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七章 辺境伯領の特産品を
19.紫の布
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辺境伯領から紫の布が贈られて来た。
これはエクムント様のお誕生日のときに話があった染料で染めた布ではないだろうか。
光沢のある絹の布で、見事に紫色に発色している。
『エリザベート・ディッペル嬢
辺境伯領の特産品の布です。とても美しいのでエリザベート嬢に送ります。使ってくださると嬉しいです。
エクムント・ヒンケル』
エクムント様からのお手紙を握り締めてわたくしは両親のところに行っていた。
「この布でドレスが作れませんか?」
「とても美しい布だね。きっとエリザベートに似合うことだろう」
「誕生日に間に合うように大急ぎで作らせなければいけませんね」
「クリスタも背が伸びて去年のドレスでは入らなくなっている」
「クリスタも呼んで仕立て職人に来てもらいましょう」
仕立て職人に測ってもらってわたくしはドレスのサイズを決める。ドレスのデザインはモダンスタイルに決めていた。今この世界で流行っているのはモダンスタイルなのだ。
クリスタちゃんは渋めのピンク色のドレスを作ってもらっていた。
ドレスが出来上がるまで待ち遠しかったが出来上がったドレスを前にすると、着るのがもったいないような気分になってくる。
エクムント様から頂いた布で作ったドレスなのだ。大事に着たい。
「お姉様、ドレスが出来上がりました。見てください」
ドレスを試着したクリスタちゃんがわたくしの部屋に来るが、わたくしはまだドレスを着ていなかった。
「とても可愛いですよ、クリスタちゃん」
「お姉様はどうして着ていないのですか?」
「なんだかもったいない気がして」
着られないのだとわたくしが主張すれば、クリスタちゃんがドレスを持ち上げてわたくしの前に持ってくる。
「間違いなく似合っていますわ。お姉様の髪の色にぴったりです。お姉様はお誕生日に初めてこのドレスを着たいのですね」
「そうなのです。エクムント様に一番に見てもらいたいのです」
お誕生日にはエクムント様は部屋まで迎えに来てくれるだろう。そのときにエクムント様に一番にドレスを見て欲しい。それがわたくしの願いだった。
サイズはきっちりと測っているし、仮縫いもしているので間違っているはずがなかった。
仕立て職人を信頼して、わたくしは試着をしないでドレスを当日まで置いておいた。
お誕生日の前日からエクムント様とカサンドラ様はディッペル家に泊まっていた。辺境伯領からだと半日移動に時間がかかってしまうし、エクムント様はわたくしの婚約者としてお茶会の主催側になってお客様を出迎えるところからしてくれるつもりなのだろう。
カサンドラ様とエクムント様も夕食をご一緒されるということでわたくしはとても楽しみにしていた。
「エクムントはこの度、海軍のトップとなることが決まりました。それまでは私がトップだったのですが、エクムントに正式に譲ることとなりました」
「辺境伯としての仕事ができるようになってきたので、海軍の仕事もできるかと思って引き受けました。忙しいですが充実しています」
海軍のトップになられたという話にわたくしは身を乗り出した。
「おめでとうございます、エクムント様」
「海軍は普段から食堂で野菜をたくさん食べさせています。ザワークラウトを船では食べるようになってから、海軍の特産品としてザワークラウトを売るようになりました」
「ザワークラウトがそんなに広がっているのですね」
「他の漁師たちも商人たちも長く海に出るときにはザワークラウトを必ず持って行っていますよ」
わたくしが提案したザワークラウトがそんな広まり方をしているだなんて驚きだった。
辺境伯領の方々には食べ慣れていなかったザワークラウトも、もうしっかりと海軍や海で生活しているひとたちに根付いているようだった。
「エクムント様、明日はわたくしの部屋に迎えに来てくださいますか?」
「もちろん参ります。エリザベート嬢をエスコートしますよ」
「ありがとうございます。お待ちしております」
明日の約束をしてわたくしは夕食を食べる。
誰にも邪魔されることなく、出されたものを全部食べられる幸せは、何にも代えがたいものだった。
やはりわたくしはパーティーの主催として何も食べられずに、手を付けなかったお皿が下げられていくのを見送るなんてできないのだ。
食べ終わってナプキンで口を拭いていると、夕食後のデザートが出て来た。
山から切り出した氷で作ったシャーベットと紅茶だ。シャーベットはすぐに溶けてしまうので素早く口に入れる。
口の中で冷たく溶けるのが心地よい。
オレンジのシャーベットはあっという間に食べてしまった。
「ディッペル公爵領では氷が手に入るのですね」
「山から切り出して持って来てもらっています。ディッペル公爵領の高山は一年中氷が溶けない場所があると聞いています」
「辺境伯領にはそんな場所はありませんね。とても美味しいシャーベットでした」
「喜んでいただけて光栄です」
カサンドラ様と両親が話をしている。辺境伯領は暑すぎて氷を手に入れる方法がないようだ。
列車で氷を運ぶわけにもいかないだろう。
シャーベットを食べられるのもディッペル公爵家の特権かもしれない。
部屋に戻るとわたくしはお風呂に入って髪を念入りに洗った。髪をタオルを巻き付けて水分を取って、風に当てて乾かす。何度もブラッシングして、椿油を塗り込むと髪の毛が艶々のさらさらになった。
明日のお誕生会のお茶会には最高の状態のわたくしを見せたい。
エクムント様から頂いた紫色の布で作ったドレスと、ダリアのネックレスと、ダリアのイヤリングを揃えて、わたくしは明日のお茶会に備えた。
朝はすっきりと起きて洗面をして着替えて朝食のために食堂へ行く。朝のお散歩を済ませたふーちゃんとまーちゃんも食堂に来てそれぞれの椅子に座っていた。
ふーちゃんの椅子とまーちゃんの椅子は子ども用の座面が高いもので、わたくしとクリスタちゃんが使っていたもののお譲りだ。
しっかりと椅子に座ってふーちゃんもまーちゃんも朝食を待っている。
朝食を食べ終わると、母がわたくしを呼んだ。
母に呼ばれて両親の部屋に行くと、母がわたくしに小さな箱をくれる。
「エリザベートもそろそろこういうものが必要になって来たのではないかと思ったのです」
「開けていいですか?」
「開けてください」
母に促されてわたくしが箱を開けると、銀色の筒のようになっているものが入っている。口紅だとわたくしにはすぐ分かった。
「色は濃くないものを選びました。付けているか付けていないか分からないくらいでしょうが、使ってください」
「お母様、とても嬉しいです。ありがとうございます」
初めての口紅をもらってわたくしはぐんと大人になったような気分になっていた。
昼食後、ドレスを着てネックレスとイヤリングを付けて、マルレーンに髪を結ってもらって薄紫のリボンで纏めると、鏡の前に立つ。
鏡に向かって口紅を取り出して、唇にそっと塗ってみる。唇を合わせて馴染ませて鏡を見ると、ほんのりと唇がピンク色に染まっていた。
お化粧など小さい頃肖像画を描いてもらったときに、母の口紅を少しだけ借りた以来だ。
自分で口紅を塗るのなど初めてに近い。
口紅は飲食すると取れてしまうと分かっているので、パーティーバッグの中に入れていつでもお化粧直しができるようにしておいた。
部屋で待っていると、ドアがノックされる。
「エリザベート嬢、準備はよろしいですか?」
「はい、エクムント様!」
急いでドアを開けて廊下に出ると、隣りの部屋からクリスタちゃんが覗いているのが分かった。エクムント様に手を引かれて階段を下りていくわたくしを、少し距離を置いてクリスタちゃんが追いかけて来る。
「そのドレス、とてもよくお似合いです」
「ありがとうございます。エクムント様に一番に見せたかったのです」
「私の贈った布を使ってくださって嬉しいです。とてもお綺麗ですよ」
綺麗だと言われてわたくしは浮足立ってしまう。
しかも驚いたことにエクムント様は軍服ではなくスーツを着ていた。そのスーツがわたくしの着ているドレスと同じ紫色の布で作られているのだ。
「エクムント様もそのスーツお似合いです」
「エリザベート嬢とお揃いになるかと思って、誂えました」
エクムント様とお揃いのドレスと母からプレゼントされた口紅で、最高のお誕生日が始まりそうな予感がしていた。
これはエクムント様のお誕生日のときに話があった染料で染めた布ではないだろうか。
光沢のある絹の布で、見事に紫色に発色している。
『エリザベート・ディッペル嬢
辺境伯領の特産品の布です。とても美しいのでエリザベート嬢に送ります。使ってくださると嬉しいです。
エクムント・ヒンケル』
エクムント様からのお手紙を握り締めてわたくしは両親のところに行っていた。
「この布でドレスが作れませんか?」
「とても美しい布だね。きっとエリザベートに似合うことだろう」
「誕生日に間に合うように大急ぎで作らせなければいけませんね」
「クリスタも背が伸びて去年のドレスでは入らなくなっている」
「クリスタも呼んで仕立て職人に来てもらいましょう」
仕立て職人に測ってもらってわたくしはドレスのサイズを決める。ドレスのデザインはモダンスタイルに決めていた。今この世界で流行っているのはモダンスタイルなのだ。
クリスタちゃんは渋めのピンク色のドレスを作ってもらっていた。
ドレスが出来上がるまで待ち遠しかったが出来上がったドレスを前にすると、着るのがもったいないような気分になってくる。
エクムント様から頂いた布で作ったドレスなのだ。大事に着たい。
「お姉様、ドレスが出来上がりました。見てください」
ドレスを試着したクリスタちゃんがわたくしの部屋に来るが、わたくしはまだドレスを着ていなかった。
「とても可愛いですよ、クリスタちゃん」
「お姉様はどうして着ていないのですか?」
「なんだかもったいない気がして」
着られないのだとわたくしが主張すれば、クリスタちゃんがドレスを持ち上げてわたくしの前に持ってくる。
「間違いなく似合っていますわ。お姉様の髪の色にぴったりです。お姉様はお誕生日に初めてこのドレスを着たいのですね」
「そうなのです。エクムント様に一番に見てもらいたいのです」
お誕生日にはエクムント様は部屋まで迎えに来てくれるだろう。そのときにエクムント様に一番にドレスを見て欲しい。それがわたくしの願いだった。
サイズはきっちりと測っているし、仮縫いもしているので間違っているはずがなかった。
仕立て職人を信頼して、わたくしは試着をしないでドレスを当日まで置いておいた。
お誕生日の前日からエクムント様とカサンドラ様はディッペル家に泊まっていた。辺境伯領からだと半日移動に時間がかかってしまうし、エクムント様はわたくしの婚約者としてお茶会の主催側になってお客様を出迎えるところからしてくれるつもりなのだろう。
カサンドラ様とエクムント様も夕食をご一緒されるということでわたくしはとても楽しみにしていた。
「エクムントはこの度、海軍のトップとなることが決まりました。それまでは私がトップだったのですが、エクムントに正式に譲ることとなりました」
「辺境伯としての仕事ができるようになってきたので、海軍の仕事もできるかと思って引き受けました。忙しいですが充実しています」
海軍のトップになられたという話にわたくしは身を乗り出した。
「おめでとうございます、エクムント様」
「海軍は普段から食堂で野菜をたくさん食べさせています。ザワークラウトを船では食べるようになってから、海軍の特産品としてザワークラウトを売るようになりました」
「ザワークラウトがそんなに広がっているのですね」
「他の漁師たちも商人たちも長く海に出るときにはザワークラウトを必ず持って行っていますよ」
わたくしが提案したザワークラウトがそんな広まり方をしているだなんて驚きだった。
辺境伯領の方々には食べ慣れていなかったザワークラウトも、もうしっかりと海軍や海で生活しているひとたちに根付いているようだった。
「エクムント様、明日はわたくしの部屋に迎えに来てくださいますか?」
「もちろん参ります。エリザベート嬢をエスコートしますよ」
「ありがとうございます。お待ちしております」
明日の約束をしてわたくしは夕食を食べる。
誰にも邪魔されることなく、出されたものを全部食べられる幸せは、何にも代えがたいものだった。
やはりわたくしはパーティーの主催として何も食べられずに、手を付けなかったお皿が下げられていくのを見送るなんてできないのだ。
食べ終わってナプキンで口を拭いていると、夕食後のデザートが出て来た。
山から切り出した氷で作ったシャーベットと紅茶だ。シャーベットはすぐに溶けてしまうので素早く口に入れる。
口の中で冷たく溶けるのが心地よい。
オレンジのシャーベットはあっという間に食べてしまった。
「ディッペル公爵領では氷が手に入るのですね」
「山から切り出して持って来てもらっています。ディッペル公爵領の高山は一年中氷が溶けない場所があると聞いています」
「辺境伯領にはそんな場所はありませんね。とても美味しいシャーベットでした」
「喜んでいただけて光栄です」
カサンドラ様と両親が話をしている。辺境伯領は暑すぎて氷を手に入れる方法がないようだ。
列車で氷を運ぶわけにもいかないだろう。
シャーベットを食べられるのもディッペル公爵家の特権かもしれない。
部屋に戻るとわたくしはお風呂に入って髪を念入りに洗った。髪をタオルを巻き付けて水分を取って、風に当てて乾かす。何度もブラッシングして、椿油を塗り込むと髪の毛が艶々のさらさらになった。
明日のお誕生会のお茶会には最高の状態のわたくしを見せたい。
エクムント様から頂いた紫色の布で作ったドレスと、ダリアのネックレスと、ダリアのイヤリングを揃えて、わたくしは明日のお茶会に備えた。
朝はすっきりと起きて洗面をして着替えて朝食のために食堂へ行く。朝のお散歩を済ませたふーちゃんとまーちゃんも食堂に来てそれぞれの椅子に座っていた。
ふーちゃんの椅子とまーちゃんの椅子は子ども用の座面が高いもので、わたくしとクリスタちゃんが使っていたもののお譲りだ。
しっかりと椅子に座ってふーちゃんもまーちゃんも朝食を待っている。
朝食を食べ終わると、母がわたくしを呼んだ。
母に呼ばれて両親の部屋に行くと、母がわたくしに小さな箱をくれる。
「エリザベートもそろそろこういうものが必要になって来たのではないかと思ったのです」
「開けていいですか?」
「開けてください」
母に促されてわたくしが箱を開けると、銀色の筒のようになっているものが入っている。口紅だとわたくしにはすぐ分かった。
「色は濃くないものを選びました。付けているか付けていないか分からないくらいでしょうが、使ってください」
「お母様、とても嬉しいです。ありがとうございます」
初めての口紅をもらってわたくしはぐんと大人になったような気分になっていた。
昼食後、ドレスを着てネックレスとイヤリングを付けて、マルレーンに髪を結ってもらって薄紫のリボンで纏めると、鏡の前に立つ。
鏡に向かって口紅を取り出して、唇にそっと塗ってみる。唇を合わせて馴染ませて鏡を見ると、ほんのりと唇がピンク色に染まっていた。
お化粧など小さい頃肖像画を描いてもらったときに、母の口紅を少しだけ借りた以来だ。
自分で口紅を塗るのなど初めてに近い。
口紅は飲食すると取れてしまうと分かっているので、パーティーバッグの中に入れていつでもお化粧直しができるようにしておいた。
部屋で待っていると、ドアがノックされる。
「エリザベート嬢、準備はよろしいですか?」
「はい、エクムント様!」
急いでドアを開けて廊下に出ると、隣りの部屋からクリスタちゃんが覗いているのが分かった。エクムント様に手を引かれて階段を下りていくわたくしを、少し距離を置いてクリスタちゃんが追いかけて来る。
「そのドレス、とてもよくお似合いです」
「ありがとうございます。エクムント様に一番に見せたかったのです」
「私の贈った布を使ってくださって嬉しいです。とてもお綺麗ですよ」
綺麗だと言われてわたくしは浮足立ってしまう。
しかも驚いたことにエクムント様は軍服ではなくスーツを着ていた。そのスーツがわたくしの着ているドレスと同じ紫色の布で作られているのだ。
「エクムント様もそのスーツお似合いです」
「エリザベート嬢とお揃いになるかと思って、誂えました」
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