376 / 528
十一章 ネイルアートとフィンガーブレスレット
30.エクムント様からのキス
しおりを挟む
ユリアーナ殿下のお誕生日が終わるとわたくしのお誕生日が来る。
わたくしもこれで十六歳になるのだ。
エクムント様と結婚できる年になるまでに残り二年になる。
十六歳のわたくしはエクムント様の目にどのように映るだろう。
紫色のドレスを新調して、赤い薔薇の髪飾りも作ってもらって、わたくしは万全の体制でお誕生日を迎えた。
お誕生日は雨だったので朝はお散歩に行けなくてふーちゃんとまーちゃんはつまらなそうだったが、わたくしはお茶会のことを考えて胸をときめかせていた。
ドレスを纏って、髪も纏めて、準備が終わった頃に前日からディッペル家に泊まっていたエクムント様が迎えに来てくださる。
エクムント様は今日までディッペル家に泊まって、明日、朝食を食べてすぐに帰る予定になっている。
迎えに来てくださったエクムント様に手を取られて、わたくしは大広間までエスコートされる。
お誕生日のお茶会にはハインリヒ殿下もノルベルト殿下もユリアーナ殿下もレーニちゃんもデニスくんもオリヴァー殿もヒューゲル伯爵も来てくださっていて、わたくしはご挨拶に大忙しだった。
ご挨拶をしている間も、エクムント様はずっとわたくしの隣りにいてくださった。
お茶会ではユリアーナ殿下のお茶会の反省を込めて、お皿にあまりたくさん取り分けないように気を付けたのだが、それでも、サンドイッチは食べたいし、キッシュも食べたいし、ケーキもポテトチップスも食べたくて減らせたのはスコーンくらいだった。
ミルクティーを頼んでエクムント様とお茶をご一緒する。
「エリザベート嬢の髪飾りもドレスも新しいもののようですね」
「わたくしの誕生日に合わせて新調しました」
「とてもお似合いですよ。美しいです」
心からの賛美を受けてわたくしは頬に手をやる。頬が熱くなるのも仕方がない。
エクムント様はそんなわたくしを見て微笑んでいる。
「エクムント様、わたくし、十六歳になれてとても嬉しいのです」
「エリザベート嬢はまだ年を取るのが嬉しい年齢ですよね。私くらいになると、年を取るのは憂鬱になってきますよ」
「そうですか? エクムント様はまだ二十七歳ですよね」
「もう二十七歳です」
「まだまだお若いですわ」
「もうおじさんですよ」
エクムント様が自分を「おじさん」などと言うとは思わなくてわたくしは驚いてしまった。節制もしていて、体も鍛えているエクムント様は今が一番格好よく見えるし、これから年齢を経てもますます格好よくなる予感しかしない。
前世の記憶で考えても、二十七歳というのは決して「おじさん」というべき年齢ではないのは感じていた。
それでも、この世界では二十七歳というのが大人になってからかなり経つというのは分からないわけではない。
わたくしが前世を思い出したのが六歳のときで、そのときにエクムント様は十七歳だったから、あれから十年も経ったのだと思うとしみじみとしてしまう。
「エクムント様がディッペル家に仕えるようになったのが十七歳の頃で、それから十年も経ったのですね」
「そうなりますね。エリザベート嬢も大きくなられました」
「わたくしは、エクムント様の中で、恋愛対象となれるようになったのでしょうか?」
エクムント様に聞いてみたが、謎めいた笑みを浮かべるだけでエクムント様は答えてはくれなかった。
誕生日のお茶会が終わってから、エクムント様はわたくしと一緒にお客様の見送りをしてくださった。今日は雨が降っているので、馬車までは見送りには出ずに、玄関でお見送りをする。
馬車は身分の順に用意されるので、最初はハインリヒ殿下とノルベルト殿下とユリアーナ殿下だった。
「エリザベート嬢、今日は楽しいお茶会でした」
「ありがとうございました」
「次はディッペル公爵夫妻のお誕生日のお茶会でお会いしましょう」
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とユリアーナ殿下に言われてわたくしはお辞儀をして三人を送り出した。
続いて馬車はリリエンタール公爵家のものが準備される。
「今日はお招きいただきありがとうございました」
「きょうもユリアーナでんかとおちゃをごいっしょしました。ユリアーナでんかはわたしとゆうじんになりたいのでしょうか?」
「デニス殿と仲良くしたいのだと思いますよ」
「そうおもってくださっていると、わたしもうれしいです」
六歳になったデニスくんにはユリアーナ殿下の恋心は分からないかもしれないが、友人になりたいのだと思ってとても嬉しそうにしている。ユリアーナ殿下の気持ちが通じるのかどうかはまだ分からない。
続いてキルヒマン侯爵家の馬車が用意された。
ガブリエラちゃんとキルヒマン侯爵夫妻が挨拶をしていく。
「エクムント叔父様とエリザベート様がとてもお似合いで素敵でした」
「これからもエクムントをよろしくお願いします」
「エクムント様、しっかりとエリザベート様を大事になさるのですよ」
ガブリエラちゃんにもキルヒマン侯爵夫妻にも言われてエクムント様が困ったように微笑んでいる。
エクムント様とお似合いに見えていたならば嬉しいとわたくしは純粋に思った。
「エリザベート様、次は学園でお会いしましょう。エクムント様、これからもシュタール家をよろしくお願いします」
「オリヴァー殿、お越しいただきありがとうございました」
「シュタール家は辺境伯家には欠かせない大事な家。これからもよろしくお願いします」
オリヴァー殿の馬車も見送って、その他のお客様の馬車も見送って、わたくしはようやく部屋に戻れるようになった。
エクムント様が部屋まで送ってくださる。
真っすぐ部屋に行くのかと思ったら、エクムント様は部屋の前で立ち止まってわたくしに問いかけた。
「エリザベート嬢ももう十六歳。キスをしても、よろしいですか?」
いつも目を光らせているクリスタちゃんも、一階でふーちゃんとまーちゃんと両親と一緒にいて、廊下にはわたくしとエクムント様だけ。
エクムント様はいつものように穏やかな金色の目でわたくしを見詰めて、静かに問いかけた。
キス。
キスをしていいか聞かれている。
わたくしも十六歳になったのだから、キスくらいしてもいいはずだ。
雰囲気で流すようなことをしないで、真正面から聞いてくださったのは、エクムント様の紳士な心があるからだ。
ものすごく慌てていたがわたくしは、返事をした。
「ひゃい!」
噛んでしまった。
それでも後戻りなどできない。
キスをされるのだ。
目を瞑ってわたくしはエクムント様にキスをされるのを待つ。
こういうとき、唇はどのようにすればいいのだろうか。キスを待つときには唇を若干尖らせた方がいいのだろうか。
悩んだが変顔にしかならない気がして、自然のままで待つことにする。
エクムント様の手がわたくしの顔を撫でる。
大きな武骨で皮の厚い手。
何度もわたくしの手を握って、手を取って、一緒に歩いた手。
その手がわたくしの顔を撫でて。
前髪を掻き分けて。
おでこに柔らかな感触が落ちた。
「ふぇ?」
「エリザベート嬢、とても可愛かったです」
わたくし、今、自分が変な顔をしている自信しかない。
淑女とは言えない声も出てしまった気がする。
エクムント様が「キスをしても、よろしいですか?」と聞いて来たので、それは当然唇にキスをするものだと思っていた。
それなのに、エクムント様がキスをしたのは額だった。
額でも嬉しくないわけではないのだが、唇かと期待しただけに拍子抜けしてしまった。
それと同時に、わたくしは唇にキスを待つ顔をじっくりとエクムント様に見られていたかと思うと恥ずかしくて堪らなくなってくる。
「え、エクムント様……」
「エリザベート嬢、明日、天気がよければ、朝に散歩に行きましょうね」
「は、はい」
ぎこちなく返事をしてわたくしは自分の部屋に入って、ドアを閉めて、ベッドの上に倒れ込んでのたうち回ったのだった。
恥ずかしすぎる。
エクムント様に唇にキスをしてもらえると思ってキスを待っている顔を見られておきながら、キスをされた場所が額だったなんて恥ずかしすぎる。
そもそも、エクムント様があんなにもったいぶって「キスをしても、よろしいですか?」なんて言うから期待してしまったのだ。
「憎らしいお方……」
クリスタちゃんがエクムント様をそう評したように、わたくしの口からもその言葉が出ていた。
わたくしもこれで十六歳になるのだ。
エクムント様と結婚できる年になるまでに残り二年になる。
十六歳のわたくしはエクムント様の目にどのように映るだろう。
紫色のドレスを新調して、赤い薔薇の髪飾りも作ってもらって、わたくしは万全の体制でお誕生日を迎えた。
お誕生日は雨だったので朝はお散歩に行けなくてふーちゃんとまーちゃんはつまらなそうだったが、わたくしはお茶会のことを考えて胸をときめかせていた。
ドレスを纏って、髪も纏めて、準備が終わった頃に前日からディッペル家に泊まっていたエクムント様が迎えに来てくださる。
エクムント様は今日までディッペル家に泊まって、明日、朝食を食べてすぐに帰る予定になっている。
迎えに来てくださったエクムント様に手を取られて、わたくしは大広間までエスコートされる。
お誕生日のお茶会にはハインリヒ殿下もノルベルト殿下もユリアーナ殿下もレーニちゃんもデニスくんもオリヴァー殿もヒューゲル伯爵も来てくださっていて、わたくしはご挨拶に大忙しだった。
ご挨拶をしている間も、エクムント様はずっとわたくしの隣りにいてくださった。
お茶会ではユリアーナ殿下のお茶会の反省を込めて、お皿にあまりたくさん取り分けないように気を付けたのだが、それでも、サンドイッチは食べたいし、キッシュも食べたいし、ケーキもポテトチップスも食べたくて減らせたのはスコーンくらいだった。
ミルクティーを頼んでエクムント様とお茶をご一緒する。
「エリザベート嬢の髪飾りもドレスも新しいもののようですね」
「わたくしの誕生日に合わせて新調しました」
「とてもお似合いですよ。美しいです」
心からの賛美を受けてわたくしは頬に手をやる。頬が熱くなるのも仕方がない。
エクムント様はそんなわたくしを見て微笑んでいる。
「エクムント様、わたくし、十六歳になれてとても嬉しいのです」
「エリザベート嬢はまだ年を取るのが嬉しい年齢ですよね。私くらいになると、年を取るのは憂鬱になってきますよ」
「そうですか? エクムント様はまだ二十七歳ですよね」
「もう二十七歳です」
「まだまだお若いですわ」
「もうおじさんですよ」
エクムント様が自分を「おじさん」などと言うとは思わなくてわたくしは驚いてしまった。節制もしていて、体も鍛えているエクムント様は今が一番格好よく見えるし、これから年齢を経てもますます格好よくなる予感しかしない。
前世の記憶で考えても、二十七歳というのは決して「おじさん」というべき年齢ではないのは感じていた。
それでも、この世界では二十七歳というのが大人になってからかなり経つというのは分からないわけではない。
わたくしが前世を思い出したのが六歳のときで、そのときにエクムント様は十七歳だったから、あれから十年も経ったのだと思うとしみじみとしてしまう。
「エクムント様がディッペル家に仕えるようになったのが十七歳の頃で、それから十年も経ったのですね」
「そうなりますね。エリザベート嬢も大きくなられました」
「わたくしは、エクムント様の中で、恋愛対象となれるようになったのでしょうか?」
エクムント様に聞いてみたが、謎めいた笑みを浮かべるだけでエクムント様は答えてはくれなかった。
誕生日のお茶会が終わってから、エクムント様はわたくしと一緒にお客様の見送りをしてくださった。今日は雨が降っているので、馬車までは見送りには出ずに、玄関でお見送りをする。
馬車は身分の順に用意されるので、最初はハインリヒ殿下とノルベルト殿下とユリアーナ殿下だった。
「エリザベート嬢、今日は楽しいお茶会でした」
「ありがとうございました」
「次はディッペル公爵夫妻のお誕生日のお茶会でお会いしましょう」
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とユリアーナ殿下に言われてわたくしはお辞儀をして三人を送り出した。
続いて馬車はリリエンタール公爵家のものが準備される。
「今日はお招きいただきありがとうございました」
「きょうもユリアーナでんかとおちゃをごいっしょしました。ユリアーナでんかはわたしとゆうじんになりたいのでしょうか?」
「デニス殿と仲良くしたいのだと思いますよ」
「そうおもってくださっていると、わたしもうれしいです」
六歳になったデニスくんにはユリアーナ殿下の恋心は分からないかもしれないが、友人になりたいのだと思ってとても嬉しそうにしている。ユリアーナ殿下の気持ちが通じるのかどうかはまだ分からない。
続いてキルヒマン侯爵家の馬車が用意された。
ガブリエラちゃんとキルヒマン侯爵夫妻が挨拶をしていく。
「エクムント叔父様とエリザベート様がとてもお似合いで素敵でした」
「これからもエクムントをよろしくお願いします」
「エクムント様、しっかりとエリザベート様を大事になさるのですよ」
ガブリエラちゃんにもキルヒマン侯爵夫妻にも言われてエクムント様が困ったように微笑んでいる。
エクムント様とお似合いに見えていたならば嬉しいとわたくしは純粋に思った。
「エリザベート様、次は学園でお会いしましょう。エクムント様、これからもシュタール家をよろしくお願いします」
「オリヴァー殿、お越しいただきありがとうございました」
「シュタール家は辺境伯家には欠かせない大事な家。これからもよろしくお願いします」
オリヴァー殿の馬車も見送って、その他のお客様の馬車も見送って、わたくしはようやく部屋に戻れるようになった。
エクムント様が部屋まで送ってくださる。
真っすぐ部屋に行くのかと思ったら、エクムント様は部屋の前で立ち止まってわたくしに問いかけた。
「エリザベート嬢ももう十六歳。キスをしても、よろしいですか?」
いつも目を光らせているクリスタちゃんも、一階でふーちゃんとまーちゃんと両親と一緒にいて、廊下にはわたくしとエクムント様だけ。
エクムント様はいつものように穏やかな金色の目でわたくしを見詰めて、静かに問いかけた。
キス。
キスをしていいか聞かれている。
わたくしも十六歳になったのだから、キスくらいしてもいいはずだ。
雰囲気で流すようなことをしないで、真正面から聞いてくださったのは、エクムント様の紳士な心があるからだ。
ものすごく慌てていたがわたくしは、返事をした。
「ひゃい!」
噛んでしまった。
それでも後戻りなどできない。
キスをされるのだ。
目を瞑ってわたくしはエクムント様にキスをされるのを待つ。
こういうとき、唇はどのようにすればいいのだろうか。キスを待つときには唇を若干尖らせた方がいいのだろうか。
悩んだが変顔にしかならない気がして、自然のままで待つことにする。
エクムント様の手がわたくしの顔を撫でる。
大きな武骨で皮の厚い手。
何度もわたくしの手を握って、手を取って、一緒に歩いた手。
その手がわたくしの顔を撫でて。
前髪を掻き分けて。
おでこに柔らかな感触が落ちた。
「ふぇ?」
「エリザベート嬢、とても可愛かったです」
わたくし、今、自分が変な顔をしている自信しかない。
淑女とは言えない声も出てしまった気がする。
エクムント様が「キスをしても、よろしいですか?」と聞いて来たので、それは当然唇にキスをするものだと思っていた。
それなのに、エクムント様がキスをしたのは額だった。
額でも嬉しくないわけではないのだが、唇かと期待しただけに拍子抜けしてしまった。
それと同時に、わたくしは唇にキスを待つ顔をじっくりとエクムント様に見られていたかと思うと恥ずかしくて堪らなくなってくる。
「え、エクムント様……」
「エリザベート嬢、明日、天気がよければ、朝に散歩に行きましょうね」
「は、はい」
ぎこちなく返事をしてわたくしは自分の部屋に入って、ドアを閉めて、ベッドの上に倒れ込んでのたうち回ったのだった。
恥ずかしすぎる。
エクムント様に唇にキスをしてもらえると思ってキスを待っている顔を見られておきながら、キスをされた場所が額だったなんて恥ずかしすぎる。
そもそも、エクムント様があんなにもったいぶって「キスをしても、よろしいですか?」なんて言うから期待してしまったのだ。
「憎らしいお方……」
クリスタちゃんがエクムント様をそう評したように、わたくしの口からもその言葉が出ていた。
341
お気に入りに追加
1,684
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
悪役令嬢を陥れようとして失敗したヒロインのその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
女伯グリゼルダはもう不惑の歳だが、過去に起こしたスキャンダルが原因で異性から敬遠され未だに独身だった。
二十二年前、グリゼルダは恋仲になった王太子と結託して彼の婚約者である公爵令嬢を陥れようとした。
けれど、返り討ちに遭ってしまい、結局恋人である王太子とも破局してしまったのだ。
ある時、グリゼルダは王都で開かれた仮面舞踏会に参加する。そこで、トラヴィスという年下の青年と知り合ったグリゼルダは彼と恋仲になった。そして、どんどん彼に夢中になっていく。
だが、ある日。トラヴィスは、突然グリゼルダの前から姿を消してしまう。グリゼルダはショックのあまり倒れてしまい、気づいた時には病院のベッドの上にいた。
グリゼルダは、心配そうに自分の顔を覗き込む執事にトラヴィスと連絡が取れなくなってしまったことを伝える。すると、執事は首を傾げた。
そして、困惑した様子でグリゼルダに尋ねたのだ。「トラヴィスって、一体誰ですか? そんな方、この世に存在しませんよね?」と──。
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる