126 / 528
五章 妹の誕生と辺境伯領
6.妹の名はマリア
しおりを挟む
王都から父が帰って来たのは夜遅い時間だった。
列車ももう走っていなかったので、馬車を飛ばして帰ってきたようだ。
王都でのハインリヒ殿下とノルベルト殿下の生誕の式典が終わって、お茶会も終わって、晩餐会まで出た後で、父は馬車を走らせてディッペル家のお屋敷に帰って来た。
それだけ急いだのには訳がある。
母が産気付いたのだ。
それで王都まで早馬を走らせて知らせたら、父はいてもたってもいられずに、式典が終わるとすぐに馬車を走らせてディッペル家のお屋敷に戻って来た。
翌朝のハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお見送りをお断りする形になってしまったが、早馬が来た時点で国王陛下も母が産気付いたと知っており、特別に早く帰ることを許してもらえたのだ。
真夜中にわたくしとクリスタちゃんも起きていた。
クリスタちゃんはわたくしの部屋に来て、眠そうにしていたが、落ち着かない様子だった。
帰って来た父も母に付き添ってお産を見守っている。
眠くてたまらずにわたくしとクリスタちゃんは、わたくしの部屋のベッドで眠ってしまったが、赤ちゃんは無事に朝方に生まれたようである。
朝になって起きてから、わたくしとクリスタちゃんには知らされた。
眠っていないので目の下に隈を作っている父が、涙目で小さな赤ちゃんを抱っこしてわたくしとクリスタちゃんに見せてくれる。赤ちゃんは黒髪に黒い目の女の子だった。
「可愛いわ。お父様、お母様は平気なの?」
「疲れ切ってはいるけれど、出血も酷くなくて、無理をしなければ平気だとパウリーネ先生も言っているよ」
「赤ちゃんはマリアになったのですね」
「実は、私は赤ちゃんが女の子のような気がしていてね。それで、男の子の名前を考えられなかったんだ」
父の勘は当たっていたようで、赤ちゃんは女の子で母が付けたいと言っていたマリアという名前になった。
疲れ切って眠っている母とは会えないが、マリアには会えたのでわたくしは満足だった。
「マリアちゃん……まーちゃんって呼びましょうか、お姉様」
「まーちゃん! 可愛いですわ」
公の場でないときにはわたくしはフランツをふーちゃんと呼んでいる。マリアもまーちゃんと呼びたいというクリスタちゃんの考えにわたくしは賛成だった。
父も疲れ切って寝室に行っているので、わたくしは乳母に預けられたまーちゃんのベビーベッドを覗き込んで生まれたてほやほやのまーちゃんを見詰めていた。
黒髪がぽやぽやしていて、黒いお目目も円らでとても可愛らしい。赤ちゃんというだけあって、顔は赤かったが、ふーちゃんが生まれた頃のことを思い出して可愛くて堪らない。
ふーちゃんも新しく来た赤ちゃんに興味津々でベビーベッドの柵に額をくっ付けて覗き込んでいた。
「ふーちゃん、マリアですよ」
「まーちゃんよ。ふーちゃん、お兄様になったのよ」
「ふー、にぃに?」
「そうですよ、ふーちゃん、おめでとうございます」
「ふーちゃんよかったわね」
まだ実感がわいていないようだが、ふーちゃんは小さなまーちゃんに興味津々だった。
まーちゃんの乳母はレギーナという若い女性だった。ヘルマンさんと違ってレギーナは平民なので名字がない。なので、ヘルマンさんと違って乳母だがレギーナと呼ぶことになっていた。レギーナはまだ十代だったが、実家で妹の世話をよくしていたと言っていた。
「妹を学校に行かせてあげたいんです。あの子はとても優秀だから。それでディッペル家の乳母に応募しました」
年の離れた妹が学校に行けるようにレギーナはディッペル家でしっかりと働いてくれるようだった。
ふーちゃんは最初レギーナに人見知りしていたが、レギーナは無理にふーちゃんに近寄らず、距離を取りつつ接していたので、ふーちゃんもレギーナがいる空間にすぐ慣れたようだ。
ミルクの作り方などはヘルマンさんがレギーナに教えている。
「ミルクは熱いお湯で作って、哺乳瓶を水に浸けて冷まします。人肌くらいになったらマリア様に飲ませて差し上げてください」
「分かりました」
「オムツは小まめに見て差し上げてください。オムツかぶれができないように、気を付けること」
「替えたオムツはどうすればいいですか?」
「お手洗いのバケツの中に入れておけば、洗濯してもらえます。汚れた服も同様です」
「わたくしが洗濯しなくていいのですか?」
「洗濯には洗濯をするものが別にいます。あなたはマリア様の面倒だけをしっかりと見てください」
オムツを洗わなくていいというところからレギーナには衝撃的だったようだ。わたくしの服も、クリスタちゃんの服も、ふーちゃんの服も、着替えれば洗濯してもらってアイロンまでかけて帰ってくるのが普通だったから、わたくしは平民の家では自分たちの服は自分で洗っていることを思い出して逆に衝撃を覚えてしまった。
前世では自分の服は自分で洗っていたはずなのに、やはりエリザベートとしての感覚が強いわたくしは、洗濯物が綺麗になって帰ってくるのを当然だと受け止めていたのだ。
「分からないことがあればわたくしにでもデボラさんにでもマルレーンさんにでも、いつでも聞いてくださいね」
「はい、ヘルマンさん」
ヘルマンさんは男爵家だが貴族の令嬢なので、レギーナよりも貴族社会には慣れている。そういうことも見越して両親はヘルマンさんをふーちゃんの乳母に雇ったのかもしれない。
一人でも貴族社会に通じているものがいれば、他の乳母も教育してくれるに違いないのだ。
ヘルマンさんの存在をわたくしは今更ながらに大きく感じていた。
まーちゃんが生まれてから、国王陛下と王妃殿下からお祝いが届いた。
綺麗なベビードレスで、生後七日のお祝いから生後百日のお祝いまで着られるようなサイズだった。
ベビードレスを着たまーちゃんと、わたくしとクリスタちゃんが刺繍したシャツを着たふーちゃんと、ドレスを着たわたくしとクリスタちゃんと、両親で、肖像画を一枚描いてもらうことになった。
前回の肖像画の出来がとてもよかったので、同じ絵描きさんに来てもらうことになって、わたくしはそれを楽しみにしていた。
ふーちゃんは長時間耐えられないし、まーちゃんは生まれたばかりなので、二人の部分の詳細は別に描いてもらうことにして、わたくしとクリスタちゃんと両親で下書きをしてもらった。
前の肖像画の出来を知っているので、わたくしもクリスタちゃんも絵描きさんを信頼していた。
わたくしもクリスタちゃんもじっとしていることができる年齢になっていたので、肖像画は問題なく書き進められた。
「エリザベートにクリスタにマリアにテレーゼ。ディッペル家は女性ばかりだね。フランツ、男性は私とお前だけだよ」
「ぱっぱ!」
「しかし、フランツはディッペル家の後継者だからね。ディッペル家はフランツが継ぐんだね」
肖像画のために連れて来られたふーちゃんが退屈しないように父はずっと話しかけ続けている。母はまーちゃんを抱っこして目を伏せて優しい表情になっている。
「マリアはわたくしの妹から名前をもらいましたが、妹には似なかったようですね。でもお父様に似てとても可愛い」
「お母様、わたくし、マリアがマリアお母様に似なくてよかったと思います」
「そうですか、クリスタ?」
「マリアお母様は嫌な男のところに嫁がされて、悲しいことになってしまいました。マリアはそんなことがない、幸せな女の子に育って欲しいのです」
クリスタちゃんは母とマリア叔母様を分けるために、「マリアお母様」と呼ぶように決めたようだ。
マリア叔母様は元ノメンゼン子爵と妾のせいで亡くなってしまったが、妹のマリアにはそんなことがないようにとクリスタちゃんが願っている。
わたくしもその願いに同感だった。
「マリアはマリア叔母様の分も幸せになってもらわなければいけませんね」
「わたくし、マリアのためなら何でもするわ。わたくし、お姉様ですもの」
クリスタちゃんのまーちゃんを見る目はとても優しいものだった。
列車ももう走っていなかったので、馬車を飛ばして帰ってきたようだ。
王都でのハインリヒ殿下とノルベルト殿下の生誕の式典が終わって、お茶会も終わって、晩餐会まで出た後で、父は馬車を走らせてディッペル家のお屋敷に帰って来た。
それだけ急いだのには訳がある。
母が産気付いたのだ。
それで王都まで早馬を走らせて知らせたら、父はいてもたってもいられずに、式典が終わるとすぐに馬車を走らせてディッペル家のお屋敷に戻って来た。
翌朝のハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお見送りをお断りする形になってしまったが、早馬が来た時点で国王陛下も母が産気付いたと知っており、特別に早く帰ることを許してもらえたのだ。
真夜中にわたくしとクリスタちゃんも起きていた。
クリスタちゃんはわたくしの部屋に来て、眠そうにしていたが、落ち着かない様子だった。
帰って来た父も母に付き添ってお産を見守っている。
眠くてたまらずにわたくしとクリスタちゃんは、わたくしの部屋のベッドで眠ってしまったが、赤ちゃんは無事に朝方に生まれたようである。
朝になって起きてから、わたくしとクリスタちゃんには知らされた。
眠っていないので目の下に隈を作っている父が、涙目で小さな赤ちゃんを抱っこしてわたくしとクリスタちゃんに見せてくれる。赤ちゃんは黒髪に黒い目の女の子だった。
「可愛いわ。お父様、お母様は平気なの?」
「疲れ切ってはいるけれど、出血も酷くなくて、無理をしなければ平気だとパウリーネ先生も言っているよ」
「赤ちゃんはマリアになったのですね」
「実は、私は赤ちゃんが女の子のような気がしていてね。それで、男の子の名前を考えられなかったんだ」
父の勘は当たっていたようで、赤ちゃんは女の子で母が付けたいと言っていたマリアという名前になった。
疲れ切って眠っている母とは会えないが、マリアには会えたのでわたくしは満足だった。
「マリアちゃん……まーちゃんって呼びましょうか、お姉様」
「まーちゃん! 可愛いですわ」
公の場でないときにはわたくしはフランツをふーちゃんと呼んでいる。マリアもまーちゃんと呼びたいというクリスタちゃんの考えにわたくしは賛成だった。
父も疲れ切って寝室に行っているので、わたくしは乳母に預けられたまーちゃんのベビーベッドを覗き込んで生まれたてほやほやのまーちゃんを見詰めていた。
黒髪がぽやぽやしていて、黒いお目目も円らでとても可愛らしい。赤ちゃんというだけあって、顔は赤かったが、ふーちゃんが生まれた頃のことを思い出して可愛くて堪らない。
ふーちゃんも新しく来た赤ちゃんに興味津々でベビーベッドの柵に額をくっ付けて覗き込んでいた。
「ふーちゃん、マリアですよ」
「まーちゃんよ。ふーちゃん、お兄様になったのよ」
「ふー、にぃに?」
「そうですよ、ふーちゃん、おめでとうございます」
「ふーちゃんよかったわね」
まだ実感がわいていないようだが、ふーちゃんは小さなまーちゃんに興味津々だった。
まーちゃんの乳母はレギーナという若い女性だった。ヘルマンさんと違ってレギーナは平民なので名字がない。なので、ヘルマンさんと違って乳母だがレギーナと呼ぶことになっていた。レギーナはまだ十代だったが、実家で妹の世話をよくしていたと言っていた。
「妹を学校に行かせてあげたいんです。あの子はとても優秀だから。それでディッペル家の乳母に応募しました」
年の離れた妹が学校に行けるようにレギーナはディッペル家でしっかりと働いてくれるようだった。
ふーちゃんは最初レギーナに人見知りしていたが、レギーナは無理にふーちゃんに近寄らず、距離を取りつつ接していたので、ふーちゃんもレギーナがいる空間にすぐ慣れたようだ。
ミルクの作り方などはヘルマンさんがレギーナに教えている。
「ミルクは熱いお湯で作って、哺乳瓶を水に浸けて冷まします。人肌くらいになったらマリア様に飲ませて差し上げてください」
「分かりました」
「オムツは小まめに見て差し上げてください。オムツかぶれができないように、気を付けること」
「替えたオムツはどうすればいいですか?」
「お手洗いのバケツの中に入れておけば、洗濯してもらえます。汚れた服も同様です」
「わたくしが洗濯しなくていいのですか?」
「洗濯には洗濯をするものが別にいます。あなたはマリア様の面倒だけをしっかりと見てください」
オムツを洗わなくていいというところからレギーナには衝撃的だったようだ。わたくしの服も、クリスタちゃんの服も、ふーちゃんの服も、着替えれば洗濯してもらってアイロンまでかけて帰ってくるのが普通だったから、わたくしは平民の家では自分たちの服は自分で洗っていることを思い出して逆に衝撃を覚えてしまった。
前世では自分の服は自分で洗っていたはずなのに、やはりエリザベートとしての感覚が強いわたくしは、洗濯物が綺麗になって帰ってくるのを当然だと受け止めていたのだ。
「分からないことがあればわたくしにでもデボラさんにでもマルレーンさんにでも、いつでも聞いてくださいね」
「はい、ヘルマンさん」
ヘルマンさんは男爵家だが貴族の令嬢なので、レギーナよりも貴族社会には慣れている。そういうことも見越して両親はヘルマンさんをふーちゃんの乳母に雇ったのかもしれない。
一人でも貴族社会に通じているものがいれば、他の乳母も教育してくれるに違いないのだ。
ヘルマンさんの存在をわたくしは今更ながらに大きく感じていた。
まーちゃんが生まれてから、国王陛下と王妃殿下からお祝いが届いた。
綺麗なベビードレスで、生後七日のお祝いから生後百日のお祝いまで着られるようなサイズだった。
ベビードレスを着たまーちゃんと、わたくしとクリスタちゃんが刺繍したシャツを着たふーちゃんと、ドレスを着たわたくしとクリスタちゃんと、両親で、肖像画を一枚描いてもらうことになった。
前回の肖像画の出来がとてもよかったので、同じ絵描きさんに来てもらうことになって、わたくしはそれを楽しみにしていた。
ふーちゃんは長時間耐えられないし、まーちゃんは生まれたばかりなので、二人の部分の詳細は別に描いてもらうことにして、わたくしとクリスタちゃんと両親で下書きをしてもらった。
前の肖像画の出来を知っているので、わたくしもクリスタちゃんも絵描きさんを信頼していた。
わたくしもクリスタちゃんもじっとしていることができる年齢になっていたので、肖像画は問題なく書き進められた。
「エリザベートにクリスタにマリアにテレーゼ。ディッペル家は女性ばかりだね。フランツ、男性は私とお前だけだよ」
「ぱっぱ!」
「しかし、フランツはディッペル家の後継者だからね。ディッペル家はフランツが継ぐんだね」
肖像画のために連れて来られたふーちゃんが退屈しないように父はずっと話しかけ続けている。母はまーちゃんを抱っこして目を伏せて優しい表情になっている。
「マリアはわたくしの妹から名前をもらいましたが、妹には似なかったようですね。でもお父様に似てとても可愛い」
「お母様、わたくし、マリアがマリアお母様に似なくてよかったと思います」
「そうですか、クリスタ?」
「マリアお母様は嫌な男のところに嫁がされて、悲しいことになってしまいました。マリアはそんなことがない、幸せな女の子に育って欲しいのです」
クリスタちゃんは母とマリア叔母様を分けるために、「マリアお母様」と呼ぶように決めたようだ。
マリア叔母様は元ノメンゼン子爵と妾のせいで亡くなってしまったが、妹のマリアにはそんなことがないようにとクリスタちゃんが願っている。
わたくしもその願いに同感だった。
「マリアはマリア叔母様の分も幸せになってもらわなければいけませんね」
「わたくし、マリアのためなら何でもするわ。わたくし、お姉様ですもの」
クリスタちゃんのまーちゃんを見る目はとても優しいものだった。
45
お気に入りに追加
1,684
あなたにおすすめの小説

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!


かつて私のお母様に婚約破棄を突き付けた国王陛下が倅と婚約して後ろ盾になれと脅してきました
お好み焼き
恋愛
私のお母様は学生時代に婚約破棄されました。当時王太子だった現国王陛下にです。その国王陛下が「リザベリーナ嬢。余の倅と婚約して後ろ盾になれ。これは王命である」と私に圧をかけてきました。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
その転生幼女、取り扱い注意〜稀代の魔術師は魔王の娘になりました〜
みおな
ファンタジー
かつて、稀代の魔術師と呼ばれた魔女がいた。
魔王をも単独で滅ぼせるほどの力を持った彼女は、周囲に畏怖され、罠にかけて殺されてしまう。
目覚めたら、三歳の幼子に生まれ変わっていた?
国のため、民のために魔法を使っていた彼女は、今度の生は自分のために生きることを決意する。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる