211 / 528
八章 エリザベートの学園入学
1.入学と寮の振り分け
しおりを挟む
十二歳の春は慌ただしかった。
わたくしは王都の学園に入学しなければいけない。
寮に入るための手続きをして、荷物を纏めると、クリスタちゃんが寂しそうにわたくしの部屋に来ていた。ふーちゃんとまーちゃんもクリスタちゃんの脚元にくっ付いて涙目になっている。
「エリザベートおねえさま……」
「えーおねえたま……」
たっぷりと食べているのでふくふくとして可愛らしいふーちゃんとまーちゃんを、わたくしは順番に抱き上げる。
「わたくしは学園で学ばねばなりません。行ってきますが、夏には帰ってきますからね」
「エリザベートおねえたま、わたし、さみしい」
「えーおねえたま、だいすち! いかないれ」
寂しい、行かないでと言われると後ろ髪引かれてしまうが、わたくしは行かなければいけなかった。
用意された紺色のブレザーの制服をトランクに詰めて、わたくしはふーちゃんとまーちゃんとクリスタちゃんに行ってきますを言う。
「クリスタちゃん、わたくしがいない間、ふーちゃんとまーちゃんのことをお願いします。ふーちゃん、まーちゃん、大好きですよ」
送り出されるわたくしまで泣いてしまいそうだった。
馬車に乗るときには両親が見送りに来てくれた。寮に入るのも、親元を長く離れるのも初めてだったのでわたくしは心臓がドキドキとしていた。
親元を離れるときにも、わたくしはクリスタちゃんやふーちゃんやまーちゃんと一緒のことが多かった。それがたった一人で旅立たねばならない。王都はとても遠いわけではなかったけれど、毎週末帰れるわけでもない。
学園での生活に慣れるかどうか心配もあったが、わたくしは笑顔で手を振った。
「お父様、お母様、行ってきます」
「何かあったらすぐに手紙を書くんだよ」
「休みには帰ってきてもいいですからね」
優しい両親の言葉に泣きそうになりながらもわたくしは馬車に乗り込んだ。
護衛が付いているとはいえ、一人で列車に乗って、一人で王都に行く。マルレーンも今回の入学にはついて来てくれない。身支度を一人でできるようになるのも、学園生活での大事な学びの一つなのだ。
母は行儀作法やマナーができているとして、子爵家の娘だったが特別に学園に入学を許された。貴族しかいない学園の中で、身分の低い母は苛められていたこともあったようだが、王太子時代の国王陛下の学友だった父にお茶会に誘われて、そこで見事な礼儀作法を見せつけたから、母は一目置かれるようになったのだ。
わたくしも国一番のフェアレディと呼ばれた母に倣って礼儀作法を守らなければいけない。
学園にはノルベルト殿下やノエル殿下も王宮から通われているし、ハインリヒ殿下も入学なさるのだが、わたくしもこの国唯一の公爵家の娘として相応しい態度で臨まなければいけないと決意していた。
王都に着くとまず、入寮の前の晩餐会があった。
そこでどこの寮に入るかが決められるのだ。
寮は三つあって、ローゼン寮、リーリエ寮、ペオーニエ寮の三つだ。
皇太子であるハインリヒ殿下は寮に所属するのだが、寮では生活せずに王宮から通うことになる。
三つの寮は、学問や運動などで成績を競い合って磨き合うのが普通だ。
「ハインリヒ・レデラー皇太子殿下、ペオーニエ寮へ」
入学者の中で最初に名前を呼ばれたのはハインリヒ殿下だった。
ペオーニエ寮はノエル殿下とノルベルト殿下も入寮している王家の縁のものが入寮する寮になっている。
「エリザベート・ディッペル公爵令嬢、ペオーニエ寮へ」
わたくしの名前が次に呼ばれた。
今年入学するものの中では、わたくしはハインリヒ殿下の次に身分が高いのだろう。
寮に入っていないとは言っても、所属しているノエル殿下やノルベルト殿下、ハインリヒ殿下と同じだと思うと安堵する。わたくしがペオーニエ寮に所属することになったので、恐らく来年入学するクリスタちゃんもペオーニエ寮に入るのが決まったようなものだった。
様々なひとの名前が呼ばれる中でわたくしは一人の名前に注目した。
食堂の端の方に座っているラルフ殿だ。
ラルフ殿も今年入学する年齢だった。
「ラルフ・ホルツマン伯爵子息、リーリエ寮へ」
ラルフ殿はリーリエ寮に入寮することが決まったようだ。わたくしと同じではなくてよかったと安堵すると共に、来年入学してくるレーニちゃんとも同じ寮ではないことをわたくしは祈っていた。
「ミリヤム・アレンス子爵令嬢、ローゼン寮へ」
最後の一人の入学者の寮も決まった。
最後の一人が子爵家の令嬢だったことにわたくしは少し驚いていた。
貴族だけが通う学園なのだが、大抵が伯爵家以上の貴族で、子爵家、男爵家の子息令嬢はあまり入学してこないと聞いていたのだ。
母のように特例で入学してくることもあるが、ほとんどが伯爵家以上の家系だ。
そうなるとこのミリヤム・アレンス子爵令嬢は何か特別な理由があって入学してきたことになる。
貴族とは噂話が好きなもの。
わたくしは耳を澄ませる。
「ペオーニエ寮は今の国王陛下とディッペル公爵が学生時代に入寮していた寮でしょう」
「あの寮に入れるのはエリートだけという噂ですよ」
ペオーニエ寮には今の国王陛下も父も入寮していたようだ。父がペオーニエ寮だったのでわたくしもペオーニエ寮に選ばれたのだろう。
「リーリエ寮にはホルツマン家の子息が入寮されたのですね」
「ホルツマン家の子息はディッペル公爵家の後継者に失礼を働いたと聞いています」
「礼儀作法は大丈夫なのでしょうか?」
ラルフ殿がふーちゃんを侮辱した件は、貴族の中にも知れ渡っているようだ。ラルフ殿はレーニちゃんと同じ学年だとばかり思っていたが、わたくしと同じ学年だった。同じ年のわたくしに窘められるようなことを言われて相当悔しかったに違いない。
ラルフ殿が意趣返しを考えていたとしても、わたくしは少しも怖くなかった。
「ローゼン寮は子爵令嬢が入寮なさるのですね」
「とはいえ、ローゼン寮は今のディッペル公爵夫人の出身の寮です」
「あの子爵令嬢も何か事情があって入学なさっているのかもしれませんね」
ローゼン寮は母の出身の寮だった。
父は寮が違ったのに母に声をかけたのか。
それを考えると父がそれだけ母に夢中だったことが分かる気がする。
噂話を聞いていると、晩餐会が進んでいた。
料理を食べるのが遅れてしまったが、何とか食べ終えてわたくしは寮の部屋に行く。
男子寮と女子寮と別れていて、女子寮の中で一番広い部屋をわたくしは用意されたようだ。
「エリザベート様、ようこそ、ペオーニエ寮へ。わたくしは六年生のゲオルギーネ・ザックス。何か分からないことがあったら聞いてくださいね」
「ありがとうございます、ゲオルギーネ嬢」
ザックスという名前には聞き覚えがあった。
確か侯爵家だったと思う。
「一年生には六年生が一人ついて寮のことを教える決まりになっているのです。わたくしがエリザベート様につきますので、何かあったらいつでも相談してください」
「はい。わたくし、エリザベート・ディッペルです。どうぞよろしくお願いいたします」
「寮では一年生と六年生で同室になるのです。わたくしがエリザベート様と同室です。髪の結い方や、制服の着方など、細かなことが分からなかったら、相談してくださいませ」
「ありがとうございます」
ブルネットの髪のゲオルギーネ嬢は年上で大人のようで穏やかで頼りになりそうだった。
わたくしは公爵家の娘なので、一番広い部屋にゲオルギーネ嬢と二人で生活することになっているのだろう。
「エリザベート様には妹君のクリスタ様がおられます。来年、クリスタ様が入学されたら、特例として、クリスタ様が同室になられると思います」
「クリスタは六年生と同室ではなくていいのですか?」
「クリスタ様につく六年生は隣りの部屋にいる、今五年生のイルメラ・ルンゲ様になると思いますわ」
ルンゲというのも聞いたことのある名前だった。
侯爵家だったと思う。
ペオーニエ寮は侯爵家が多いのだろう。
わたくしはゲオルギーネ嬢に一つ聞いておきたいことがあった。
「リリエンタール侯爵はどの寮だったのですか?」
「リリエンタール侯爵はペオーニエ寮でしたよ。リリエンタール侯爵家のレーニ様と仲がよろしいのでしたね」
ゲオルギーネ嬢に言われてわたくしはほっと胸を撫で下ろした。
母君のリリエンタール侯爵がペオーニエ寮だったのならば、レーニちゃんもペオーニエ寮になる可能性が高い。
貴族社会はきっちりと階級で分かれている。
寮の振り分けもきっちりと身分で別れているようで、わたくしはクリスタちゃんやレーニちゃんと一緒になれそうな気配に喜んでいた。
わたくしは王都の学園に入学しなければいけない。
寮に入るための手続きをして、荷物を纏めると、クリスタちゃんが寂しそうにわたくしの部屋に来ていた。ふーちゃんとまーちゃんもクリスタちゃんの脚元にくっ付いて涙目になっている。
「エリザベートおねえさま……」
「えーおねえたま……」
たっぷりと食べているのでふくふくとして可愛らしいふーちゃんとまーちゃんを、わたくしは順番に抱き上げる。
「わたくしは学園で学ばねばなりません。行ってきますが、夏には帰ってきますからね」
「エリザベートおねえたま、わたし、さみしい」
「えーおねえたま、だいすち! いかないれ」
寂しい、行かないでと言われると後ろ髪引かれてしまうが、わたくしは行かなければいけなかった。
用意された紺色のブレザーの制服をトランクに詰めて、わたくしはふーちゃんとまーちゃんとクリスタちゃんに行ってきますを言う。
「クリスタちゃん、わたくしがいない間、ふーちゃんとまーちゃんのことをお願いします。ふーちゃん、まーちゃん、大好きですよ」
送り出されるわたくしまで泣いてしまいそうだった。
馬車に乗るときには両親が見送りに来てくれた。寮に入るのも、親元を長く離れるのも初めてだったのでわたくしは心臓がドキドキとしていた。
親元を離れるときにも、わたくしはクリスタちゃんやふーちゃんやまーちゃんと一緒のことが多かった。それがたった一人で旅立たねばならない。王都はとても遠いわけではなかったけれど、毎週末帰れるわけでもない。
学園での生活に慣れるかどうか心配もあったが、わたくしは笑顔で手を振った。
「お父様、お母様、行ってきます」
「何かあったらすぐに手紙を書くんだよ」
「休みには帰ってきてもいいですからね」
優しい両親の言葉に泣きそうになりながらもわたくしは馬車に乗り込んだ。
護衛が付いているとはいえ、一人で列車に乗って、一人で王都に行く。マルレーンも今回の入学にはついて来てくれない。身支度を一人でできるようになるのも、学園生活での大事な学びの一つなのだ。
母は行儀作法やマナーができているとして、子爵家の娘だったが特別に学園に入学を許された。貴族しかいない学園の中で、身分の低い母は苛められていたこともあったようだが、王太子時代の国王陛下の学友だった父にお茶会に誘われて、そこで見事な礼儀作法を見せつけたから、母は一目置かれるようになったのだ。
わたくしも国一番のフェアレディと呼ばれた母に倣って礼儀作法を守らなければいけない。
学園にはノルベルト殿下やノエル殿下も王宮から通われているし、ハインリヒ殿下も入学なさるのだが、わたくしもこの国唯一の公爵家の娘として相応しい態度で臨まなければいけないと決意していた。
王都に着くとまず、入寮の前の晩餐会があった。
そこでどこの寮に入るかが決められるのだ。
寮は三つあって、ローゼン寮、リーリエ寮、ペオーニエ寮の三つだ。
皇太子であるハインリヒ殿下は寮に所属するのだが、寮では生活せずに王宮から通うことになる。
三つの寮は、学問や運動などで成績を競い合って磨き合うのが普通だ。
「ハインリヒ・レデラー皇太子殿下、ペオーニエ寮へ」
入学者の中で最初に名前を呼ばれたのはハインリヒ殿下だった。
ペオーニエ寮はノエル殿下とノルベルト殿下も入寮している王家の縁のものが入寮する寮になっている。
「エリザベート・ディッペル公爵令嬢、ペオーニエ寮へ」
わたくしの名前が次に呼ばれた。
今年入学するものの中では、わたくしはハインリヒ殿下の次に身分が高いのだろう。
寮に入っていないとは言っても、所属しているノエル殿下やノルベルト殿下、ハインリヒ殿下と同じだと思うと安堵する。わたくしがペオーニエ寮に所属することになったので、恐らく来年入学するクリスタちゃんもペオーニエ寮に入るのが決まったようなものだった。
様々なひとの名前が呼ばれる中でわたくしは一人の名前に注目した。
食堂の端の方に座っているラルフ殿だ。
ラルフ殿も今年入学する年齢だった。
「ラルフ・ホルツマン伯爵子息、リーリエ寮へ」
ラルフ殿はリーリエ寮に入寮することが決まったようだ。わたくしと同じではなくてよかったと安堵すると共に、来年入学してくるレーニちゃんとも同じ寮ではないことをわたくしは祈っていた。
「ミリヤム・アレンス子爵令嬢、ローゼン寮へ」
最後の一人の入学者の寮も決まった。
最後の一人が子爵家の令嬢だったことにわたくしは少し驚いていた。
貴族だけが通う学園なのだが、大抵が伯爵家以上の貴族で、子爵家、男爵家の子息令嬢はあまり入学してこないと聞いていたのだ。
母のように特例で入学してくることもあるが、ほとんどが伯爵家以上の家系だ。
そうなるとこのミリヤム・アレンス子爵令嬢は何か特別な理由があって入学してきたことになる。
貴族とは噂話が好きなもの。
わたくしは耳を澄ませる。
「ペオーニエ寮は今の国王陛下とディッペル公爵が学生時代に入寮していた寮でしょう」
「あの寮に入れるのはエリートだけという噂ですよ」
ペオーニエ寮には今の国王陛下も父も入寮していたようだ。父がペオーニエ寮だったのでわたくしもペオーニエ寮に選ばれたのだろう。
「リーリエ寮にはホルツマン家の子息が入寮されたのですね」
「ホルツマン家の子息はディッペル公爵家の後継者に失礼を働いたと聞いています」
「礼儀作法は大丈夫なのでしょうか?」
ラルフ殿がふーちゃんを侮辱した件は、貴族の中にも知れ渡っているようだ。ラルフ殿はレーニちゃんと同じ学年だとばかり思っていたが、わたくしと同じ学年だった。同じ年のわたくしに窘められるようなことを言われて相当悔しかったに違いない。
ラルフ殿が意趣返しを考えていたとしても、わたくしは少しも怖くなかった。
「ローゼン寮は子爵令嬢が入寮なさるのですね」
「とはいえ、ローゼン寮は今のディッペル公爵夫人の出身の寮です」
「あの子爵令嬢も何か事情があって入学なさっているのかもしれませんね」
ローゼン寮は母の出身の寮だった。
父は寮が違ったのに母に声をかけたのか。
それを考えると父がそれだけ母に夢中だったことが分かる気がする。
噂話を聞いていると、晩餐会が進んでいた。
料理を食べるのが遅れてしまったが、何とか食べ終えてわたくしは寮の部屋に行く。
男子寮と女子寮と別れていて、女子寮の中で一番広い部屋をわたくしは用意されたようだ。
「エリザベート様、ようこそ、ペオーニエ寮へ。わたくしは六年生のゲオルギーネ・ザックス。何か分からないことがあったら聞いてくださいね」
「ありがとうございます、ゲオルギーネ嬢」
ザックスという名前には聞き覚えがあった。
確か侯爵家だったと思う。
「一年生には六年生が一人ついて寮のことを教える決まりになっているのです。わたくしがエリザベート様につきますので、何かあったらいつでも相談してください」
「はい。わたくし、エリザベート・ディッペルです。どうぞよろしくお願いいたします」
「寮では一年生と六年生で同室になるのです。わたくしがエリザベート様と同室です。髪の結い方や、制服の着方など、細かなことが分からなかったら、相談してくださいませ」
「ありがとうございます」
ブルネットの髪のゲオルギーネ嬢は年上で大人のようで穏やかで頼りになりそうだった。
わたくしは公爵家の娘なので、一番広い部屋にゲオルギーネ嬢と二人で生活することになっているのだろう。
「エリザベート様には妹君のクリスタ様がおられます。来年、クリスタ様が入学されたら、特例として、クリスタ様が同室になられると思います」
「クリスタは六年生と同室ではなくていいのですか?」
「クリスタ様につく六年生は隣りの部屋にいる、今五年生のイルメラ・ルンゲ様になると思いますわ」
ルンゲというのも聞いたことのある名前だった。
侯爵家だったと思う。
ペオーニエ寮は侯爵家が多いのだろう。
わたくしはゲオルギーネ嬢に一つ聞いておきたいことがあった。
「リリエンタール侯爵はどの寮だったのですか?」
「リリエンタール侯爵はペオーニエ寮でしたよ。リリエンタール侯爵家のレーニ様と仲がよろしいのでしたね」
ゲオルギーネ嬢に言われてわたくしはほっと胸を撫で下ろした。
母君のリリエンタール侯爵がペオーニエ寮だったのならば、レーニちゃんもペオーニエ寮になる可能性が高い。
貴族社会はきっちりと階級で分かれている。
寮の振り分けもきっちりと身分で別れているようで、わたくしはクリスタちゃんやレーニちゃんと一緒になれそうな気配に喜んでいた。
23
お気に入りに追加
1,684
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!
悪役令嬢を陥れようとして失敗したヒロインのその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
女伯グリゼルダはもう不惑の歳だが、過去に起こしたスキャンダルが原因で異性から敬遠され未だに独身だった。
二十二年前、グリゼルダは恋仲になった王太子と結託して彼の婚約者である公爵令嬢を陥れようとした。
けれど、返り討ちに遭ってしまい、結局恋人である王太子とも破局してしまったのだ。
ある時、グリゼルダは王都で開かれた仮面舞踏会に参加する。そこで、トラヴィスという年下の青年と知り合ったグリゼルダは彼と恋仲になった。そして、どんどん彼に夢中になっていく。
だが、ある日。トラヴィスは、突然グリゼルダの前から姿を消してしまう。グリゼルダはショックのあまり倒れてしまい、気づいた時には病院のベッドの上にいた。
グリゼルダは、心配そうに自分の顔を覗き込む執事にトラヴィスと連絡が取れなくなってしまったことを伝える。すると、執事は首を傾げた。
そして、困惑した様子でグリゼルダに尋ねたのだ。「トラヴィスって、一体誰ですか? そんな方、この世に存在しませんよね?」と──。
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる