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一章 クリスタ嬢との出会い
8.国王陛下の御墨付き
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翌日は国王陛下の別荘に行くことになっていた。
父が国王陛下にクリスタ嬢のことを相談したいとお手紙を書いたら、先日のお茶会で息子たちが世話になった礼に父と母と私とクリスタ嬢を国王陛下の別荘に招きたいと返事があったのだ。
ハインリヒ殿下はノルベルト殿下の行く場所にはいつも一緒に出掛ける。お茶会もノルベルト殿下が参加するからハインリヒ殿下も参加しただけなのだ。
ノルベルト殿下は妾腹の子どもということで、ハインリヒ殿下に慕われているが、ハインリヒ殿下との距離がこれから徐々に離れていくのだろう。
私が読んだ『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の時期には二人はすっかりとすれ違ってしまっていた。
ノルベルト殿下を皇太子にしたいハインリヒ殿下と、表に出ることをよしとせずハインリヒ殿下を支えたいノルベルト殿下との間で、行き違いがあって、ハインリヒ殿下は自分が廃嫡になるようにクリスタ嬢の入学する学園で素行が悪く振舞っていたのだ。
それをクリスタ嬢が和解させるのだが、それはまだまだ先の出来事で、ノルベルト殿下は七歳、ハインリヒ殿下は六歳で、私と同じ年だった。
今のところノルベルト殿下とハインリヒ殿下は仲がいいようだ。
国王陛下の別荘に行くのでマルレーンが私とクリスタ嬢の髪を結ってくれる。私は髪を後ろでお団子のようにしてそこに三つ編みを巻き付けてもらう。クリスタ嬢は金髪をハーフアップにしてもらっていた。
私はお気に入りの空色のドレスを着て、クリスタ嬢は私が小さい頃に着ていたオールドピンクのドレスを着ている。艶々のエナメル加工をした靴がドレスによく似合っていた。
「クリスタじょう、とてもかわいらしいですわ。ドレスもくつもおにあいです」
「わたち、かーいー?」
「えぇ、とても」
「おねえたまも、かーいーの。しゅてきねー」
お互いに褒め合って私とクリスタ嬢はコートを着せてもらって馬車に乗った。父と母もコートを着て馬車に乗っている。
母は父の両手で掴めそうなくらいウエストを細く絞ったドレスを身に纏って、父は落ち着いた色合いのスーツを着ていた。母はクリスタ嬢と似た豪奢な金色の髪で、父は私と似た黒髪に黒い目だ。
公爵家には数代前に王家から降嫁されて来た方がいらっしゃるので、私は初代国王陛下と同じ紫の光沢の黒髪に銀色の光沢の黒い目という珍しい色合いなのだった。
私が生まれたときには、母はお産が重くて死にかけていてそれどころではなかったが、母の体調が落ち着いてから私の髪と目とまじまじと見て父も母もとても驚いたのだという。
王家に生まれていないのに、王家の色彩を持って生まれた私。
私こそが皇太子殿下の婚約者に相応しいのではないかという話は、皇太子殿下と私が同じ年であるし、私が公爵家の娘であるし、王家の色彩を持っているので当然上がったようなのだが、それを父も母も進めなかった。
私は公爵家の唯一の子どもで、公爵家を継ぐ立場だったからだ。
両親が私と皇太子殿下との婚約の話を進めないでいてくれてよかったと心から思う。
私は皇太子妃になど興味はないし、私が好きなのはエクムント様なのだ。
年は十一歳上だが、私にとってエクムント様は初恋の相手である。幼い頃から親切にしてくれて、抱っこして庭を歩いてくれたのをよく覚えている。
エクムント様と結婚するためにも、私は皇太子殿下の婚約者にはなりたくないし、この物語で皇太子殿下と結婚するのはクリスタ嬢と決まっているのだ。
馬車に揺られて国王陛下の別荘に行くと、広間に通される。
広間では立食のお茶会が開かれていた。
公爵家でお茶会を開いたときにノルベルト殿下とハインリヒ殿下をお招きしたお返しに、私たちは招かれたのだ。
「よ、ようそこ、おこしくださいました……あれ? なんかまちがった?」
「ハインリヒ、むりをしなくていいよ。こどもたちはぶれいこうだといわれているからね」
「あにうえ、わたしにもできます!」
挨拶をしようとして噛んでしまったハインリヒ殿下に、私はドレスのスカートを摘まんでお辞儀をする。
「おまねきいただきありがとうございます。せんじつは、わたくしのいえのおちゃかいにおこしくださりありがとうございました。ディッペルけのエリザベートです」
「クリスタ! わたち、クリスタ!」
完璧に挨拶をして深々と頭を下げていると、クリスタ嬢も上手に名乗っている。
「あ、いけね、なのってなかった! ハインリヒ・レデラーだ」
「ぞんじております、ハインリヒでんか」
「え? あ、あにうえ、なんどもなのっちゃいけないのか?」
「エリザベートじょうには、せんじつなのっているから、もうなのるひつようはなかったかもしれないね」
「めんどくさい……」
ハインリヒ殿下はまだ六歳なので礼儀作法ができていなくても仕方がないかもしれないが、あまりの有様に私は頭がくらくらした。ハインリヒ殿下とノルベルト殿下の教育係は大丈夫なのだろうか。
「ディッペル公爵、よく来てくれた。先日は息子たちがお世話になったようだな」
「ノルベルト殿下もハインリヒ殿下も、我が家のお茶会に来て下さって本当に光栄でした」
「ディッペル家のエリザベート嬢は、この国一のフェアレディと呼ばれたディッペル公爵夫人の娘だな。ハインリヒと同じ年とは思えない」
「お褒めに預かり光栄です。ハインリヒ殿下もノルベルト殿下も健やかにお育ちになってめでたいことです」
黒髪に黒い目の男性が国王陛下のようだ。父と母に親し気に話しかけている。父は公爵ということで、国王陛下が皇太子時代には学友として一緒に学園で学んだのだそうだ。
「何か相談があると聞いているが、話してみよ」
「はい、お恥ずかしい話なのですが、我が一族に分を弁えぬものがいて、ノメンゼン子爵の後継者をクリスタ嬢以外のものにしようと考えているようなのです」
「我が国では貴族の爵位は長子が引き継ぐというのが習わしではないか」
「その通りなのですが、それを分からぬものがいるようで」
言外に平民のノメンゼン子爵夫人が分を弁えず自分の子どものローザを次期子爵に据えようとしていると父が国王陛下に伝えると、国王陛下がお茶会の場ではっきりと周囲にも聞こえるように宣言した。
「ノメンゼン子爵の後継者は、長子であり、娘のクリスタだ。それは覆らぬ」
「国王陛下にそう言っていただければ安心です」
「クリスタ嬢はわたくしの妹の娘です。我が公爵家で引き取ってしっかりと教育を施し、立派な子爵になるように致します」
「ディッペル公爵、公爵夫人、しっかりと頼むぞ」
「心得ました」
深く頭を下げて胸に手を当てた父と母に、私はクリスタ嬢の手を握って囁いていた。
「これでだいじょうぶですよ」
「じょぶ?」
「はい、ノメンゼンししゃくふじんは、クリスタじょうにてをだせなくなりました」
「おばたん、ないない?」
「いずれ、ノメンゼンけからいなくなってもらいましょうね」
クリスタ嬢をノメンゼン子爵夫人が虐待していたことを私は忘れていない。
ノメンゼン子爵夫人はそれ相応の報いを受けなければいけない。
「わたち、ばいばい? おねえたま、べちゅべちゅ?」
うるうると水色の目に涙が溜まって来たのを見て、私は自分が説明不足だったことに気付いた。クリスタ嬢はノメンゼン子爵夫人が遠ざけられることで、ノメンゼン家に帰らねばならないかと怯えている。
こんなに怯えているクリスタ嬢を、国王陛下の御墨付きをいただいたからと言ってノメンゼン家に返すわけにはいかない。
「おかあさまもいっていました。クリスタじょうはわたしといっしょに、ディッペルけでれいぎさほうをならうのですよ」
「おねえたま、いっと?」
「れいぎさほうをならうのは、たいへんなときもあります。がんばれますか、クリスタじょう?」
「おねえたまといっと、わたち、がんばう!」
一緒にいるためならば頑張ると宣言するクリスタ嬢が私には可愛くて堪らなかった。
父が国王陛下にクリスタ嬢のことを相談したいとお手紙を書いたら、先日のお茶会で息子たちが世話になった礼に父と母と私とクリスタ嬢を国王陛下の別荘に招きたいと返事があったのだ。
ハインリヒ殿下はノルベルト殿下の行く場所にはいつも一緒に出掛ける。お茶会もノルベルト殿下が参加するからハインリヒ殿下も参加しただけなのだ。
ノルベルト殿下は妾腹の子どもということで、ハインリヒ殿下に慕われているが、ハインリヒ殿下との距離がこれから徐々に離れていくのだろう。
私が読んだ『クリスタ・ノメンゼンの真実の愛』の時期には二人はすっかりとすれ違ってしまっていた。
ノルベルト殿下を皇太子にしたいハインリヒ殿下と、表に出ることをよしとせずハインリヒ殿下を支えたいノルベルト殿下との間で、行き違いがあって、ハインリヒ殿下は自分が廃嫡になるようにクリスタ嬢の入学する学園で素行が悪く振舞っていたのだ。
それをクリスタ嬢が和解させるのだが、それはまだまだ先の出来事で、ノルベルト殿下は七歳、ハインリヒ殿下は六歳で、私と同じ年だった。
今のところノルベルト殿下とハインリヒ殿下は仲がいいようだ。
国王陛下の別荘に行くのでマルレーンが私とクリスタ嬢の髪を結ってくれる。私は髪を後ろでお団子のようにしてそこに三つ編みを巻き付けてもらう。クリスタ嬢は金髪をハーフアップにしてもらっていた。
私はお気に入りの空色のドレスを着て、クリスタ嬢は私が小さい頃に着ていたオールドピンクのドレスを着ている。艶々のエナメル加工をした靴がドレスによく似合っていた。
「クリスタじょう、とてもかわいらしいですわ。ドレスもくつもおにあいです」
「わたち、かーいー?」
「えぇ、とても」
「おねえたまも、かーいーの。しゅてきねー」
お互いに褒め合って私とクリスタ嬢はコートを着せてもらって馬車に乗った。父と母もコートを着て馬車に乗っている。
母は父の両手で掴めそうなくらいウエストを細く絞ったドレスを身に纏って、父は落ち着いた色合いのスーツを着ていた。母はクリスタ嬢と似た豪奢な金色の髪で、父は私と似た黒髪に黒い目だ。
公爵家には数代前に王家から降嫁されて来た方がいらっしゃるので、私は初代国王陛下と同じ紫の光沢の黒髪に銀色の光沢の黒い目という珍しい色合いなのだった。
私が生まれたときには、母はお産が重くて死にかけていてそれどころではなかったが、母の体調が落ち着いてから私の髪と目とまじまじと見て父も母もとても驚いたのだという。
王家に生まれていないのに、王家の色彩を持って生まれた私。
私こそが皇太子殿下の婚約者に相応しいのではないかという話は、皇太子殿下と私が同じ年であるし、私が公爵家の娘であるし、王家の色彩を持っているので当然上がったようなのだが、それを父も母も進めなかった。
私は公爵家の唯一の子どもで、公爵家を継ぐ立場だったからだ。
両親が私と皇太子殿下との婚約の話を進めないでいてくれてよかったと心から思う。
私は皇太子妃になど興味はないし、私が好きなのはエクムント様なのだ。
年は十一歳上だが、私にとってエクムント様は初恋の相手である。幼い頃から親切にしてくれて、抱っこして庭を歩いてくれたのをよく覚えている。
エクムント様と結婚するためにも、私は皇太子殿下の婚約者にはなりたくないし、この物語で皇太子殿下と結婚するのはクリスタ嬢と決まっているのだ。
馬車に揺られて国王陛下の別荘に行くと、広間に通される。
広間では立食のお茶会が開かれていた。
公爵家でお茶会を開いたときにノルベルト殿下とハインリヒ殿下をお招きしたお返しに、私たちは招かれたのだ。
「よ、ようそこ、おこしくださいました……あれ? なんかまちがった?」
「ハインリヒ、むりをしなくていいよ。こどもたちはぶれいこうだといわれているからね」
「あにうえ、わたしにもできます!」
挨拶をしようとして噛んでしまったハインリヒ殿下に、私はドレスのスカートを摘まんでお辞儀をする。
「おまねきいただきありがとうございます。せんじつは、わたくしのいえのおちゃかいにおこしくださりありがとうございました。ディッペルけのエリザベートです」
「クリスタ! わたち、クリスタ!」
完璧に挨拶をして深々と頭を下げていると、クリスタ嬢も上手に名乗っている。
「あ、いけね、なのってなかった! ハインリヒ・レデラーだ」
「ぞんじております、ハインリヒでんか」
「え? あ、あにうえ、なんどもなのっちゃいけないのか?」
「エリザベートじょうには、せんじつなのっているから、もうなのるひつようはなかったかもしれないね」
「めんどくさい……」
ハインリヒ殿下はまだ六歳なので礼儀作法ができていなくても仕方がないかもしれないが、あまりの有様に私は頭がくらくらした。ハインリヒ殿下とノルベルト殿下の教育係は大丈夫なのだろうか。
「ディッペル公爵、よく来てくれた。先日は息子たちがお世話になったようだな」
「ノルベルト殿下もハインリヒ殿下も、我が家のお茶会に来て下さって本当に光栄でした」
「ディッペル家のエリザベート嬢は、この国一のフェアレディと呼ばれたディッペル公爵夫人の娘だな。ハインリヒと同じ年とは思えない」
「お褒めに預かり光栄です。ハインリヒ殿下もノルベルト殿下も健やかにお育ちになってめでたいことです」
黒髪に黒い目の男性が国王陛下のようだ。父と母に親し気に話しかけている。父は公爵ということで、国王陛下が皇太子時代には学友として一緒に学園で学んだのだそうだ。
「何か相談があると聞いているが、話してみよ」
「はい、お恥ずかしい話なのですが、我が一族に分を弁えぬものがいて、ノメンゼン子爵の後継者をクリスタ嬢以外のものにしようと考えているようなのです」
「我が国では貴族の爵位は長子が引き継ぐというのが習わしではないか」
「その通りなのですが、それを分からぬものがいるようで」
言外に平民のノメンゼン子爵夫人が分を弁えず自分の子どものローザを次期子爵に据えようとしていると父が国王陛下に伝えると、国王陛下がお茶会の場ではっきりと周囲にも聞こえるように宣言した。
「ノメンゼン子爵の後継者は、長子であり、娘のクリスタだ。それは覆らぬ」
「国王陛下にそう言っていただければ安心です」
「クリスタ嬢はわたくしの妹の娘です。我が公爵家で引き取ってしっかりと教育を施し、立派な子爵になるように致します」
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「心得ました」
深く頭を下げて胸に手を当てた父と母に、私はクリスタ嬢の手を握って囁いていた。
「これでだいじょうぶですよ」
「じょぶ?」
「はい、ノメンゼンししゃくふじんは、クリスタじょうにてをだせなくなりました」
「おばたん、ないない?」
「いずれ、ノメンゼンけからいなくなってもらいましょうね」
クリスタ嬢をノメンゼン子爵夫人が虐待していたことを私は忘れていない。
ノメンゼン子爵夫人はそれ相応の報いを受けなければいけない。
「わたち、ばいばい? おねえたま、べちゅべちゅ?」
うるうると水色の目に涙が溜まって来たのを見て、私は自分が説明不足だったことに気付いた。クリスタ嬢はノメンゼン子爵夫人が遠ざけられることで、ノメンゼン家に帰らねばならないかと怯えている。
こんなに怯えているクリスタ嬢を、国王陛下の御墨付きをいただいたからと言ってノメンゼン家に返すわけにはいかない。
「おかあさまもいっていました。クリスタじょうはわたしといっしょに、ディッペルけでれいぎさほうをならうのですよ」
「おねえたま、いっと?」
「れいぎさほうをならうのは、たいへんなときもあります。がんばれますか、クリスタじょう?」
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