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九章 クリスタちゃんの婚約と学園入学
17.ノエル殿下の失敗
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翌日の学園のお茶会では、ノエル殿下のお茶会のことはノエル殿下もミリヤムちゃんもわたくしもクリスタちゃんも口を噤んで話題にしなかった。
「先日のお茶会はどうでしたか?」
ノルベルト殿下が聞くのには、ノエル殿下が笑顔で答える。
「ミリヤム嬢から素敵なプレゼントをいただきました。寄木細工の箱に入った、柘植の櫛と椿油です」
「ミリヤム嬢の故郷では寄木細工も有名なのですか?」
「わたくしとエリザベート嬢とクリスタ嬢、それぞれに違う柄の寄木細工で、とても美しく素晴らしいものでした」
ローゼン寮の同級生たちや上級生に関しては言及しないノエル殿下に、わたくしもクリスタちゃんもミリヤムちゃんも従うことにする。
「わたくし、今朝髪を纏めるときに柘植の櫛と椿油を使ってみましたの。髪がいつもより艶々している気がします」
「クリスタ嬢の髪はとても美しいですよ」
「朝の支度が楽しくなりました。ミリヤム嬢にはお礼を言わなければいけませんね」
「そう言っていただけると嬉しいです、クリスタ様、エリザベート様。わたくしの故郷では木の細工がとても盛んなのです。寄木細工のために色の違う木を育てておりますし、柘植の櫛も作っております」
クリスタちゃんとわたくしにお礼を言って、ノルベルト殿下の問いかけにも答えているミリヤムちゃん。ハインリヒ殿下はうっとりとクリスタちゃんの一つの三つ編みにした金色の髪を見ていた。
「わたくし、レーニ様からお誕生日会の招待状をいただきました」
「ミリヤム嬢も来て欲しかったのでご招待しました」
「喜んで行かせていただきます。わたくし、父に辺境伯領の紫色の布を手に入れてもらったのです。あの布で作ったドレスを着て参加したいです」
やはりミリヤムちゃんはお金に困っている様子はない。裕福な貴族の子どもなのだろうと推測できる。
辺境伯領の紫色の絹の布は今王都で流行っていて、有名な貴族ならば一着はあの布のドレスを持っているのだ。
「わたくしとお姉様は別のドレスで行こうかと思いましたが、お揃いにしてみますか?」
「クリスタ様とエリザベート様とお揃いなど、よろしいのですか?」
「あの布は王都では流行っています。他にも着て来る方がいるでしょう。気にしなくていいのですよ」
畏れ多いとでもいうようなミリヤム嬢にわたくしは微笑みかける。
辺境伯領の布が流行れば流行るほど辺境伯領に利益があるし、わたくしは辺境伯領の宣伝の意味でもあのドレスをたくさん着なければいけなかった。
何より、エクムント様からいただいた布だということがわたくしには誇らしく嬉しかったのだ。
「レーニ嬢、エクムント様をご招待してもよろしいかと思いますよ」
「エリザベート様にそう言っていただけると安心します。エクムント様にも手紙を送りますね」
手書きの招待状は大変だけれど、それだけ気持ちが伝わることもある。
レーニちゃんはエクムント様にも招待状を送るようだった。
「わたくしも行きたいですが、リリエンタール領までは行けないので、楽しんで来てくださいね」
「僕も残念ながら行けません。レーニ嬢のお誕生日が盛大に祝われることを願っています」
「私も申し訳ないのですが、行けません」
ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下は、リリエンタール侯爵家には行けないようだった。
リリエンタール侯爵家は今、隣国とこの国を繋ぐ鉄道事業に力を入れていて、新しい列車も開発しているという。それが成された暁には、公爵家への陞爵も有り得るかもしれない。
オルヒデー帝国に公爵家が一つしかないというのは国を支えるのに不安が残るし、どこかの家を公爵家に陞爵しようと考えているのならば、一番に候補に挙がるのはリリエンタール侯爵家だった。
リリエンタール侯爵家が公爵家に陞爵されれば、ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下もお招きできるようになるかもしれない。
それは遠い未来ではないのではないかとわたくしは思っていた。
原作の『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』ではわたくし、エリザベートには弟妹はいなかったはずだし、わたくしは物語の最後の方では公爵位を継いで公爵になっていた。
両親に何かあるのではないかという不安は消えていないが、わたくしは後継者の座を退いてふーちゃんに譲っているし、わたくしは辺境域に追放されるのではなくて、辺境伯に望まれて婚約者になっていて、いずれは中央と辺境域を繋ぐ名誉を背負って嫁いでいく。
未来は間違いなく変化している。
ミリヤムちゃんもクリスタちゃんの親友としてわたくしと敵対する運命だったが、今はわたくしやノエル殿下と仲良くなって、クリスタちゃんともレーニちゃんとも円満な関係を築けている。
ミリヤムちゃんが苛められていた場面で、声をかけずにいられなかったことを後悔したことはないわけではないが、今では声をかけてよかったと心から思っている。
「ミリヤムちゃん、寮での暮らしはどうなりましたか?」
ノエル殿下が自然にミリヤムちゃんに聞いた。
突然出て来た『ちゃん付け』に、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下がノエル殿下を凝視している。
「ノエル殿下……」
「間違えましたわ。ミリヤム嬢、寮での暮らしはどうですか?」
「快適になりました。安心してシャワーも浴びられるし、洗濯物も出すことができます」
「それはよかったです」
何事もなかったかのように取り繕うノエル殿下に、ノルベルト殿下とハインリヒ殿下は動揺している。
「今、『ちゃん』と仰いましたよね?」
「『ミリヤムちゃん』と……聞き間違えでしょうか?」
「ノエル殿下に限ってそんなことはないですよね」
「きっと、何かの間違いですね」
ノルベルト殿下とハインリヒ殿下の中でどんな感情が吹き荒れたかは分からない。
わたくしは、そっと目を反らしておいた。
この場だからよかったが、国王陛下のいる場所や、隣国に帰って女王陛下の御前で、このような失敗をされては困ってしまう。
ノエル殿下には今後注意してもらわねばとわたくしは思っていた。
お茶会が終わった後で、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下に先に帰ってもらって、ノエル殿下とわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとミリヤムちゃんだけが残った。
お茶の片付けをする使用人はいるが、使用人は基本的に空気と同じなので、気にすることはない。
「ノエル殿下、先ほどは驚きました」
「うっかりと出てしまいました」
「気を付けてくださいませ」
ノエル殿下が国王陛下や王妃殿下、隣国の女王陛下の御前でうっかりと『ちゃん付け』が出てしまったら、お叱りを受けるのはノエル殿下だけではない。
これは絶対に秘密にしなければいけないことだった。
「分かっております。今後はもっと気を付けます」
「そうしてください」
わたくしに言われてノエル殿下も反省しているようだった。
「ミリヤム嬢のことをミリヤムちゃんと呼んでいるのですね」
昨日のお茶会に参加していないレーニちゃんが呟く。
「そうなのです。私的な場所では親しみを込めて『ミリヤムちゃん』と呼ぶことにしているのです」
「わたくしもミリヤム嬢のことを『ミリヤムちゃん』とお呼びしていいですか?」
レーニちゃんもミリヤムちゃんのことを『ミリヤムちゃん』と呼びたいようだ。
「わたくしは畏れ多くて『ちゃん付け』はできませんが、レーニ様がそう呼んでくださるのならば、嬉しいです」
「わたくしもエリザベート様のことを『エリザベートお姉様』、クリスタ様のことを『クリスタちゃん』と呼んでいるのですよ」
「レーニ様もですか!?」
「でも、畏れ多いという気持ちも分かります。わたくしは侯爵家の娘、ミリヤムちゃんは子爵家の令嬢ですからね」
「分かっていただけますか」
「分かります。ですから、強制は致しません」
レーニちゃんとミリヤムちゃんの間でも話は纏まったようだ。
ミリヤムちゃんはレーニちゃんにも寄木細工の箱を手渡す。
「お誕生日にお渡ししようかとも思ったのですが、わたくしの故郷の誇れるいいものなので、お誕生日にも使って欲しくて、今お渡しします」
「これが噂の寄木細工の箱ですね。とても綺麗です」
四角く切った木が寄せてあって、模様を作り出しているレーニちゃんの寄木細工は、わたくしのものともクリスタちゃんのものともノエル殿下のものとも柄が違った。
それぞれに合わせた柄をミリヤムちゃんが選んでくれていたのだ。
レーニちゃんが蓋をスライドさせて開けると、中には柘植の櫛と椿油の小瓶が入っている。
「大事に使わせていただきます。ミリヤムちゃん、ありがとうございます」
「どういたしまして」
これでレーニちゃんのストロベリーブロンドの美しい髪がますます艶めくのかと思うと、わたくしはそれを見るのが楽しみになってきていた。
「先日のお茶会はどうでしたか?」
ノルベルト殿下が聞くのには、ノエル殿下が笑顔で答える。
「ミリヤム嬢から素敵なプレゼントをいただきました。寄木細工の箱に入った、柘植の櫛と椿油です」
「ミリヤム嬢の故郷では寄木細工も有名なのですか?」
「わたくしとエリザベート嬢とクリスタ嬢、それぞれに違う柄の寄木細工で、とても美しく素晴らしいものでした」
ローゼン寮の同級生たちや上級生に関しては言及しないノエル殿下に、わたくしもクリスタちゃんもミリヤムちゃんも従うことにする。
「わたくし、今朝髪を纏めるときに柘植の櫛と椿油を使ってみましたの。髪がいつもより艶々している気がします」
「クリスタ嬢の髪はとても美しいですよ」
「朝の支度が楽しくなりました。ミリヤム嬢にはお礼を言わなければいけませんね」
「そう言っていただけると嬉しいです、クリスタ様、エリザベート様。わたくしの故郷では木の細工がとても盛んなのです。寄木細工のために色の違う木を育てておりますし、柘植の櫛も作っております」
クリスタちゃんとわたくしにお礼を言って、ノルベルト殿下の問いかけにも答えているミリヤムちゃん。ハインリヒ殿下はうっとりとクリスタちゃんの一つの三つ編みにした金色の髪を見ていた。
「わたくし、レーニ様からお誕生日会の招待状をいただきました」
「ミリヤム嬢も来て欲しかったのでご招待しました」
「喜んで行かせていただきます。わたくし、父に辺境伯領の紫色の布を手に入れてもらったのです。あの布で作ったドレスを着て参加したいです」
やはりミリヤムちゃんはお金に困っている様子はない。裕福な貴族の子どもなのだろうと推測できる。
辺境伯領の紫色の絹の布は今王都で流行っていて、有名な貴族ならば一着はあの布のドレスを持っているのだ。
「わたくしとお姉様は別のドレスで行こうかと思いましたが、お揃いにしてみますか?」
「クリスタ様とエリザベート様とお揃いなど、よろしいのですか?」
「あの布は王都では流行っています。他にも着て来る方がいるでしょう。気にしなくていいのですよ」
畏れ多いとでもいうようなミリヤム嬢にわたくしは微笑みかける。
辺境伯領の布が流行れば流行るほど辺境伯領に利益があるし、わたくしは辺境伯領の宣伝の意味でもあのドレスをたくさん着なければいけなかった。
何より、エクムント様からいただいた布だということがわたくしには誇らしく嬉しかったのだ。
「レーニ嬢、エクムント様をご招待してもよろしいかと思いますよ」
「エリザベート様にそう言っていただけると安心します。エクムント様にも手紙を送りますね」
手書きの招待状は大変だけれど、それだけ気持ちが伝わることもある。
レーニちゃんはエクムント様にも招待状を送るようだった。
「わたくしも行きたいですが、リリエンタール領までは行けないので、楽しんで来てくださいね」
「僕も残念ながら行けません。レーニ嬢のお誕生日が盛大に祝われることを願っています」
「私も申し訳ないのですが、行けません」
ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下は、リリエンタール侯爵家には行けないようだった。
リリエンタール侯爵家は今、隣国とこの国を繋ぐ鉄道事業に力を入れていて、新しい列車も開発しているという。それが成された暁には、公爵家への陞爵も有り得るかもしれない。
オルヒデー帝国に公爵家が一つしかないというのは国を支えるのに不安が残るし、どこかの家を公爵家に陞爵しようと考えているのならば、一番に候補に挙がるのはリリエンタール侯爵家だった。
リリエンタール侯爵家が公爵家に陞爵されれば、ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下もお招きできるようになるかもしれない。
それは遠い未来ではないのではないかとわたくしは思っていた。
原作の『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』ではわたくし、エリザベートには弟妹はいなかったはずだし、わたくしは物語の最後の方では公爵位を継いで公爵になっていた。
両親に何かあるのではないかという不安は消えていないが、わたくしは後継者の座を退いてふーちゃんに譲っているし、わたくしは辺境域に追放されるのではなくて、辺境伯に望まれて婚約者になっていて、いずれは中央と辺境域を繋ぐ名誉を背負って嫁いでいく。
未来は間違いなく変化している。
ミリヤムちゃんもクリスタちゃんの親友としてわたくしと敵対する運命だったが、今はわたくしやノエル殿下と仲良くなって、クリスタちゃんともレーニちゃんとも円満な関係を築けている。
ミリヤムちゃんが苛められていた場面で、声をかけずにいられなかったことを後悔したことはないわけではないが、今では声をかけてよかったと心から思っている。
「ミリヤムちゃん、寮での暮らしはどうなりましたか?」
ノエル殿下が自然にミリヤムちゃんに聞いた。
突然出て来た『ちゃん付け』に、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下がノエル殿下を凝視している。
「ノエル殿下……」
「間違えましたわ。ミリヤム嬢、寮での暮らしはどうですか?」
「快適になりました。安心してシャワーも浴びられるし、洗濯物も出すことができます」
「それはよかったです」
何事もなかったかのように取り繕うノエル殿下に、ノルベルト殿下とハインリヒ殿下は動揺している。
「今、『ちゃん』と仰いましたよね?」
「『ミリヤムちゃん』と……聞き間違えでしょうか?」
「ノエル殿下に限ってそんなことはないですよね」
「きっと、何かの間違いですね」
ノルベルト殿下とハインリヒ殿下の中でどんな感情が吹き荒れたかは分からない。
わたくしは、そっと目を反らしておいた。
この場だからよかったが、国王陛下のいる場所や、隣国に帰って女王陛下の御前で、このような失敗をされては困ってしまう。
ノエル殿下には今後注意してもらわねばとわたくしは思っていた。
お茶会が終わった後で、ハインリヒ殿下とノルベルト殿下に先に帰ってもらって、ノエル殿下とわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとミリヤムちゃんだけが残った。
お茶の片付けをする使用人はいるが、使用人は基本的に空気と同じなので、気にすることはない。
「ノエル殿下、先ほどは驚きました」
「うっかりと出てしまいました」
「気を付けてくださいませ」
ノエル殿下が国王陛下や王妃殿下、隣国の女王陛下の御前でうっかりと『ちゃん付け』が出てしまったら、お叱りを受けるのはノエル殿下だけではない。
これは絶対に秘密にしなければいけないことだった。
「分かっております。今後はもっと気を付けます」
「そうしてください」
わたくしに言われてノエル殿下も反省しているようだった。
「ミリヤム嬢のことをミリヤムちゃんと呼んでいるのですね」
昨日のお茶会に参加していないレーニちゃんが呟く。
「そうなのです。私的な場所では親しみを込めて『ミリヤムちゃん』と呼ぶことにしているのです」
「わたくしもミリヤム嬢のことを『ミリヤムちゃん』とお呼びしていいですか?」
レーニちゃんもミリヤムちゃんのことを『ミリヤムちゃん』と呼びたいようだ。
「わたくしは畏れ多くて『ちゃん付け』はできませんが、レーニ様がそう呼んでくださるのならば、嬉しいです」
「わたくしもエリザベート様のことを『エリザベートお姉様』、クリスタ様のことを『クリスタちゃん』と呼んでいるのですよ」
「レーニ様もですか!?」
「でも、畏れ多いという気持ちも分かります。わたくしは侯爵家の娘、ミリヤムちゃんは子爵家の令嬢ですからね」
「分かっていただけますか」
「分かります。ですから、強制は致しません」
レーニちゃんとミリヤムちゃんの間でも話は纏まったようだ。
ミリヤムちゃんはレーニちゃんにも寄木細工の箱を手渡す。
「お誕生日にお渡ししようかとも思ったのですが、わたくしの故郷の誇れるいいものなので、お誕生日にも使って欲しくて、今お渡しします」
「これが噂の寄木細工の箱ですね。とても綺麗です」
四角く切った木が寄せてあって、模様を作り出しているレーニちゃんの寄木細工は、わたくしのものともクリスタちゃんのものともノエル殿下のものとも柄が違った。
それぞれに合わせた柄をミリヤムちゃんが選んでくれていたのだ。
レーニちゃんが蓋をスライドさせて開けると、中には柘植の櫛と椿油の小瓶が入っている。
「大事に使わせていただきます。ミリヤムちゃん、ありがとうございます」
「どういたしまして」
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