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三章 バーデン家の企みを暴く
2.話し合いの後で
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国王陛下の話が終わるとそそくさと帰るブリギッテ様とバーデン家の両親だったが、わたくしの両親は国王陛下に呼ばれていた。
「久しぶりにユストゥスとテレーゼ夫人とお茶をしたいのだ」
「喜んでお付き合いいたしますよ」
「お茶に招いていただきありがとうございます」
国王陛下と父は学生時代の学友だし、母も同じ時期に学園に通っていた。三人でお茶をしたいという申し出を両親は喜んで受け入れていた。
その間、わたくしはハインリヒ殿下とクリスタ嬢とノルベルト殿下とお茶をすることになる。
ハインリヒ殿下は悪戯っぽく黒い目を煌めかせていた。
「ブリギッテ嬢の顔を見ましたか? あの悔しそうな顔。奥歯を噛み砕いてしまうくらい歯ぎしりをしていましたよ」
「見ましたわ。お姉様ったら、格好よかったこと」
「これでディッペル公爵家もバーデン家に介入できるようになりましたね」
「わたくしを連れ去ろうとした理由が分かればいいのですが」
何も分からないまま連れ去ろうとされていたのは、クリスタ嬢としてもとても怖かっただろう。今は公爵家の令嬢になっているのでブリギッテ様も手を出すことはできないが、初対面からブリギッテ様は最悪だった。
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお誕生日のお茶会で、クリスタ嬢の前に急に出て来てぶつかって転ばせて、自分がぶつかられたかのように謝罪を要求し、落としたケーキを踏んで靴が汚れたと騒ぎ立てて、クリスタ嬢に靴を拭かせたのだ。
あんな不作法をする相手だから、碌に教育はされていないと思っていたのだが、両親が不在のときに招待されてもいないのにディッペル家に押しかけて来て、屋敷の中に入れろと騒ぎ立てたのはあまりにもまずかった。
あれは強盗の手口であるし、侵略と言われても仕方がない。
クリスタ嬢もわたくしも怖い思いをしたが、エクムント様のおかげで助けられたし、エクムント様があのとき馬車の取っ手をもぎ取って下さったのだ、事態は優位に動いていた。
馬車の取っ手にバーデン家の紋章が描かれていたのを、どうにか誤魔化そうとバーデン家の両親はしていたが、バーデン家の馬車を全部調べてみればあれがバーデン家のものであるかどうかはすぐに分かる。
馬車を処分したとしても、その処分先に行って調べれば分かることなのだ。
「あの様子だと、バーデン公爵夫妻は令嬢の暴走に振り回されている感じでしたね」
「いえ、バーデン公爵夫妻の教育がなってないからこそ、こんなことが起きるのですから、バーデン公爵夫妻も罪があります」
何より、何か企んでいるのはブリギッテ様ではなくバーデン公爵夫妻の可能性の方が高かった。バーデン公爵夫妻が元ノメンゼン子爵と約束を交わし、クリスタ嬢の教育をバーデン家に託すと国王陛下に申し出ていたのを、わたくしは忘れていなかった。
「ハインリヒ殿下は、クリスタ嬢をバーデン家が攫おうとする原因に心当たりはありませんか?」
ここでわたくしが指摘してしまってはどうしようもない。何も分からないふりをしてハインリヒ殿下にわたくしは問いかける。
「クリスタ嬢は私が髪飾りを贈ったり、同じお茶会に出席したりしている令嬢です。もしや、バーデン家はクリスタ嬢を教育して、私の婚約者にしたいのではないでしょうか!?」
顔を赤くしながら今気付いたように言うハインリヒ殿下に、クリスタ嬢が「まぁ!」と声を上げて口元を押さえている。
「ハインリヒ殿下はわたくしを婚約者にしたいのですか?」
「クリスタ嬢が子爵家を継ぐと聞いていたので、無理だと思っていました。ですが、公爵家の養子になって、それは不可能ではないのではないかと思っているのです。クリスタ嬢と私が婚約すれば、ディッペル公爵家と王家がまた強固な繋がりを持てる。私の婚約は国の一大事業なので、気軽には言えませんが、ディッペル家にも王家にも利益のあることとは思っています」
ハインリヒ殿下も恋愛で婚約をする甘いだけの子どもではなかったようだ。その辺りは王妃殿下の教育が行き届いている。
「ハインリヒに婚約は少し早いかもしれないけれど、相手がクリスタ嬢なら僕も大歓迎ですよ」
「ノルベルト兄上、味方になってくれるのですか?」
「ハインリヒの言う通り、王族の結婚は国の一大事業です。婚約したら簡単に破棄したりできないものだとは分かっていますね? その上で、ディッペル公爵家の令嬢、クリスタ嬢を選んだのだとしたら、ディッペル公爵家は王家にとっても大事な家で、父上にとっても学友の家ということで、婚約は祝福されるでしょう」
展開が早い。
原作の『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、クリスタ嬢がハインリヒ殿下とノルベルト殿下の間の確執を解消して、ハインリヒ殿下の婚約者として抜擢されるのだが、クリスタ嬢がディッペル家の養子になったために物語のストーリーが大きく変わってきている。
「まだ婚約のお話は早いかもしれませんが、いずれそのようなこともあり得るかもしれませんね」
そう前置きした後で、わたくしは本題に入る。
「バーデン家がクリスタ嬢に目を付けたのは、クリスタ嬢がハインリヒ殿下に気に入られているからでしょうね。本当ならばブリギッテ様がハインリヒ殿下の婚約者になりたいのかもしれませんが、少し年の差があります。それにブリギッテ様はバーデン家の一人娘で、後継者です。王家に嫁ぐことはできない。そうなると、クリスタ嬢に不作法で無礼な教育を施して、ハインリヒ殿下と婚約させて王家をめちゃくちゃにしてしまおうとしているのかもしれません」
何ということでしょう、あぁ、怖い。
芝居がかった様子でわたくしが言えば、クリスタ嬢がぷるぷると震えていた。それは恐怖からではなく怒りからのようだった。
「わたくし、ブリギッテ様のようにはなりません! バーデン家は失礼です! わたくし、ディッペル家で教育を受けて、歌もピアノもダンスもお勉強も礼儀作法も頑張っています! ブリギッテ様のような教育を受けさせようなんて、酷いです!」
クリスタ嬢の怒りに、ハインリヒ殿下も同調している。
「クリスタ嬢があんな不作法になるわけがありません。バーデン家にクリスタ嬢が行かなくて済んで本当によかったと思います」
原典の『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、前妻の子どもを持て余した元ノメンゼン子爵夫人、今はただの妾と分かっているあの女性が、バーデン家にクリスタ嬢を追いやって、バーデン家で教育を受けたクリスタ嬢が学園でハインリヒ殿下に出会って恋愛をするといったところだったのだろう。
不作法で礼儀のなっていないバーデン家で育てられたクリスタ嬢に恋をするなどハインリヒ殿下も相当酷い書かれ方をしているし、それを指摘するわたくし、エリザベート・ディッペルが悪役に描かれるなんて冗談ではない。
物語として読んでいるときにはそこまで深く考えていなかったが、バーデン家のやっていることは国家を覆しかねない謀略だった。
礼儀のなっていない不作法なクリスタ嬢を皇太子のハインリヒ殿下の婚約者として、国をめちゃくちゃにして、結果、クリスタ嬢とハインリヒ殿下を傀儡にして国を乗っ取ってしまおうという考えなのではないだろうか。
このことをどうにかしてハインリヒ殿下に伝えたい。
わたくしは考えを巡らせる。
「バーデン家がクリスタ嬢を攫おうとしていたのは、もしかすると、幼いクリスタ嬢を洗脳して、ハインリヒ殿下の婚約者として、ハインリヒ殿下ごと操るつもりだったのでは……いえ、バーデン家と言えども、そこまでは考えていないでしょう」
「いいえ、エリザベート嬢、あり得ない話ではありません。クリスタ嬢がバーデン家に連れ去られていたらと私はぞっとします」
あ、これ、大丈夫なんだ。
わたくしはちょっとハインリヒ殿下が心配になる。
この言い方だとハインリヒ殿下も不作法で無礼な教育を受けたクリスタ嬢を好きになって操られてしまうというような不敬だったが、あっさりとそれを受け入れてしまっている。
ハインリヒ殿下はわたくしが言葉の裏に隠したことに気付いていないようだ。七歳なのだから仕方ない部分はあるが、これはハインリヒ殿下の教育もクリスタ嬢の教育と共にしっかりとしてもらわねばならないと思い直す。
いつか会えることがあれば、王妃殿下にハインリヒ殿下の教育についてお話ししないといけないかもしれない。
「ハインリヒ……いや、後でゆっくり二人で話そうね」
ノルベルト殿下は気付いているようだ。言葉を濁してハインリヒ殿下に語り掛けている。
この国の未来はノルベルト殿下がしっかりとハインリヒ殿下の教育に関わらなければ暗いかもしれないと思ってしまうわたくしだった。
「久しぶりにユストゥスとテレーゼ夫人とお茶をしたいのだ」
「喜んでお付き合いいたしますよ」
「お茶に招いていただきありがとうございます」
国王陛下と父は学生時代の学友だし、母も同じ時期に学園に通っていた。三人でお茶をしたいという申し出を両親は喜んで受け入れていた。
その間、わたくしはハインリヒ殿下とクリスタ嬢とノルベルト殿下とお茶をすることになる。
ハインリヒ殿下は悪戯っぽく黒い目を煌めかせていた。
「ブリギッテ嬢の顔を見ましたか? あの悔しそうな顔。奥歯を噛み砕いてしまうくらい歯ぎしりをしていましたよ」
「見ましたわ。お姉様ったら、格好よかったこと」
「これでディッペル公爵家もバーデン家に介入できるようになりましたね」
「わたくしを連れ去ろうとした理由が分かればいいのですが」
何も分からないまま連れ去ろうとされていたのは、クリスタ嬢としてもとても怖かっただろう。今は公爵家の令嬢になっているのでブリギッテ様も手を出すことはできないが、初対面からブリギッテ様は最悪だった。
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下のお誕生日のお茶会で、クリスタ嬢の前に急に出て来てぶつかって転ばせて、自分がぶつかられたかのように謝罪を要求し、落としたケーキを踏んで靴が汚れたと騒ぎ立てて、クリスタ嬢に靴を拭かせたのだ。
あんな不作法をする相手だから、碌に教育はされていないと思っていたのだが、両親が不在のときに招待されてもいないのにディッペル家に押しかけて来て、屋敷の中に入れろと騒ぎ立てたのはあまりにもまずかった。
あれは強盗の手口であるし、侵略と言われても仕方がない。
クリスタ嬢もわたくしも怖い思いをしたが、エクムント様のおかげで助けられたし、エクムント様があのとき馬車の取っ手をもぎ取って下さったのだ、事態は優位に動いていた。
馬車の取っ手にバーデン家の紋章が描かれていたのを、どうにか誤魔化そうとバーデン家の両親はしていたが、バーデン家の馬車を全部調べてみればあれがバーデン家のものであるかどうかはすぐに分かる。
馬車を処分したとしても、その処分先に行って調べれば分かることなのだ。
「あの様子だと、バーデン公爵夫妻は令嬢の暴走に振り回されている感じでしたね」
「いえ、バーデン公爵夫妻の教育がなってないからこそ、こんなことが起きるのですから、バーデン公爵夫妻も罪があります」
何より、何か企んでいるのはブリギッテ様ではなくバーデン公爵夫妻の可能性の方が高かった。バーデン公爵夫妻が元ノメンゼン子爵と約束を交わし、クリスタ嬢の教育をバーデン家に託すと国王陛下に申し出ていたのを、わたくしは忘れていなかった。
「ハインリヒ殿下は、クリスタ嬢をバーデン家が攫おうとする原因に心当たりはありませんか?」
ここでわたくしが指摘してしまってはどうしようもない。何も分からないふりをしてハインリヒ殿下にわたくしは問いかける。
「クリスタ嬢は私が髪飾りを贈ったり、同じお茶会に出席したりしている令嬢です。もしや、バーデン家はクリスタ嬢を教育して、私の婚約者にしたいのではないでしょうか!?」
顔を赤くしながら今気付いたように言うハインリヒ殿下に、クリスタ嬢が「まぁ!」と声を上げて口元を押さえている。
「ハインリヒ殿下はわたくしを婚約者にしたいのですか?」
「クリスタ嬢が子爵家を継ぐと聞いていたので、無理だと思っていました。ですが、公爵家の養子になって、それは不可能ではないのではないかと思っているのです。クリスタ嬢と私が婚約すれば、ディッペル公爵家と王家がまた強固な繋がりを持てる。私の婚約は国の一大事業なので、気軽には言えませんが、ディッペル家にも王家にも利益のあることとは思っています」
ハインリヒ殿下も恋愛で婚約をする甘いだけの子どもではなかったようだ。その辺りは王妃殿下の教育が行き届いている。
「ハインリヒに婚約は少し早いかもしれないけれど、相手がクリスタ嬢なら僕も大歓迎ですよ」
「ノルベルト兄上、味方になってくれるのですか?」
「ハインリヒの言う通り、王族の結婚は国の一大事業です。婚約したら簡単に破棄したりできないものだとは分かっていますね? その上で、ディッペル公爵家の令嬢、クリスタ嬢を選んだのだとしたら、ディッペル公爵家は王家にとっても大事な家で、父上にとっても学友の家ということで、婚約は祝福されるでしょう」
展開が早い。
原作の『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、クリスタ嬢がハインリヒ殿下とノルベルト殿下の間の確執を解消して、ハインリヒ殿下の婚約者として抜擢されるのだが、クリスタ嬢がディッペル家の養子になったために物語のストーリーが大きく変わってきている。
「まだ婚約のお話は早いかもしれませんが、いずれそのようなこともあり得るかもしれませんね」
そう前置きした後で、わたくしは本題に入る。
「バーデン家がクリスタ嬢に目を付けたのは、クリスタ嬢がハインリヒ殿下に気に入られているからでしょうね。本当ならばブリギッテ様がハインリヒ殿下の婚約者になりたいのかもしれませんが、少し年の差があります。それにブリギッテ様はバーデン家の一人娘で、後継者です。王家に嫁ぐことはできない。そうなると、クリスタ嬢に不作法で無礼な教育を施して、ハインリヒ殿下と婚約させて王家をめちゃくちゃにしてしまおうとしているのかもしれません」
何ということでしょう、あぁ、怖い。
芝居がかった様子でわたくしが言えば、クリスタ嬢がぷるぷると震えていた。それは恐怖からではなく怒りからのようだった。
「わたくし、ブリギッテ様のようにはなりません! バーデン家は失礼です! わたくし、ディッペル家で教育を受けて、歌もピアノもダンスもお勉強も礼儀作法も頑張っています! ブリギッテ様のような教育を受けさせようなんて、酷いです!」
クリスタ嬢の怒りに、ハインリヒ殿下も同調している。
「クリスタ嬢があんな不作法になるわけがありません。バーデン家にクリスタ嬢が行かなくて済んで本当によかったと思います」
原典の『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』では、前妻の子どもを持て余した元ノメンゼン子爵夫人、今はただの妾と分かっているあの女性が、バーデン家にクリスタ嬢を追いやって、バーデン家で教育を受けたクリスタ嬢が学園でハインリヒ殿下に出会って恋愛をするといったところだったのだろう。
不作法で礼儀のなっていないバーデン家で育てられたクリスタ嬢に恋をするなどハインリヒ殿下も相当酷い書かれ方をしているし、それを指摘するわたくし、エリザベート・ディッペルが悪役に描かれるなんて冗談ではない。
物語として読んでいるときにはそこまで深く考えていなかったが、バーデン家のやっていることは国家を覆しかねない謀略だった。
礼儀のなっていない不作法なクリスタ嬢を皇太子のハインリヒ殿下の婚約者として、国をめちゃくちゃにして、結果、クリスタ嬢とハインリヒ殿下を傀儡にして国を乗っ取ってしまおうという考えなのではないだろうか。
このことをどうにかしてハインリヒ殿下に伝えたい。
わたくしは考えを巡らせる。
「バーデン家がクリスタ嬢を攫おうとしていたのは、もしかすると、幼いクリスタ嬢を洗脳して、ハインリヒ殿下の婚約者として、ハインリヒ殿下ごと操るつもりだったのでは……いえ、バーデン家と言えども、そこまでは考えていないでしょう」
「いいえ、エリザベート嬢、あり得ない話ではありません。クリスタ嬢がバーデン家に連れ去られていたらと私はぞっとします」
あ、これ、大丈夫なんだ。
わたくしはちょっとハインリヒ殿下が心配になる。
この言い方だとハインリヒ殿下も不作法で無礼な教育を受けたクリスタ嬢を好きになって操られてしまうというような不敬だったが、あっさりとそれを受け入れてしまっている。
ハインリヒ殿下はわたくしが言葉の裏に隠したことに気付いていないようだ。七歳なのだから仕方ない部分はあるが、これはハインリヒ殿下の教育もクリスタ嬢の教育と共にしっかりとしてもらわねばならないと思い直す。
いつか会えることがあれば、王妃殿下にハインリヒ殿下の教育についてお話ししないといけないかもしれない。
「ハインリヒ……いや、後でゆっくり二人で話そうね」
ノルベルト殿下は気付いているようだ。言葉を濁してハインリヒ殿下に語り掛けている。
この国の未来はノルベルト殿下がしっかりとハインリヒ殿下の教育に関わらなければ暗いかもしれないと思ってしまうわたくしだった。
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