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六章 ハインリヒ殿下たちとの交流
28.わたくしたちのドレス
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春になってヤンはリリエンタール領に連れて行かれた。
リリエンタール侯爵は手紙で両親とわたくしとクリスタちゃんにお礼を言っていた。
『ディッペル公爵家の皆様。
国王陛下の生誕の式典の折には、エリザベート様とクリスタ様とフランツ様とマリア様がリリエンタール領に来られて、娘のレーニもとても喜んでおりました。
雪遊びをしたり、折り紙を教えてもらったり、とても楽しかったようです。
息子のデニスのことも可愛がっていただけたようでありがとうございます。
ディッペル公爵夫妻からお申し出のあった、ポニーの譲渡についてですが、喜んで迎え入れたいと思っております。そろそろレーニにも淑女として乗馬を身に着けさせなければいけないと思っていたところでした。
ポニーはリリエンタール家が馬を飼っている牧場で一緒に過ごさせます。
ディッペル公爵家で生まれたポニーと聞いておりますが、そんな大事なポニーをくださるということで、わたくしもレーニも大変感謝しております。
春のクリスタ様のお誕生日にはレーニと共にお礼を持って参りたいと思います。
本当にありがとうございます。
リリエンタール侯爵』
両親から手紙を見せてもらって、わたくしもクリスタちゃんも、寂しい思いはないわけではなかったけれど、ヤンをレーニちゃんのところに譲ってよかったと本当に思っていた。
クリスタちゃんのお誕生日の前にふーちゃんのお誕生日がある。
ふーちゃんはまだお茶会を開いてお祝いするには早すぎるので、お屋敷で家族だけでお祝いすることになっていた。
両親はふーちゃんのお誕生日のためにプレゼントを特注で作らせていた。
ふーちゃんの木の列車と、リリエンタール領でいただいた鉄の列車とでは、サイズが微妙に違うのだ。なので、木の列車のために集めた木のレールは使えない。
両親はふーちゃんのために鉄の列車の規格に合わせた木のレールを作らせていた。
木のレールは真っすぐなものや曲がっているもの、山になっているもの、トンネルになっているものなどがあって、無限の組み合わせがあって、レールを敷いているだけで楽しいような代物だった。
お誕生日より先に出来上がったレールを受け取って、ふーちゃんは仰け反って喜んでいた。
三歳のお誕生日は、ふーちゃんは苺のタルトでお祝いをした。
苺のタルトはクリスタちゃんの思い出だけでなく、ふーちゃんの思い出にもなっていくようでわたくしは嬉しかった。
切った苺のタルトがそれぞれのお皿に乗せられる。
わたくしとクリスタちゃんと両親とふーちゃんとまーちゃんに一切れずつ。八切に切られていたので残った二切れはふーちゃんが行き先を決めた。
「これをふたちゅにきって、ヘルマンたんとレギーナとマルレーンとデボラに、はんぶんじゅちゅ」
去年はヘルマンさんとレギーナに上げたがっていたが、今年は残った二切れを更に半分に切って、ヘルマンさんとレギーナとマルレーンとデボラに半分ずつ上げるとふーちゃんは言っている。
ふーちゃんの優しさにわたくしは感心してしまった。まだ三歳なのにふーちゃんはこんなにも慈悲の心を持って乳母やメイドと接している。
お誕生日のお茶会が終わると、ふーちゃんがわたくしのところにやって来た。何かお願いがあるようだ。
屈んで視線を合わせて聞いてみると、ふーちゃんが一生懸命わたくしに言う。
「エリザベートおねえたま、かきかきちて」
「何を書くのですか?」
「ち!」
ち、とは何だろう?
よく分からないままに万年筆とインクを用意して紙を持ち出すと、わたくしの隣りに座ったふーちゃんが歌うように喋り出した。
「わたちのハートに、はながさきまちた」
「え!? もしかして、詩ですか?」
「そうよ! ち、よ!」
ふーちゃんがわたくしに詩を書いて欲しいと言っている。三歳にしてこの文才はすごいのだが、それよりも内容が難解すぎてわたくしにはよく分からない。
「レーニおねえたまとであって、わたちのハートに、はながさきまちた。レーニおねえたまをおもうおはなでつ。いちゅか、うけとってくだたい、ふーのはな」
どうしよう。
ふーちゃんが言っている通りに書いた方がいいのだろうか。
「ふーちゃん、これは……」
「レーニおねえたまにあげうの」
「書かなければいけませんか?」
「エリザベートおねえたま、かいてくえないの?」
うるうると涙を浮かべた目で見上げられてしまうと書くしかない。
わたくしは便箋を持って来てそのままの言葉を書き写した。
封筒に入れて『レーニ・リリエンタール嬢へ』と書く。
封筒を渡すとふーちゃんは喜んでそれを両親のところに持って行っていた。
「おとうたま、おかあたま、レーニおねえたまのところにこえを」
「お手紙を書いたのかな」
「何を書いたのか見てもいいですか?」
「ないちょなのー! らめー!」
「内緒なのですね」
「それでは、糊付けしてレーニ嬢に送ろう」
できれば中身を確認して欲しかった。確認して止めて欲しかったと強く思うわたくしだった。
ふーちゃんのお誕生日が終わるとクリスタちゃんのお誕生日が来る。
クリスタちゃんは背は伸びていたが、体のサイズはあまり変わっていなくて、秋に新調したドレスが着られた。スカート丈が少し短めになっているが、それが流行のモダンスタイルに合っていてとても可愛い。
わたくしも秋に新調したドレスが着られたので、春にはドレスは新調しなかった。
「春物ではなく夏物を新調したいのです。ハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお誕生日に出席するときに、新しいドレスを着ていきたいのです」
「去年の夏のドレスはもう着られないだろうから、新しいものを誂えさせよう」
「どんなドレスがいいですか?」
両親に聞かれてクリスタちゃんは迷っている。
「シャンパンピンクも素敵だけど、シェルピンクも綺麗なのですよね。選べませんわ」
「二着作るのはどうかな?」
「そんなの贅沢すぎます。わたくし、まだまだ成長途中で来年も着られるか分かりませんもの」
「うちのクリスタは本当に倹約家で素晴らしいことですね」
そういえばわたくしもクリスタちゃんも、この国唯一の公爵家の娘だという割には贅沢を望んだことがない。わたくしは両親が与えてくれるものだけで満たされているし、ネックレスやイヤリングはエクムント様が下さったものを大事に使いたいと思っている。
クリスタちゃんもネックレスはハインリヒ殿下にいただいていたし、イヤリングもハインリヒ殿下がくださるまでは欲しがろうともしない。
倹約家ではないかもしれないが、この国唯一の公爵家の娘としては若干質素かもしれなかった。
「わたくし、ドレスはそんなに欲しくありません。お父様とお母様が誂えさせてくれる分だけで十分です。わたくしのドレス、すぐに着られなくなってしまうのに、もったいないですわ。本当は、お姉様のお譲りを着るのが正しいのに……」
「それでは公爵家の面子が保てない。去年エリザベートが着ていたドレスを今年はクリスタが着ているなんてことになったら、公爵家の威光が地に落ちてしまう」
「そこまでですか? わたくし、お姉様のお譲りなら、あまり気にしないのに」
「それに、エリザベートとクリスタは色の好みが全く違うでしょう? エリザベートは空色やミントグリーンや薄紫など寒色が好きで、クリスタはピンク系の暖色が好きでしょう? 好きなドレスを着て欲しい親心ですよ」
両親に言われるとクリスタちゃんも黙るしかなかった。
「まー、ちる」
「え、マリア? 何を着るのですか?」
「まー、ねぇねのどれつ、ちる」
同じ部屋に来ていたまーちゃんがわたくしとクリスタちゃんのスカートをぎゅっと握っている。
まーちゃんはわたくしとクリスタちゃんのドレスが着たいようだ。
「マリアの頃には流行が変わっていて、全く違うドレスになっているかもしれないよ」
「マリアにはマリアのドレスを誂えましょうね」
「やー! ねぇねの! ちる!」
頭をぶんぶんと振って自己主張するまーちゃんに両親が苦笑している。
もしかするとまーちゃんはレトロなドレスとして、わたくしやクリスタちゃんのドレスを身に着ける日が来るかもしれない。
そのときには、わたくしはまーちゃんの好きにさせて上げたかった。
今回はドレスは誂えないが初夏に向けてのドレスは誂える。
それでクリスタちゃんもわたくしも両親にお願いすることを決めていた。
リリエンタール侯爵は手紙で両親とわたくしとクリスタちゃんにお礼を言っていた。
『ディッペル公爵家の皆様。
国王陛下の生誕の式典の折には、エリザベート様とクリスタ様とフランツ様とマリア様がリリエンタール領に来られて、娘のレーニもとても喜んでおりました。
雪遊びをしたり、折り紙を教えてもらったり、とても楽しかったようです。
息子のデニスのことも可愛がっていただけたようでありがとうございます。
ディッペル公爵夫妻からお申し出のあった、ポニーの譲渡についてですが、喜んで迎え入れたいと思っております。そろそろレーニにも淑女として乗馬を身に着けさせなければいけないと思っていたところでした。
ポニーはリリエンタール家が馬を飼っている牧場で一緒に過ごさせます。
ディッペル公爵家で生まれたポニーと聞いておりますが、そんな大事なポニーをくださるということで、わたくしもレーニも大変感謝しております。
春のクリスタ様のお誕生日にはレーニと共にお礼を持って参りたいと思います。
本当にありがとうございます。
リリエンタール侯爵』
両親から手紙を見せてもらって、わたくしもクリスタちゃんも、寂しい思いはないわけではなかったけれど、ヤンをレーニちゃんのところに譲ってよかったと本当に思っていた。
クリスタちゃんのお誕生日の前にふーちゃんのお誕生日がある。
ふーちゃんはまだお茶会を開いてお祝いするには早すぎるので、お屋敷で家族だけでお祝いすることになっていた。
両親はふーちゃんのお誕生日のためにプレゼントを特注で作らせていた。
ふーちゃんの木の列車と、リリエンタール領でいただいた鉄の列車とでは、サイズが微妙に違うのだ。なので、木の列車のために集めた木のレールは使えない。
両親はふーちゃんのために鉄の列車の規格に合わせた木のレールを作らせていた。
木のレールは真っすぐなものや曲がっているもの、山になっているもの、トンネルになっているものなどがあって、無限の組み合わせがあって、レールを敷いているだけで楽しいような代物だった。
お誕生日より先に出来上がったレールを受け取って、ふーちゃんは仰け反って喜んでいた。
三歳のお誕生日は、ふーちゃんは苺のタルトでお祝いをした。
苺のタルトはクリスタちゃんの思い出だけでなく、ふーちゃんの思い出にもなっていくようでわたくしは嬉しかった。
切った苺のタルトがそれぞれのお皿に乗せられる。
わたくしとクリスタちゃんと両親とふーちゃんとまーちゃんに一切れずつ。八切に切られていたので残った二切れはふーちゃんが行き先を決めた。
「これをふたちゅにきって、ヘルマンたんとレギーナとマルレーンとデボラに、はんぶんじゅちゅ」
去年はヘルマンさんとレギーナに上げたがっていたが、今年は残った二切れを更に半分に切って、ヘルマンさんとレギーナとマルレーンとデボラに半分ずつ上げるとふーちゃんは言っている。
ふーちゃんの優しさにわたくしは感心してしまった。まだ三歳なのにふーちゃんはこんなにも慈悲の心を持って乳母やメイドと接している。
お誕生日のお茶会が終わると、ふーちゃんがわたくしのところにやって来た。何かお願いがあるようだ。
屈んで視線を合わせて聞いてみると、ふーちゃんが一生懸命わたくしに言う。
「エリザベートおねえたま、かきかきちて」
「何を書くのですか?」
「ち!」
ち、とは何だろう?
よく分からないままに万年筆とインクを用意して紙を持ち出すと、わたくしの隣りに座ったふーちゃんが歌うように喋り出した。
「わたちのハートに、はながさきまちた」
「え!? もしかして、詩ですか?」
「そうよ! ち、よ!」
ふーちゃんがわたくしに詩を書いて欲しいと言っている。三歳にしてこの文才はすごいのだが、それよりも内容が難解すぎてわたくしにはよく分からない。
「レーニおねえたまとであって、わたちのハートに、はながさきまちた。レーニおねえたまをおもうおはなでつ。いちゅか、うけとってくだたい、ふーのはな」
どうしよう。
ふーちゃんが言っている通りに書いた方がいいのだろうか。
「ふーちゃん、これは……」
「レーニおねえたまにあげうの」
「書かなければいけませんか?」
「エリザベートおねえたま、かいてくえないの?」
うるうると涙を浮かべた目で見上げられてしまうと書くしかない。
わたくしは便箋を持って来てそのままの言葉を書き写した。
封筒に入れて『レーニ・リリエンタール嬢へ』と書く。
封筒を渡すとふーちゃんは喜んでそれを両親のところに持って行っていた。
「おとうたま、おかあたま、レーニおねえたまのところにこえを」
「お手紙を書いたのかな」
「何を書いたのか見てもいいですか?」
「ないちょなのー! らめー!」
「内緒なのですね」
「それでは、糊付けしてレーニ嬢に送ろう」
できれば中身を確認して欲しかった。確認して止めて欲しかったと強く思うわたくしだった。
ふーちゃんのお誕生日が終わるとクリスタちゃんのお誕生日が来る。
クリスタちゃんは背は伸びていたが、体のサイズはあまり変わっていなくて、秋に新調したドレスが着られた。スカート丈が少し短めになっているが、それが流行のモダンスタイルに合っていてとても可愛い。
わたくしも秋に新調したドレスが着られたので、春にはドレスは新調しなかった。
「春物ではなく夏物を新調したいのです。ハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお誕生日に出席するときに、新しいドレスを着ていきたいのです」
「去年の夏のドレスはもう着られないだろうから、新しいものを誂えさせよう」
「どんなドレスがいいですか?」
両親に聞かれてクリスタちゃんは迷っている。
「シャンパンピンクも素敵だけど、シェルピンクも綺麗なのですよね。選べませんわ」
「二着作るのはどうかな?」
「そんなの贅沢すぎます。わたくし、まだまだ成長途中で来年も着られるか分かりませんもの」
「うちのクリスタは本当に倹約家で素晴らしいことですね」
そういえばわたくしもクリスタちゃんも、この国唯一の公爵家の娘だという割には贅沢を望んだことがない。わたくしは両親が与えてくれるものだけで満たされているし、ネックレスやイヤリングはエクムント様が下さったものを大事に使いたいと思っている。
クリスタちゃんもネックレスはハインリヒ殿下にいただいていたし、イヤリングもハインリヒ殿下がくださるまでは欲しがろうともしない。
倹約家ではないかもしれないが、この国唯一の公爵家の娘としては若干質素かもしれなかった。
「わたくし、ドレスはそんなに欲しくありません。お父様とお母様が誂えさせてくれる分だけで十分です。わたくしのドレス、すぐに着られなくなってしまうのに、もったいないですわ。本当は、お姉様のお譲りを着るのが正しいのに……」
「それでは公爵家の面子が保てない。去年エリザベートが着ていたドレスを今年はクリスタが着ているなんてことになったら、公爵家の威光が地に落ちてしまう」
「そこまでですか? わたくし、お姉様のお譲りなら、あまり気にしないのに」
「それに、エリザベートとクリスタは色の好みが全く違うでしょう? エリザベートは空色やミントグリーンや薄紫など寒色が好きで、クリスタはピンク系の暖色が好きでしょう? 好きなドレスを着て欲しい親心ですよ」
両親に言われるとクリスタちゃんも黙るしかなかった。
「まー、ちる」
「え、マリア? 何を着るのですか?」
「まー、ねぇねのどれつ、ちる」
同じ部屋に来ていたまーちゃんがわたくしとクリスタちゃんのスカートをぎゅっと握っている。
まーちゃんはわたくしとクリスタちゃんのドレスが着たいようだ。
「マリアの頃には流行が変わっていて、全く違うドレスになっているかもしれないよ」
「マリアにはマリアのドレスを誂えましょうね」
「やー! ねぇねの! ちる!」
頭をぶんぶんと振って自己主張するまーちゃんに両親が苦笑している。
もしかするとまーちゃんはレトロなドレスとして、わたくしやクリスタちゃんのドレスを身に着ける日が来るかもしれない。
そのときには、わたくしはまーちゃんの好きにさせて上げたかった。
今回はドレスは誂えないが初夏に向けてのドレスは誂える。
それでクリスタちゃんもわたくしも両親にお願いすることを決めていた。
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