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十一章 ネイルアートとフィンガーブレスレット
35.明晰夢
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両親のお誕生日の前日からエクムント様がディッペル家に泊まることになった。
最近は辺境伯領も落ち着いてきているので、前日にディッペル家に入って、翌日に帰ることができるようになっているようだ。
ネイルアートの事業は始まったばかりで、国の色んな場所に店を出して技術者を派遣しているようだが、それも管理はシュタール侯爵家に任せているようだし、フィンガーブレスレットの事業もシュタール侯爵家に任せているようだ。
辺境伯家は以前と同じく軍人として辺境伯領の海軍を纏め上げ、辺境伯領を治めている。
それに余裕が出てきたということは悪いことではない。
そう考えながらわたくしはエクムント様の到着を待って夜、眠りについた。
明晰夢というものがある。
眠っているときに自分でこれは夢だと気付きながら見る夢のことだ。
わたくしは眠っているときに明晰夢を見た。
夢の中でエクムント様はわたくしよりも年上の黒髪に褐色の肌の美しい女性と一緒にいた。
その女性とエクムント様が踊っているのを見て、わたくしはこれが夢に違いないと思ったのだ。
エクムント様は囁く。
「あなたを愛しています」
女性は恥じらうように目を伏せてエクムント様にしなだれかかる。
「こんなところでいけませんわ」
「けれど、私は自分の心に嘘はつけないのです」
エクムント様の手がその女性の顎にかかったところで、わたくしは声をかけていた。
「エクムント様……ではないですね。あなたは偽物ですが、エクムント様の姿で目の前でそんなことをされるのは不愉快です」
「私はエクムントですよ。私以外、この世界のどこにエクムント・ヒンケルがいるというのですか?」
「あなたはエクムント様ではありません。エクムント様はそんなことはなさらない」
わたくしがはっきりといえば、夢の中のエクムント様の姿が醜く歪んでくる。
「子どもの世話をするのにはもう疲れたのですよ。大人の女性と大人の付き合いがしたい」
「エクムント様はそんなことは言いません」
「どうしてお前にそんなことが分かるんだ?」
黒く大きく膨張していくエクムント様は本当のエクムント様と似ても似つかない卑しい表情をしている。その上姿が歪んで、前世でいうところの魚眼レンズで見ているような歪み方だ。
「エクムント様は紳士です。決してわたくしのことを『お前』などと言わないからです」
「結婚して親しくなれば言うかもしれないじゃないか」
「いいえ、言いません。わたくしの両親も、お互いに『お前』などと呼び合いません。呼ぶときには名前で呼びます」
「それならば、エリザベート、これでいいのか?」
「あなたは誰なのですか!」
わたくしを腕に抱きこもうとする本物と似ても似つかないエクムント様をわたくしは思い切り突き飛ばした。
本物と似ても似つかないエクムント様はわたくしに突き飛ばされると小さくなっていく。
「本当は疑っているくせに」
「疑いなどしません。わたくしは赤ん坊のころからエクムント様を知っているのです」
「本当は、怖いくせに」
「怖くなどありません。エクムント様はわたくしを裏切ったりしない」
「言えないことがあるのに?」
小さな子どものようになってしまった本物と似ても似つかないエクムント様はわたくしを見上げて問いかけた。
その子どもは紫色の光沢の髪に、銀色の光沢の目をしている。
わたくしだ。
本物と似ても似つかないエクムント様はいつの間にかわたくしの姿に変わっていた。
「エリザベート、お前は一生エクムント様に隠し事をして生きていかなければいけない。お前が別の世界で生まれて、死んでからこの世界に生まれ変わったなんてこと、エクムント様に言えるはずがない」
「言えません。でも、全てのことを共有するのが夫婦というものではないのではないでしょうか」
「言えないままに、ずっと秘密を抱え続けるのだ」
「秘密を抱え続けても、わたくしは平気です。わたくしは、前世の記憶よりも今の記憶の方が強い。わたくしは前世を持っているけれど、それはおまけのようなもので、今のわたくしが本当のわたくしです」
「ほんとうに?」
「はい、本当です」
「それなら、エクムントさまに、きらわれない?」
わたくしの姿をした子どもはぽろぽろと涙を流していた。涙を拭って子どもを抱きしめると、暖かくて心地よい。
エクムント様に嫌われるのが怖かったのか。
わたくしは前世を持っていることをエクムント様に話せないことを気にしていた。そのせいでエクムント様の心が離れるのではないかと思っていた。
自分の深層心理を見せつけられた気がしていた。
目が覚めると、ふーちゃんとまーちゃんの元気な声がしていた。
「エリザベートお姉様、クリスタお姉様、お散歩にいきましょう!」
「わたくし、マフラーもコートも手袋も用意してきました!」
その声に促されて洗面を終えると身支度をして部屋から出る。クリスタちゃんもほぼ同時に部屋から出てきた。
「こんなに寒いのにお散歩が大好きですね」
「寒いけれど、お散歩には行きたいのです」
「マフラーもコートも手袋もあるから平気です」
「行きましょうか、ふーちゃん、まーちゃん」
手を繋いで庭に出ると一面の雪景色だった。
この雪なのでハシビロコウのコレットとオウムのシリルはサンルームに避難させてある。
「サンルームにコレットとシリルを見に行きましょう」
「わたくし、シリルにおやつをあげたいです」
ふーちゃんとまーちゃんに言われて、わたくしとクリスタちゃんはサンルームの方に向かう。サンルームではストーブが焚かれていて、ハシビロコウのコレットがサンルームの中を歩いていて、オウムのシリルは大きな檻に入れられていた。
コレットにはクロードが、シリルにはカミーユが餌をあげている。
コレットの餌は生魚で、シリルの餌はナッツや穀物や青菜だ。
『カミーユ、わたくしにもシリルにおやつをあげさせてください』
『マリアお嬢様、こちらの乾燥トウモロコシの粒をあげてみてください。シリルの大好物です』
『ありがとう、カミーユ』
まーちゃんは乾燥トウモロコシの粒をもらって、シリルに背伸びして差し出している。シリルは高い止まり木から降りて、乾燥トウモロコシの粒を食べに来ている。
足で受け取って、ぽりぽりと美味しそうに食べているシリルにまーちゃんが目を輝かせている。
『クロード、私にコレットの餌をあげさせてくれませんか?』
『申し訳ありません、フランツ坊ちゃん。それは危険なのでできません』
ふーちゃんはコレットに餌をあげたかったようだが、ハシビロコウは結構に危険な生き物で、食べる魚も大きいので、断られていた。
『フランツ坊ちゃん、シリルにおやつをあげませんか? ヒマワリの種も大好きなんですよ』
『それじゃ、シリルにあげるよ』
ふーちゃんはシリルにおやつをあげるので我慢していた。
今日の昼食にはエクムント様が来る。
キスの件もあるし、わたくしはエクムント様の前でどんな顔をしていいのか少し考えてしまった。
夢の件もある。
わたくしは無意識のうちに前世のことをエクムント様に話せないのを気にしていたようだ。
エクムント様に秘密を持つせいでエクムント様の心が離れてしまわないか。それがわたくしの不安だったようだ。
夢の中なので大げさに不安が出てしまったが、エクムント様に関して、それほど心配していないわたくしもいる。エクムント様はわたくしが前世を思い出す前からわたくしのことを知っているし、わたくしは前世など思い出す前からエクムント様のことが好きだった。
何より、夢の中でも言ったように、わたくしは前世の自分というのはとても薄く遠くて、今世のエリザベートが自分だということを強く感じていた。前世はわたくしにとっては、後からついてきたおまけのようなものでしかないのだ。
わたくしはエリザベート・ディッペル。
それは変えることのできない事実だった。
前世のわたくしの名前もわたくしは覚えていないのだ。
前世の知識はあっても、わたくしの人格は前世のものとは全く違う。
それだけは確かだった。
最近は辺境伯領も落ち着いてきているので、前日にディッペル家に入って、翌日に帰ることができるようになっているようだ。
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辺境伯家は以前と同じく軍人として辺境伯領の海軍を纏め上げ、辺境伯領を治めている。
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わたくしは眠っているときに明晰夢を見た。
夢の中でエクムント様はわたくしよりも年上の黒髪に褐色の肌の美しい女性と一緒にいた。
その女性とエクムント様が踊っているのを見て、わたくしはこれが夢に違いないと思ったのだ。
エクムント様は囁く。
「あなたを愛しています」
女性は恥じらうように目を伏せてエクムント様にしなだれかかる。
「こんなところでいけませんわ」
「けれど、私は自分の心に嘘はつけないのです」
エクムント様の手がその女性の顎にかかったところで、わたくしは声をかけていた。
「エクムント様……ではないですね。あなたは偽物ですが、エクムント様の姿で目の前でそんなことをされるのは不愉快です」
「私はエクムントですよ。私以外、この世界のどこにエクムント・ヒンケルがいるというのですか?」
「あなたはエクムント様ではありません。エクムント様はそんなことはなさらない」
わたくしがはっきりといえば、夢の中のエクムント様の姿が醜く歪んでくる。
「子どもの世話をするのにはもう疲れたのですよ。大人の女性と大人の付き合いがしたい」
「エクムント様はそんなことは言いません」
「どうしてお前にそんなことが分かるんだ?」
黒く大きく膨張していくエクムント様は本当のエクムント様と似ても似つかない卑しい表情をしている。その上姿が歪んで、前世でいうところの魚眼レンズで見ているような歪み方だ。
「エクムント様は紳士です。決してわたくしのことを『お前』などと言わないからです」
「結婚して親しくなれば言うかもしれないじゃないか」
「いいえ、言いません。わたくしの両親も、お互いに『お前』などと呼び合いません。呼ぶときには名前で呼びます」
「それならば、エリザベート、これでいいのか?」
「あなたは誰なのですか!」
わたくしを腕に抱きこもうとする本物と似ても似つかないエクムント様をわたくしは思い切り突き飛ばした。
本物と似ても似つかないエクムント様はわたくしに突き飛ばされると小さくなっていく。
「本当は疑っているくせに」
「疑いなどしません。わたくしは赤ん坊のころからエクムント様を知っているのです」
「本当は、怖いくせに」
「怖くなどありません。エクムント様はわたくしを裏切ったりしない」
「言えないことがあるのに?」
小さな子どものようになってしまった本物と似ても似つかないエクムント様はわたくしを見上げて問いかけた。
その子どもは紫色の光沢の髪に、銀色の光沢の目をしている。
わたくしだ。
本物と似ても似つかないエクムント様はいつの間にかわたくしの姿に変わっていた。
「エリザベート、お前は一生エクムント様に隠し事をして生きていかなければいけない。お前が別の世界で生まれて、死んでからこの世界に生まれ変わったなんてこと、エクムント様に言えるはずがない」
「言えません。でも、全てのことを共有するのが夫婦というものではないのではないでしょうか」
「言えないままに、ずっと秘密を抱え続けるのだ」
「秘密を抱え続けても、わたくしは平気です。わたくしは、前世の記憶よりも今の記憶の方が強い。わたくしは前世を持っているけれど、それはおまけのようなもので、今のわたくしが本当のわたくしです」
「ほんとうに?」
「はい、本当です」
「それなら、エクムントさまに、きらわれない?」
わたくしの姿をした子どもはぽろぽろと涙を流していた。涙を拭って子どもを抱きしめると、暖かくて心地よい。
エクムント様に嫌われるのが怖かったのか。
わたくしは前世を持っていることをエクムント様に話せないことを気にしていた。そのせいでエクムント様の心が離れるのではないかと思っていた。
自分の深層心理を見せつけられた気がしていた。
目が覚めると、ふーちゃんとまーちゃんの元気な声がしていた。
「エリザベートお姉様、クリスタお姉様、お散歩にいきましょう!」
「わたくし、マフラーもコートも手袋も用意してきました!」
その声に促されて洗面を終えると身支度をして部屋から出る。クリスタちゃんもほぼ同時に部屋から出てきた。
「こんなに寒いのにお散歩が大好きですね」
「寒いけれど、お散歩には行きたいのです」
「マフラーもコートも手袋もあるから平気です」
「行きましょうか、ふーちゃん、まーちゃん」
手を繋いで庭に出ると一面の雪景色だった。
この雪なのでハシビロコウのコレットとオウムのシリルはサンルームに避難させてある。
「サンルームにコレットとシリルを見に行きましょう」
「わたくし、シリルにおやつをあげたいです」
ふーちゃんとまーちゃんに言われて、わたくしとクリスタちゃんはサンルームの方に向かう。サンルームではストーブが焚かれていて、ハシビロコウのコレットがサンルームの中を歩いていて、オウムのシリルは大きな檻に入れられていた。
コレットにはクロードが、シリルにはカミーユが餌をあげている。
コレットの餌は生魚で、シリルの餌はナッツや穀物や青菜だ。
『カミーユ、わたくしにもシリルにおやつをあげさせてください』
『マリアお嬢様、こちらの乾燥トウモロコシの粒をあげてみてください。シリルの大好物です』
『ありがとう、カミーユ』
まーちゃんは乾燥トウモロコシの粒をもらって、シリルに背伸びして差し出している。シリルは高い止まり木から降りて、乾燥トウモロコシの粒を食べに来ている。
足で受け取って、ぽりぽりと美味しそうに食べているシリルにまーちゃんが目を輝かせている。
『クロード、私にコレットの餌をあげさせてくれませんか?』
『申し訳ありません、フランツ坊ちゃん。それは危険なのでできません』
ふーちゃんはコレットに餌をあげたかったようだが、ハシビロコウは結構に危険な生き物で、食べる魚も大きいので、断られていた。
『フランツ坊ちゃん、シリルにおやつをあげませんか? ヒマワリの種も大好きなんですよ』
『それじゃ、シリルにあげるよ』
ふーちゃんはシリルにおやつをあげるので我慢していた。
今日の昼食にはエクムント様が来る。
キスの件もあるし、わたくしはエクムント様の前でどんな顔をしていいのか少し考えてしまった。
夢の件もある。
わたくしは無意識のうちに前世のことをエクムント様に話せないのを気にしていたようだ。
エクムント様に秘密を持つせいでエクムント様の心が離れてしまわないか。それがわたくしの不安だったようだ。
夢の中なので大げさに不安が出てしまったが、エクムント様に関して、それほど心配していないわたくしもいる。エクムント様はわたくしが前世を思い出す前からわたくしのことを知っているし、わたくしは前世など思い出す前からエクムント様のことが好きだった。
何より、夢の中でも言ったように、わたくしは前世の自分というのはとても薄く遠くて、今世のエリザベートが自分だということを強く感じていた。前世はわたくしにとっては、後からついてきたおまけのようなものでしかないのだ。
わたくしはエリザベート・ディッペル。
それは変えることのできない事実だった。
前世のわたくしの名前もわたくしは覚えていないのだ。
前世の知識はあっても、わたくしの人格は前世のものとは全く違う。
それだけは確かだった。
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