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四章 婚約式
19.エクムント様とのデート大計画
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わたくしとエクムント様は年の差はあるが婚約者なのである。
デートなどしてもいいのではないだろうか。
考え始めるとわたくしは妄想が止まらなくなる。
エクムント様が行きつけの花屋に行って、エクムント様と外でお茶をして、エクムント様と馬車に乗らずに歩いて帰ってくる。手を繋いで。
それだけでいいのだが、それを許さないのがわたくしの身分だった。
わたくしはこの国唯一の公爵家、ディッペル家の娘。気軽に市井に出ることは許されない。
学園に入学する年になれば、王都にある学園への通学が難しいので寮に入ることになるが、それまでに身の回りのことは一通り自分でできるようになっていなければいけない。
寮に入った後も気軽に外には出られずに、学園の敷地内から出るときには許可が必要で、護衛がつくというのは『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の記述の中にあったのでよく覚えている。
わたくしに自由などないのだと落ち込む前に、わたくしは一つ、考えていることがあった。
わたくしとエクムント様二人きりで出かけるのは非常に難しい。
だが、リップマン先生とクリスタちゃんと一緒ならばできないわけではないのではないだろうか。
「リップマン先生、ディッペル公爵領にも図書館がありますよね」
「よくご存じですね、エリザベートお嬢様。ディッペル公爵領にも図書館は御座いますよ」
「わたくし、この国のことや辺境伯領のことをもっと詳しく調べたいのです。図書館に連れて行ってもらえませんか?」
まずはリップマン先生に根回しをしておく。
辺境伯領のことを知りたいとなると、わたくしが将来嫁ぐ土地であるからリップマン先生も賛成してくれるはずだ。
何より、図書館に行くのはわたくしくらいの年代の子どもにとっては非常に勉強になるだろう。
ヘルマンさんが王都の王宮で図書室をお借りすればいいと言ったときに、ディッペル公爵領にも図書館があるのではないかと思い付いたのだ。わたくしの考え通りにディッペル公爵領には図書館があった。
「お姉様、図書館ってなぁに?」
「王都の王宮で植物図鑑をお借りした図書室の大きなものですよ」
「たくさん本があるの?」
「貴重な文献も保管されていると思います」
「それはわたくしも行きたいわ」
クリスタちゃんもその気になっている。
ここでわたくしは頬に手を当てて深いため息をつく。
「リップマン先生とわたくしとクリスタだけでは危険ですよね。誰か護衛がいてくれればいいのですが……」
「エクムント様だわ! お姉様、エクムント様にお願いするのよ!」
「クリスタったら、いい考えですわ」
すぐに思い付いた顔でクリスタちゃんが手を上げるのに、わたくしはクリスタちゃんに微笑んで同意する。これで準備は整った。
後はリップマン先生が両親に話をして、エクムント様を護衛に図書館に行く許可を取ってくれるだけだった。
「図書館で勉強したいとはいい心がけです。奥様と旦那様にお話ししましょう」
「お願いします、リップマン先生」
これで全てが上手くいく。わたくしが悪い顔で微笑んでいると、クリスタちゃんが水色のお目目を丸くして、わたくしの顔を覗き込む。
「お姉様、なんだか格好いいですわ」
「そうですか?」
「わたくしもやってみます」
何故かクリスタちゃんも悪い顔で微笑んで見せているが、まだ七歳で頬っぺたも丸いので可愛いとしか思えない。
クリスタちゃんの可愛い顔を見ながらわたくしは企みの結果を待った。
「明日、エクムント様を護衛に図書館に行っていいということになりました。図書館ではしっかりと勉強しましょうね」
「本を借りることができるのですか?」
「図書館内では本を閲覧して書き写すことは許されていますが、貸し出しは行っていません」
図書館はあるがわたくしの認識しているものとは少し違うようだ。貸し出しは行っていないのであれば、その場で勉強して来るしかない。
わたくしが筆記用具とノートを準備していると、クリスタちゃんも真似をして筆記用具とノートを準備していた。
翌日は秋晴れで、用意された馬車にわたくしとクリスタちゃんとリップマン先生とエクムント様が乗った。普段ならばエクムント様は馬車に同乗せずに馬で横を並走するのだが、図書館に行くとなると馬の置き場所や馬を預けるひとも必要なので、馬車に同乗することになったようだ。
エクムント様は非常に背が高いので馬車が窮屈そうだった。普段馬車に同乗しないのも、列車で同じ個室席に入らないのもエクムント様の長身に理由がありそうだった。
わたくしはエクムント様と一緒に馬車に乗れてうきうきとしていたし、クリスタちゃんは図書館に行くことにわくわくしている。
「エクムント様、いつもお花を買っている花屋はどこにあるのですか?」
「今年はエリザベート嬢のお誕生日にダリアを買いませんでしたね。私も出席するということで忙しくて。帰りに寄ってみますか?」
「よろしいのですか?」
わたくしは身を乗り出してしまった。
エクムント様がいつもお花を買っている花屋にまで寄れるなど思いもしなかったのだ。護衛であり、この一行では一番身分が高いエクムント様が言われるのだから安心だ。
わたくしは花屋に行くのを楽しみにしていた。
図書館に着くと馬車を待たせておいて、図書館の中に入った。
図書館の入口には衛兵が二人立っている。
「大切な蔵書を盗まれないように守っているのですよ」
「図書館からは本は持ち出し厳禁なのですね」
「本は安価なものではないですからね」
リップマン先生に説明してもらって、衛兵に身分を明かしてわたくしとクリスタちゃんはリップマン先生とエクムント様に連れられて図書館に入る。
図書館の中はひんやりとして冷たかった。
よく見れば窓が少なくて、本が日焼けしないような作りになっているのだ。
お日様の光が入らない代わりに図書館では灯りがともしてあった。
灯りを頼りに本の置き場所を書いてある看板の前に出た。
「辺境伯領の資料は二階ですね。この国の古い歴史書は保管庫にあって、申し込みをしないと出してもらえないようですよ」
「今日は辺境伯領の資料を見たいです」
「それでは二階に上がりましょう」
リップマン先生に促されて二階に上がると、高い本棚と広い閲覧スペースに驚いてしまう。ディッペル公爵領にこんなにも立派な図書館があったなんて知らなかった。
「リップマン先生、この図書館はいつ頃作られたものですか?」
「先々代のディッペル公爵が本を買うことができない平民のためにも、本を読める場所があるようにとの考えで作ったものです」
「この図書館に医学関係の蔵書はどれくらいありますか?」
「それは分かりませんが、多くはないと思います。平民の読むための本なので、医者という職業は平民にはあまり馴染みがないものですからね」
医者になれるのは学校を卒業した後で、成績がよくてお金があるものだけで、一応奨学金制度もあるが、それは返済しなければいけないのであまり使われていないということはわたくしも知っていた。
その制度を父が奨学金返済不要にしてディッペル公爵領の医者を増やして、医療の底上げをしようとしているのも分かっている。
「もっと医学に関係する蔵書があれば、平民でも医者を目指すひとが増えるのではないでしょうか。パウリーネ先生の論文も置いてもらえばいいのではないでしょうか」
「いい考えだと思います。旦那様に進言してみてはいかがでしょうか?」
「はい」
リップマン先生に返事をして、わたくしは辺境伯領の資料を読み始めた。
辺境伯領は元は別の民族で、違う国だったのだが、我が国の前身のときに攻め入って領土を奪ったのだと書かれていた。オルヒデー帝国の中央の貴族や平民たちは白い肌が多いのだが、辺境伯領のひとたちは褐色の肌だ。
民族の違いはあっても、今は同じ国として手を取り合っているのだ。
歴史を読めば、独立派がいてもおかしくはないことに気付く。
カサンドラ様もエクムント様も、辺境伯領の独立派について話していた。
わたくしは独立派を抑えて辺境伯領をオルヒデー帝国に繋ぎ止める役目をしなければいけない。
わたくしの責任は重大なのだと今更ながらに背筋が伸びる気持ちだった。
「辺境伯領が独立してしまったらどうなるの? わたくし、お姉様と会えなくなってしまうの?」
「そんなことはさせません。カサンドラ様もエクムント様も辺境伯領の独立を望んでいません」
不安がるクリスタちゃんをわたくしは抱き締めて宥めた。
図書館からの帰り道に、エクムント様は一軒のお店の前で馬車を止めさせた。
お店の入口には大きなバケツが幾つもあって、そこに花が入れられている。
お店の中に入ると、花の香りが強く鼻に入り込んできて、わたくしもクリスタちゃんもくしゃみをしてしまった。
一つ一つならばいい香りなのだが、これだけ多く花があると香りも強烈になる。
「ダリアの花をもらいたい。紫とピンクを別々に小さなブーケにして」
「いらっしゃいませ、騎士様。今年も来て下さったのですね」
「大事な方にダリアをプレゼントしたいんだ」
ダリアのブーケを店主が手早く作ってくれる。ダリアだけでなく他のカスミソウや葉っぱを添えたブーケはとても綺麗だった。
エクムント様が紫のダリアをわたくしに、ピンクのダリアをクリスタちゃんに手渡してくれる。
「ありがとうございます、エクムント様」
「遅くなって申し訳ありません」
「いいえ、お誕生日がまた来たようで嬉しいです」
「ありがとうございます、エクムント様。わたくしにまで」
「エリザベート嬢にだけ差し上げて、クリスタお嬢様に差し上げないわけにはいきませんからね」
帰りの馬車の中でダリアのブーケを抱いてわたくしもクリスタちゃんも上機嫌だった。
デートなどしてもいいのではないだろうか。
考え始めるとわたくしは妄想が止まらなくなる。
エクムント様が行きつけの花屋に行って、エクムント様と外でお茶をして、エクムント様と馬車に乗らずに歩いて帰ってくる。手を繋いで。
それだけでいいのだが、それを許さないのがわたくしの身分だった。
わたくしはこの国唯一の公爵家、ディッペル家の娘。気軽に市井に出ることは許されない。
学園に入学する年になれば、王都にある学園への通学が難しいので寮に入ることになるが、それまでに身の回りのことは一通り自分でできるようになっていなければいけない。
寮に入った後も気軽に外には出られずに、学園の敷地内から出るときには許可が必要で、護衛がつくというのは『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の記述の中にあったのでよく覚えている。
わたくしに自由などないのだと落ち込む前に、わたくしは一つ、考えていることがあった。
わたくしとエクムント様二人きりで出かけるのは非常に難しい。
だが、リップマン先生とクリスタちゃんと一緒ならばできないわけではないのではないだろうか。
「リップマン先生、ディッペル公爵領にも図書館がありますよね」
「よくご存じですね、エリザベートお嬢様。ディッペル公爵領にも図書館は御座いますよ」
「わたくし、この国のことや辺境伯領のことをもっと詳しく調べたいのです。図書館に連れて行ってもらえませんか?」
まずはリップマン先生に根回しをしておく。
辺境伯領のことを知りたいとなると、わたくしが将来嫁ぐ土地であるからリップマン先生も賛成してくれるはずだ。
何より、図書館に行くのはわたくしくらいの年代の子どもにとっては非常に勉強になるだろう。
ヘルマンさんが王都の王宮で図書室をお借りすればいいと言ったときに、ディッペル公爵領にも図書館があるのではないかと思い付いたのだ。わたくしの考え通りにディッペル公爵領には図書館があった。
「お姉様、図書館ってなぁに?」
「王都の王宮で植物図鑑をお借りした図書室の大きなものですよ」
「たくさん本があるの?」
「貴重な文献も保管されていると思います」
「それはわたくしも行きたいわ」
クリスタちゃんもその気になっている。
ここでわたくしは頬に手を当てて深いため息をつく。
「リップマン先生とわたくしとクリスタだけでは危険ですよね。誰か護衛がいてくれればいいのですが……」
「エクムント様だわ! お姉様、エクムント様にお願いするのよ!」
「クリスタったら、いい考えですわ」
すぐに思い付いた顔でクリスタちゃんが手を上げるのに、わたくしはクリスタちゃんに微笑んで同意する。これで準備は整った。
後はリップマン先生が両親に話をして、エクムント様を護衛に図書館に行く許可を取ってくれるだけだった。
「図書館で勉強したいとはいい心がけです。奥様と旦那様にお話ししましょう」
「お願いします、リップマン先生」
これで全てが上手くいく。わたくしが悪い顔で微笑んでいると、クリスタちゃんが水色のお目目を丸くして、わたくしの顔を覗き込む。
「お姉様、なんだか格好いいですわ」
「そうですか?」
「わたくしもやってみます」
何故かクリスタちゃんも悪い顔で微笑んで見せているが、まだ七歳で頬っぺたも丸いので可愛いとしか思えない。
クリスタちゃんの可愛い顔を見ながらわたくしは企みの結果を待った。
「明日、エクムント様を護衛に図書館に行っていいということになりました。図書館ではしっかりと勉強しましょうね」
「本を借りることができるのですか?」
「図書館内では本を閲覧して書き写すことは許されていますが、貸し出しは行っていません」
図書館はあるがわたくしの認識しているものとは少し違うようだ。貸し出しは行っていないのであれば、その場で勉強して来るしかない。
わたくしが筆記用具とノートを準備していると、クリスタちゃんも真似をして筆記用具とノートを準備していた。
翌日は秋晴れで、用意された馬車にわたくしとクリスタちゃんとリップマン先生とエクムント様が乗った。普段ならばエクムント様は馬車に同乗せずに馬で横を並走するのだが、図書館に行くとなると馬の置き場所や馬を預けるひとも必要なので、馬車に同乗することになったようだ。
エクムント様は非常に背が高いので馬車が窮屈そうだった。普段馬車に同乗しないのも、列車で同じ個室席に入らないのもエクムント様の長身に理由がありそうだった。
わたくしはエクムント様と一緒に馬車に乗れてうきうきとしていたし、クリスタちゃんは図書館に行くことにわくわくしている。
「エクムント様、いつもお花を買っている花屋はどこにあるのですか?」
「今年はエリザベート嬢のお誕生日にダリアを買いませんでしたね。私も出席するということで忙しくて。帰りに寄ってみますか?」
「よろしいのですか?」
わたくしは身を乗り出してしまった。
エクムント様がいつもお花を買っている花屋にまで寄れるなど思いもしなかったのだ。護衛であり、この一行では一番身分が高いエクムント様が言われるのだから安心だ。
わたくしは花屋に行くのを楽しみにしていた。
図書館に着くと馬車を待たせておいて、図書館の中に入った。
図書館の入口には衛兵が二人立っている。
「大切な蔵書を盗まれないように守っているのですよ」
「図書館からは本は持ち出し厳禁なのですね」
「本は安価なものではないですからね」
リップマン先生に説明してもらって、衛兵に身分を明かしてわたくしとクリスタちゃんはリップマン先生とエクムント様に連れられて図書館に入る。
図書館の中はひんやりとして冷たかった。
よく見れば窓が少なくて、本が日焼けしないような作りになっているのだ。
お日様の光が入らない代わりに図書館では灯りがともしてあった。
灯りを頼りに本の置き場所を書いてある看板の前に出た。
「辺境伯領の資料は二階ですね。この国の古い歴史書は保管庫にあって、申し込みをしないと出してもらえないようですよ」
「今日は辺境伯領の資料を見たいです」
「それでは二階に上がりましょう」
リップマン先生に促されて二階に上がると、高い本棚と広い閲覧スペースに驚いてしまう。ディッペル公爵領にこんなにも立派な図書館があったなんて知らなかった。
「リップマン先生、この図書館はいつ頃作られたものですか?」
「先々代のディッペル公爵が本を買うことができない平民のためにも、本を読める場所があるようにとの考えで作ったものです」
「この図書館に医学関係の蔵書はどれくらいありますか?」
「それは分かりませんが、多くはないと思います。平民の読むための本なので、医者という職業は平民にはあまり馴染みがないものですからね」
医者になれるのは学校を卒業した後で、成績がよくてお金があるものだけで、一応奨学金制度もあるが、それは返済しなければいけないのであまり使われていないということはわたくしも知っていた。
その制度を父が奨学金返済不要にしてディッペル公爵領の医者を増やして、医療の底上げをしようとしているのも分かっている。
「もっと医学に関係する蔵書があれば、平民でも医者を目指すひとが増えるのではないでしょうか。パウリーネ先生の論文も置いてもらえばいいのではないでしょうか」
「いい考えだと思います。旦那様に進言してみてはいかがでしょうか?」
「はい」
リップマン先生に返事をして、わたくしは辺境伯領の資料を読み始めた。
辺境伯領は元は別の民族で、違う国だったのだが、我が国の前身のときに攻め入って領土を奪ったのだと書かれていた。オルヒデー帝国の中央の貴族や平民たちは白い肌が多いのだが、辺境伯領のひとたちは褐色の肌だ。
民族の違いはあっても、今は同じ国として手を取り合っているのだ。
歴史を読めば、独立派がいてもおかしくはないことに気付く。
カサンドラ様もエクムント様も、辺境伯領の独立派について話していた。
わたくしは独立派を抑えて辺境伯領をオルヒデー帝国に繋ぎ止める役目をしなければいけない。
わたくしの責任は重大なのだと今更ながらに背筋が伸びる気持ちだった。
「辺境伯領が独立してしまったらどうなるの? わたくし、お姉様と会えなくなってしまうの?」
「そんなことはさせません。カサンドラ様もエクムント様も辺境伯領の独立を望んでいません」
不安がるクリスタちゃんをわたくしは抱き締めて宥めた。
図書館からの帰り道に、エクムント様は一軒のお店の前で馬車を止めさせた。
お店の入口には大きなバケツが幾つもあって、そこに花が入れられている。
お店の中に入ると、花の香りが強く鼻に入り込んできて、わたくしもクリスタちゃんもくしゃみをしてしまった。
一つ一つならばいい香りなのだが、これだけ多く花があると香りも強烈になる。
「ダリアの花をもらいたい。紫とピンクを別々に小さなブーケにして」
「いらっしゃいませ、騎士様。今年も来て下さったのですね」
「大事な方にダリアをプレゼントしたいんだ」
ダリアのブーケを店主が手早く作ってくれる。ダリアだけでなく他のカスミソウや葉っぱを添えたブーケはとても綺麗だった。
エクムント様が紫のダリアをわたくしに、ピンクのダリアをクリスタちゃんに手渡してくれる。
「ありがとうございます、エクムント様」
「遅くなって申し訳ありません」
「いいえ、お誕生日がまた来たようで嬉しいです」
「ありがとうございます、エクムント様。わたくしにまで」
「エリザベート嬢にだけ差し上げて、クリスタお嬢様に差し上げないわけにはいきませんからね」
帰りの馬車の中でダリアのブーケを抱いてわたくしもクリスタちゃんも上機嫌だった。
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