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十一章 ネイルアートとフィンガーブレスレット
2.ホルツマン家のリーゼロッテ嬢
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新学期になってわたくしが一番にしたことは、リーゼロッテ・ホルツマン嬢をお茶会に誘うことだった。
ホルツマン家とリリエンタール家は一度は非常に仲が悪くなった。ホルツマン家から嫁いだ婿がその当時は侯爵だったリリエンタール公爵との間に生まれた子を顧みず、外に妾を作って囲っていたのだ。その婿は離縁されたが、妾の娘を自分の養子にしていた。
その養子がクリスタちゃんの異母妹でクリスタちゃんに絡んでくるのだが、その前にホルツマン家の跡継ぎのレーニちゃんの従兄のラルフ殿がレーニちゃんにしつこく絡んできたのだ。
ラルフ殿からレーニちゃんが逃れるためにもふーちゃんは六歳でレーニちゃんと婚約し、ラルフ殿は学園を退学になった挙句後継者の座からも降ろされて、今は家で蟄居の身となっている。
ホルツマン家に養子に行ったクリスタちゃんの異母妹のローザ嬢に関しては、教育があまりにもできていなかったので、一時は病死という名目で養父共々処分されそうになったが、ホルツマン家に貸しを作るということでわたくしが止めて、ローザ嬢は修道院に入って一生出てこないこと、養父は断種の上平民に落として監視して市井で暮らさせることを約束させた。
こんな状態だからホルツマン家と、リリエンタール家とディッペル家は非常に仲が悪いという認識を周囲からされていて、リーゼロッテ嬢もわたくしたちに会わないように避けている様子だった。
食堂で食事をしようとしているリーゼロッテ嬢に声をかけるのはなかなか難しかった。リーゼロッテ嬢はわたくしたちと時間が合わないようにずらしていて、食事も急いで食べて立ち去ってしまうのだ。
「リーゼロッテ嬢はまともな令嬢だと思いました。わたくしが卒業した後にクリスタにお茶会の引継ぎをした後、レーニ嬢とクリスタの二人だけになってしまうのはあまりにも寂しいので、リーゼロッテ嬢をお茶会に誘うのはどうでしょう?」
まずはわたくしはレーニちゃんに承諾を取った。レーニちゃんはホルツマン家に散々嫌な目に遭わされているので、ホルツマン家の次期当主と言われれば嫌かもしれないと思ったのだ。
「わたくしも話を聞いていると、リーゼロッテ嬢はまともな方だと感じました。兄のラルフ殿の件は許せませんが、リーゼロッテ嬢にそれを問うのは間違っていると思います」
「それでは、お茶会に招いてもよろしいですね?」
「はい、構いません」
レーニちゃんから承諾が取れて、わたくしはリーゼロッテ嬢が現れるのを食堂で待っていた。リーゼロッテ嬢はリーリエ寮なのでテーブルが違う。
テーブルは離れているが、わたくしたちがいるのを見ると、急いで食堂から出て行こうとしている。
「お待ちになって、リーゼロッテ嬢」
「何でしょうか、エリザベート様」
「お話があって待っていたのです。ペオーニエ寮のテーブルへどうぞ」
寮が違っていても招かれればその寮のテーブルに行ってもいいことになっている。警戒しつつリーゼロッテ嬢がペオーニエ寮のテーブルに着く。
「兄やあの二人の処分で足りないところがありましたら、両親を通して仰ってください」
「そうではないのです。リーゼロッテ嬢、あなたをわたくしが主催するお茶会に招きたく思っております」
「エリザベート様が主催のお茶会に!?」
リーゼロッテ嬢の顔色が変わったのは、最悪の事態を考えてのことだろう。
ノエル殿下が主催したお茶会に、ローゼン寮のミリヤムちゃんの同級生と先輩を呼んで、わたくしとクリスタちゃんとノエル殿下で捌きを下したことは、噂になっていないはずがなかった。
ノエル殿下に顔も見たくないと言われれば、社交界から追い出されるようなものだった。
そのときのようなことが起きるのではないかと真っ青になっているリーゼロッテ嬢をわたくしは安心させることにする。
「今はわたくしがお茶会を主宰していますが、わたくしが卒業した後はクリスタがお茶会を引き継ぐことになります。そのときに下級生が一人もいないのはとても寂しいことです」
「わたくしを断罪なさるのではなくて?」
「断罪されるようなことをリーゼロッテ嬢は何もしていないでしょう? 確かにラルフ殿とリーゼロッテ嬢の叔父上とその養子はわたくしたちに絡んできました。とても迷惑でした。ですが、リーゼロッテ嬢はそれを止めようとした。リーゼロッテ嬢がきちんとした淑女であることをわたくしたちは認めております」
はっきりと言えばリーゼロッテ嬢がわたくしを見詰めて目を潤ませる。
「本当に、断罪するおつもりはないのですか? わたくしが皇太子殿下とその婚約者様、それにディッペル家のエリザベート様、リリエンタール家のレーニ様、ノルベルト殿下のいらっしゃるお茶会に招かれるなんて」
ホルツマン家はリリエンタール家とディッペル家と揉めたということで今は学園でも肩身の狭い思いをしているのだろう。それから解放される可能性があるということで、リーゼロッテ嬢は涙ぐむほど喜んでいた。
リーゼロッテ嬢がわたくしの主催するお茶会に参加するということは、ディッペル家だけでなく、王家やリリエンタール家の後ろ盾も得るということになる。
「この国は長子相続で、愚かな兄が後継者ということでわたくしたち弟妹は碌な結婚もできないのではないかと思っておりました。兄が後継者を降ろされて、わたくしが後継者となったことで、可愛い弟妹を少しでもマシなところに婿入り、嫁入りさせてやりたいと思っていたのです。それが、ディッペル家のエリザベート様のお茶会に招かれるようになるとは」
「弟君と妹君がおられるのですね」
「弟は二つ年下で来年学園に入学します。妹は三つ年下で、再来年学園に入学します」
「それならば、わたくしが卒業した後もクリスタとレーニ嬢は賑やかなお茶会が開けるではないですか」
「弟妹も招いてくださるのですか?」
「もちろんです」
答えたわたくしに、リーゼロッテ嬢は涙を堪えて感激しているようだった。
兄と叔父の愚かな行いのせいで碌な相手と結婚できないだろうと言われていたのだったとすれば、わたくしからの招待は泣くほどに嬉しいものだったのだろう。
リーゼロッテ嬢が背負っているものの大きさをわたくしは改めて考えさせられた。
新学期始まって最初のお茶会には五年生のノルベルト殿下、四年生のわたくしとハインリヒ殿下とオリヴァー殿とミリヤムちゃん、三年生のクリスタちゃんとレーニちゃん、二年生のリーゼロッテ嬢が参加した。
広く明るいペオーニエ寮の中庭のサンルームでのお茶会にリーゼロッテ嬢はきょろきょろと珍しそうに周囲を見回していた。
「ペオーニエ寮にはサンルームがあるのですね」
「ペオーニエ寮には高貴な方が入寮するので、その方のために建てられたようです」
学園の生徒は全員平等だという建前があっても、本当のところはペオーニエ寮には王族や公爵家や侯爵家の令嬢や子息、リーリエ寮には侯爵や伯爵の令嬢や子息、ローゼン寮には伯爵家や子爵家の令嬢や子息が入寮して、はっきりと身分で区別されているのだとよく分かる。
それを分からずに、学園内では生徒は平等だなどと世迷言を言っていたのがラルフ殿やローザ嬢だった。
建前と本音をしっかりと理解することも貴族としては大事なことだった。
お茶会が終わってから、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とオリヴァー殿とリーゼロッテ嬢がいなくなると、クリスタちゃんが目を輝かせて提案した。
「わたくし、公の場ではないところでは、お姉様に『クリスタちゃん』と呼ばれているのですが、リーゼロッテ嬢のことも『ちゃん付け』で呼ぶのはどうでしょう?」
「わたくしもエリザベート嬢を『エリザベートお姉様』と呼んでいますし、エリザベートお姉様には『レーニちゃん』と呼ばれていますわ」
クリスタちゃんの提案にわたくしは賛成できなかった。
「そのような庶民のようなことをあまりしない方がいいと思うのです。このことはわたくしたちだけに致しましょう?」
「『ちゃん付け』はいけませんか?」
「あのノエル殿下でも間違って出てしまったことがあるくらいです。もっとわたくしたちは気を付けなければいけませんわ」
クリスタちゃんの提案を否定すると、クリスタちゃんは残念そうにしていたが、すぐに気持ちを切り替える。
「そうですわね、これはわたくしとお姉様とレーニちゃんとミリヤムちゃんだけの秘密に致しましょう」
「それがいいと思います」
わたくしの言葉に納得してくれたクリスタちゃんにわたくしは微笑みかけた。
ホルツマン家とリリエンタール家は一度は非常に仲が悪くなった。ホルツマン家から嫁いだ婿がその当時は侯爵だったリリエンタール公爵との間に生まれた子を顧みず、外に妾を作って囲っていたのだ。その婿は離縁されたが、妾の娘を自分の養子にしていた。
その養子がクリスタちゃんの異母妹でクリスタちゃんに絡んでくるのだが、その前にホルツマン家の跡継ぎのレーニちゃんの従兄のラルフ殿がレーニちゃんにしつこく絡んできたのだ。
ラルフ殿からレーニちゃんが逃れるためにもふーちゃんは六歳でレーニちゃんと婚約し、ラルフ殿は学園を退学になった挙句後継者の座からも降ろされて、今は家で蟄居の身となっている。
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こんな状態だからホルツマン家と、リリエンタール家とディッペル家は非常に仲が悪いという認識を周囲からされていて、リーゼロッテ嬢もわたくしたちに会わないように避けている様子だった。
食堂で食事をしようとしているリーゼロッテ嬢に声をかけるのはなかなか難しかった。リーゼロッテ嬢はわたくしたちと時間が合わないようにずらしていて、食事も急いで食べて立ち去ってしまうのだ。
「リーゼロッテ嬢はまともな令嬢だと思いました。わたくしが卒業した後にクリスタにお茶会の引継ぎをした後、レーニ嬢とクリスタの二人だけになってしまうのはあまりにも寂しいので、リーゼロッテ嬢をお茶会に誘うのはどうでしょう?」
まずはわたくしはレーニちゃんに承諾を取った。レーニちゃんはホルツマン家に散々嫌な目に遭わされているので、ホルツマン家の次期当主と言われれば嫌かもしれないと思ったのだ。
「わたくしも話を聞いていると、リーゼロッテ嬢はまともな方だと感じました。兄のラルフ殿の件は許せませんが、リーゼロッテ嬢にそれを問うのは間違っていると思います」
「それでは、お茶会に招いてもよろしいですね?」
「はい、構いません」
レーニちゃんから承諾が取れて、わたくしはリーゼロッテ嬢が現れるのを食堂で待っていた。リーゼロッテ嬢はリーリエ寮なのでテーブルが違う。
テーブルは離れているが、わたくしたちがいるのを見ると、急いで食堂から出て行こうとしている。
「お待ちになって、リーゼロッテ嬢」
「何でしょうか、エリザベート様」
「お話があって待っていたのです。ペオーニエ寮のテーブルへどうぞ」
寮が違っていても招かれればその寮のテーブルに行ってもいいことになっている。警戒しつつリーゼロッテ嬢がペオーニエ寮のテーブルに着く。
「兄やあの二人の処分で足りないところがありましたら、両親を通して仰ってください」
「そうではないのです。リーゼロッテ嬢、あなたをわたくしが主催するお茶会に招きたく思っております」
「エリザベート様が主催のお茶会に!?」
リーゼロッテ嬢の顔色が変わったのは、最悪の事態を考えてのことだろう。
ノエル殿下が主催したお茶会に、ローゼン寮のミリヤムちゃんの同級生と先輩を呼んで、わたくしとクリスタちゃんとノエル殿下で捌きを下したことは、噂になっていないはずがなかった。
ノエル殿下に顔も見たくないと言われれば、社交界から追い出されるようなものだった。
そのときのようなことが起きるのではないかと真っ青になっているリーゼロッテ嬢をわたくしは安心させることにする。
「今はわたくしがお茶会を主宰していますが、わたくしが卒業した後はクリスタがお茶会を引き継ぐことになります。そのときに下級生が一人もいないのはとても寂しいことです」
「わたくしを断罪なさるのではなくて?」
「断罪されるようなことをリーゼロッテ嬢は何もしていないでしょう? 確かにラルフ殿とリーゼロッテ嬢の叔父上とその養子はわたくしたちに絡んできました。とても迷惑でした。ですが、リーゼロッテ嬢はそれを止めようとした。リーゼロッテ嬢がきちんとした淑女であることをわたくしたちは認めております」
はっきりと言えばリーゼロッテ嬢がわたくしを見詰めて目を潤ませる。
「本当に、断罪するおつもりはないのですか? わたくしが皇太子殿下とその婚約者様、それにディッペル家のエリザベート様、リリエンタール家のレーニ様、ノルベルト殿下のいらっしゃるお茶会に招かれるなんて」
ホルツマン家はリリエンタール家とディッペル家と揉めたということで今は学園でも肩身の狭い思いをしているのだろう。それから解放される可能性があるということで、リーゼロッテ嬢は涙ぐむほど喜んでいた。
リーゼロッテ嬢がわたくしの主催するお茶会に参加するということは、ディッペル家だけでなく、王家やリリエンタール家の後ろ盾も得るということになる。
「この国は長子相続で、愚かな兄が後継者ということでわたくしたち弟妹は碌な結婚もできないのではないかと思っておりました。兄が後継者を降ろされて、わたくしが後継者となったことで、可愛い弟妹を少しでもマシなところに婿入り、嫁入りさせてやりたいと思っていたのです。それが、ディッペル家のエリザベート様のお茶会に招かれるようになるとは」
「弟君と妹君がおられるのですね」
「弟は二つ年下で来年学園に入学します。妹は三つ年下で、再来年学園に入学します」
「それならば、わたくしが卒業した後もクリスタとレーニ嬢は賑やかなお茶会が開けるではないですか」
「弟妹も招いてくださるのですか?」
「もちろんです」
答えたわたくしに、リーゼロッテ嬢は涙を堪えて感激しているようだった。
兄と叔父の愚かな行いのせいで碌な相手と結婚できないだろうと言われていたのだったとすれば、わたくしからの招待は泣くほどに嬉しいものだったのだろう。
リーゼロッテ嬢が背負っているものの大きさをわたくしは改めて考えさせられた。
新学期始まって最初のお茶会には五年生のノルベルト殿下、四年生のわたくしとハインリヒ殿下とオリヴァー殿とミリヤムちゃん、三年生のクリスタちゃんとレーニちゃん、二年生のリーゼロッテ嬢が参加した。
広く明るいペオーニエ寮の中庭のサンルームでのお茶会にリーゼロッテ嬢はきょろきょろと珍しそうに周囲を見回していた。
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それを分からずに、学園内では生徒は平等だなどと世迷言を言っていたのがラルフ殿やローザ嬢だった。
建前と本音をしっかりと理解することも貴族としては大事なことだった。
お茶会が終わってから、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とオリヴァー殿とリーゼロッテ嬢がいなくなると、クリスタちゃんが目を輝かせて提案した。
「わたくし、公の場ではないところでは、お姉様に『クリスタちゃん』と呼ばれているのですが、リーゼロッテ嬢のことも『ちゃん付け』で呼ぶのはどうでしょう?」
「わたくしもエリザベート嬢を『エリザベートお姉様』と呼んでいますし、エリザベートお姉様には『レーニちゃん』と呼ばれていますわ」
クリスタちゃんの提案にわたくしは賛成できなかった。
「そのような庶民のようなことをあまりしない方がいいと思うのです。このことはわたくしたちだけに致しましょう?」
「『ちゃん付け』はいけませんか?」
「あのノエル殿下でも間違って出てしまったことがあるくらいです。もっとわたくしたちは気を付けなければいけませんわ」
クリスタちゃんの提案を否定すると、クリスタちゃんは残念そうにしていたが、すぐに気持ちを切り替える。
「そうですわね、これはわたくしとお姉様とレーニちゃんとミリヤムちゃんだけの秘密に致しましょう」
「それがいいと思います」
わたくしの言葉に納得してくれたクリスタちゃんにわたくしは微笑みかけた。
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