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四章 婚約式
20.貯金大作戦
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エクムント様と、クリスタちゃんとリップマン先生と、図書館に行った。その帰りにエクムント様の行きつけの花屋に行って、わたくしは気が付いたのだ。
「わたくし、お金というものを扱ったことがありません」
ディッペル公爵家の娘で、小さな頃から欲しいものや必要なものは両親が買い与えてくれた。自分は他の家のお茶会でもなければ出かけることもなかったし、お屋敷の中がわたくしの世界だった。
お屋敷から外に出てみて、花屋で綺麗な花を見てそれをエクムント様に贈りたいと考えたときに、わたくしは衝撃を受けた。
わたくしはお金を持っていなかったのだ。
エクムント様は若いけれど成人している大人で、騎士としてディッペル家から給料をもらっているし、何より後二年で辺境伯家を継ぐお人なのだ。お金を持っていないわけがない。
対するわたくしはまだ九歳のお誕生日を迎えたばかりで、稼ぎなどあるはずもなく、お小遣いも必要としていないのでもらっていなかった。
「お姉様、わたくしもお金ってよく分かりません」
「クリスタはまだ七歳ですもの。わたくしはもう九歳なのです。これでいいのでしょうか」
帰りの馬車の中で雷に打たれたかのように衝撃を受けているわたくしに、エクムント様が優しく声をかける。
「私も士官学校で親元を離れるまで、自分で支払いをしたことがありませんでした」
「エクムント様も!?」
士官学校に入学するまでということは、十一歳か十二歳くらいだろう。それまではエクムント様も自分でお金を扱ったことがなかった。
エクムント様は三男だが侯爵家の息子なので、そんなものなのかもしれない。
エクムント様に言われると少し落ち着いたが、町に出たことでわたくしは欲が出てしまった。
帰って来てから夕食の時間になると両親がわたくしとクリスタちゃんに図書館のことを聞いてくる。わたくしもクリスタちゃんも、昼食を食べてから出かけて、お茶の時間を過ぎて帰って来たので、お腹はぺこぺこだった。
もりもりと夕食を食べているクリスタちゃんに、両親が微笑んでいる。
「図書館はどうだったかな?」
「お勉強はできましたか?」
「辺境伯領のことを調べました。図書館にはとても本が多くて驚きました」
三階建ての大きな建物にいっぱいに納められた本を想像するだけでどれだけ集めるのが大変だっただろうと考えてしまう。あの図書館のおかげで平民も勉強のために本を読めると思うと、先々代のディッペル公爵は立派な方だったのだと尊敬してしまった。
「先々代のディッペル公爵はどんな方でしたか?」
「私のお祖母様だね。ディッペル公爵領の領民のことをよく考えてくださっていたという噂だよ」
「お父様は直に会ったことがないのですか?」
「あまり家族の仲はよくなくて、私が生まれたときも会いには来なかったと聞いている」
政略結婚だと公爵家を継ぐ孫が生まれても会いに来ないくらいの情の薄さになるのか。先代のディッペル公爵も父が成人して結婚するとすぐに公爵位を譲って、今は夫婦が別々の場所に暮らしているのだから、政略結婚で両親のように愛を育める方が稀なのかもしれない。
「曾お祖母様が領民のために図書館を作ったと聞いてとても誇らしい気持ちでした」
「お父様、パウリーネ先生の論文を図書館に置いてはどうかしら?」
食べていたクリスタちゃんががばっと顔を上げて父に言う。口の周りにソースがついているのを、わたくしはそっとナプキンで拭った。
「パウリーネ先生の論文は作成中だが、出来上がったら置いてもいいだろうね」
「それだけではなく、様々な医学関係の蔵書を増やしたら、ディッペル公爵領で医者が増えるかもしれませんし、医者の医療技術も高まると思うのです」
ここぞとばかりにわたくしも言っておくと、父は深く頷く。
「祖母の残してくれた図書館を、私がしっかりと引き継がないといけないね」
わたくしの話も、クリスタちゃんの話も馬鹿にせずに聞いてくれる父にわたくしは感謝し、尊敬の念を抱いていた。
言いたかったことはこれだけではなかった。
わたくしは今日ショックを受けたことを両親に伝えたかった。
「お母様、お父様、わたくし、自分でお金を使ったことがありませんでした。そのことに今日気付いたのです」
エクムント様に花屋に連れて行ってもらって気付いたことを口にすると、両親は顔を見合わせている。
「あなたはディッペル家の娘なのですから、自らお金を支払って買い物をするようなことはしなくていいと思っていました」
「エリザベートは何か欲しいものがあるのかな?」
父の問いかけにわたくしはよく考える。
わたくしは正直に今日の行動について話すことに決めた。
「図書館の帰りに、エクムント様が行きつけの花屋に寄ってくれました。そこでエクムント様はわたくしとクリスタにダリアの花を買ってくださったのです」
「ダリアの花は大事にお部屋に飾っています。お姉様のお誕生日お祝いだったのに、わたくしにまでくれたのよ」
「よかったですね、エリザベート、クリスタ」
「そこで、エリザベートは花を買いたかったのかな?」
「そうです。わたくし、お礼にお花を買いたかったのですが、お金を持っていないことに気付きました。わたくしはまだ九歳になったばかりでお金を稼ぐこともできません。どうすればいいでしょう?」
お金を使うようなことがしてみたい。
けれど、ただお金をもらうだけではいけないような気がするのだ。
「エリザベートとクリスタにお金を持たせるのは心配ですね」
「お金を持っていると分かると、よくない連中が寄って来るかもしれないからね。町では小さな子はお金を持っているのを見せない方がいい」
お花を買うことができれば、両親のお誕生日にもお花を贈れたかもしれない。
それが無理だと分かるとわたくしは俯いてしまう。
両親の言っていることも分かるのだが、わたくしはお金を手に入れたかった。
「エリザベートとクリスタはフランツの面倒をよく見てくれます」
「フランツはエリザベートとクリスタが大好きだよね」
「フランツの面倒を見てくれたときに、お小遣いを上げるのはどうでしょう」
「でも、小さい子がお金を持っているのは心配だよ」
「お小遣いを貯めておいて、辺境伯領に行ったときに市で買い物をさせるのはどうですか? そのときなら、わたくしたちもエクムント殿もカサンドラ様も一緒です」
両親のお誕生日の花は買えないようだが、それよりももっと胸が躍る提案を母はしてくれている。
辺境伯領の市で自由に買い物ができたらどれだけ楽しいだろう。
「わたくし、ハインリヒ殿下にブローチのお礼をしていなかったのです。辺境伯領の市で買えますか?」
「クリスタが気に入ったものを、クリスタの持っているお金の範囲内で買うのです。来年になりますから、その頃にクリスタは八歳。お金の計算もできるでしょう」
「それはいい考えだ。それでいいかな、エリザベート、クリスタ?」
「はい、お父様、お母様」
「やったー! 来年が楽しみだわ!」
お金の話は思わぬところに転がって行ったが、わたくしにとってもクリスタちゃんにとっても胸躍らせる提案に二人とも喜んでいた。
「フランツのことだけでなくて、エリザベートとクリスタができたことがあればお小遣いをあげましょう」
「エリザベートもクリスタも、来年の秋までにしっかりと貯めておくんだよ」
「わたくし、花瓶の水替えができます」
「わたくし、フランツのお着替えを手伝えます」
できることを言っていくと、両親が目を細めてわたくしとクリスタちゃんを見ている。
「自分の身の周りのことができるのも淑女として大事なことです。生活に必要なことを学んで行ってください」
「はい、お母様」
「頑張ります!」
母の提案にわたくしもクリスタちゃんもやる気だった。
その日からわたくしもクリスタちゃんもふーちゃんのお世話を前以上に頑張るようになったし、刺繍も勉強も力を入れて、部屋の自分の机の上の整頓や花瓶の水替えにもよく気が付くようになっていた。
もらったお小遣いは刺繍の先生が用意してくれた小さなお財布に入れておくことにした。
お財布にはわたくしが四葉のクローバーの刺繍を、クリスタちゃんがタンポポの刺繍を入れていた。
毎日増えていく小銭はある程度貯まったら大きなお金に両替してもらう。
そのシステムもクリスタちゃんは最初は分からずにリップマン先生に聞いていた。
「この小さなお金が何枚でぴかぴかの大きなお金になるのですか?」
「その前に銀色の中くらいのお金に変えなければいけません」
「それは何枚?」
「十枚ですよ」
「銀色の中くらいのお金を何枚集めれば、ピカピカの大きなお金になりますか?」
「また十枚です」
「つまり、えーと、小さなお金が何枚で大きなお金になるのかしら?」
目を回して考えているクリスタちゃんに答えは教えずに、リップマン先生はそれは宿題にした。
来年の秋までにどれだけのお金が貯まるか、わたくしにも分からなかった。
「わたくし、お金というものを扱ったことがありません」
ディッペル公爵家の娘で、小さな頃から欲しいものや必要なものは両親が買い与えてくれた。自分は他の家のお茶会でもなければ出かけることもなかったし、お屋敷の中がわたくしの世界だった。
お屋敷から外に出てみて、花屋で綺麗な花を見てそれをエクムント様に贈りたいと考えたときに、わたくしは衝撃を受けた。
わたくしはお金を持っていなかったのだ。
エクムント様は若いけれど成人している大人で、騎士としてディッペル家から給料をもらっているし、何より後二年で辺境伯家を継ぐお人なのだ。お金を持っていないわけがない。
対するわたくしはまだ九歳のお誕生日を迎えたばかりで、稼ぎなどあるはずもなく、お小遣いも必要としていないのでもらっていなかった。
「お姉様、わたくしもお金ってよく分かりません」
「クリスタはまだ七歳ですもの。わたくしはもう九歳なのです。これでいいのでしょうか」
帰りの馬車の中で雷に打たれたかのように衝撃を受けているわたくしに、エクムント様が優しく声をかける。
「私も士官学校で親元を離れるまで、自分で支払いをしたことがありませんでした」
「エクムント様も!?」
士官学校に入学するまでということは、十一歳か十二歳くらいだろう。それまではエクムント様も自分でお金を扱ったことがなかった。
エクムント様は三男だが侯爵家の息子なので、そんなものなのかもしれない。
エクムント様に言われると少し落ち着いたが、町に出たことでわたくしは欲が出てしまった。
帰って来てから夕食の時間になると両親がわたくしとクリスタちゃんに図書館のことを聞いてくる。わたくしもクリスタちゃんも、昼食を食べてから出かけて、お茶の時間を過ぎて帰って来たので、お腹はぺこぺこだった。
もりもりと夕食を食べているクリスタちゃんに、両親が微笑んでいる。
「図書館はどうだったかな?」
「お勉強はできましたか?」
「辺境伯領のことを調べました。図書館にはとても本が多くて驚きました」
三階建ての大きな建物にいっぱいに納められた本を想像するだけでどれだけ集めるのが大変だっただろうと考えてしまう。あの図書館のおかげで平民も勉強のために本を読めると思うと、先々代のディッペル公爵は立派な方だったのだと尊敬してしまった。
「先々代のディッペル公爵はどんな方でしたか?」
「私のお祖母様だね。ディッペル公爵領の領民のことをよく考えてくださっていたという噂だよ」
「お父様は直に会ったことがないのですか?」
「あまり家族の仲はよくなくて、私が生まれたときも会いには来なかったと聞いている」
政略結婚だと公爵家を継ぐ孫が生まれても会いに来ないくらいの情の薄さになるのか。先代のディッペル公爵も父が成人して結婚するとすぐに公爵位を譲って、今は夫婦が別々の場所に暮らしているのだから、政略結婚で両親のように愛を育める方が稀なのかもしれない。
「曾お祖母様が領民のために図書館を作ったと聞いてとても誇らしい気持ちでした」
「お父様、パウリーネ先生の論文を図書館に置いてはどうかしら?」
食べていたクリスタちゃんががばっと顔を上げて父に言う。口の周りにソースがついているのを、わたくしはそっとナプキンで拭った。
「パウリーネ先生の論文は作成中だが、出来上がったら置いてもいいだろうね」
「それだけではなく、様々な医学関係の蔵書を増やしたら、ディッペル公爵領で医者が増えるかもしれませんし、医者の医療技術も高まると思うのです」
ここぞとばかりにわたくしも言っておくと、父は深く頷く。
「祖母の残してくれた図書館を、私がしっかりと引き継がないといけないね」
わたくしの話も、クリスタちゃんの話も馬鹿にせずに聞いてくれる父にわたくしは感謝し、尊敬の念を抱いていた。
言いたかったことはこれだけではなかった。
わたくしは今日ショックを受けたことを両親に伝えたかった。
「お母様、お父様、わたくし、自分でお金を使ったことがありませんでした。そのことに今日気付いたのです」
エクムント様に花屋に連れて行ってもらって気付いたことを口にすると、両親は顔を見合わせている。
「あなたはディッペル家の娘なのですから、自らお金を支払って買い物をするようなことはしなくていいと思っていました」
「エリザベートは何か欲しいものがあるのかな?」
父の問いかけにわたくしはよく考える。
わたくしは正直に今日の行動について話すことに決めた。
「図書館の帰りに、エクムント様が行きつけの花屋に寄ってくれました。そこでエクムント様はわたくしとクリスタにダリアの花を買ってくださったのです」
「ダリアの花は大事にお部屋に飾っています。お姉様のお誕生日お祝いだったのに、わたくしにまでくれたのよ」
「よかったですね、エリザベート、クリスタ」
「そこで、エリザベートは花を買いたかったのかな?」
「そうです。わたくし、お礼にお花を買いたかったのですが、お金を持っていないことに気付きました。わたくしはまだ九歳になったばかりでお金を稼ぐこともできません。どうすればいいでしょう?」
お金を使うようなことがしてみたい。
けれど、ただお金をもらうだけではいけないような気がするのだ。
「エリザベートとクリスタにお金を持たせるのは心配ですね」
「お金を持っていると分かると、よくない連中が寄って来るかもしれないからね。町では小さな子はお金を持っているのを見せない方がいい」
お花を買うことができれば、両親のお誕生日にもお花を贈れたかもしれない。
それが無理だと分かるとわたくしは俯いてしまう。
両親の言っていることも分かるのだが、わたくしはお金を手に入れたかった。
「エリザベートとクリスタはフランツの面倒をよく見てくれます」
「フランツはエリザベートとクリスタが大好きだよね」
「フランツの面倒を見てくれたときに、お小遣いを上げるのはどうでしょう」
「でも、小さい子がお金を持っているのは心配だよ」
「お小遣いを貯めておいて、辺境伯領に行ったときに市で買い物をさせるのはどうですか? そのときなら、わたくしたちもエクムント殿もカサンドラ様も一緒です」
両親のお誕生日の花は買えないようだが、それよりももっと胸が躍る提案を母はしてくれている。
辺境伯領の市で自由に買い物ができたらどれだけ楽しいだろう。
「わたくし、ハインリヒ殿下にブローチのお礼をしていなかったのです。辺境伯領の市で買えますか?」
「クリスタが気に入ったものを、クリスタの持っているお金の範囲内で買うのです。来年になりますから、その頃にクリスタは八歳。お金の計算もできるでしょう」
「それはいい考えだ。それでいいかな、エリザベート、クリスタ?」
「はい、お父様、お母様」
「やったー! 来年が楽しみだわ!」
お金の話は思わぬところに転がって行ったが、わたくしにとってもクリスタちゃんにとっても胸躍らせる提案に二人とも喜んでいた。
「フランツのことだけでなくて、エリザベートとクリスタができたことがあればお小遣いをあげましょう」
「エリザベートもクリスタも、来年の秋までにしっかりと貯めておくんだよ」
「わたくし、花瓶の水替えができます」
「わたくし、フランツのお着替えを手伝えます」
できることを言っていくと、両親が目を細めてわたくしとクリスタちゃんを見ている。
「自分の身の周りのことができるのも淑女として大事なことです。生活に必要なことを学んで行ってください」
「はい、お母様」
「頑張ります!」
母の提案にわたくしもクリスタちゃんもやる気だった。
その日からわたくしもクリスタちゃんもふーちゃんのお世話を前以上に頑張るようになったし、刺繍も勉強も力を入れて、部屋の自分の机の上の整頓や花瓶の水替えにもよく気が付くようになっていた。
もらったお小遣いは刺繍の先生が用意してくれた小さなお財布に入れておくことにした。
お財布にはわたくしが四葉のクローバーの刺繍を、クリスタちゃんがタンポポの刺繍を入れていた。
毎日増えていく小銭はある程度貯まったら大きなお金に両替してもらう。
そのシステムもクリスタちゃんは最初は分からずにリップマン先生に聞いていた。
「この小さなお金が何枚でぴかぴかの大きなお金になるのですか?」
「その前に銀色の中くらいのお金に変えなければいけません」
「それは何枚?」
「十枚ですよ」
「銀色の中くらいのお金を何枚集めれば、ピカピカの大きなお金になりますか?」
「また十枚です」
「つまり、えーと、小さなお金が何枚で大きなお金になるのかしら?」
目を回して考えているクリスタちゃんに答えは教えずに、リップマン先生はそれは宿題にした。
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