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九章 クリスタちゃんの婚約と学園入学
4.ミリヤム嬢と交流して
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警戒していたのだが、ミリヤム嬢とわたくしは接触してしまった。
ミリヤム嬢は酷い苛めを受けていて、寮でも学園でも落ち着ける場所がないのだという。食事はいつも一人で食べているし、お茶の時間も誰にも招かれることなく食堂で過ごしていた。
お茶の時間の会話や所作で、礼儀作法を学ぶこともできる。
そういう機会もなかったのだと思えば、ミリヤム嬢が少しばかりできないことがあってもわたくしは仕方がないと思っていた。
「子爵家の娘ということで、あまりお茶会にも招待されたことがありませんでした。王都での式典になど参加できるはずもなく、家庭教師もわたくしに教えてくれることは少なくて、勉強も進まず、礼儀作法もあまり習っては来られませんでした」
自分の身の上を離すミリヤム嬢に、ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下が近寄って来て、ハインリヒ殿下はクリスタちゃんの隣りに座って、ノエル殿下とノルベルト殿下はわたくしの隣りに座る。
「そちらの方は、ペオーニエ寮の方ではありませんよね」
「ローゼン寮のミリヤム・アレンスと申します」
「わたくしは、ペオーニエ寮のノエル・リヴィエです」
「僕はノルベルト・アッペル」
「私はハインリヒ・レデラーです」
ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下が自己紹介するのを聞いて、ミリヤム嬢は息を飲んでいる。
「ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下!? わたくし、場違いなのではないでしょうか。ローゼン寮のテーブルに戻った方がいいのでは!?」
「ノエル殿下、ミリヤム嬢はローゼン寮でも酷い苛めに遭っていて、お茶会にも招かれていないのです。寮が違っていても、招待すればお茶会に参加できると聞きました。ノエル殿下のお茶会にミリヤム嬢を参加させてくださいませんか?」
クリスタちゃんもすっかりとミリヤム嬢に同情しているようで、ノエル殿下に申し出ている。
「この学園で苛めが起きるなど許されることではありません。わたくしはこの国の王族であるノルベルト殿下の婚約者にして、皇太子であるハインリヒ殿下も参加するお茶会を主宰している身。わたくしのお茶会に招かれたとあれば、誰もミリヤム嬢のことを軽んじることはないでしょう」
「それでは、招待してくださるのですか?」
「ミリヤム嬢、よろしければわたくしのお茶会に参加してください」
「よろしければなんて、畏れ多いことです。喜んで参加させていただきます」
これでミリヤム嬢の後ろにはノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下、それにわたくしとクリスタちゃんも付いたことがすぐに広まるだろう。そうなればミリヤム嬢を身分で差別して苛めていた輩は、手の平を返してミリヤム嬢に取り入って来るに違いない。
「ミリヤム嬢は高貴な方に見初められたからこの学園に入学したと聞きました。その話は本当ですか?」
「そうだったら、どれほどよかったでしょう……。そんな噂が流れていますが、逆です。高貴な方の目に留まるように、両親はわたくしを学園に入学させました。エリザベート様のお母上のテレーゼ夫人が子爵家から学園に入学して、公爵夫人になったように、わたくしも高貴な方に見初められるように学園に大金を払って入学させてもらったのです」
分不相応にお金を積んで入学したところで、ミリヤム嬢の礼儀作法や勉強が学園の水準について行けるはずはない。その上ミリヤム嬢は苛められて、寮でも肩身が狭い思いをしていた。
「ただの噂だったから、他の生徒はミリヤム嬢を苛めるようなことができたのですね」
噂でなければミリヤム嬢を見初めた高貴な方からの圧力がかかっていたはずだ。それがなかったということは、ミリヤム嬢は高貴な方に見初められていなかったということだ。
納得していると、ミリヤム嬢は深くため息を吐く。
「テレーゼ夫人は国一番のフェアレディと言われるだけの教養と礼儀作法ができていたからこそ、公爵夫人になれたのです。わたくしなど、ただの田舎の小娘ではないですか」
両手で顔を覆って悲観しているミリヤム嬢に、ノエル殿下が優しく声をかける。
「今はそうかもしれませんが、そのことに気付けたというのは成長ですよ」
「ノエル殿下……」
「自分の現状に気付いて、変わろうとしたとき、ひとは大きく成長します。ミリヤム嬢はきっと素晴らしいレディになれるはずです」
「そうでしょうか?」
「これから、わたくしのお茶会に参加するのですから、素晴らしいレディになってもらわねば困ります。その覚悟はおありですか?」
ノエル殿下とその同級生とわたくしとクリスタちゃん、それにノルベルト殿下とハインリヒ殿下とレーニちゃんという高貴な人々にミリヤム嬢はこれから接していくのだ。
変わっていってもらわなくては、ミリヤム嬢を招待したノエル殿下が恥をかくことになる。
ノエル殿下に招待をされて、受けないという選択肢はなかったが、受けたからには責任が伴うことにミリヤム嬢も気付いたようだった。
「エリザベート様、わたくしに指導してくださいますか?」
「わたくしでよければ」
「わたくし、誰にも馬鹿にされない淑女になってみせます」
泣いて自分の身を悲観していた弱い少女だったミリヤム嬢が、決意を込めた顔でわたくしを見る。わたくしはミリヤム嬢をしっかりと指導するつもりだった。
「遅れてしまいました。申し訳ありません」
レーニちゃんが食堂のテーブルについて、ミリヤム嬢と見つめ合う。わたくしがレーニちゃんにミリヤム嬢を紹介する。
「レーニ嬢、彼女はミリヤム・アレンス嬢です」
「初めまして、わたくし、ローゼン寮のミリヤム・アレンスと申します」
「わたくし、ペオーニエ寮のレーニ・リリエンタールですわ」
「エリザベート様とクリスタ様からお招きいただいて、ペオーニエ寮のテーブルで食事をさせていただいております」
「ローゼン寮の方とはあまり話したことがありませんの。仲良くしてくださると嬉しいです」
「レーニ嬢、ミリヤム嬢はノエル殿下のお茶会にも招待されました。これからはお茶の時間は一緒ですよ」
「そうなのですね。よろしくお願いします」
新しく出会った相手にもレーニちゃんは礼儀を払って、受け入れている。
貴族として教育を受けたものならば、身分でひとを差別し、苛めをするようなことは、淑女として恥ずかしいと分かっているのだ。
ペオーニエ寮の生徒ならばほとんどがそれを理解しているだろう。
ローゼン寮の生徒はペオーニエ寮の生徒よりも身分が低い者が多く、教育が行き届いていないからこそ、苛めが起きるのだ。
一度決まってしまった寮を変えることはできないが、わたくしたちと過ごすことによってミリヤム嬢には王族や公爵家の後ろ盾があるのだと見せていけば苛めはおのずとなくなるだろう。
関わらないと決めていたのに。
警戒しようと決めていたのに。
わたくしはどうしても正義感が勝ってしまうようだった。
警戒していたに関わらず、ミリヤム嬢はわたくしに憧れていたし、素直で穏やかな性格のようだった。これならばノエル殿下のお茶会でわたくしやノエル殿下やクリスタちゃんやレーニちゃんがミリヤム嬢に指導していけば、ミリヤム嬢は立派な淑女になれるのではないか。いや、ノエル殿下のお茶会に招待されているのだから立派な淑女になってもらわなければ困る。
立派な淑女になれば、誰もミリヤム嬢を馬鹿にすることはなくなる。
「ミリヤム嬢、わたくし、毎日ミリヤム嬢をペオーニエ寮のテーブルにお誘いします。わたくしと、クリスタと、レーニ嬢と一緒に食事をしましょう」
「嬉しいです。わたくし、ずっと一人で食事をしていました」
「娘にいい方と結婚して欲しいと考えるのは、どの親も同じです。ミリヤム嬢が立派な淑女になれば、噂にしか過ぎなかった高貴な方に見初められるということもあり得るかもしれません」
ミリヤム嬢の両親がお金を積んでミリヤム嬢を学園に入学させたことについて、わたくしは責めるつもりは全くなかった。子爵家の令嬢であるミリヤム嬢が幸せになるためには、それくらいのことはしなければいけないと判断したのかもしれない。
結婚によって女性の幸せが決まってしまうのは、この世界が十九世紀をモデルとしているから、どうしても仕方がないことなのだ。
レーニちゃんも結婚について幼い頃から悩んでいたし、将来はディッペル家の一員となりたいとふーちゃんとの婚約に乗り気になっている。
家同士の繋がりが帰属にとってはどれだけ重要なことなのか、レーニちゃんは小さい頃から分かっていたのだ。
クリスタちゃんの運命もわたくしの行動で変えられたのだ。
ミリヤム嬢の運命も変えられるのではないだろうか。
ミリヤム嬢はわたくしの脅威になるのではなくて、友達になれるのではないか。
わたくしはそう思い始めていた。
ミリヤム嬢は酷い苛めを受けていて、寮でも学園でも落ち着ける場所がないのだという。食事はいつも一人で食べているし、お茶の時間も誰にも招かれることなく食堂で過ごしていた。
お茶の時間の会話や所作で、礼儀作法を学ぶこともできる。
そういう機会もなかったのだと思えば、ミリヤム嬢が少しばかりできないことがあってもわたくしは仕方がないと思っていた。
「子爵家の娘ということで、あまりお茶会にも招待されたことがありませんでした。王都での式典になど参加できるはずもなく、家庭教師もわたくしに教えてくれることは少なくて、勉強も進まず、礼儀作法もあまり習っては来られませんでした」
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「そちらの方は、ペオーニエ寮の方ではありませんよね」
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「わたくしは、ペオーニエ寮のノエル・リヴィエです」
「僕はノルベルト・アッペル」
「私はハインリヒ・レデラーです」
ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下が自己紹介するのを聞いて、ミリヤム嬢は息を飲んでいる。
「ノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下!? わたくし、場違いなのではないでしょうか。ローゼン寮のテーブルに戻った方がいいのでは!?」
「ノエル殿下、ミリヤム嬢はローゼン寮でも酷い苛めに遭っていて、お茶会にも招かれていないのです。寮が違っていても、招待すればお茶会に参加できると聞きました。ノエル殿下のお茶会にミリヤム嬢を参加させてくださいませんか?」
クリスタちゃんもすっかりとミリヤム嬢に同情しているようで、ノエル殿下に申し出ている。
「この学園で苛めが起きるなど許されることではありません。わたくしはこの国の王族であるノルベルト殿下の婚約者にして、皇太子であるハインリヒ殿下も参加するお茶会を主宰している身。わたくしのお茶会に招かれたとあれば、誰もミリヤム嬢のことを軽んじることはないでしょう」
「それでは、招待してくださるのですか?」
「ミリヤム嬢、よろしければわたくしのお茶会に参加してください」
「よろしければなんて、畏れ多いことです。喜んで参加させていただきます」
これでミリヤム嬢の後ろにはノエル殿下とノルベルト殿下とハインリヒ殿下、それにわたくしとクリスタちゃんも付いたことがすぐに広まるだろう。そうなればミリヤム嬢を身分で差別して苛めていた輩は、手の平を返してミリヤム嬢に取り入って来るに違いない。
「ミリヤム嬢は高貴な方に見初められたからこの学園に入学したと聞きました。その話は本当ですか?」
「そうだったら、どれほどよかったでしょう……。そんな噂が流れていますが、逆です。高貴な方の目に留まるように、両親はわたくしを学園に入学させました。エリザベート様のお母上のテレーゼ夫人が子爵家から学園に入学して、公爵夫人になったように、わたくしも高貴な方に見初められるように学園に大金を払って入学させてもらったのです」
分不相応にお金を積んで入学したところで、ミリヤム嬢の礼儀作法や勉強が学園の水準について行けるはずはない。その上ミリヤム嬢は苛められて、寮でも肩身が狭い思いをしていた。
「ただの噂だったから、他の生徒はミリヤム嬢を苛めるようなことができたのですね」
噂でなければミリヤム嬢を見初めた高貴な方からの圧力がかかっていたはずだ。それがなかったということは、ミリヤム嬢は高貴な方に見初められていなかったということだ。
納得していると、ミリヤム嬢は深くため息を吐く。
「テレーゼ夫人は国一番のフェアレディと言われるだけの教養と礼儀作法ができていたからこそ、公爵夫人になれたのです。わたくしなど、ただの田舎の小娘ではないですか」
両手で顔を覆って悲観しているミリヤム嬢に、ノエル殿下が優しく声をかける。
「今はそうかもしれませんが、そのことに気付けたというのは成長ですよ」
「ノエル殿下……」
「自分の現状に気付いて、変わろうとしたとき、ひとは大きく成長します。ミリヤム嬢はきっと素晴らしいレディになれるはずです」
「そうでしょうか?」
「これから、わたくしのお茶会に参加するのですから、素晴らしいレディになってもらわねば困ります。その覚悟はおありですか?」
ノエル殿下とその同級生とわたくしとクリスタちゃん、それにノルベルト殿下とハインリヒ殿下とレーニちゃんという高貴な人々にミリヤム嬢はこれから接していくのだ。
変わっていってもらわなくては、ミリヤム嬢を招待したノエル殿下が恥をかくことになる。
ノエル殿下に招待をされて、受けないという選択肢はなかったが、受けたからには責任が伴うことにミリヤム嬢も気付いたようだった。
「エリザベート様、わたくしに指導してくださいますか?」
「わたくしでよければ」
「わたくし、誰にも馬鹿にされない淑女になってみせます」
泣いて自分の身を悲観していた弱い少女だったミリヤム嬢が、決意を込めた顔でわたくしを見る。わたくしはミリヤム嬢をしっかりと指導するつもりだった。
「遅れてしまいました。申し訳ありません」
レーニちゃんが食堂のテーブルについて、ミリヤム嬢と見つめ合う。わたくしがレーニちゃんにミリヤム嬢を紹介する。
「レーニ嬢、彼女はミリヤム・アレンス嬢です」
「初めまして、わたくし、ローゼン寮のミリヤム・アレンスと申します」
「わたくし、ペオーニエ寮のレーニ・リリエンタールですわ」
「エリザベート様とクリスタ様からお招きいただいて、ペオーニエ寮のテーブルで食事をさせていただいております」
「ローゼン寮の方とはあまり話したことがありませんの。仲良くしてくださると嬉しいです」
「レーニ嬢、ミリヤム嬢はノエル殿下のお茶会にも招待されました。これからはお茶の時間は一緒ですよ」
「そうなのですね。よろしくお願いします」
新しく出会った相手にもレーニちゃんは礼儀を払って、受け入れている。
貴族として教育を受けたものならば、身分でひとを差別し、苛めをするようなことは、淑女として恥ずかしいと分かっているのだ。
ペオーニエ寮の生徒ならばほとんどがそれを理解しているだろう。
ローゼン寮の生徒はペオーニエ寮の生徒よりも身分が低い者が多く、教育が行き届いていないからこそ、苛めが起きるのだ。
一度決まってしまった寮を変えることはできないが、わたくしたちと過ごすことによってミリヤム嬢には王族や公爵家の後ろ盾があるのだと見せていけば苛めはおのずとなくなるだろう。
関わらないと決めていたのに。
警戒しようと決めていたのに。
わたくしはどうしても正義感が勝ってしまうようだった。
警戒していたに関わらず、ミリヤム嬢はわたくしに憧れていたし、素直で穏やかな性格のようだった。これならばノエル殿下のお茶会でわたくしやノエル殿下やクリスタちゃんやレーニちゃんがミリヤム嬢に指導していけば、ミリヤム嬢は立派な淑女になれるのではないか。いや、ノエル殿下のお茶会に招待されているのだから立派な淑女になってもらわなければ困る。
立派な淑女になれば、誰もミリヤム嬢を馬鹿にすることはなくなる。
「ミリヤム嬢、わたくし、毎日ミリヤム嬢をペオーニエ寮のテーブルにお誘いします。わたくしと、クリスタと、レーニ嬢と一緒に食事をしましょう」
「嬉しいです。わたくし、ずっと一人で食事をしていました」
「娘にいい方と結婚して欲しいと考えるのは、どの親も同じです。ミリヤム嬢が立派な淑女になれば、噂にしか過ぎなかった高貴な方に見初められるということもあり得るかもしれません」
ミリヤム嬢の両親がお金を積んでミリヤム嬢を学園に入学させたことについて、わたくしは責めるつもりは全くなかった。子爵家の令嬢であるミリヤム嬢が幸せになるためには、それくらいのことはしなければいけないと判断したのかもしれない。
結婚によって女性の幸せが決まってしまうのは、この世界が十九世紀をモデルとしているから、どうしても仕方がないことなのだ。
レーニちゃんも結婚について幼い頃から悩んでいたし、将来はディッペル家の一員となりたいとふーちゃんとの婚約に乗り気になっている。
家同士の繋がりが帰属にとってはどれだけ重要なことなのか、レーニちゃんは小さい頃から分かっていたのだ。
クリスタちゃんの運命もわたくしの行動で変えられたのだ。
ミリヤム嬢の運命も変えられるのではないだろうか。
ミリヤム嬢はわたくしの脅威になるのではなくて、友達になれるのではないか。
わたくしはそう思い始めていた。
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