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二章 ノメンゼン子爵の断罪
18.十二冊の本
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お茶の時間が終わって、ハインリヒ殿下やノルベルト殿下、ブリギッテ様など、子どもは帰ることになった。
両親と一緒に庭に出てわたくしとクリスタ嬢もお見送りをする。
ハインリヒ殿下はクリスタ嬢の小さな両手を握り締めていた。
「つぎにおあいするときは、ボタンのかみかざりをつけてくれますか?」
「つぎがいつかわかりません」
「わたしがつぎにおちゃかいにまねかれたら、おてがみをかきます」
「はい。おまちしています」
七歳のハインリヒ殿下と五歳のクリスタ嬢が約束している姿はとても可愛い。二人はいいカップルではないのかと、国王陛下も思っているのではないだろうか。
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下は護衛の騎士と一緒に国王陛下の別荘に帰って行った。
ブリギッテ様もバーデン公爵領に護衛の騎士と共に帰って行く。
「わたくしのお誕生日にはご招待いたしますね」
「そのときには両親と一緒に参ります」
「おねえさまといっしょにまいります」
招待されてしまったら行くしかないのだが、もう一つの公爵家のバーデン家のお茶会など様々な思惑が渦巻いていそうで、わたくしとクリスタ嬢には両親の助けが必要だった。
馬車に乗ったブリギッテ様を見送って部屋に戻ってから、わたくしとクリスタ嬢は着替えに部屋に戻った両親のところに走って行った。
背中に回した手には、色紙で作った薔薇の花束を持っている。
「お父様、お母様、お誕生日おめでとうございます!」
「これ、わたくしとおねえさまがつくりました」
「冬にお花は咲いていなかったので、色紙で作りました。プレゼントです」
「わたくし、にがおえもかきました」
色紙で作った薔薇の花束と、クリスタ嬢の描いたぐりぐりとした似顔絵を受け取って、両親が顔をほころばせているのが分かる。
「こんなに綺麗な花束、一生懸命作ってくれたんだな。嬉しいよ」
「似顔絵もとても上手ですね。エリザベート、クリスタ嬢、ありがとうございます」
受け取ってもらえて嬉しそうにしている両親の顔を見て、わたくしは心の底から嬉しかった。
エクムント様に薔薇の折り方を習ってよかったと思う。
色紙の薔薇の花束と似顔絵を渡すと、わたくしとクリスタ嬢は部屋に戻った。
夕食が近かったが、お茶会で軽食を食べていたのでお腹はそんなに空いていない。
先にお風呂に入れてもらって、クリスタ嬢はデボラに、わたくしはマルレーンに髪を乾かしてもらう。
髪が綺麗に乾くと、クリスタ嬢と二人で夕食の席に着いた。
クリスタ嬢はお茶会で疲れていたのか、少しだけ食べて、眠そうに欠伸をしていたので、わたくしも手早く夕食を終わらせて、部屋に戻った。
大広間では晩餐会の準備がされて、大人たちが賑やかに過ごしているのが漏れ聞こえてくる。
眠くなってしまったクリスタ嬢は、歯磨きや寝る支度を整えて、ベッドに入った。
わたくしはまだ眠くなかったので、歯磨きや寝る支度をしてベッドに腰かけて本を読んでいた。
「エリザベートお嬢様、灯りを消しますか?」
「もう少し。この章まで読んでしまうわ」
「分かりました」
「クリスタ嬢は眠ったの?」
「クリスタお嬢様はもうぐっすりお休みですよ」
この調子だったらクリスタ嬢は明日は早朝に目を覚ますだろう。クリスタ嬢が起きると一番にわたくしの部屋に駆けて来るので、わたくしも起こされる。
本を切りのいいところまで読んでしまうと、わたくしも少し早いが布団に入って眠った。
夢の中でわたくしは現代を生きる成人女性だった。
母の本棚で見つけた『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』シリーズ、全十二巻を愛読書にしており、クリスタ嬢が学園に入学したときから皇太子のハインリヒ殿下と婚約して結婚するまでの物語を繰り返し読んでいた。
ロマンス小説にしては主人公が十二歳という若さで始まるので異例だが、それでも奔放で形に捉われないクリスタ嬢がノルベルト殿下とハインリヒ殿下を仲介し、和解に持って行くストーリー、そして、悪役のエリザベートをやり込める話などが大好きだった。
前世の記憶を辿れば辿るほど、あの頃のわたくしは無邪気だったと思う。
戻れるならばあの頃に戻りたいのだが、わたくしはもうエリザベート・ディッペルとしての人生を歩み始めていた。前世の記憶は思い出したのだが、前世のわたくしがエリザベート・ディッペルになったのではなくて、今世のわたくしの記憶の中に前世のわたくしの記憶が取り込まれたような形なので、あくまでもわたくしはエリザベート・ディッペルだった。
エリザベート・ディッペルとして生きるしか方法がないのならば、それを受け入れるしかない。
貴族社会のことも全く知らぬままに読んでいた『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』だが、子爵家のクリスタ嬢が皇太子殿下の婚約者になれるはずがないし、子爵家のクリスタ嬢が公爵家のわたくしに盾突くというのは、この世界で貴族社会に生まれて貴族社会のことを学んでみるとあまりにも現実味がない。
甘い恋愛を売りにしたロマンス小説で、一昔前のものだから売れたのだろうが、実際には矛盾点が大量にあった。
何よりも疑問点として残るのが、ノメンゼン家で虐待されていたクリスタ嬢が学園に入学できるまでの教育を誰がしたかということだ。
しきりにお茶会で接近して来ようとするバーデン家のブリギッテ様。
そこらへんに鍵がありそうな気がする。
子爵家のクリスタ嬢を皇太子殿下の婚約者にして、公爵家のわたくしを辺境に追い払い、公爵位を奪うというのは、もう一つの公爵家のバーデン家にとっては思うつぼなのではないだろうか。
何か策略が動いている。
それをわたくしが事前に止めなければいけない。
考えが纏まらないままに意識が浮上して、わたくしは目覚める。
目を覚ますと、クリスタ嬢の水色の目がわたくしの顔を覗き込んでいた。
「おねえさま、おめめがさめた? うなされていたのよ」
「わたくし、魘されていたのですか?」
「『クリスタじょう』って、わたくしのなまえをよんでいたの」
前世の夢を見るのはよくあることなのだが、わたくしは魘されてしまっていたようだ。夢の中で考えすぎてしまっていたのだろうか。
起き出すと、お手洗いに行って洗面をして、マルレーンに着替えを手伝ってもらう。
冬用の厚手のワンピースを着て、髪をリボンで結んでもらうと、クリスタ嬢もワンピースに着替えて、三つ編みにした髪をリボンで結んでもらっていた。
長い髪でも三つ編みにすると邪魔にならないし、食事のときに掻き上げることがないので清潔感がある。何よりクリスタ嬢には三つ編みがとてもよく似合っていた。
「クリスタ嬢、前髪も編み込みにしてもらっているのですね」
「デボラはあみこみがとてもじょうずなの。まえがみもじゃまになるからむすんでほしいっていったら、かわいくあみこみにしてくれたの」
「とてもよく似合っていますよ」
「おねえさまも、リボンがおにあいだわ」
お互いに褒め合ってクリスタ嬢と朝食を食べに行く。
朝食の席には両親もいた。
「おはようございます。昨日の晩餐会は遅くまで続いたのですか?」
「国王陛下がお帰りにならなければいけなかったから、十時にはお開きになったよ」
「エリザベートとクリスタ嬢の部屋を覗きましたが、二人ともぐっすり眠っていましたね」
「おねえさま、こわいゆめをみたみたいなの。うなされてたのよ」
クリスタ嬢が言えば両親が席を立ってわたくしのそばに来る。額に手を当てられて、喉を見られて、わたくしは慌ててしまう。
「体調が悪いわけではありません」
「本当ですか? エリザベート、寒いので風邪をひいたのかと思いました」
「少しでも体調が優れないところがあったら言うんだよ」
過保護かもしれないと思いながらも、わたくしは前世でよく言われていた「七歳までは神の子」という言葉を思い出していた。
この世界は現代よりも医療技術が低いので、子どもが死にやすいのだろう。母の妹のクリスタ嬢のお母様が亡くなったのも、医療技術の低さ故かもしれないし、母がわたくしを産んだときに死にかけて、以後子どもができにくくなったのも医療技術の低さ故かもしれない。
この世界の医療技術がどれほどのものかというのも、わたくしは興味を持ち始めていた。
リップマン先生に授業のときに聞いてみなければいけない。
両親と一緒に庭に出てわたくしとクリスタ嬢もお見送りをする。
ハインリヒ殿下はクリスタ嬢の小さな両手を握り締めていた。
「つぎにおあいするときは、ボタンのかみかざりをつけてくれますか?」
「つぎがいつかわかりません」
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七歳のハインリヒ殿下と五歳のクリスタ嬢が約束している姿はとても可愛い。二人はいいカップルではないのかと、国王陛下も思っているのではないだろうか。
ハインリヒ殿下とノルベルト殿下は護衛の騎士と一緒に国王陛下の別荘に帰って行った。
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「わたくしのお誕生日にはご招待いたしますね」
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招待されてしまったら行くしかないのだが、もう一つの公爵家のバーデン家のお茶会など様々な思惑が渦巻いていそうで、わたくしとクリスタ嬢には両親の助けが必要だった。
馬車に乗ったブリギッテ様を見送って部屋に戻ってから、わたくしとクリスタ嬢は着替えに部屋に戻った両親のところに走って行った。
背中に回した手には、色紙で作った薔薇の花束を持っている。
「お父様、お母様、お誕生日おめでとうございます!」
「これ、わたくしとおねえさまがつくりました」
「冬にお花は咲いていなかったので、色紙で作りました。プレゼントです」
「わたくし、にがおえもかきました」
色紙で作った薔薇の花束と、クリスタ嬢の描いたぐりぐりとした似顔絵を受け取って、両親が顔をほころばせているのが分かる。
「こんなに綺麗な花束、一生懸命作ってくれたんだな。嬉しいよ」
「似顔絵もとても上手ですね。エリザベート、クリスタ嬢、ありがとうございます」
受け取ってもらえて嬉しそうにしている両親の顔を見て、わたくしは心の底から嬉しかった。
エクムント様に薔薇の折り方を習ってよかったと思う。
色紙の薔薇の花束と似顔絵を渡すと、わたくしとクリスタ嬢は部屋に戻った。
夕食が近かったが、お茶会で軽食を食べていたのでお腹はそんなに空いていない。
先にお風呂に入れてもらって、クリスタ嬢はデボラに、わたくしはマルレーンに髪を乾かしてもらう。
髪が綺麗に乾くと、クリスタ嬢と二人で夕食の席に着いた。
クリスタ嬢はお茶会で疲れていたのか、少しだけ食べて、眠そうに欠伸をしていたので、わたくしも手早く夕食を終わらせて、部屋に戻った。
大広間では晩餐会の準備がされて、大人たちが賑やかに過ごしているのが漏れ聞こえてくる。
眠くなってしまったクリスタ嬢は、歯磨きや寝る支度を整えて、ベッドに入った。
わたくしはまだ眠くなかったので、歯磨きや寝る支度をしてベッドに腰かけて本を読んでいた。
「エリザベートお嬢様、灯りを消しますか?」
「もう少し。この章まで読んでしまうわ」
「分かりました」
「クリスタ嬢は眠ったの?」
「クリスタお嬢様はもうぐっすりお休みですよ」
この調子だったらクリスタ嬢は明日は早朝に目を覚ますだろう。クリスタ嬢が起きると一番にわたくしの部屋に駆けて来るので、わたくしも起こされる。
本を切りのいいところまで読んでしまうと、わたくしも少し早いが布団に入って眠った。
夢の中でわたくしは現代を生きる成人女性だった。
母の本棚で見つけた『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』シリーズ、全十二巻を愛読書にしており、クリスタ嬢が学園に入学したときから皇太子のハインリヒ殿下と婚約して結婚するまでの物語を繰り返し読んでいた。
ロマンス小説にしては主人公が十二歳という若さで始まるので異例だが、それでも奔放で形に捉われないクリスタ嬢がノルベルト殿下とハインリヒ殿下を仲介し、和解に持って行くストーリー、そして、悪役のエリザベートをやり込める話などが大好きだった。
前世の記憶を辿れば辿るほど、あの頃のわたくしは無邪気だったと思う。
戻れるならばあの頃に戻りたいのだが、わたくしはもうエリザベート・ディッペルとしての人生を歩み始めていた。前世の記憶は思い出したのだが、前世のわたくしがエリザベート・ディッペルになったのではなくて、今世のわたくしの記憶の中に前世のわたくしの記憶が取り込まれたような形なので、あくまでもわたくしはエリザベート・ディッペルだった。
エリザベート・ディッペルとして生きるしか方法がないのならば、それを受け入れるしかない。
貴族社会のことも全く知らぬままに読んでいた『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』だが、子爵家のクリスタ嬢が皇太子殿下の婚約者になれるはずがないし、子爵家のクリスタ嬢が公爵家のわたくしに盾突くというのは、この世界で貴族社会に生まれて貴族社会のことを学んでみるとあまりにも現実味がない。
甘い恋愛を売りにしたロマンス小説で、一昔前のものだから売れたのだろうが、実際には矛盾点が大量にあった。
何よりも疑問点として残るのが、ノメンゼン家で虐待されていたクリスタ嬢が学園に入学できるまでの教育を誰がしたかということだ。
しきりにお茶会で接近して来ようとするバーデン家のブリギッテ様。
そこらへんに鍵がありそうな気がする。
子爵家のクリスタ嬢を皇太子殿下の婚約者にして、公爵家のわたくしを辺境に追い払い、公爵位を奪うというのは、もう一つの公爵家のバーデン家にとっては思うつぼなのではないだろうか。
何か策略が動いている。
それをわたくしが事前に止めなければいけない。
考えが纏まらないままに意識が浮上して、わたくしは目覚める。
目を覚ますと、クリスタ嬢の水色の目がわたくしの顔を覗き込んでいた。
「おねえさま、おめめがさめた? うなされていたのよ」
「わたくし、魘されていたのですか?」
「『クリスタじょう』って、わたくしのなまえをよんでいたの」
前世の夢を見るのはよくあることなのだが、わたくしは魘されてしまっていたようだ。夢の中で考えすぎてしまっていたのだろうか。
起き出すと、お手洗いに行って洗面をして、マルレーンに着替えを手伝ってもらう。
冬用の厚手のワンピースを着て、髪をリボンで結んでもらうと、クリスタ嬢もワンピースに着替えて、三つ編みにした髪をリボンで結んでもらっていた。
長い髪でも三つ編みにすると邪魔にならないし、食事のときに掻き上げることがないので清潔感がある。何よりクリスタ嬢には三つ編みがとてもよく似合っていた。
「クリスタ嬢、前髪も編み込みにしてもらっているのですね」
「デボラはあみこみがとてもじょうずなの。まえがみもじゃまになるからむすんでほしいっていったら、かわいくあみこみにしてくれたの」
「とてもよく似合っていますよ」
「おねえさまも、リボンがおにあいだわ」
お互いに褒め合ってクリスタ嬢と朝食を食べに行く。
朝食の席には両親もいた。
「おはようございます。昨日の晩餐会は遅くまで続いたのですか?」
「国王陛下がお帰りにならなければいけなかったから、十時にはお開きになったよ」
「エリザベートとクリスタ嬢の部屋を覗きましたが、二人ともぐっすり眠っていましたね」
「おねえさま、こわいゆめをみたみたいなの。うなされてたのよ」
クリスタ嬢が言えば両親が席を立ってわたくしのそばに来る。額に手を当てられて、喉を見られて、わたくしは慌ててしまう。
「体調が悪いわけではありません」
「本当ですか? エリザベート、寒いので風邪をひいたのかと思いました」
「少しでも体調が優れないところがあったら言うんだよ」
過保護かもしれないと思いながらも、わたくしは前世でよく言われていた「七歳までは神の子」という言葉を思い出していた。
この世界は現代よりも医療技術が低いので、子どもが死にやすいのだろう。母の妹のクリスタ嬢のお母様が亡くなったのも、医療技術の低さ故かもしれないし、母がわたくしを産んだときに死にかけて、以後子どもができにくくなったのも医療技術の低さ故かもしれない。
この世界の医療技術がどれほどのものかというのも、わたくしは興味を持ち始めていた。
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