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二章 ノメンゼン子爵の断罪
11.わたくしのお誕生日の準備
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内密に国王陛下から相談が来ただけなので、わたくしとノルベルト殿下の婚約の話は誰の口にも上がらぬままに立ち消えとなった。
ノルベルト殿下が王命を盾にして無理矢理婚約を迫るような方ではなくてよかったと本当に思う。
クリスタ嬢はわたくしと両親と国王陛下のやり取りを聞いていて、あまり意味が分かっていなかったようだった。
お屋敷の部屋に戻ってから小声で聞かれる。
「ノルベルトでんかは、おねえさまのことがすきだったの?」
「そんな簡単な話ではないのですが……まぁ、そうだったのかもしれません」
庭のペチュニアの花を摘んでわたくしに渡そうとしたノルベルト殿下の赤い顔が思い出される。あれはわたくしに恋をしている顔だったのだ。わたくしは原作にない道筋を潰そうと必死になって花を断ってしまったが、八歳の恋心を踏みにじったのだと思うと罪悪感がないわけではない。
けれど、今後ノルベルト殿下に会うことがあっても、わたくしは何も知らなかったことにしようと心に決めていた。婚約の話は最初からなかったものとして扱うように国王陛下からも言われている。
「おねえさまは、エクムントさまがすきなのでしょう?」
「そのことは内緒にしてくださいね」
「わたくしとおねえさまだけのひみつね」
唇に指を一本当てて、クリスタ嬢は悪戯っぽく微笑んでいた。
慌ただしい夏が過ぎて、エクムント様は十八歳になった。
十八歳のお誕生日にはエクムント様は休みをもらってキルヒマン侯爵家に里帰りしていた。
わたくしは帰ってくるエクムント様のために、庭師に相談していた。
「エクムントがクリスタ嬢のお誕生日に白バラをくれたのです。わたくしもエクムントのお誕生日に花を贈りたいのですが、庭の花で摘んでいいものはありませんか?」
「わたくしも、エクムントさまにおはなをつみたい!」
わたくしとクリスタ嬢でお願いすると、庭師は細かな青紫の花が咲いている場所に連れて行ってくれた。
「これはブルーサルビアといいます。爽やかな香りがしますし、棘もなくてお嬢様たちも摘みやすいと思いますよ」
小さな花がびっしりと咲いているのが可愛いブルーサルビアを摘んでわたくしとクリスタ嬢は小さな花束を作った。
翌日、エクムント様が帰ってくると、わたくしとクリスタ嬢はブルーサルビアの花束を渡した。
「お誕生日おめでとうございます、エクムント」
「わたくしとおねえさまではなたばをつくったのよ」
「これは綺麗なブルーサルビアですね。ありがとうございます」
「わたくしのおたんじょうびには、しろいバラのはなをありがとうございました」
エクムント様に花束を渡せてわたくしもクリスタ嬢も大満足だった。
ノルベルト殿下の婚約の話を受けて、わたくしはクリスタ嬢と話をしなければいけなかった。
婚約の話を知らなかったことにするとしても、ノルベルト殿下が選んだ牡丹の造花の髪飾りをそのままつけ続けることはわたくしにはできなかった。
「クリスタ嬢、ごめんなさい。わたくし、クリスタ嬢とお揃いにできません」
「おねえさま、わたくしがきらいになったの!?」
「そうではありません。ノルベルト殿下が選んだ牡丹の髪飾りを着けてお茶会に出るような厚顔無恥なことはできません」
ノルベルト殿下は髪飾りに自分の目の色を選んでいた。その時点でノルベルト殿下の気持ちにわたくしは気付くべきだった。
「おねえさまがボタンのかみかざりをつけないなら、わたくしもつけないわ」
「クリスタ嬢はわたくしに合わせることはないのです。クリスタ嬢が牡丹の髪飾りを着けて行ったら、ハインリヒ殿下は喜びますよ」
「おねえさまとおそろいじゃないのでしょう……。ハインリヒでんかがでるおちゃかいだけボタンのかみかざりをつけて、それいがいは、バラのかみかざりをつけるわ」
「そうしてください」
クリスタ嬢が牡丹の髪飾りを着けるときでもわたくしは空色の薔薇の髪飾りを着けることにしたが、それは仕方のないことだった。
秋も深まるとわたくしのお誕生日が来る。
お誕生日の前に両親はわたくしに欲しいものを聞いていた。
「エリザベート、お誕生日に欲しいものは何かな?」
「お誕生日のパーティーのために新しくドレスを誂えて、靴も買いましょうね。偉人伝を気に入っていたようですから、それも揃えましょう」
「そんなにしていただいたら、お誕生日お祝いなんてもらえませんわ」
「遠慮しなくていいんだよ」
「ドレスや靴は必要なものですし、偉人伝は勉強にもなりますからね。それ以外で欲しいものはないですか?」
問いかけられてわたくしは真剣に悩んでしまう。
公爵家の娘であるわたくしはドレスも靴も新しいものを当然用意してもらえるし、本も高価なのに買ってもらえる。これ以上欲しいものといわれてもすぐには浮かばなかった。
「お誕生日のプレゼント、悩んでしまいます。何がいいでしょう」
「おねえさま、バッグは?」
「バッグですか?」
「そうよ。わたくし、おちゃかいのときにドレスをきるけど、ポケットがちいさくて、ハンカチをいれだけしかできないの。おばうえは、バッグにハンカチをいれているでしょう?」
そういえば、基本的にこの時代は女性の服にはポケットがないのだ。わたくしやクリスタ嬢のドレスやワンピースにポケットがあるのは、小さい子どもだからで、大人のドレスやワンピースにはポケットがない。ポケットがないので、母はお茶会やパーティーや式典に出るときには小さなパーティーバッグを持っている。
「エリザベートにもクリスタ嬢にもバッグを持たせていませんでしたね。普段使いのものと、パーティー用のものを準備させましょう」
「わたくしもいいの?」
「クリスタ嬢のお誕生日にはエリザベートにも髪飾りを作りました。エリザベートのお誕生日にはクリスタ嬢にもバッグを作るのが平等というものではないでしょうか」
母がそう言ってくれてわたくしのお誕生日のプレゼントが決まる。
「エリザベート、クリスタ嬢、どんなバッグがいいか教えてください」
「お母様が王都で晩餐会に持って行ったようなビロードのバッグがいいです」
「わたくし、おねえさまとおそろいがいいです」
「普段使いには、革のバッグがいいです」
「ふだんづかいのは、ちょっとおおきいほうがいいです」
わたくしとクリスタ嬢の注文を聞いて母が書き留めてくれている。
「エリザベートのお誕生日までにプレゼントを揃えないといけないね」
ドレスを誂えに仕立て屋も来るし、靴屋もやってくる。
「わたくし、ちょっとあしがいたいの」
「クリスタ嬢も靴を新しくしないといけないようだね」
「クリスタ嬢のドレスも誂えてしまいましょう」
わたくしのお誕生日に向けて、準備が始まっていた。
「エリザベート、お誕生日にはハインリヒ殿下もノルベルト殿下も招待するが、構わないね?」
「はい、大丈夫です」
「婚約の件に関しては、国王陛下と私の間で話は終わっているから、エリザベートは何も知らなかったことにしなさい」
「はい、分かりました」
父から言われてわたくしは父が守ってくれるのだと安心していた。
「おねえさま、リボンよ!」
「え? 急にどうしたのですか、クリスタ嬢?」
「リボンをつけておたんじょうびのパーティーにでたらいいんだわ」
クリスタ嬢が急にリボンのことを持ち出してわたくしは訳が分からなかったが、ゆっくり聞くと話が分かってくる。
「お誕生日にわたくしはリボンを付けた方がいいのですか?」
「おねえさまとおそろいのバラのかみかざりを、おねえさまがひとりだけつけるのは、なんだかいやなの」
「リボンでも構いませんよ。バラの髪飾りを作ってもらうまでは、わたくしはリボンで髪をまとめてお茶会に出ていましたから」
クリスタ嬢はわたくし一人が薔薇の髪飾りを使うのが嫌なようだ。お揃いにしたときに一緒に付けたいのであって、わたくし一人のときには別のものを着けて欲しいのだろう。
リボンでも構わなかったのでそう答えると、母がわたくしの髪を一筋手に取って眺めている。
「クリスタ嬢、エリザベートに新しいリボンを選んでくれますか?」
「わたくしがえらんでいいの?」
「それをクリスタ嬢からエリザベートへの誕生日プレゼントにしましょう」
「わたくし、おねえさまにおたんじょうびプレゼントをあげられるのね! うれしい! おばうえ、えらばせてください」
クリスタ嬢が選んだリボンを付けてわたくしはお誕生日のパーティーに出席するようだ。リボンを持って商人が来る日をクリスタ嬢は楽しみにしていた。
ノルベルト殿下が王命を盾にして無理矢理婚約を迫るような方ではなくてよかったと本当に思う。
クリスタ嬢はわたくしと両親と国王陛下のやり取りを聞いていて、あまり意味が分かっていなかったようだった。
お屋敷の部屋に戻ってから小声で聞かれる。
「ノルベルトでんかは、おねえさまのことがすきだったの?」
「そんな簡単な話ではないのですが……まぁ、そうだったのかもしれません」
庭のペチュニアの花を摘んでわたくしに渡そうとしたノルベルト殿下の赤い顔が思い出される。あれはわたくしに恋をしている顔だったのだ。わたくしは原作にない道筋を潰そうと必死になって花を断ってしまったが、八歳の恋心を踏みにじったのだと思うと罪悪感がないわけではない。
けれど、今後ノルベルト殿下に会うことがあっても、わたくしは何も知らなかったことにしようと心に決めていた。婚約の話は最初からなかったものとして扱うように国王陛下からも言われている。
「おねえさまは、エクムントさまがすきなのでしょう?」
「そのことは内緒にしてくださいね」
「わたくしとおねえさまだけのひみつね」
唇に指を一本当てて、クリスタ嬢は悪戯っぽく微笑んでいた。
慌ただしい夏が過ぎて、エクムント様は十八歳になった。
十八歳のお誕生日にはエクムント様は休みをもらってキルヒマン侯爵家に里帰りしていた。
わたくしは帰ってくるエクムント様のために、庭師に相談していた。
「エクムントがクリスタ嬢のお誕生日に白バラをくれたのです。わたくしもエクムントのお誕生日に花を贈りたいのですが、庭の花で摘んでいいものはありませんか?」
「わたくしも、エクムントさまにおはなをつみたい!」
わたくしとクリスタ嬢でお願いすると、庭師は細かな青紫の花が咲いている場所に連れて行ってくれた。
「これはブルーサルビアといいます。爽やかな香りがしますし、棘もなくてお嬢様たちも摘みやすいと思いますよ」
小さな花がびっしりと咲いているのが可愛いブルーサルビアを摘んでわたくしとクリスタ嬢は小さな花束を作った。
翌日、エクムント様が帰ってくると、わたくしとクリスタ嬢はブルーサルビアの花束を渡した。
「お誕生日おめでとうございます、エクムント」
「わたくしとおねえさまではなたばをつくったのよ」
「これは綺麗なブルーサルビアですね。ありがとうございます」
「わたくしのおたんじょうびには、しろいバラのはなをありがとうございました」
エクムント様に花束を渡せてわたくしもクリスタ嬢も大満足だった。
ノルベルト殿下の婚約の話を受けて、わたくしはクリスタ嬢と話をしなければいけなかった。
婚約の話を知らなかったことにするとしても、ノルベルト殿下が選んだ牡丹の造花の髪飾りをそのままつけ続けることはわたくしにはできなかった。
「クリスタ嬢、ごめんなさい。わたくし、クリスタ嬢とお揃いにできません」
「おねえさま、わたくしがきらいになったの!?」
「そうではありません。ノルベルト殿下が選んだ牡丹の髪飾りを着けてお茶会に出るような厚顔無恥なことはできません」
ノルベルト殿下は髪飾りに自分の目の色を選んでいた。その時点でノルベルト殿下の気持ちにわたくしは気付くべきだった。
「おねえさまがボタンのかみかざりをつけないなら、わたくしもつけないわ」
「クリスタ嬢はわたくしに合わせることはないのです。クリスタ嬢が牡丹の髪飾りを着けて行ったら、ハインリヒ殿下は喜びますよ」
「おねえさまとおそろいじゃないのでしょう……。ハインリヒでんかがでるおちゃかいだけボタンのかみかざりをつけて、それいがいは、バラのかみかざりをつけるわ」
「そうしてください」
クリスタ嬢が牡丹の髪飾りを着けるときでもわたくしは空色の薔薇の髪飾りを着けることにしたが、それは仕方のないことだった。
秋も深まるとわたくしのお誕生日が来る。
お誕生日の前に両親はわたくしに欲しいものを聞いていた。
「エリザベート、お誕生日に欲しいものは何かな?」
「お誕生日のパーティーのために新しくドレスを誂えて、靴も買いましょうね。偉人伝を気に入っていたようですから、それも揃えましょう」
「そんなにしていただいたら、お誕生日お祝いなんてもらえませんわ」
「遠慮しなくていいんだよ」
「ドレスや靴は必要なものですし、偉人伝は勉強にもなりますからね。それ以外で欲しいものはないですか?」
問いかけられてわたくしは真剣に悩んでしまう。
公爵家の娘であるわたくしはドレスも靴も新しいものを当然用意してもらえるし、本も高価なのに買ってもらえる。これ以上欲しいものといわれてもすぐには浮かばなかった。
「お誕生日のプレゼント、悩んでしまいます。何がいいでしょう」
「おねえさま、バッグは?」
「バッグですか?」
「そうよ。わたくし、おちゃかいのときにドレスをきるけど、ポケットがちいさくて、ハンカチをいれだけしかできないの。おばうえは、バッグにハンカチをいれているでしょう?」
そういえば、基本的にこの時代は女性の服にはポケットがないのだ。わたくしやクリスタ嬢のドレスやワンピースにポケットがあるのは、小さい子どもだからで、大人のドレスやワンピースにはポケットがない。ポケットがないので、母はお茶会やパーティーや式典に出るときには小さなパーティーバッグを持っている。
「エリザベートにもクリスタ嬢にもバッグを持たせていませんでしたね。普段使いのものと、パーティー用のものを準備させましょう」
「わたくしもいいの?」
「クリスタ嬢のお誕生日にはエリザベートにも髪飾りを作りました。エリザベートのお誕生日にはクリスタ嬢にもバッグを作るのが平等というものではないでしょうか」
母がそう言ってくれてわたくしのお誕生日のプレゼントが決まる。
「エリザベート、クリスタ嬢、どんなバッグがいいか教えてください」
「お母様が王都で晩餐会に持って行ったようなビロードのバッグがいいです」
「わたくし、おねえさまとおそろいがいいです」
「普段使いには、革のバッグがいいです」
「ふだんづかいのは、ちょっとおおきいほうがいいです」
わたくしとクリスタ嬢の注文を聞いて母が書き留めてくれている。
「エリザベートのお誕生日までにプレゼントを揃えないといけないね」
ドレスを誂えに仕立て屋も来るし、靴屋もやってくる。
「わたくし、ちょっとあしがいたいの」
「クリスタ嬢も靴を新しくしないといけないようだね」
「クリスタ嬢のドレスも誂えてしまいましょう」
わたくしのお誕生日に向けて、準備が始まっていた。
「エリザベート、お誕生日にはハインリヒ殿下もノルベルト殿下も招待するが、構わないね?」
「はい、大丈夫です」
「婚約の件に関しては、国王陛下と私の間で話は終わっているから、エリザベートは何も知らなかったことにしなさい」
「はい、分かりました」
父から言われてわたくしは父が守ってくれるのだと安心していた。
「おねえさま、リボンよ!」
「え? 急にどうしたのですか、クリスタ嬢?」
「リボンをつけておたんじょうびのパーティーにでたらいいんだわ」
クリスタ嬢が急にリボンのことを持ち出してわたくしは訳が分からなかったが、ゆっくり聞くと話が分かってくる。
「お誕生日にわたくしはリボンを付けた方がいいのですか?」
「おねえさまとおそろいのバラのかみかざりを、おねえさまがひとりだけつけるのは、なんだかいやなの」
「リボンでも構いませんよ。バラの髪飾りを作ってもらうまでは、わたくしはリボンで髪をまとめてお茶会に出ていましたから」
クリスタ嬢はわたくし一人が薔薇の髪飾りを使うのが嫌なようだ。お揃いにしたときに一緒に付けたいのであって、わたくし一人のときには別のものを着けて欲しいのだろう。
リボンでも構わなかったのでそう答えると、母がわたくしの髪を一筋手に取って眺めている。
「クリスタ嬢、エリザベートに新しいリボンを選んでくれますか?」
「わたくしがえらんでいいの?」
「それをクリスタ嬢からエリザベートへの誕生日プレゼントにしましょう」
「わたくし、おねえさまにおたんじょうびプレゼントをあげられるのね! うれしい! おばうえ、えらばせてください」
クリスタ嬢が選んだリボンを付けてわたくしはお誕生日のパーティーに出席するようだ。リボンを持って商人が来る日をクリスタ嬢は楽しみにしていた。
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