383 / 528
十一章 ネイルアートとフィンガーブレスレット
37.朝の散歩とエクムント様の言葉
しおりを挟む
エクムント様がディッペル家に泊まった翌朝には、わたくしとクリスタちゃんはふーちゃんとまーちゃんに起こされて毎朝のことだがお散歩に出ていた。
庭に出ると一面の銀世界で、寒くもあるのだが、ふーちゃんとまーちゃんは元気いっぱい庭を走っていく。ふーちゃんとまーちゃんを追いかけていると、エクムント様に合流した。
「おはようございます、エリザベート嬢。こんな寒い日も散歩をされているのですね」
「そうなのです。フランツとマリアが季節を問わずお散歩に誘うのです」
「フランツ殿とマリア嬢はエリザベート嬢とクリスタ嬢とお散歩に行けるのが楽しいのでしょうね」
言われてみれば、わたくしは十二歳のときから学園に通うために王都の寮に入っているし、クリスタちゃんも十二歳になってから学園に通うために王都の寮に入っている。ふーちゃんとまーちゃんにしてみれば、わたくしとクリスタちゃんとお散歩ができる機会はそんなにないのかもしれない。
そう思うとふーちゃんとまーちゃんと触れ合える時間が大事に思えてくる。
暖かくふーちゃんとまーちゃんを見守っていると、ふーちゃんとまーちゃんがエクムント様に気付いてこちらに駆けてきた。
「エクムント様、おはようございます!」
「エクムント様もお散歩ですか?」
「エリザベート嬢との時間を持とうと思って、ご一緒させてもらっています」
「エリザベートお姉様と一緒にお散歩したいのですね」
「わたくしたちも一緒でいいですか?」
「もちろん構いませんよ」
答えるエクムント様にふーちゃんとまーちゃんは興味津々で質問してくる。
「エリザベートお姉様は痩せていますが、エクムント様は、瘦せた女性と、ふっくらした女性、どちらが好きですか?」
「エリザベート嬢ならどちらでも好きですよ」
「エリザベートお姉様は背が高いですが、エクムント様は、背の高い女性と低い女性、どちらが好きですか?」
「エリザベート嬢ならどちらでも好きです」
「エクムント様は、お胸の大きな女性と、小さな女性、どちらが好きですか?」
「胸の大きさは関係ありません。その胸が誰のものであるかが大事なのです」
興味のままに聞いている無邪気な七歳と六歳のふーちゃんとまーちゃんだが、わたくしは聞いているだけで顔が真っ赤になってきていた。
エクムント様はわたくしならば、痩せていても太っていても、背が高くても低くても、胸が大きくても小さくても構わないと仰っている。
わたくしならば、なんでも好きだと仰っているのだ。
「え、エクムント様、わたくしのこと、す、好きと……」
「私が好きになる女性はエリザベート嬢以外ありえません。エリザベート嬢が私にとっての唯一の女性です」
はっきりと言われてしまって、わたくしは熱が出たかのように顔が熱くなっていた。コートの中で体も熱くなってぽかぽかしている。
その様子をクリスタちゃんがじっと見つめていた。
「エクムント様、そういうところですよ! お姉様が恥ずかしがっているではないですか!」
「そう言われても、私は自分に嘘はつけませんので」
さらりと仰るエクムント様に、わたくしは両頬を押さえていた。
「私は小さなころからエリザベート嬢を知っていますが、エリザベート嬢が誰か他の男性と結婚するようなことになれば、複雑な気持ちになっていたと思うのです。それが恋愛感情でなかったとしても、私はエリザベート嬢を妹以上に可愛いと思っていた。エリザベート嬢の相手が自分でよかったと今になってはっきりと思います」
「え、エクムント様……」
恥ずかしくてわたくしは頬を押さえたまま動けなかった。
クリスタちゃんがエクムント様を見つめている。
「わたくしも、エクムント様でなければ大事なお姉様を任せることはできないとは思っていましたが、エクムント様の言い方ではお姉様が熱を出してしまいますわ」
「私が何か?」
「自覚がないのがますますいけません! こういうことは二人きりのときにそっと伝えるべきことであって、わたくしやフランツやマリアの前で言うことではありません」
「なるほど。エリザベート嬢を恥ずかしがらせるつもりではありませんでした。すみません」
謝ってくださるのだが、わたくしはそれどころではなくて、頭の中が沸騰しそうだった。
朝のお散歩が終わると食堂で朝食を食べる。
エクムント様も一緒なのだが、わたくしはエクムント様の顔を見られる気がしない。
朝からエクムント様に告白されたような形で、胸は高鳴っているし、顔は真っ赤だし、わたくしはとても平静ではいられなかった。
昼食が終わって両親のお誕生日のお茶会が始まる。
エクムント様はわたくしの部屋までわたくしを迎えに来てくださった。エクムント様の手を取ると、わたくしがドキドキしているのが伝わりそうな気がする。軍人で他人の動きに聡いエクムント様は、わたくしの手の平からわたくしの感情を読み取りそうな気すらしていた。
両親のお誕生日には毎年国王陛下と王妃殿下がいらっしゃる。
国王陛下と王妃殿下に挨拶をしている両親は、とても親しげだ。父が国王陛下の学生時代の学友で同じ年だというのもあるのだろうが、王妃殿下もわたくしたちディッペル家のひとたちと親しくしてくださっている。
国王陛下が両親に内緒で囁くのをわたくしは耳にしてしまった。
「ユストゥス、実は、王妃が妊娠したのだ」
「それはおめでとうございます」
「正式に発表するのは私の生誕の式典のときにしようと思っているのだが、ユストゥスには早く伝えたくて」
「とてもおめでたい知らせに私も嬉しくなります」
父が答えていると、王妃殿下が口元を押さえて目を伏せる。
「わたくし、ディッペル公爵夫妻が羨ましかったのです。四人もお子様がいて。わたくしも、ノルベルトを自分の子どものように思っておりますし、ハインリヒにユリアーナ、それに生まれてくる子どもで四人。同じになってとても嬉しいのです」
「無事に出産されることをお祈りしております」
「ありがとうございます。男の子でも女の子でも、元気に生まれてきてくれたらそれでいいと思っています」
王妃殿下も懐妊に対してとても嬉しそうだった。
国王陛下が生誕の式典で三十六歳になられるのだから、王妃殿下は今年三十五歳になられたはずだ。この世界においては高齢出産になるのかもしれないが、パウリーネ先生も戻ってきて王妃殿下のおそばでお助けするだろうし、わたくしはそれほど心配していなかった。
ノルベルト殿下とハインリヒ殿下とユリアーナ殿下の弟か妹が生まれてくる。
それはこの国にとってもとてもおめでたいことだった。
「ユストゥスはもう子どもは考えていないのか?」
「私は四人も可愛い子どもたちがいます。四人で十分です」
「赤ん坊は可愛いぞ。大変だが」
「国王陛下のお生まれになったお子様を可愛がらせていただきますよ」
「それは許そう。ユストゥスは私の親友だからな」
国王陛下が笑いながら父の肩を叩いている。肩を叩かれて父も微笑んでいた。
両親のお誕生日のお茶会にはハインリヒ殿下もノルベルト殿下もユリアーナ殿下も、レーニちゃんもデニスくんも、キルヒマン侯爵夫妻もガブリエラちゃんもフリーダちゃんもケヴィンくんも、シュタール侯爵もオリヴァー殿もナターリエちゃんも来ていた。
両親のお誕生日のお茶会が終われば、王都で国王陛下の生誕の式典が行われる。
国王陛下の生誕の式典では、王妃殿下にレーニちゃんが国王陛下に紹介されて、カーテシーというお辞儀を披露して、社交界デビューを果たすのだ。
レーニちゃんの社交界デビューはわたくしにとっても楽しみな行事だった。
庭に出ると一面の銀世界で、寒くもあるのだが、ふーちゃんとまーちゃんは元気いっぱい庭を走っていく。ふーちゃんとまーちゃんを追いかけていると、エクムント様に合流した。
「おはようございます、エリザベート嬢。こんな寒い日も散歩をされているのですね」
「そうなのです。フランツとマリアが季節を問わずお散歩に誘うのです」
「フランツ殿とマリア嬢はエリザベート嬢とクリスタ嬢とお散歩に行けるのが楽しいのでしょうね」
言われてみれば、わたくしは十二歳のときから学園に通うために王都の寮に入っているし、クリスタちゃんも十二歳になってから学園に通うために王都の寮に入っている。ふーちゃんとまーちゃんにしてみれば、わたくしとクリスタちゃんとお散歩ができる機会はそんなにないのかもしれない。
そう思うとふーちゃんとまーちゃんと触れ合える時間が大事に思えてくる。
暖かくふーちゃんとまーちゃんを見守っていると、ふーちゃんとまーちゃんがエクムント様に気付いてこちらに駆けてきた。
「エクムント様、おはようございます!」
「エクムント様もお散歩ですか?」
「エリザベート嬢との時間を持とうと思って、ご一緒させてもらっています」
「エリザベートお姉様と一緒にお散歩したいのですね」
「わたくしたちも一緒でいいですか?」
「もちろん構いませんよ」
答えるエクムント様にふーちゃんとまーちゃんは興味津々で質問してくる。
「エリザベートお姉様は痩せていますが、エクムント様は、瘦せた女性と、ふっくらした女性、どちらが好きですか?」
「エリザベート嬢ならどちらでも好きですよ」
「エリザベートお姉様は背が高いですが、エクムント様は、背の高い女性と低い女性、どちらが好きですか?」
「エリザベート嬢ならどちらでも好きです」
「エクムント様は、お胸の大きな女性と、小さな女性、どちらが好きですか?」
「胸の大きさは関係ありません。その胸が誰のものであるかが大事なのです」
興味のままに聞いている無邪気な七歳と六歳のふーちゃんとまーちゃんだが、わたくしは聞いているだけで顔が真っ赤になってきていた。
エクムント様はわたくしならば、痩せていても太っていても、背が高くても低くても、胸が大きくても小さくても構わないと仰っている。
わたくしならば、なんでも好きだと仰っているのだ。
「え、エクムント様、わたくしのこと、す、好きと……」
「私が好きになる女性はエリザベート嬢以外ありえません。エリザベート嬢が私にとっての唯一の女性です」
はっきりと言われてしまって、わたくしは熱が出たかのように顔が熱くなっていた。コートの中で体も熱くなってぽかぽかしている。
その様子をクリスタちゃんがじっと見つめていた。
「エクムント様、そういうところですよ! お姉様が恥ずかしがっているではないですか!」
「そう言われても、私は自分に嘘はつけませんので」
さらりと仰るエクムント様に、わたくしは両頬を押さえていた。
「私は小さなころからエリザベート嬢を知っていますが、エリザベート嬢が誰か他の男性と結婚するようなことになれば、複雑な気持ちになっていたと思うのです。それが恋愛感情でなかったとしても、私はエリザベート嬢を妹以上に可愛いと思っていた。エリザベート嬢の相手が自分でよかったと今になってはっきりと思います」
「え、エクムント様……」
恥ずかしくてわたくしは頬を押さえたまま動けなかった。
クリスタちゃんがエクムント様を見つめている。
「わたくしも、エクムント様でなければ大事なお姉様を任せることはできないとは思っていましたが、エクムント様の言い方ではお姉様が熱を出してしまいますわ」
「私が何か?」
「自覚がないのがますますいけません! こういうことは二人きりのときにそっと伝えるべきことであって、わたくしやフランツやマリアの前で言うことではありません」
「なるほど。エリザベート嬢を恥ずかしがらせるつもりではありませんでした。すみません」
謝ってくださるのだが、わたくしはそれどころではなくて、頭の中が沸騰しそうだった。
朝のお散歩が終わると食堂で朝食を食べる。
エクムント様も一緒なのだが、わたくしはエクムント様の顔を見られる気がしない。
朝からエクムント様に告白されたような形で、胸は高鳴っているし、顔は真っ赤だし、わたくしはとても平静ではいられなかった。
昼食が終わって両親のお誕生日のお茶会が始まる。
エクムント様はわたくしの部屋までわたくしを迎えに来てくださった。エクムント様の手を取ると、わたくしがドキドキしているのが伝わりそうな気がする。軍人で他人の動きに聡いエクムント様は、わたくしの手の平からわたくしの感情を読み取りそうな気すらしていた。
両親のお誕生日には毎年国王陛下と王妃殿下がいらっしゃる。
国王陛下と王妃殿下に挨拶をしている両親は、とても親しげだ。父が国王陛下の学生時代の学友で同じ年だというのもあるのだろうが、王妃殿下もわたくしたちディッペル家のひとたちと親しくしてくださっている。
国王陛下が両親に内緒で囁くのをわたくしは耳にしてしまった。
「ユストゥス、実は、王妃が妊娠したのだ」
「それはおめでとうございます」
「正式に発表するのは私の生誕の式典のときにしようと思っているのだが、ユストゥスには早く伝えたくて」
「とてもおめでたい知らせに私も嬉しくなります」
父が答えていると、王妃殿下が口元を押さえて目を伏せる。
「わたくし、ディッペル公爵夫妻が羨ましかったのです。四人もお子様がいて。わたくしも、ノルベルトを自分の子どものように思っておりますし、ハインリヒにユリアーナ、それに生まれてくる子どもで四人。同じになってとても嬉しいのです」
「無事に出産されることをお祈りしております」
「ありがとうございます。男の子でも女の子でも、元気に生まれてきてくれたらそれでいいと思っています」
王妃殿下も懐妊に対してとても嬉しそうだった。
国王陛下が生誕の式典で三十六歳になられるのだから、王妃殿下は今年三十五歳になられたはずだ。この世界においては高齢出産になるのかもしれないが、パウリーネ先生も戻ってきて王妃殿下のおそばでお助けするだろうし、わたくしはそれほど心配していなかった。
ノルベルト殿下とハインリヒ殿下とユリアーナ殿下の弟か妹が生まれてくる。
それはこの国にとってもとてもおめでたいことだった。
「ユストゥスはもう子どもは考えていないのか?」
「私は四人も可愛い子どもたちがいます。四人で十分です」
「赤ん坊は可愛いぞ。大変だが」
「国王陛下のお生まれになったお子様を可愛がらせていただきますよ」
「それは許そう。ユストゥスは私の親友だからな」
国王陛下が笑いながら父の肩を叩いている。肩を叩かれて父も微笑んでいた。
両親のお誕生日のお茶会にはハインリヒ殿下もノルベルト殿下もユリアーナ殿下も、レーニちゃんもデニスくんも、キルヒマン侯爵夫妻もガブリエラちゃんもフリーダちゃんもケヴィンくんも、シュタール侯爵もオリヴァー殿もナターリエちゃんも来ていた。
両親のお誕生日のお茶会が終われば、王都で国王陛下の生誕の式典が行われる。
国王陛下の生誕の式典では、王妃殿下にレーニちゃんが国王陛下に紹介されて、カーテシーというお辞儀を披露して、社交界デビューを果たすのだ。
レーニちゃんの社交界デビューはわたくしにとっても楽しみな行事だった。
257
お気に入りに追加
1,684
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
悪役令嬢を陥れようとして失敗したヒロインのその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
女伯グリゼルダはもう不惑の歳だが、過去に起こしたスキャンダルが原因で異性から敬遠され未だに独身だった。
二十二年前、グリゼルダは恋仲になった王太子と結託して彼の婚約者である公爵令嬢を陥れようとした。
けれど、返り討ちに遭ってしまい、結局恋人である王太子とも破局してしまったのだ。
ある時、グリゼルダは王都で開かれた仮面舞踏会に参加する。そこで、トラヴィスという年下の青年と知り合ったグリゼルダは彼と恋仲になった。そして、どんどん彼に夢中になっていく。
だが、ある日。トラヴィスは、突然グリゼルダの前から姿を消してしまう。グリゼルダはショックのあまり倒れてしまい、気づいた時には病院のベッドの上にいた。
グリゼルダは、心配そうに自分の顔を覗き込む執事にトラヴィスと連絡が取れなくなってしまったことを伝える。すると、執事は首を傾げた。
そして、困惑した様子でグリゼルダに尋ねたのだ。「トラヴィスって、一体誰ですか? そんな方、この世に存在しませんよね?」と──。
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる