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十三章 わたくしの結婚
22.スーツを着てパーティーに
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エクムント様のお誕生日当日、わたくしとクリスタはフランツとマリアに起こされた。
庭に出るとエクムント様が待っていてくださる。
庭を駆けまわるフランツとマリアをクリスタが見守っている間に、わたくしはエクムント様に聞いてみた。
「エクムント様、わたくしには乳母がいません。わたくしの乳母はわたくしが乳離れしたころに結婚でディッペル家を辞めて、代わりにマルレーンがわたくしを育ててくれました」
「そうでしたね。辺境伯家に嫁ぐときにはマルレーンも一緒に来ますか?」
「その話をマルレーンとまだしていないのです。マルレーンも長くわたくしに仕えてくれました。そろそろ自由になってもいいのではないかと思うのです」
わたくしの世話役ということで、今でもマルレーンはわたくしの一番近くにいる。クリスタの近くにはデボラがいて、フランツの近くにはヘルマンさんがいて、マリアの近くにはレギーナがいる。
幼いころから長期間わたくしのそばにいたので、マルレーンは結婚もできなかったのではないだろうか。
散歩に出るときも何か用事があった場合のために控えているマルレーンにわたくしは声を掛けてみた。
「マルレーン、少し話をしてもいいですか?」
「はい、エリザベート様」
「マルレーンはわたくしのために結婚もせずにずっと仕えてきてくれたのではないでしょうか。わたくしが結婚した後はどうするつもりなのですか?」
マルレーンがこのまま雇ってほしいというのならば、わたくし付きの侍女として他の侍女よりもいい給料で雇うつもりだったし、マルレーンにしたいことがあるのならば、それを優先させてほしいとわたくしは思っていた。マルレーンはまだ三十代前半くらいのはずだから、この国では結婚が早いので遅くは感じられるが、これから結婚しても構わないはずだ。
「実は、わたくし、今仕事の傍らしていることがあるのです」
「どんなことですか?」
「エリザベート様が結婚なさるときにお伝えしますが、わたくしにとっては名誉な評価もいただいていて、エリザベート様の結婚の暁には、その仕事一筋で努めるために、ディッペル家を辞めようと思っておりました」
「そうだったのですか。マルレーンにもやりたいことがあったのですね」
小さいころからわたくしのことを大事にしてくれて、丁寧に世話をしてくれたマルレーンだからこそ、夢があるというのならばそれを応援したかった。ディッペル家を辞めてマルレーンがわたくしから離れることになっても、マルレーンに可愛がってもらった記憶は永遠に忘れない。
「マルレーンのやりたいことをわたくしは全力で応援しますわ。マルレーン、わたくしが結婚するまでは仕えていてください。その後は自分の夢を叶えてください」
「ありがとうございます、エリザベート様」
マルレーンの手を取ると、わたくしの手をしっかりと握り締めてくる。いつの間にかわたくしの方が背が高くなって、マルレーンの手もわたくしの手より小さくなっている。
わたくしはマルレーンを抱き締めたい気分だったが、主人と侍女という立場からそれは我慢した。
朝食を終えて部屋に戻ると、カサンドラ様が部屋を訪ねてきた。
カサンドラ様はスーツを手に持っている。
「エリザベート嬢が背が高いとずっと思っていたのだが、一度私のスーツを着てみないか?」
「え!? スーツを着るのですか?」
「辺境伯家に嫁いでしまうと、周囲がうるさくなってスーツを着るのにも面倒なことがある。結婚する前の最後のエクムントの誕生日だ。スーツを着て驚かせてやらないか?」
それは面白そうな企みである。
カサンドラ様はパーティーに軍服かスーツを着て参加されていた。
「私がどうしても着てほしいと言ったのならば、エクムントも納得するだろう」
「面白そうです。それにこのスーツ、辺境伯領の特産品の紫の布で作られているではないですか。とても素敵です」
「スーツの着こなしと、所作を教えよう」
カサンドラ様が持っていたのは乗馬服のようなフロックコート形式のスーツだった。
女性がスーツを着てパーティーに出席してもおかしくない時代が来ようとしているのかもしれない。煌びやかなドレスだけでなく、スーツも選択肢に入るとなると、女性の社会進出も進むだろう。
スーツはドレスよりもずっと動きやすく、活動的なのだから。
カサンドラ様にスーツを着せてもらって、髪も結い上げてもらって、わたくしは昼食会に出る準備をした。
昼食会の時間が近付いて部屋に迎えに来たエクムント様はわたくしのスーツ姿を見て驚きはしなかった。
「スーツもとてもよくお似合いです」
「女性もスーツ姿でパーティーに参加できるようになったら、女性の社会進出がもっと進むと思ったのです」
「カサンドラ様のスーツですね。エリザベート嬢のために誂えたかのようにぴったりですね」
腕を差し出すエクムント様にわたくしは肘の辺りに腕を絡めて昼食会場まで行った。
お客様に挨拶するときに、わたくしがスーツであることをあからさまに文句を言うひとはいなかった。
お客様が揃ったあたりでカサンドラ様が言ってくださったのもありがたかった。
「エリザベート嬢は辺境伯家にもうすぐ嫁ぐ日が来ます。辺境伯として私はずっと軍服とスーツを着てきた。エリザベート嬢にも同じ体験をしてほしかったのです」
カサンドラ様の願いでわたくしがスーツを着たのならば納得できるとお客様たちも思ったのだろう。
「エリザベート嬢、スーツもお似合いですね」
「ズボンをはいたことがなくて少し慣れないのですが」
「女性のためのスカートのスーツがあってもいいですよね」
「それはいいと思います。スカートのスーツは学園の制服と似ているかもしれません。ドレスとスーツ、選べる時代になったらいいですね」
レーニ嬢と話していると、クリスタも会話に入ってくる。
煌びやかなドレスだけではなくて、スーツも女性が選べる時代がくればいいとわたくしは思わずにはいられなかった。
お茶会ではわたくしはドレスに着替えた。
スーツも素敵だったのだが、エクムント様と踊るにはやはりドレスが相応しい気がしたのだ。
スーツと軍服で踊れる日はまだ遠いようだ。
わたくしの意識すら改革できていない。
けれど、わたくしやレーニ嬢やクリスタが望んだように、今日来てくださったお客様の中で女性もスーツを着られるようになればいいと思う方がいたかもしれない。
そういう方が増えることでこの国も変わるのではないかと思っていた。
「エリザベート嬢、ドレスに着替えたのですね」
「エクムント様と踊りたくて。踊るときにドレスのスカートがふわふわと揺れるのは、やはりわたくしにとっては魅力的なのです」
ドレスを着てお茶会の会場に来たわたくしにエクムント様は手を差し伸べる。
「それでは、踊ってくださいますか?」
「はい、エクムント様」
ドレスの裾を翻して、わたくしはエクムント様と存分に踊った。
お茶会から参加したフランツとマリアはわたくしのスーツ姿を見ることができなくて悔しがっていた。
「エリザベートお姉様のスーツ姿を見たかったです」
「とても素敵だったんでしょう?」
「カサンドラ様にまたスーツを借りて着てみせますよ」
「お願いします、エリザベートお姉様」
「ドレスの美しいエリザベートお姉様も素敵ですが、スーツ姿のエリザベートお姉様もきっと素敵だと思うのです」
フランツとマリアにそう言われてわたくしは悪い気はしていなかった。
この国もハインリヒ殿下が国王陛下になって、クリスタが王妃殿下になるころには全く変わっているのかもしれない。そのときには、男女ともにパーティーのときの衣装を選べるようになっていてほしいとわたくしは思っていた。
庭に出るとエクムント様が待っていてくださる。
庭を駆けまわるフランツとマリアをクリスタが見守っている間に、わたくしはエクムント様に聞いてみた。
「エクムント様、わたくしには乳母がいません。わたくしの乳母はわたくしが乳離れしたころに結婚でディッペル家を辞めて、代わりにマルレーンがわたくしを育ててくれました」
「そうでしたね。辺境伯家に嫁ぐときにはマルレーンも一緒に来ますか?」
「その話をマルレーンとまだしていないのです。マルレーンも長くわたくしに仕えてくれました。そろそろ自由になってもいいのではないかと思うのです」
わたくしの世話役ということで、今でもマルレーンはわたくしの一番近くにいる。クリスタの近くにはデボラがいて、フランツの近くにはヘルマンさんがいて、マリアの近くにはレギーナがいる。
幼いころから長期間わたくしのそばにいたので、マルレーンは結婚もできなかったのではないだろうか。
散歩に出るときも何か用事があった場合のために控えているマルレーンにわたくしは声を掛けてみた。
「マルレーン、少し話をしてもいいですか?」
「はい、エリザベート様」
「マルレーンはわたくしのために結婚もせずにずっと仕えてきてくれたのではないでしょうか。わたくしが結婚した後はどうするつもりなのですか?」
マルレーンがこのまま雇ってほしいというのならば、わたくし付きの侍女として他の侍女よりもいい給料で雇うつもりだったし、マルレーンにしたいことがあるのならば、それを優先させてほしいとわたくしは思っていた。マルレーンはまだ三十代前半くらいのはずだから、この国では結婚が早いので遅くは感じられるが、これから結婚しても構わないはずだ。
「実は、わたくし、今仕事の傍らしていることがあるのです」
「どんなことですか?」
「エリザベート様が結婚なさるときにお伝えしますが、わたくしにとっては名誉な評価もいただいていて、エリザベート様の結婚の暁には、その仕事一筋で努めるために、ディッペル家を辞めようと思っておりました」
「そうだったのですか。マルレーンにもやりたいことがあったのですね」
小さいころからわたくしのことを大事にしてくれて、丁寧に世話をしてくれたマルレーンだからこそ、夢があるというのならばそれを応援したかった。ディッペル家を辞めてマルレーンがわたくしから離れることになっても、マルレーンに可愛がってもらった記憶は永遠に忘れない。
「マルレーンのやりたいことをわたくしは全力で応援しますわ。マルレーン、わたくしが結婚するまでは仕えていてください。その後は自分の夢を叶えてください」
「ありがとうございます、エリザベート様」
マルレーンの手を取ると、わたくしの手をしっかりと握り締めてくる。いつの間にかわたくしの方が背が高くなって、マルレーンの手もわたくしの手より小さくなっている。
わたくしはマルレーンを抱き締めたい気分だったが、主人と侍女という立場からそれは我慢した。
朝食を終えて部屋に戻ると、カサンドラ様が部屋を訪ねてきた。
カサンドラ様はスーツを手に持っている。
「エリザベート嬢が背が高いとずっと思っていたのだが、一度私のスーツを着てみないか?」
「え!? スーツを着るのですか?」
「辺境伯家に嫁いでしまうと、周囲がうるさくなってスーツを着るのにも面倒なことがある。結婚する前の最後のエクムントの誕生日だ。スーツを着て驚かせてやらないか?」
それは面白そうな企みである。
カサンドラ様はパーティーに軍服かスーツを着て参加されていた。
「私がどうしても着てほしいと言ったのならば、エクムントも納得するだろう」
「面白そうです。それにこのスーツ、辺境伯領の特産品の紫の布で作られているではないですか。とても素敵です」
「スーツの着こなしと、所作を教えよう」
カサンドラ様が持っていたのは乗馬服のようなフロックコート形式のスーツだった。
女性がスーツを着てパーティーに出席してもおかしくない時代が来ようとしているのかもしれない。煌びやかなドレスだけでなく、スーツも選択肢に入るとなると、女性の社会進出も進むだろう。
スーツはドレスよりもずっと動きやすく、活動的なのだから。
カサンドラ様にスーツを着せてもらって、髪も結い上げてもらって、わたくしは昼食会に出る準備をした。
昼食会の時間が近付いて部屋に迎えに来たエクムント様はわたくしのスーツ姿を見て驚きはしなかった。
「スーツもとてもよくお似合いです」
「女性もスーツ姿でパーティーに参加できるようになったら、女性の社会進出がもっと進むと思ったのです」
「カサンドラ様のスーツですね。エリザベート嬢のために誂えたかのようにぴったりですね」
腕を差し出すエクムント様にわたくしは肘の辺りに腕を絡めて昼食会場まで行った。
お客様に挨拶するときに、わたくしがスーツであることをあからさまに文句を言うひとはいなかった。
お客様が揃ったあたりでカサンドラ様が言ってくださったのもありがたかった。
「エリザベート嬢は辺境伯家にもうすぐ嫁ぐ日が来ます。辺境伯として私はずっと軍服とスーツを着てきた。エリザベート嬢にも同じ体験をしてほしかったのです」
カサンドラ様の願いでわたくしがスーツを着たのならば納得できるとお客様たちも思ったのだろう。
「エリザベート嬢、スーツもお似合いですね」
「ズボンをはいたことがなくて少し慣れないのですが」
「女性のためのスカートのスーツがあってもいいですよね」
「それはいいと思います。スカートのスーツは学園の制服と似ているかもしれません。ドレスとスーツ、選べる時代になったらいいですね」
レーニ嬢と話していると、クリスタも会話に入ってくる。
煌びやかなドレスだけではなくて、スーツも女性が選べる時代がくればいいとわたくしは思わずにはいられなかった。
お茶会ではわたくしはドレスに着替えた。
スーツも素敵だったのだが、エクムント様と踊るにはやはりドレスが相応しい気がしたのだ。
スーツと軍服で踊れる日はまだ遠いようだ。
わたくしの意識すら改革できていない。
けれど、わたくしやレーニ嬢やクリスタが望んだように、今日来てくださったお客様の中で女性もスーツを着られるようになればいいと思う方がいたかもしれない。
そういう方が増えることでこの国も変わるのではないかと思っていた。
「エリザベート嬢、ドレスに着替えたのですね」
「エクムント様と踊りたくて。踊るときにドレスのスカートがふわふわと揺れるのは、やはりわたくしにとっては魅力的なのです」
ドレスを着てお茶会の会場に来たわたくしにエクムント様は手を差し伸べる。
「それでは、踊ってくださいますか?」
「はい、エクムント様」
ドレスの裾を翻して、わたくしはエクムント様と存分に踊った。
お茶会から参加したフランツとマリアはわたくしのスーツ姿を見ることができなくて悔しがっていた。
「エリザベートお姉様のスーツ姿を見たかったです」
「とても素敵だったんでしょう?」
「カサンドラ様にまたスーツを借りて着てみせますよ」
「お願いします、エリザベートお姉様」
「ドレスの美しいエリザベートお姉様も素敵ですが、スーツ姿のエリザベートお姉様もきっと素敵だと思うのです」
フランツとマリアにそう言われてわたくしは悪い気はしていなかった。
この国もハインリヒ殿下が国王陛下になって、クリスタが王妃殿下になるころには全く変わっているのかもしれない。そのときには、男女ともにパーティーのときの衣装を選べるようになっていてほしいとわたくしは思っていた。
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