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九章 クリスタちゃんの婚約と学園入学
51.冬休みの終わり
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冬休みが終わると、わたくしとクリスタちゃんは王都の学園に戻る。
冬休みの間はふーちゃんとまーちゃんとたくさん遊んであげた。ふーちゃんとまーちゃんもわたくしとクリスタちゃんがいてとても楽しそうだった。
学園に戻る日、ふーちゃんがわたくしに封筒を渡して来た。
「リリエンタールこうしゃくが、しょうしゃくしたとききました。レーニじょうにおいわいのおてがみをかきました。とどけてください」
「レーニ嬢は喜ぶと思いますよ。必ず渡します」
「おねがいします、エリザベートおねえさま」
レーニちゃんも公爵令嬢ということでわたくしと身分が同じになる。これまではレーニちゃんはわたくしとクリスタちゃんのことを「様付け」していたが、それも「嬢」に変わるのだ。
ふーちゃんのことも「様付け」ではなく「殿」で呼ぶようになるのかもしれない。
レーニ嬢とフランツ殿。
公爵家同士のレーニちゃんとふーちゃんは年齢差はあるがお似合いな気がしている。ふーちゃんは小さい頃からレーニちゃんのことが大好きだし、レーニちゃんもふーちゃんに好かれているのが嫌ではないという態度を取っている。
このままの関係が続けば、ふーちゃんが学園に入学するころにはレーニちゃんとの婚約もあり得ない話ではないのではないだろうか。
まだ七年後の話だが、わたくしはレーニちゃんとふーちゃんの仲に期待していた。
学園に戻ると、荷物を整理してから食堂に行く。
夕食を食べに来たのだが、ミリヤムちゃんは寮が違うがわたくしとクリスタちゃんというペオーニエ寮の寮生に招かれればペオーニエ寮のテーブルで食事をしてもいいという決まりになっていた。
「ミリヤム嬢、一緒に夕食を食べましょう」
「明日から新学期ですね。ミリヤム嬢は宿題は全部終わりましたか?」
「お招きいただきありがとうございます。宿題は終わりましたが、正しい答えを導き出せているか自信がありません」
「ミリヤム嬢の家庭教師は宿題を見てくださらなかったのですか?」
「わたくしは家庭教師よりも勉強ができるようになってしまったようなのです」
ミリヤムちゃんの家はお金はあるが教育に熱心とは言えなかった。その中で雇われた家庭教師は、学園でミリヤムちゃんがわたくしと勉強をするうちに、能力を超えてしまったようなのだ。
「それならば、わたくしが夕食の後で見て差し上げますわ」
「ミリヤム嬢、わたくしとお姉様の部屋に来てください」
「とても助かります。喜んで伺わせていただきます」
わたくしとクリスタちゃんの言葉にミリヤムちゃんが喜んでいる。
隣りの席で食事をしていたレーニちゃんが会話に入ってくる。
「それならば、クリスタ様、わたくしも行っていいですか?」
「レーニ嬢、リリエンタール家は公爵家になったのです。わたくしとレーニ嬢は平等ですよ」
「そうでした。クリスタ嬢、お部屋に伺ってもいいですか?」
「もちろんです。いいですよね、お姉様?」
「わたくしも歓迎いたしますわ」
クリスタちゃんはレーニちゃんと宿題の答え合わせをして、わたくしはミリヤムちゃんと宿題の答え合わせをすることになった。
夕食後ミリヤムちゃんとレーニちゃんが部屋に来て、四人で宿題のノートを見せ合った。
ミリヤムちゃんはほとんどの問題は正解していたが、たまに小さなミスがあった。
「ミリヤムちゃん、この問題をもう一度見直してみてください」
「はい……あ、ここが間違っていますね」
「もう一度解き直してみるといいですよ」
わたくしがミリヤムちゃんに教えている横で、クリスタちゃんはレーニちゃんに教えている。
「レーニちゃん、この問題はわたくしの答えと違いますわ」
「本当です。クリスタちゃん、どの公式を使いましたか?」
「教科書のこのページの公式です」
わたくしもクリスタちゃんも胸を張ってミリヤムちゃんとレーニちゃんに教えられるのは、やはり家庭教師のリップマン先生の能力が高かったおかげだろう。
ふーちゃんもまーちゃんもリップマン先生に勉強を習っているのならば将来は安泰だ。
ふーちゃんのことを思い出して、わたくしはレーニちゃんにふーちゃんから預かっていた封筒を取り出した。
「これ、ふーちゃんからレーニちゃんに、リリエンタール家が公爵家に陞爵したお祝いだそうです」
「ふーちゃんから! ふーちゃんは最近字が上手になって、前は大きな字しか書けなくて封筒にパンパンに便箋が入っていたのに、小さい字が書けるようになってきているのですよ」
「レーニちゃんはふーちゃんを本当に可愛がってくれているのですね」
「ふーちゃんはわたくしにとって、大事な弟のような存在です」
弟のような存在。
何となくわたくしは胸を押さえてしまった。
わたくしはエクムント様に妹のようにしか思われていない。エクムント様は婚約者としてのわたくしを尊重してくださるけれど、それだけで、恋愛感情があるわけではない。
大事な妹というのも好意はあるのだろうと期待はできるが、わたくしの方がエクムント様が大好きで、手が触れるたびにドキドキしているのをエクムント様が感じていないというのは寂しい気がする。
「弟のように思っているというのはふーちゃんには言わないでください」
「いけませんか?」
「ふーちゃんはレーニちゃんが将来結婚したいと思うくらいに好きなのです」
「あの年齢の結婚はまだ分かりませんよ」
「それはそうですが……でも、ふーちゃんを傷付けたくないのです」
わたくしがお願いすれば、レーニちゃんは頷いてくれた。
宿題を全部確認し終わると、紅茶を入れてレーニちゃんとミリヤムちゃんとクリスタちゃんと少しだけ寛ぐ時間を持つ。
ゲオルギーネ嬢と同室だったころと模様替えをしていて、わたくしの机はクリスタちゃんの机とくっ付けて一緒に勉強できるようにしていたので、椅子を持って来ればレーニちゃんもミリヤムちゃんもぎゅうぎゅうになって一緒に勉強ができた。
紅茶を飲み終わるとミリヤムちゃんとレーニちゃんは部屋に戻って行った。
「ふーちゃんへのお返事は必ず書きます。届けてくださってありがとうございました」
「レーニちゃんがふーちゃんを大事に思ってくれていて姉として嬉しいです」
「ふーちゃんは可愛くて格好いい素敵な男の子です」
わたくしが言った言葉を守って、レーニちゃんは「弟」という表現を使わなかった。
シャワールームにシャワーを浴びに行って、部屋に戻って来て、わたくしとクリスタちゃんは寝る準備をする。
ゲオルギーネ嬢と同室だったころは衝立で部屋を分けていたが、今は衝立も必要ない。
「お休みなさい、お姉様」
「お休みなさい、クリスタちゃん」
お互いに言い合ってわたくしとクリスタちゃんは布団に入った。
布団に入って目を閉じていると、クリスタちゃんが夢見るように呟く。
「国王陛下の意向で、ノエル殿下の詩が教科書に組み込まれるそうです。今印刷しているのだと聞いています」
「そうでしたね。ノエル殿下の詩が……」
「ノエル殿下は毎日ひと作品ずつ詩を書いていたのです。その中から厳選して印刷に回すと聞いています」
そういう情報は聞きたくなかった。
国王陛下と王妃殿下に認められてしまったから、ノエル殿下の詩は学園で教科として使われるくらいになってしまう。
高位の貴族の中では詩が嗜みのようになるのだろうが、わたくしにはノエル殿下の詩は高度過ぎて理解ができず、困惑するしかない未来が見えていた。
わたくしは詩の授業について行けるのだろうか。
それだけが新学期の不安だった。
不安を胸に抱えつつも、わたくしは明日のために眠りに落ちて行った。
冬休みの間はふーちゃんとまーちゃんとたくさん遊んであげた。ふーちゃんとまーちゃんもわたくしとクリスタちゃんがいてとても楽しそうだった。
学園に戻る日、ふーちゃんがわたくしに封筒を渡して来た。
「リリエンタールこうしゃくが、しょうしゃくしたとききました。レーニじょうにおいわいのおてがみをかきました。とどけてください」
「レーニ嬢は喜ぶと思いますよ。必ず渡します」
「おねがいします、エリザベートおねえさま」
レーニちゃんも公爵令嬢ということでわたくしと身分が同じになる。これまではレーニちゃんはわたくしとクリスタちゃんのことを「様付け」していたが、それも「嬢」に変わるのだ。
ふーちゃんのことも「様付け」ではなく「殿」で呼ぶようになるのかもしれない。
レーニ嬢とフランツ殿。
公爵家同士のレーニちゃんとふーちゃんは年齢差はあるがお似合いな気がしている。ふーちゃんは小さい頃からレーニちゃんのことが大好きだし、レーニちゃんもふーちゃんに好かれているのが嫌ではないという態度を取っている。
このままの関係が続けば、ふーちゃんが学園に入学するころにはレーニちゃんとの婚約もあり得ない話ではないのではないだろうか。
まだ七年後の話だが、わたくしはレーニちゃんとふーちゃんの仲に期待していた。
学園に戻ると、荷物を整理してから食堂に行く。
夕食を食べに来たのだが、ミリヤムちゃんは寮が違うがわたくしとクリスタちゃんというペオーニエ寮の寮生に招かれればペオーニエ寮のテーブルで食事をしてもいいという決まりになっていた。
「ミリヤム嬢、一緒に夕食を食べましょう」
「明日から新学期ですね。ミリヤム嬢は宿題は全部終わりましたか?」
「お招きいただきありがとうございます。宿題は終わりましたが、正しい答えを導き出せているか自信がありません」
「ミリヤム嬢の家庭教師は宿題を見てくださらなかったのですか?」
「わたくしは家庭教師よりも勉強ができるようになってしまったようなのです」
ミリヤムちゃんの家はお金はあるが教育に熱心とは言えなかった。その中で雇われた家庭教師は、学園でミリヤムちゃんがわたくしと勉強をするうちに、能力を超えてしまったようなのだ。
「それならば、わたくしが夕食の後で見て差し上げますわ」
「ミリヤム嬢、わたくしとお姉様の部屋に来てください」
「とても助かります。喜んで伺わせていただきます」
わたくしとクリスタちゃんの言葉にミリヤムちゃんが喜んでいる。
隣りの席で食事をしていたレーニちゃんが会話に入ってくる。
「それならば、クリスタ様、わたくしも行っていいですか?」
「レーニ嬢、リリエンタール家は公爵家になったのです。わたくしとレーニ嬢は平等ですよ」
「そうでした。クリスタ嬢、お部屋に伺ってもいいですか?」
「もちろんです。いいですよね、お姉様?」
「わたくしも歓迎いたしますわ」
クリスタちゃんはレーニちゃんと宿題の答え合わせをして、わたくしはミリヤムちゃんと宿題の答え合わせをすることになった。
夕食後ミリヤムちゃんとレーニちゃんが部屋に来て、四人で宿題のノートを見せ合った。
ミリヤムちゃんはほとんどの問題は正解していたが、たまに小さなミスがあった。
「ミリヤムちゃん、この問題をもう一度見直してみてください」
「はい……あ、ここが間違っていますね」
「もう一度解き直してみるといいですよ」
わたくしがミリヤムちゃんに教えている横で、クリスタちゃんはレーニちゃんに教えている。
「レーニちゃん、この問題はわたくしの答えと違いますわ」
「本当です。クリスタちゃん、どの公式を使いましたか?」
「教科書のこのページの公式です」
わたくしもクリスタちゃんも胸を張ってミリヤムちゃんとレーニちゃんに教えられるのは、やはり家庭教師のリップマン先生の能力が高かったおかげだろう。
ふーちゃんもまーちゃんもリップマン先生に勉強を習っているのならば将来は安泰だ。
ふーちゃんのことを思い出して、わたくしはレーニちゃんにふーちゃんから預かっていた封筒を取り出した。
「これ、ふーちゃんからレーニちゃんに、リリエンタール家が公爵家に陞爵したお祝いだそうです」
「ふーちゃんから! ふーちゃんは最近字が上手になって、前は大きな字しか書けなくて封筒にパンパンに便箋が入っていたのに、小さい字が書けるようになってきているのですよ」
「レーニちゃんはふーちゃんを本当に可愛がってくれているのですね」
「ふーちゃんはわたくしにとって、大事な弟のような存在です」
弟のような存在。
何となくわたくしは胸を押さえてしまった。
わたくしはエクムント様に妹のようにしか思われていない。エクムント様は婚約者としてのわたくしを尊重してくださるけれど、それだけで、恋愛感情があるわけではない。
大事な妹というのも好意はあるのだろうと期待はできるが、わたくしの方がエクムント様が大好きで、手が触れるたびにドキドキしているのをエクムント様が感じていないというのは寂しい気がする。
「弟のように思っているというのはふーちゃんには言わないでください」
「いけませんか?」
「ふーちゃんはレーニちゃんが将来結婚したいと思うくらいに好きなのです」
「あの年齢の結婚はまだ分かりませんよ」
「それはそうですが……でも、ふーちゃんを傷付けたくないのです」
わたくしがお願いすれば、レーニちゃんは頷いてくれた。
宿題を全部確認し終わると、紅茶を入れてレーニちゃんとミリヤムちゃんとクリスタちゃんと少しだけ寛ぐ時間を持つ。
ゲオルギーネ嬢と同室だったころと模様替えをしていて、わたくしの机はクリスタちゃんの机とくっ付けて一緒に勉強できるようにしていたので、椅子を持って来ればレーニちゃんもミリヤムちゃんもぎゅうぎゅうになって一緒に勉強ができた。
紅茶を飲み終わるとミリヤムちゃんとレーニちゃんは部屋に戻って行った。
「ふーちゃんへのお返事は必ず書きます。届けてくださってありがとうございました」
「レーニちゃんがふーちゃんを大事に思ってくれていて姉として嬉しいです」
「ふーちゃんは可愛くて格好いい素敵な男の子です」
わたくしが言った言葉を守って、レーニちゃんは「弟」という表現を使わなかった。
シャワールームにシャワーを浴びに行って、部屋に戻って来て、わたくしとクリスタちゃんは寝る準備をする。
ゲオルギーネ嬢と同室だったころは衝立で部屋を分けていたが、今は衝立も必要ない。
「お休みなさい、お姉様」
「お休みなさい、クリスタちゃん」
お互いに言い合ってわたくしとクリスタちゃんは布団に入った。
布団に入って目を閉じていると、クリスタちゃんが夢見るように呟く。
「国王陛下の意向で、ノエル殿下の詩が教科書に組み込まれるそうです。今印刷しているのだと聞いています」
「そうでしたね。ノエル殿下の詩が……」
「ノエル殿下は毎日ひと作品ずつ詩を書いていたのです。その中から厳選して印刷に回すと聞いています」
そういう情報は聞きたくなかった。
国王陛下と王妃殿下に認められてしまったから、ノエル殿下の詩は学園で教科として使われるくらいになってしまう。
高位の貴族の中では詩が嗜みのようになるのだろうが、わたくしにはノエル殿下の詩は高度過ぎて理解ができず、困惑するしかない未来が見えていた。
わたくしは詩の授業について行けるのだろうか。
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