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八章 エリザベートの学園入学
29.レーニちゃんと祝うふーちゃんのお誕生日
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冬休みが終わると学園が始まる。
王都の学園の寮に戻ったわたくしはゲオルギーネ嬢と最後の三か月を過ごすことになる。
ゲオルギーネ嬢は六年生で、今年で卒業してしまうのだ。
「来年度になればこの部屋にはクリスタ様が来ますからね。イルメラ・ルンゲ様の指導を受けながら、二人で楽しく過ごしてくださいね」
卒業式の前にはゲオルギーネ嬢は荷物を纏めながらわたくしにそう言った。
わたくしはゲオルギーネ嬢と過ごした一年を思い出していた。
「ゲオルギーネ嬢、とてもお世話になりました。卒業してもお元気で」
「ありがとうございます。卒業しても、どこかのパーティーで会うこともあるでしょう。そのときにはよろしくお願いします」
そのときになってわたくしは気付いた。
ペオーニエ寮とリーリエ寮とローゼン寮がどうして身分で入寮する生徒が分かれているか。それは貴族社会で関係を築いていくにあたって、身分が近いものほど深く関わることが大事だからではないだろうか。六年生に一年生の指導をさせるのも、一年生が寮に慣れていないというのもあるが、身分の近い二人を引き合わせて、将来に続く関係を作らせているのではないだろうか。
運動会もお茶会もそうだ。身分の近いもの同士で交流を深められる。
王都の学園に貴族たちがこぞって子息令嬢を入学させる意味がわたくしには理解できた気がした。
学園の卒業式が終わると、春休みに入る。
春休みの間にわたくしは大事な行事を抱えていた。
ふーちゃんのお誕生日とクリスタちゃんのお誕生日だ。
ふーちゃんはお誕生日で五歳になる。まだお茶会デビューをするには早い年齢だが、わたくしが弟妹が生まれて欲しいと願って、ふーちゃんが生まれて来てからもう五年も経つのかとしみじみしてしまう。
リップマン先生の授業に参加して、ふーちゃんもまーちゃんももう文字が読めるようになっていた。ふーちゃんは大きくてぐにゃぐにゃになってしまうが、文字を書くこともできる。まーちゃんは文字を書くのはまだ少し難しいようだった。
「エリザベートおねえさま、おかえりなさい。あさってはわたしのおたんじょうびだよ」
「フランツ、明後日ということが分かるようになったのですね」
「うん。あしたがよるにひとつねて、あさっては、あしたのつぎのひだよ」
時間の感覚もあやふやだったふーちゃんが明後日という遠い日まで理解できるようになっている。ふーちゃんの成長を感じてわたくしは感激してしまった。
「わたくちのおたんどーび、あちた?」
「マリアのおたんじょうびは、もっとさきだよ」
「わたくちのおたんどーび、いつ?」
「ハインリヒでんかと、ノルベルトでんかのあいだだよ」
「ハインリヒでんかと、ノルベルトでんかのあいだ、いつ?」
「それは……エリザベートおねえさま、むずかしいよ」
日付を理解できていないまーちゃんの方は、魔の三歳と言われるが、質問をしたい年頃になっているようで、問いかけが止まらない。答えに困ってふーちゃんがわたくしに助けを求めている。
「マリアのお誕生日は、王都でお祝いすることになると思いますよ」
「おうと、いつ?」
「王都は馬車と列車で向かう土地のことで、時間とは違いますよ。聞くなら、『王都、どこ?』ですね」
「おうと、どこ?」
「地図を持って来ましょう」
勉強室から地図を持って来て王都の位置を指し示すと、まーちゃんはやっと納得してくれた。
質問が多くなるこの時期には丁寧に対応しないといけないということは、わたくしも理解していたが、なかなか大変そうである。
ふーちゃんはお誕生日に両親にお願いがあるようだ。
「レーニじょうをわたしのおたんじょうびにしょうたいしてください」
「リリエンタール侯爵に連絡をしよう」
「フランツはレーニ嬢が大好きですからね」
両親も快諾してくれて、レーニ嬢がディッペル家にやってくることになった。ディッペル家には何度もお泊りしているし、王都でもわたくしたちと一緒に泊まったので、レーニちゃんは慣れたもので、列車と馬車を乗り継いでふーちゃんのお誕生日の前日に来てくれた。
「フランツ様のお誕生日にお招きいただくなんて光栄です。どうぞよろしくお願いします」
「レーニじょう、きてくださってありがとうございます! わたし、レーニじょうにおいわいしてほしかったんです」
「お祝いいたしますわ。明日のお誕生日を楽しみにしていてくださいね」
レーニちゃんに言われてふーちゃんはにこにこと微笑んでいた。
レーニちゃんが来ると客間でクリスタちゃんとレーニちゃんとわたくしで三人で一緒に眠るのだが、全員大きくなっているのでベッドが狭くなっていた。
仕方がないので夫婦用のダブルベッドで寝るのは諦めて、客間にベッドを三つ並べて入れてもらった。
夜には三人で少しだけ夜更かしをして話をした。
「わたくし、初潮が来ましたの」
「クリスタちゃんも大人になったのですか?」
「おめでとうございます」
「おめでたいのかどうか分かりませんが、お母様に相談したら、こっそりとお祝いをしてくださいました」
女性として体が成長している証なので、初潮も祝われるべきことなのかもしれない。わたくしがいない間にクリスタちゃんに変化があっていたことには驚いたが、レーニちゃんとクリスタちゃんとわたくしの三人だけのときに打ち明けてくれて、秘密を共有したようで嬉しかった。
翌日のふーちゃんのお誕生日ではお茶の時間にケーキでふーちゃんをお祝いした。
レーニちゃんは箱を持って来ていて、それを開けると、折り紙で作ったメダルにリボンを付けたものや、紙で作った王冠が入っていた。
「フランツ様、お誕生日おめでとうございます」
「わぁ! かっこいい! ありがとうございます!」
メダルを下げてもらって、王冠を被せてもらったふーちゃんは大喜びだった。
「わたくちも、あれ、ほちい……」
「今日はフランツ様のお誕生日ですからね。でも、マリア様にもこれを作って来ました」
小さい子というのは上の子がプレゼントされると下の子も欲しがるものだというのはエクムント様から聞いていた。それに対してもレーニちゃんはちゃんと準備してきたようだ。
首に小さな折り紙のメダルをかけてもらって、まーちゃんも満足そうに胸を張っていた。
苺のタルトが運ばれてきて、それが切られてお皿の上に乗せられる。
両親とわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとふーちゃんとまーちゃんの七人分だが、タルトは八等分にされた。
「のこったタルトははんぶんにきって、ヘルマンさんとレギーナにあげてください」
「よろしいのですか?」
「ありがとうございます、フランツ様」
「わたしがげんきにごさいになれたのは、ヘルマンさんとレギーナのおかげでもあります」
周囲に感謝する心を持っているふーちゃんにわたくしは感動してしまう。五歳というのにふーちゃんは何て賢くて素晴らしいのだろう。
「フランツ、立派です」
「エリザベートおねえさま、ありがとうございます」
褒めると嬉しそうにしているふーちゃんが可愛くて、わたくしは抱き締めてしまった。
タルトを食べてふーちゃんのお誕生日をお祝いする。
「わたくし、クリスタ様のお誕生日までディッペル家にお泊りすることになっているのですよ」
「そうなのですか、レーニ嬢!?」
「ディッペル公爵夫妻には許可を取ってあります」
クリスタちゃんのお誕生日はふーちゃんのお誕生日のすぐ後なので、帰る方が大変だと思っていたが、レーニちゃんはそのまま継続して泊まっていくようだ。両親もリリエンタール侯爵もそれを許してくれている。
「レーニじょうがずっといるのですか!?」
「ずっとではなくて、クリスタ様のお誕生日までですが」
「きょうかえらなくていいのですね!」
大喜びのふーちゃんにわたくしまで嬉しくなってくる。
「レーニ嬢、客間で一緒に寝ましょうね」
「レーニ嬢、毎日一緒ですね」
「レーニじょう、あさはおさんぽにいきましょうね!」
「レーニじょう、えーと、えーと……」
わたくしとクリスタちゃんとふーちゃんが口々に言えばまーちゃんも何か言いたそうにしているが浮かばなかったのか口を閉じてしまう。
「マリア様もご一緒しましょうね」
「あい!」
声をかけられてまーちゃんは笑顔で手を上げてお返事していた。
王都の学園の寮に戻ったわたくしはゲオルギーネ嬢と最後の三か月を過ごすことになる。
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「来年度になればこの部屋にはクリスタ様が来ますからね。イルメラ・ルンゲ様の指導を受けながら、二人で楽しく過ごしてくださいね」
卒業式の前にはゲオルギーネ嬢は荷物を纏めながらわたくしにそう言った。
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「ありがとうございます。卒業しても、どこかのパーティーで会うこともあるでしょう。そのときにはよろしくお願いします」
そのときになってわたくしは気付いた。
ペオーニエ寮とリーリエ寮とローゼン寮がどうして身分で入寮する生徒が分かれているか。それは貴族社会で関係を築いていくにあたって、身分が近いものほど深く関わることが大事だからではないだろうか。六年生に一年生の指導をさせるのも、一年生が寮に慣れていないというのもあるが、身分の近い二人を引き合わせて、将来に続く関係を作らせているのではないだろうか。
運動会もお茶会もそうだ。身分の近いもの同士で交流を深められる。
王都の学園に貴族たちがこぞって子息令嬢を入学させる意味がわたくしには理解できた気がした。
学園の卒業式が終わると、春休みに入る。
春休みの間にわたくしは大事な行事を抱えていた。
ふーちゃんのお誕生日とクリスタちゃんのお誕生日だ。
ふーちゃんはお誕生日で五歳になる。まだお茶会デビューをするには早い年齢だが、わたくしが弟妹が生まれて欲しいと願って、ふーちゃんが生まれて来てからもう五年も経つのかとしみじみしてしまう。
リップマン先生の授業に参加して、ふーちゃんもまーちゃんももう文字が読めるようになっていた。ふーちゃんは大きくてぐにゃぐにゃになってしまうが、文字を書くこともできる。まーちゃんは文字を書くのはまだ少し難しいようだった。
「エリザベートおねえさま、おかえりなさい。あさってはわたしのおたんじょうびだよ」
「フランツ、明後日ということが分かるようになったのですね」
「うん。あしたがよるにひとつねて、あさっては、あしたのつぎのひだよ」
時間の感覚もあやふやだったふーちゃんが明後日という遠い日まで理解できるようになっている。ふーちゃんの成長を感じてわたくしは感激してしまった。
「わたくちのおたんどーび、あちた?」
「マリアのおたんじょうびは、もっとさきだよ」
「わたくちのおたんどーび、いつ?」
「ハインリヒでんかと、ノルベルトでんかのあいだだよ」
「ハインリヒでんかと、ノルベルトでんかのあいだ、いつ?」
「それは……エリザベートおねえさま、むずかしいよ」
日付を理解できていないまーちゃんの方は、魔の三歳と言われるが、質問をしたい年頃になっているようで、問いかけが止まらない。答えに困ってふーちゃんがわたくしに助けを求めている。
「マリアのお誕生日は、王都でお祝いすることになると思いますよ」
「おうと、いつ?」
「王都は馬車と列車で向かう土地のことで、時間とは違いますよ。聞くなら、『王都、どこ?』ですね」
「おうと、どこ?」
「地図を持って来ましょう」
勉強室から地図を持って来て王都の位置を指し示すと、まーちゃんはやっと納得してくれた。
質問が多くなるこの時期には丁寧に対応しないといけないということは、わたくしも理解していたが、なかなか大変そうである。
ふーちゃんはお誕生日に両親にお願いがあるようだ。
「レーニじょうをわたしのおたんじょうびにしょうたいしてください」
「リリエンタール侯爵に連絡をしよう」
「フランツはレーニ嬢が大好きですからね」
両親も快諾してくれて、レーニ嬢がディッペル家にやってくることになった。ディッペル家には何度もお泊りしているし、王都でもわたくしたちと一緒に泊まったので、レーニちゃんは慣れたもので、列車と馬車を乗り継いでふーちゃんのお誕生日の前日に来てくれた。
「フランツ様のお誕生日にお招きいただくなんて光栄です。どうぞよろしくお願いします」
「レーニじょう、きてくださってありがとうございます! わたし、レーニじょうにおいわいしてほしかったんです」
「お祝いいたしますわ。明日のお誕生日を楽しみにしていてくださいね」
レーニちゃんに言われてふーちゃんはにこにこと微笑んでいた。
レーニちゃんが来ると客間でクリスタちゃんとレーニちゃんとわたくしで三人で一緒に眠るのだが、全員大きくなっているのでベッドが狭くなっていた。
仕方がないので夫婦用のダブルベッドで寝るのは諦めて、客間にベッドを三つ並べて入れてもらった。
夜には三人で少しだけ夜更かしをして話をした。
「わたくし、初潮が来ましたの」
「クリスタちゃんも大人になったのですか?」
「おめでとうございます」
「おめでたいのかどうか分かりませんが、お母様に相談したら、こっそりとお祝いをしてくださいました」
女性として体が成長している証なので、初潮も祝われるべきことなのかもしれない。わたくしがいない間にクリスタちゃんに変化があっていたことには驚いたが、レーニちゃんとクリスタちゃんとわたくしの三人だけのときに打ち明けてくれて、秘密を共有したようで嬉しかった。
翌日のふーちゃんのお誕生日ではお茶の時間にケーキでふーちゃんをお祝いした。
レーニちゃんは箱を持って来ていて、それを開けると、折り紙で作ったメダルにリボンを付けたものや、紙で作った王冠が入っていた。
「フランツ様、お誕生日おめでとうございます」
「わぁ! かっこいい! ありがとうございます!」
メダルを下げてもらって、王冠を被せてもらったふーちゃんは大喜びだった。
「わたくちも、あれ、ほちい……」
「今日はフランツ様のお誕生日ですからね。でも、マリア様にもこれを作って来ました」
小さい子というのは上の子がプレゼントされると下の子も欲しがるものだというのはエクムント様から聞いていた。それに対してもレーニちゃんはちゃんと準備してきたようだ。
首に小さな折り紙のメダルをかけてもらって、まーちゃんも満足そうに胸を張っていた。
苺のタルトが運ばれてきて、それが切られてお皿の上に乗せられる。
両親とわたくしとクリスタちゃんとレーニちゃんとふーちゃんとまーちゃんの七人分だが、タルトは八等分にされた。
「のこったタルトははんぶんにきって、ヘルマンさんとレギーナにあげてください」
「よろしいのですか?」
「ありがとうございます、フランツ様」
「わたしがげんきにごさいになれたのは、ヘルマンさんとレギーナのおかげでもあります」
周囲に感謝する心を持っているふーちゃんにわたくしは感動してしまう。五歳というのにふーちゃんは何て賢くて素晴らしいのだろう。
「フランツ、立派です」
「エリザベートおねえさま、ありがとうございます」
褒めると嬉しそうにしているふーちゃんが可愛くて、わたくしは抱き締めてしまった。
タルトを食べてふーちゃんのお誕生日をお祝いする。
「わたくし、クリスタ様のお誕生日までディッペル家にお泊りすることになっているのですよ」
「そうなのですか、レーニ嬢!?」
「ディッペル公爵夫妻には許可を取ってあります」
クリスタちゃんのお誕生日はふーちゃんのお誕生日のすぐ後なので、帰る方が大変だと思っていたが、レーニちゃんはそのまま継続して泊まっていくようだ。両親もリリエンタール侯爵もそれを許してくれている。
「レーニじょうがずっといるのですか!?」
「ずっとではなくて、クリスタ様のお誕生日までですが」
「きょうかえらなくていいのですね!」
大喜びのふーちゃんにわたくしまで嬉しくなってくる。
「レーニ嬢、客間で一緒に寝ましょうね」
「レーニ嬢、毎日一緒ですね」
「レーニじょう、あさはおさんぽにいきましょうね!」
「レーニじょう、えーと、えーと……」
わたくしとクリスタちゃんとふーちゃんが口々に言えばまーちゃんも何か言いたそうにしているが浮かばなかったのか口を閉じてしまう。
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