーにする。
以前はケーキを見るとものすごく食べたくて堪らなかったのに、エクムント様に倣って食べる量を調整するようになってから、最近は少しのケーキとサンドイッチで満足できるようになっていた。
それはわたくしの成長期の終わりを告げていたのかもしれない。ものすごくたくさん食べたくはなくなる程度に、わたくしの体は大人として熟成して、これ以上は成長しないことを示している。
今でさえクリスタよりも頭半分背が高いので、これ以上背が伸びないようにと思っていたが、やっとわたくしの身長もこれで落ち着いたようである。
エクムント様を見上げると、頭一つ大きい。
昔からエクムント様は背が高いと思っていたが、二十九歳になられて、貫禄もついて体格もしっかりとしていて、ますます立派に見える。
こんなに格好いい素敵な方がわたくしの夫になるのだと思うと、それだけで胸がいっぱいになってしまう。
「エクムント様、今日はディッペル家に泊まっていくのですか?」
「そのつもりです」
「夕食もご一緒できるのですね」
エクムント様が泊っていくとなると、過ごす時間も増えてわたくしは喜びに笑顔になった。
お皿の上のケーキやサンドイッチを食べ終わって少し落ち着くと、エクムント様が手を差し伸べる。
「踊ってくださいますか?」
「はい、エクムント様」
踊りの輪の中に入ると、ハインリヒ殿下とクリスタ、レーニ嬢とフランツ、オリヴァー殿とマリアも踊っているのが見える。フランツは背が伸びてきているので、なんとかレーニ嬢をリードして踊っているが、マリアはまだまだ小さいのでオリヴァー殿は手を繋いで踊りの真似事のようなことをしていた。それでもマリアはとても嬉しそうでオリヴァー殿の手を握って飛び跳ねて踊っている。
踊りの輪の中にノルベルト殿下とノエル殿下が入ると、雰囲気が一気に変わった。
学園の運動会でも必ず一位を取っていた二人である。ダンスの切れが全く違う。
曲が終わると、ノエル殿下とノルベルト殿下に拍手が巻き起こった。ノエル殿下とノルベルト殿下はわたくしとエクムント様の方を見て拍手を送ってくださっている。
「今日の主催はエリザベート嬢ですよ」
「エリザベート嬢とエクムント殿にも拍手を」
ノエル殿下とノルベルト殿下が仰って、わたくしとエクムント様にも拍手が送られた。
わたくしのお誕生日にはわたくしは新しく誂えた辺境伯領の特産の布の紫のドレスを着て出席することにした。
髪を結っていると両親がわたくしの部屋に来る。
「どうなさいましたか、お父様、お母様」
「今日はエリザベートの成人のお誕生日だ。私とテレーゼからプレゼントがある」
「どうか、受け取ってください」
母がわたくしに歩み寄り、頭の上に白薔薇の花冠を置いた。
結婚式のときに白薔薇の花冠にしようか、ティアラにしようかわたくしは迷っていたことを思い出す。カサンドラ様からティアラを譲り受けて、その問題は解決したのだが、花冠を被りたい気持ちがなかったわけではない。
それをお誕生日の席で両親は叶えてくれようとしているのだ。
「ありがとうございます、お父様、お母様」
「花冠がずれないように、わたくしが髪を結ってあげます」
「お母様、いいのですか?」
「エリザベートも今日で成人です。わたくしが髪を結う機会などもうないかもしれない。わたくしに最後の思い出をください」
そう言われてしまうとわたくしも大人しく髪を結われるしかない。
三つ編みを巻き付けるような凝った髪型にしてもらって、わたくしは鏡を見た。鏡の中には白薔薇の花冠を被っている貴婦人が映っている。それはわたくしなのだ。
「お母様に髪を結ってもらったおかげで、わたくしではないような気がします」
「とても綺麗ですよ、エリザベート」
「美しいよ、エリザベート」
手放しで褒めてくれる両親に、わたくしは小さなころからこうやって育てられてきたのだと思い出す。両親はわたくしの言うことを頭ごなしに否定することなく、肯定することから入っていた。わたくしの言葉も前向きに捉えられることが多かったし、わたくしは本当に可愛がられて大事に育てられたのだと今更ながらに両親に感謝する。
「お父様、お母様、今日までありがとうございました。これからもよろしくお願いします」
「エリザベートが成人しても、嫁いでいっても、私たちはエリザベートの両親だ」
「いつでも頼ってくださいね。困ったことがあったら相談してください」
両親が涙ぐんでいるような気がして、わたくしも涙が出てきそうになるが、お化粧が崩れるので必死で我慢していた。
お誕生日のお茶会には母が結ってくれた髪で、両親がくれた白薔薇の花冠を被って参加した。白薔薇の花冠を被っているのを見ると、マリアがすぐに反応する。
「エリザベートお姉様がわたくしの婚約式のときに貸してくれた花冠と同じ、白薔薇ですね」
「お父様とお母様がお誕生日にプレゼントしてくださったのです」
「エリザベートお姉様、とても素敵です」
マリアだけでなく、クリスタもレーニ嬢もわたくしのところに寄ってくる。
「エリザベート嬢、今日は一段と美しいです」
「お姉様、今日は最高に輝いていますわ」
みんなに手放しで褒めてもらってわたくしは嬉しくもあり、少し恥ずかしくもあった。
エクムント様はわたくしの斜め後ろにそっと控えていてくださる。
振り向いてエクムント様に手を差し伸べると、手を握られる。
「エリザベート嬢、白い花冠が花嫁のようで、このまま辺境伯領に攫ってしまいたい」
「エクムント様になら攫われてもいいですわ」
「私は紳士でいなければいけませんね。エリザベート嬢が学園を卒業するまでは待たなければなりません」
「八歳のときからもう十年も待たせています」
「待っている間、私も楽しかったのですよ。毎年エリザベート嬢が辺境伯家に来る夏を待って、その後で国王陛下の別荘でも一緒に過ごして」
待つのも楽しかったと言ってくださるが、エクムント様はわたくしは八歳のときには十九歳で、もう結婚できる年になっていた。結婚できるはずなのに、十年もお待たせしてしまったことがわたくしには申し訳なく感じられる。わたくしが成人して結婚できる年にならなければいけなかったのは当然であるし、貴族として王都の学園を卒業しなければいけなかったのも間違いはない。
学園を卒業していないような貴族は、教育が足りないと馬鹿にされてもおかしくないし、わたくしは辺境伯夫人になるのだ、夫になる辺境伯のエクムント様を支えられるだけの教育を施されていないと辺境伯家に嫁ぐ意味がない。
お飾りだけの花嫁になどわたくしはなりたくなかった。
嫁ぐのであればしっかりと辺境伯のことを学んで、エクムント様と辺境伯領を共同経営できるくらいになっておきたかった。
そのために費やした十年間は決して無駄ではなかったと思いたいのだが、エクムント様にとっては十九歳から二十九歳までの大事な若い時期の十年間を使わせてしまったという負い目がある。
そのことを考えていると、エクムント様が微笑んでわたくしを引き寄せた。
「男の魅力は三十からという方もいます。エリザベート嬢が魅力を感じてくれる男性であり続けるために、私も努力しますよ」
「エクムント様はわたくしが小さいころからずっと優しくて、気遣いのできる紳士でした」
わたくしのお誕生日に花を買ってくるときには、不公平にならないようにクリスタにも花を買ってきてくれたり、折り紙の授業を受けるときには特別講師になってくれたり、乗馬をわたくしとクリスタに教えてくれたり、エクムント様はずっとわたくしを温かく見守ってくれていた。
本当にエクムント様に愛されているのだと実感できるのは、これまでの積み重ねがあるからかもしれない。
「エクムント様、わたくしとお茶をご一緒しましょう」
「喜んで」
誘うとエクムント様は給仕に紅茶を持ってこさせて、ミルクポッドから牛乳を入れてミルクティーにしていた。わたくしもミルクポッドから牛乳を入れてミルクティーにする。
以前はケーキを見るとものすごく食べたくて堪らなかったのに、エクムント様に倣って食べる量を調整するようになってから、最近は少しのケーキとサンドイッチで満足できるようになっていた。
それはわたくしの成長期の終わりを告げていたのかもしれない。ものすごくたくさん食べたくはなくなる程度に、わたくしの体は大人として熟成して、これ以上は成長しないことを示している。
今でさえクリスタよりも頭半分背が高いので、これ以上背が伸びないようにと思っていたが、やっとわたくしの身長もこれで落ち着いたようである。
エクムント様を見上げると、頭一つ大きい。
昔からエクムント様は背が高いと思っていたが、二十九歳になられて、貫禄もついて体格もしっかりとしていて、ますます立派に見える。
こんなに格好いい素敵な方がわたくしの夫になるのだと思うと、それだけで胸がいっぱいになってしまう。
「エクムント様、今日はディッペル家に泊まっていくのですか?」
「そのつもりです」
「夕食もご一緒できるのですね」
エクムント様が泊っていくとなると、過ごす時間も増えてわたくしは喜びに笑顔になった。
お皿の上のケーキやサンドイッチを食べ終わって少し落ち着くと、エクムント様が手を差し伸べる。
「踊ってくださいますか?」
「はい、エクムント様」
踊りの輪の中に入ると、ハインリヒ殿下とクリスタ、レーニ嬢とフランツ、オリヴァー殿とマリアも踊っているのが見える。フランツは背が伸びてきているので、なんとかレーニ嬢をリードして踊っているが、マリアはまだまだ小さいのでオリヴァー殿は手を繋いで踊りの真似事のようなことをしていた。それでもマリアはとても嬉しそうでオリヴァー殿の手を握って飛び跳ねて踊っている。
踊りの輪の中にノルベルト殿下とノエル殿下が入ると、雰囲気が一気に変わった。
学園の運動会でも必ず一位を取っていた二人である。ダンスの切れが全く違う。
曲が終わると、ノエル殿下とノルベルト殿下に拍手が巻き起こった。ノエル殿下とノルベルト殿下はわたくしとエクムント様の方を見て拍手を送ってくださっている。
「今日の主催はエリザベート嬢ですよ」
「エリザベート嬢とエクムント殿にも拍手を」
ノエル殿下とノルベルト殿下が仰って、わたくしとエクムント様にも拍手が送られた。
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