395 / 528
十二章 両親の事故とわたくしが主役の物語
3.国王陛下の後悔
しおりを挟む
ディーデリヒ殿下とディートリンデ殿下の話になると、羨ましそうにしているのはまーちゃんである。まーちゃんは我が家の末っ子で、下に弟妹がいない。
「お母様、わたくしには弟か妹は生まれないのですか?」
「わたくしはマリアが最後の子どもと思って産みました。年齢的にも、もう子どもを産むには年を取りすぎています」
母の年齢は父より一つ年下で三十五歳で、王妃殿下と同じである。王妃殿下が産めるのだから母も産めないわけではないだろうが、この時代では三十五歳で子どもを産むのは高齢と認識されているのかもしれない。
それに、母はわたくしを産んだ時に死にかけている。ふーちゃんとまーちゃんのときにはパウリーネ先生の力もあって安産だったが、三十五歳になってまた子どもを産むとなると、危険が伴うのはどうしようもなかった。
妊娠と出産はいつも命がけである。それはどんな時代、どんな世界にも言えることだった。
「わたくしもお姉様になりたかったです」
「マリア、あなたの弟妹を産んであげられなくてごめんなさい。わたくしは、エリザベートとクリスタとフランツとマリアがいるだけで十分なのです」
「お母様……」
残念そうにしているまーちゃんだったが、それ以上母を困らせるようなことはなかった。
お茶会は国王陛下の別荘の食堂で行われて、わたくしは椅子に座る。ハインリヒ殿下の隣りに座ることができてクリスタちゃんはとても嬉しそうである。
「クリスタ嬢、お誕生日にはお祝いに行けずすみませんでした」
「いいのです、ハインリヒ殿下。ハインリヒ殿下はお生まれになったディーデリヒ殿下とディートリンデ殿下に一番にお会いするという大事な使命がありました」
「この年になって弟妹が増えるとは思ってもいなかったのでとても嬉しいです。しかも、弟と妹同時に二人も」
「本当におめでとうございます」
十六歳年の離れたディーデリヒ殿下とディートリンデ殿下は、ハインリヒ殿下にはとても可愛い存在だろう。それはユリアーナ殿下にとっても同じのようだった。
「わたくし、ディーデリヒとディートリンデが可愛くてたまりません。これから育つにつれて我が儘も言うようになるのでしょうが、わたくしが姉としてしっかり見本を見せていきたいと思います」
ユリアーナ殿下は四歳のころにお茶会にどうしても出たいと国王陛下と王妃殿下にお願いして、レーニちゃんのお誕生日のお茶会に参加して、熱い紅茶をこぼしてしまった失敗をしたことがある。そういうことも踏まえて、ユリアーナ殿下は成長していくのだろう。
お茶会のテーブルにはポテトチップスもコロッケも並んでいた。ユリアーナ殿下はポテトチップスとコロッケを取り分けてもらって、美味しそうに食べている。わたくしもコロッケとサンドイッチとケーキを取り分ける。
食べ過ぎないように気を付けてはいるのだが、わたくしはまだ成長中なのか、妙にお腹が空いてしまう。食べているとふーちゃんとまーちゃんも取り分けてもらってミルクティーと一緒にいただいていた。
「女性は出産の後は体が傷付いている状態なのだとパウリーネ先生に教えてもらった。王妃にはゆっくりと休んでほしいので、住み慣れた別荘に移ってもらっている」
「ベルノルト陛下は王妃殿下のことを大事に思われているのですね」
「もちろんだ。私はハインリヒが生まれたときに、王妃を傷付けてしまった。それで、王妃は私を避けるようになった」
その話はわたくしは聞いたことのないものだった。
ハインリヒ殿下が産まれたときとなると、わたくしは母のお腹の中にいてまだ生まれていない。
「ノルベルトの母と別れさせられたこともあって、ハインリヒが健康で生まれてきてくれたのに、王妃に労いの一つもかけられなかった。あのときのことを私は後悔している」
「父上、そうだったのですか」
「僕の母とのことで……」
「ノルベルトのせいではない。それは王妃も分かっている。生まれてきた子どもに罪はないと、王妃はノルベルトを自分で引き取って育てる決意をしてくれたくらいだからな」
「そうならばよいのですが」
「私の態度がよくなかったのだ。それで王妃を傷付けた」
それが王妃殿下と国王陛下の不仲の始まりだったのだろう。
それからユリアーナ殿下が王妃殿下のお腹に宿る六年前まで、国王陛下と王妃殿下は和解できていなかった。
時間が二人の間のわだかまりを解いて、お互いに国を支えるパートナーとして過ごしていけるように二人が和解した話はわたくしも知っていた。
「父上は、私が生まれたとき、嬉しくなかったのですか?」
「嬉しかったが、ノルベルトの母と別れさせられて、ノルベルトを今後どうやって育てて行けばいいのか分からず、混乱していた。私も若かったのだ。今でははっきりと分かる。ハインリヒのこともノルベルトのことも、父親として愛している」
「父上……」
「僕は正式には庶子に当たるのに、こうして父上の息子として育てていただいてありがたく思っています」
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下と話す国王陛下に、ユリアーナ殿下が目を丸くして聞いている。ユリアーナ殿下は生まれる前のできごとなので、全く知らなかったことだろう。
「ノルベルトお兄様は、お母様の子どもではなかったのですか?」
「私は若気の至りで、王妃と婚約していたのに、他の女性に恋をしてノルベルトが生まれた」
「お母様がノルベルトお兄様も息子のように接しているので、わたくし、ノルベルトお兄様がお母様の子どもじゃないなんて思いもしなかった……。ノルベルトお兄様はわたくしのお兄様ですよね?」
「それは間違いない。ノルベルトはユリアーナの兄だ」
「これからもノルベルトお兄様のこと、お兄様として接していいのですよね」
「そうしてくれ。ノルベルトは王妃にも認められた私の息子だ」
王妃殿下のお心が広かったからノルベルト殿下はハインリヒ殿下と一緒に兄弟として育てられたが、そうでなければ庶子として違う扱いを受けていたのかもしれない。王妃殿下のお心の広さを改めて感じた瞬間だった。
話をしたので納得した様子のユリアーナ殿下は、わたくしたちに自分の爪を見せてきた。
「お父様がネイルアートの技術者を雇ってくださったのです。わたくし、爪を塗ってもらえることになりました」
小さなユリアーナ殿下の爪は綺麗に塗られている。金色でフレンチに塗られているのがとても美しい。
「ネイルアートの技術者は、色んな色のマニキュアを持っているのです。わたくし、金色が気に入って塗ってもらいました」
「とてもお似合いです」
「美しいですね」
「ユリアーナ殿下はフレンチに塗り分けてもらったのですね」
わたくしとクリスタちゃんとまーちゃんで褒めるとユリアーナ殿下は嬉しそうに頷いている。
「お母様は、お茶会がある特別なときにしか塗ってはいけないと仰るのですが、わたくしはいつも爪を塗っておきたいと思っているのです」
「ユリアーナ、それはお母様の言うことを聞いた方がいいよ」
「ハインリヒお兄様もそういうのですか?」
「ユリアーナはまだ小さいのだから、常に爪を塗っていなくてもいいと思うよ」
「ノルベルトお兄様まで」
不満そうなユリアーナ殿下にわたくしとクリスタちゃんが言葉を添える。
「わたくしたちも特別なときにしか爪は塗りません。学園では爪は塗らないことになっておりますし」
「学園に行くときにはマニキュアを取っていくのです」
「エリザベート嬢とクリスタ嬢もそうなのですね。それならば、わたくしも我慢します」
ネイルアートはそれだけ強くユリアーナ殿下の心を掴んだようだ。常に塗っておきたいという気持ちも分かるが、特別な日にだけ塗るのもネイルアートのよさなのかもしれない。
ユリアーナ殿下と話して和やかに国王陛下一家とのお茶会を過ごしたのだった。
「お母様、わたくしには弟か妹は生まれないのですか?」
「わたくしはマリアが最後の子どもと思って産みました。年齢的にも、もう子どもを産むには年を取りすぎています」
母の年齢は父より一つ年下で三十五歳で、王妃殿下と同じである。王妃殿下が産めるのだから母も産めないわけではないだろうが、この時代では三十五歳で子どもを産むのは高齢と認識されているのかもしれない。
それに、母はわたくしを産んだ時に死にかけている。ふーちゃんとまーちゃんのときにはパウリーネ先生の力もあって安産だったが、三十五歳になってまた子どもを産むとなると、危険が伴うのはどうしようもなかった。
妊娠と出産はいつも命がけである。それはどんな時代、どんな世界にも言えることだった。
「わたくしもお姉様になりたかったです」
「マリア、あなたの弟妹を産んであげられなくてごめんなさい。わたくしは、エリザベートとクリスタとフランツとマリアがいるだけで十分なのです」
「お母様……」
残念そうにしているまーちゃんだったが、それ以上母を困らせるようなことはなかった。
お茶会は国王陛下の別荘の食堂で行われて、わたくしは椅子に座る。ハインリヒ殿下の隣りに座ることができてクリスタちゃんはとても嬉しそうである。
「クリスタ嬢、お誕生日にはお祝いに行けずすみませんでした」
「いいのです、ハインリヒ殿下。ハインリヒ殿下はお生まれになったディーデリヒ殿下とディートリンデ殿下に一番にお会いするという大事な使命がありました」
「この年になって弟妹が増えるとは思ってもいなかったのでとても嬉しいです。しかも、弟と妹同時に二人も」
「本当におめでとうございます」
十六歳年の離れたディーデリヒ殿下とディートリンデ殿下は、ハインリヒ殿下にはとても可愛い存在だろう。それはユリアーナ殿下にとっても同じのようだった。
「わたくし、ディーデリヒとディートリンデが可愛くてたまりません。これから育つにつれて我が儘も言うようになるのでしょうが、わたくしが姉としてしっかり見本を見せていきたいと思います」
ユリアーナ殿下は四歳のころにお茶会にどうしても出たいと国王陛下と王妃殿下にお願いして、レーニちゃんのお誕生日のお茶会に参加して、熱い紅茶をこぼしてしまった失敗をしたことがある。そういうことも踏まえて、ユリアーナ殿下は成長していくのだろう。
お茶会のテーブルにはポテトチップスもコロッケも並んでいた。ユリアーナ殿下はポテトチップスとコロッケを取り分けてもらって、美味しそうに食べている。わたくしもコロッケとサンドイッチとケーキを取り分ける。
食べ過ぎないように気を付けてはいるのだが、わたくしはまだ成長中なのか、妙にお腹が空いてしまう。食べているとふーちゃんとまーちゃんも取り分けてもらってミルクティーと一緒にいただいていた。
「女性は出産の後は体が傷付いている状態なのだとパウリーネ先生に教えてもらった。王妃にはゆっくりと休んでほしいので、住み慣れた別荘に移ってもらっている」
「ベルノルト陛下は王妃殿下のことを大事に思われているのですね」
「もちろんだ。私はハインリヒが生まれたときに、王妃を傷付けてしまった。それで、王妃は私を避けるようになった」
その話はわたくしは聞いたことのないものだった。
ハインリヒ殿下が産まれたときとなると、わたくしは母のお腹の中にいてまだ生まれていない。
「ノルベルトの母と別れさせられたこともあって、ハインリヒが健康で生まれてきてくれたのに、王妃に労いの一つもかけられなかった。あのときのことを私は後悔している」
「父上、そうだったのですか」
「僕の母とのことで……」
「ノルベルトのせいではない。それは王妃も分かっている。生まれてきた子どもに罪はないと、王妃はノルベルトを自分で引き取って育てる決意をしてくれたくらいだからな」
「そうならばよいのですが」
「私の態度がよくなかったのだ。それで王妃を傷付けた」
それが王妃殿下と国王陛下の不仲の始まりだったのだろう。
それからユリアーナ殿下が王妃殿下のお腹に宿る六年前まで、国王陛下と王妃殿下は和解できていなかった。
時間が二人の間のわだかまりを解いて、お互いに国を支えるパートナーとして過ごしていけるように二人が和解した話はわたくしも知っていた。
「父上は、私が生まれたとき、嬉しくなかったのですか?」
「嬉しかったが、ノルベルトの母と別れさせられて、ノルベルトを今後どうやって育てて行けばいいのか分からず、混乱していた。私も若かったのだ。今でははっきりと分かる。ハインリヒのこともノルベルトのことも、父親として愛している」
「父上……」
「僕は正式には庶子に当たるのに、こうして父上の息子として育てていただいてありがたく思っています」
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下と話す国王陛下に、ユリアーナ殿下が目を丸くして聞いている。ユリアーナ殿下は生まれる前のできごとなので、全く知らなかったことだろう。
「ノルベルトお兄様は、お母様の子どもではなかったのですか?」
「私は若気の至りで、王妃と婚約していたのに、他の女性に恋をしてノルベルトが生まれた」
「お母様がノルベルトお兄様も息子のように接しているので、わたくし、ノルベルトお兄様がお母様の子どもじゃないなんて思いもしなかった……。ノルベルトお兄様はわたくしのお兄様ですよね?」
「それは間違いない。ノルベルトはユリアーナの兄だ」
「これからもノルベルトお兄様のこと、お兄様として接していいのですよね」
「そうしてくれ。ノルベルトは王妃にも認められた私の息子だ」
王妃殿下のお心が広かったからノルベルト殿下はハインリヒ殿下と一緒に兄弟として育てられたが、そうでなければ庶子として違う扱いを受けていたのかもしれない。王妃殿下のお心の広さを改めて感じた瞬間だった。
話をしたので納得した様子のユリアーナ殿下は、わたくしたちに自分の爪を見せてきた。
「お父様がネイルアートの技術者を雇ってくださったのです。わたくし、爪を塗ってもらえることになりました」
小さなユリアーナ殿下の爪は綺麗に塗られている。金色でフレンチに塗られているのがとても美しい。
「ネイルアートの技術者は、色んな色のマニキュアを持っているのです。わたくし、金色が気に入って塗ってもらいました」
「とてもお似合いです」
「美しいですね」
「ユリアーナ殿下はフレンチに塗り分けてもらったのですね」
わたくしとクリスタちゃんとまーちゃんで褒めるとユリアーナ殿下は嬉しそうに頷いている。
「お母様は、お茶会がある特別なときにしか塗ってはいけないと仰るのですが、わたくしはいつも爪を塗っておきたいと思っているのです」
「ユリアーナ、それはお母様の言うことを聞いた方がいいよ」
「ハインリヒお兄様もそういうのですか?」
「ユリアーナはまだ小さいのだから、常に爪を塗っていなくてもいいと思うよ」
「ノルベルトお兄様まで」
不満そうなユリアーナ殿下にわたくしとクリスタちゃんが言葉を添える。
「わたくしたちも特別なときにしか爪は塗りません。学園では爪は塗らないことになっておりますし」
「学園に行くときにはマニキュアを取っていくのです」
「エリザベート嬢とクリスタ嬢もそうなのですね。それならば、わたくしも我慢します」
ネイルアートはそれだけ強くユリアーナ殿下の心を掴んだようだ。常に塗っておきたいという気持ちも分かるが、特別な日にだけ塗るのもネイルアートのよさなのかもしれない。
ユリアーナ殿下と話して和やかに国王陛下一家とのお茶会を過ごしたのだった。
279
お気に入りに追加
1,684
あなたにおすすめの小説

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
その転生幼女、取り扱い注意〜稀代の魔術師は魔王の娘になりました〜
みおな
ファンタジー
かつて、稀代の魔術師と呼ばれた魔女がいた。
魔王をも単独で滅ぼせるほどの力を持った彼女は、周囲に畏怖され、罠にかけて殺されてしまう。
目覚めたら、三歳の幼子に生まれ変わっていた?
国のため、民のために魔法を使っていた彼女は、今度の生は自分のために生きることを決意する。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
「殿下、人違いです」どうぞヒロインのところへ行って下さい
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームを元にした人気のライトノベルの世界でした。
しかも、定番の悪役令嬢。
いえ、別にざまあされるヒロインにはなりたくないですし、婚約者のいる相手にすり寄るビッチなヒロインにもなりたくないです。
ですから婚約者の王子様。
私はいつでも婚約破棄を受け入れますので、どうぞヒロインのところに行って下さい。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる