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九章 クリスタちゃんの婚約と学園入学
32.辺境伯領からの帰還
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楽しい三日間が終わって、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下とノエル殿下は帰ることになった。帰る日の朝もノエル殿下はふーちゃんとまーちゃんと庭を散歩して、最後にはまーちゃんはノエル殿下と手を繋いで歩いていた。
「マリアがすみません」
「いいえ、謝らないでください。わたくしは末っ子だったから、まーちゃんが可愛くて仕方がないのです。まーちゃん、わたくしを覚えていてくださいね。またお会いしましょうね」
「ノエルでんかをわすれたりしません。またあいたいです」
「嬉しいです」
手を繋いで仲良くお屋敷の中に戻っていくノエル殿下とまーちゃんに、羨ましくなったのか、ふーちゃんがわたくしの手を握って繋いでいた。
朝食を食べ終わると荷物を纏めてハインリヒ殿下とノルベルト殿下とノエル殿下は馬車で護衛と共に駅まで行って、駅から列車に乗り換えて帰ってしまう。
この三日間でノエル殿下にたくさん遊んでもらっていたふーちゃんとまーちゃんは名残惜しそうにしていたが、泣き出したりせずに、馬車が見えなくなるまで手を振って見送っていた。
辺境伯家に残ったのはディッペル家の家族だけになる。
わたくしたちも残り一週間程度で帰るのだが、まだまだ滞在期間はあった。
「エクムント様、ポーカーをしませんか?」
「フランツ殿とマリア嬢も教えればできるようになるかもしれませんね」
「わたしもできますか?」
「わたくしもしたいです」
ポーカーのルールは難しくないのだが、どのカードを交換するかなど、駆け引きが難しい。ふーちゃんとまーちゃんにできるかどうかは分からなかったが参加しているという場の空気だけでも楽しんでもらえればいいとわたくしはふーちゃんとまーちゃんも一緒にポーカーをした。
「エリザベートおねえさま、わたし、まけちゃうかも」
「わたくし、かつわ!」
「そういうことは言ってはダメなのです。どんなときにでも、ポーカーをするときには顔に出さないで口にも出さないで、冷静でいるのです」
「エリザベート嬢はポーカーをよくご存じですね」
「エクムント様がそうされていたからですわ」
「ポーカーフェイスという言葉があるのですよ」
知っています、とはさすがに言えない。わたくしは今世では買ったときにカードを始めて見たことになっているのだ。
「ポーカーフェイス、どのような意味ですか?」
「ポーカーをするときに顔色を変えないように、ずっと平静でいることをポーカーフェイスと言います」
「そうなのですね。エクムント様はポーカーフェイスがお得意でした」
「軍人ですし、領主ですからね。いつも腹を探られているので、上手にもなります」
苦笑するエクムント様にわたくしはエクムント様の苦労を知る。
エクムント様は独立派の多い中で辺境伯家の当主を継いだ。その後も独立派に囲まれていたので、いつもぼろを出すわけにはいかなかったのだ。
わたくしが感心していると、エクムント様の金色の目と目が合う。褐色の肌に金色の目のエクムント様はとても格好よくて心臓が跳ね上がったのが分かった。
「エリザベート嬢は私のようにならなくていいのです。貴族社会ではポーカーフェイスが大事なときもありますが、エリザベート嬢のことは私が守りたい」
「守られるだけの女にはなりたくありません。エクムント様の隣りに立って、共に戦える女になりたいのです」
ディッペル家の出身で紫色の光沢の黒髪と銀色の光沢の目という初代国王陛下の色彩を持って生まれた、オルヒデー帝国の象徴というだけでわたくしは辺境伯家に嫁いで行きたくはなかった。
学園でも勉強をして、エクムント様のお役に立てる妻として辺境伯家に来たい。カサンドラ様もそれを望まれてわたくしを選んでくださった気がするのだ。
「エリザベート嬢には驚かされます。可愛いと思っていたら、勇ましいことを言ってくださる」
「わたくし、可愛いだけの女にはなりたくありませんの」
凛と顔を上げて言えば、エクムント様が「失礼いたしました」と丁寧に謝ってくれた。
残り一週間の滞在期間、わたくしはエクムント様の隣りの席で食事をし、お茶をし、エクムント様との時間をたくさん持てた。
海にも行ったが、わたくしもクリスタちゃんも水着を晒して泳ぐ年齢ではなくなっていた。ふーちゃんとまーちゃんが砂浜に興奮して、大きなお山を作って海水を流して砂だらけになって遊んでいた。
わたくしの肌もクリスタちゃんの肌も、ふーちゃんとまーちゃんの肌も、日焼けで色が黒くなるのではなくて、赤くなって、冷やすと軽度の火傷を治したように赤みが引いていく体質で、辺境伯領では気を付けてお日様の光を浴びないようにしていた。
それでもどうしても出てしまう手の甲や足は赤くなってしまって、毎日冷やして赤みを消していた。
前世では日焼けといえば肌が黒くなるのが普通だったが、今世はやはり全く体質が違うようだ。
辺境伯領に嫁いだ後も、日差しには気を付けねばならないのだと実感していた。
夏にエクムント様がわたくしを辺境伯領に招いたのも、そのような思惑があってのことだったのだろう。
帰る日になると、エクムント様とカサンドラ様が馬車までわたくしたちを送って下さった。
馬車に乗り込む前にエクムント様がわたくしの手を取る。
「次にお会いするのは私の誕生日ですね」
「カサンドラ様にいただいた紫の布のドレスを着てきます」
「濃さの違うドレスを誂えるのですね。きっとよくお似合いになると思います。お待ちしております」
「エクムント様、この度は本当にありがとうございました」
名残惜しさを堪えて頭を下げると、エクムント様がわたくしの手を握ったまま馬車のステップを登らせてくれる。
馬車の中からエクムント様が見えなくなるまで手を振っていた。エクムント様も馬車が見えなくなるまで手を振り返してくれていた。
辺境伯家からディッペル家に帰ると、日差しも和らいでいて、風も涼しく、やはり厳しさが全然違うのだと思った。
「おすな、たのしかった」
「うみ、おおきかった」
「またおすなであそびたいね」
「おにいさま、おにわにおすなができないかしら」
ふーちゃんとまーちゃんは海で遊んだのが余程楽しかったようで、二人で話していた。
そういえば、ふーちゃんとまーちゃんのためにお砂場を作ってもいいのではないだろうか。
庭の一画に丸太で囲んだ場所を作って、そこで存分に土遊びができればふーちゃんとまーちゃんも楽しいのではないだろうか。
「お父様、お母様、フランツとマリアに、庭に砂場を作ってあげるのはどうでしょう?」
「砂場? 砂場とはどのようなものですか?」
「海でフランツとマリアが砂で遊んでいたではないですか。あのように土で遊べる場所を作るのです」
「それを『砂場』とエリザベートは名前を付けたのか。面白いね。外で遊ぶのはいいことだし、フランツとマリアはエリザベートとクリスタが王都に行ってしまってから退屈している。いい遊び場所になるのではないかな」
両親に相談してみると賛成してくれる。
ふーちゃんとまーちゃんのために、丸太を組んで枠を作ったお砂場が作られた。
ふーちゃんとまーちゃんはスコップとバケツを庭師から借りて、毎日そこで遊ぶようになった。
帽子が飛ばないようにしっかりと顎紐で括り付けて、ふーちゃんとまーちゃんが砂場で遊ぶ。それを見ながらわたくしとクリスタちゃんは庭で過ごす時間が増えていた。
わたくしとクリスタちゃんは庭で教科書を読んだり、詩集を読んだり、テラスに道具を持ち出して刺繡をしたりしていた。
「お姉様の刺繍、ブルーサルビアですか?」
「エクムント様のお誕生日に差し上げようと思って」
エクムント様はわたくしが差し上げたハンカチをまだ使ってくれているのだが、それも随分古くなってきているはずだ。新しいハンカチにわたくしは刺繍を施していた。
「ブルーサルビアと、ダリアと、四葉のクローバーと、アラマンダを刺そうと思っています」
「アラマンダは辺境伯家のお屋敷のお庭に咲いていましたね」
「アラマンダがあんなに美しいだなんて、わたくしは知らなかったのです」
白い清楚なアラマンダの花を思い出しながら、わたくしは一針一針丁寧に刺繍を施して行った。
「マリアがすみません」
「いいえ、謝らないでください。わたくしは末っ子だったから、まーちゃんが可愛くて仕方がないのです。まーちゃん、わたくしを覚えていてくださいね。またお会いしましょうね」
「ノエルでんかをわすれたりしません。またあいたいです」
「嬉しいです」
手を繋いで仲良くお屋敷の中に戻っていくノエル殿下とまーちゃんに、羨ましくなったのか、ふーちゃんがわたくしの手を握って繋いでいた。
朝食を食べ終わると荷物を纏めてハインリヒ殿下とノルベルト殿下とノエル殿下は馬車で護衛と共に駅まで行って、駅から列車に乗り換えて帰ってしまう。
この三日間でノエル殿下にたくさん遊んでもらっていたふーちゃんとまーちゃんは名残惜しそうにしていたが、泣き出したりせずに、馬車が見えなくなるまで手を振って見送っていた。
辺境伯家に残ったのはディッペル家の家族だけになる。
わたくしたちも残り一週間程度で帰るのだが、まだまだ滞在期間はあった。
「エクムント様、ポーカーをしませんか?」
「フランツ殿とマリア嬢も教えればできるようになるかもしれませんね」
「わたしもできますか?」
「わたくしもしたいです」
ポーカーのルールは難しくないのだが、どのカードを交換するかなど、駆け引きが難しい。ふーちゃんとまーちゃんにできるかどうかは分からなかったが参加しているという場の空気だけでも楽しんでもらえればいいとわたくしはふーちゃんとまーちゃんも一緒にポーカーをした。
「エリザベートおねえさま、わたし、まけちゃうかも」
「わたくし、かつわ!」
「そういうことは言ってはダメなのです。どんなときにでも、ポーカーをするときには顔に出さないで口にも出さないで、冷静でいるのです」
「エリザベート嬢はポーカーをよくご存じですね」
「エクムント様がそうされていたからですわ」
「ポーカーフェイスという言葉があるのですよ」
知っています、とはさすがに言えない。わたくしは今世では買ったときにカードを始めて見たことになっているのだ。
「ポーカーフェイス、どのような意味ですか?」
「ポーカーをするときに顔色を変えないように、ずっと平静でいることをポーカーフェイスと言います」
「そうなのですね。エクムント様はポーカーフェイスがお得意でした」
「軍人ですし、領主ですからね。いつも腹を探られているので、上手にもなります」
苦笑するエクムント様にわたくしはエクムント様の苦労を知る。
エクムント様は独立派の多い中で辺境伯家の当主を継いだ。その後も独立派に囲まれていたので、いつもぼろを出すわけにはいかなかったのだ。
わたくしが感心していると、エクムント様の金色の目と目が合う。褐色の肌に金色の目のエクムント様はとても格好よくて心臓が跳ね上がったのが分かった。
「エリザベート嬢は私のようにならなくていいのです。貴族社会ではポーカーフェイスが大事なときもありますが、エリザベート嬢のことは私が守りたい」
「守られるだけの女にはなりたくありません。エクムント様の隣りに立って、共に戦える女になりたいのです」
ディッペル家の出身で紫色の光沢の黒髪と銀色の光沢の目という初代国王陛下の色彩を持って生まれた、オルヒデー帝国の象徴というだけでわたくしは辺境伯家に嫁いで行きたくはなかった。
学園でも勉強をして、エクムント様のお役に立てる妻として辺境伯家に来たい。カサンドラ様もそれを望まれてわたくしを選んでくださった気がするのだ。
「エリザベート嬢には驚かされます。可愛いと思っていたら、勇ましいことを言ってくださる」
「わたくし、可愛いだけの女にはなりたくありませんの」
凛と顔を上げて言えば、エクムント様が「失礼いたしました」と丁寧に謝ってくれた。
残り一週間の滞在期間、わたくしはエクムント様の隣りの席で食事をし、お茶をし、エクムント様との時間をたくさん持てた。
海にも行ったが、わたくしもクリスタちゃんも水着を晒して泳ぐ年齢ではなくなっていた。ふーちゃんとまーちゃんが砂浜に興奮して、大きなお山を作って海水を流して砂だらけになって遊んでいた。
わたくしの肌もクリスタちゃんの肌も、ふーちゃんとまーちゃんの肌も、日焼けで色が黒くなるのではなくて、赤くなって、冷やすと軽度の火傷を治したように赤みが引いていく体質で、辺境伯領では気を付けてお日様の光を浴びないようにしていた。
それでもどうしても出てしまう手の甲や足は赤くなってしまって、毎日冷やして赤みを消していた。
前世では日焼けといえば肌が黒くなるのが普通だったが、今世はやはり全く体質が違うようだ。
辺境伯領に嫁いだ後も、日差しには気を付けねばならないのだと実感していた。
夏にエクムント様がわたくしを辺境伯領に招いたのも、そのような思惑があってのことだったのだろう。
帰る日になると、エクムント様とカサンドラ様が馬車までわたくしたちを送って下さった。
馬車に乗り込む前にエクムント様がわたくしの手を取る。
「次にお会いするのは私の誕生日ですね」
「カサンドラ様にいただいた紫の布のドレスを着てきます」
「濃さの違うドレスを誂えるのですね。きっとよくお似合いになると思います。お待ちしております」
「エクムント様、この度は本当にありがとうございました」
名残惜しさを堪えて頭を下げると、エクムント様がわたくしの手を握ったまま馬車のステップを登らせてくれる。
馬車の中からエクムント様が見えなくなるまで手を振っていた。エクムント様も馬車が見えなくなるまで手を振り返してくれていた。
辺境伯家からディッペル家に帰ると、日差しも和らいでいて、風も涼しく、やはり厳しさが全然違うのだと思った。
「おすな、たのしかった」
「うみ、おおきかった」
「またおすなであそびたいね」
「おにいさま、おにわにおすなができないかしら」
ふーちゃんとまーちゃんは海で遊んだのが余程楽しかったようで、二人で話していた。
そういえば、ふーちゃんとまーちゃんのためにお砂場を作ってもいいのではないだろうか。
庭の一画に丸太で囲んだ場所を作って、そこで存分に土遊びができればふーちゃんとまーちゃんも楽しいのではないだろうか。
「お父様、お母様、フランツとマリアに、庭に砂場を作ってあげるのはどうでしょう?」
「砂場? 砂場とはどのようなものですか?」
「海でフランツとマリアが砂で遊んでいたではないですか。あのように土で遊べる場所を作るのです」
「それを『砂場』とエリザベートは名前を付けたのか。面白いね。外で遊ぶのはいいことだし、フランツとマリアはエリザベートとクリスタが王都に行ってしまってから退屈している。いい遊び場所になるのではないかな」
両親に相談してみると賛成してくれる。
ふーちゃんとまーちゃんのために、丸太を組んで枠を作ったお砂場が作られた。
ふーちゃんとまーちゃんはスコップとバケツを庭師から借りて、毎日そこで遊ぶようになった。
帽子が飛ばないようにしっかりと顎紐で括り付けて、ふーちゃんとまーちゃんが砂場で遊ぶ。それを見ながらわたくしとクリスタちゃんは庭で過ごす時間が増えていた。
わたくしとクリスタちゃんは庭で教科書を読んだり、詩集を読んだり、テラスに道具を持ち出して刺繡をしたりしていた。
「お姉様の刺繍、ブルーサルビアですか?」
「エクムント様のお誕生日に差し上げようと思って」
エクムント様はわたくしが差し上げたハンカチをまだ使ってくれているのだが、それも随分古くなってきているはずだ。新しいハンカチにわたくしは刺繍を施していた。
「ブルーサルビアと、ダリアと、四葉のクローバーと、アラマンダを刺そうと思っています」
「アラマンダは辺境伯家のお屋敷のお庭に咲いていましたね」
「アラマンダがあんなに美しいだなんて、わたくしは知らなかったのです」
白い清楚なアラマンダの花を思い出しながら、わたくしは一針一針丁寧に刺繍を施して行った。
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