11 / 29
四重奏
四重奏 朱 5
しおりを挟む
響と薫では、真朱と青藍の教育方針が違っているようだった。
「あの子たちに将来大事な相手ができたときに、守れるようにとは思うけど、こんな小さな時期からアルファの特性を使いこなすような教育は早すぎると思う」
「自分が持っているものを知らずに、制御できず使ってしまうことの方が、余程周囲にとってあの子たちが脅威になってしまいますよ。私たちだって、自分たちの腕力があることを知っているから、誰も傷つけないように制御して生きているでしょう?」
子どもの肘は非常に抜けやすい。大人の男性が体を持ち上げるつもりで両手を引いた程度で抜けてしまうことを、子どもを引き取るときに響と薫は学習した。そのために、真朱と青藍の肘が抜けるようなことはしていない。
それと同じように、自分がアルファとしてどんな力を持っていて、それにオメガやベータがどんな風に弱いのかを早いうちから知っておけば、逆に相手を傷付けずにいられるというのが薫の意見だった。
「子どものうちは、僕は真朱くんと青藍くんに子どもでいてほしい」
「現実として、アルファという性に生まれてしまって、私たちオメガと暮らしているのですから、子どもであっても自分の性の自覚というのは大事ではないですか」
話し合う保護者の声を耳に入れながら、真朱と青藍は冷やしたミルクティーの上にアイスクリームを乗せたティーフロートのおやつを食べていた。夏休みに入ったが、小学生になったし、学童保育はあるもののいざこざを起こした同級生も一緒だったので、「おとなしぃするから、おうちにおりたい」と頼んだ真朱の願いで、青藍と真朱は長い休みを家で過ごしていた。
小学校のプール開放には行っているし、近所の公園で保育園から一緒の子たちと遊ぶこともある。午前中は宿題をしたり、三味線を弾いたり、夏休みの小学生らしくだらけて漫画を読んだり、自由に過ごせるのが、真朱にも青藍にも、ごく普通の家庭のようで嬉しかった。
店が住居部分と繋がっているので、暇があると薫か響が様子を見に来てくれる。おやつは休憩時間にみんなで食べていた。
「薫ちゃんの言うことも一理あるけど……」
「そういえば、響、母さんからの電話、なんだったんです?」
「あ、話題をすり替えた。ずるいなぁ、薫ちゃんは」
「響にだけだったから、気になってたんですよ。また、アレですか?」
声を潜めた薫に、青藍が耳をそばだてるのが分かる。真朱もそわそわと話を聞いていた。
密やかに話されるのは響にお見合いの話を、母親が持ってこようとしているということだった。
「ひびきさん、けっこんするんか!?」
「あぁ、まそほ」
気になったことはすぐに口に出てしまう真朱に、青藍が頭を抱える。そのまま盗み聞きしていたかったのだろうが、響に見合いの話が来ているということは、薫にも来ていないはずはないので、真朱はそれが心配になってつい口を挟んでしまったのだ。
「結婚する気はないよ」
フェロモンが出ないオメガだからとか、そういう理由だけではなくて、響も薫も結婚をする気がないからこそ、真朱と青藍を引き取ったのだという。
「私のせいですよね。アルファの嫌な部分を響にも見せつけちゃいましたから」
「それもあるけど、見合いで結婚なんて、会ったこともない相手と、信じられない」
話を聞けば、日系のフランス人の二人の父親は、母親に一目惚れをしたけれど、親の許しがなければ結婚をできるような家系ではなかったので、母親の両親に頼み込んで見合いをセッティングしてもらったのだ。
「父は恋愛結婚のつもりで、母は見合い結婚の認識なんだよね、うちは」
「すごく仲のいい夫婦なんですけどね」
父親の方は薫と響に自由に恋愛をしていいという主義なのだが、母親の方は見合いを勧めてくる。
「なんで、ひびきさんにだけ?」
もう真朱が聞いてしまったので関係ないかと問いかけた青藍に、薫がにっこりと微笑んだ。答えがなくとも、それだけで、薫が『上位オメガ』であり、丁寧な喋り方に似合わぬ奔放な性格から、見合い相手のアルファになにかしたのだろうと青藍と真朱は察してしまった。
「夕飯まで遊びに行きますか?」
「あついし、へやであそんでるわ」
「おれも、へやでごろごろしてる」
休憩時間が終わって店に戻る薫の問いかけに、青藍と真朱は答えて部屋に戻った。日当たりがいいが、紫外線除けのカーテンを閉めてクーラーをつければ、二人の部屋は夏でも居心地が良かった。床のラグの上に座布団を敷いて正座をして三味線を弾き始めた真朱に、青藍も並ぶ。
「そのきょくおわったら、こっちやで」
「わかってる」
買ってもらった新しい楽譜で、真朱は薫の好きなクラシックを、青藍は響の好きなジャズを練習していた。夏生まれの二人はもうすぐ誕生日が来る。そのときに薫と響が毎年ケーキを手作りしてくれるのだが、今年はサプライズで真朱と青藍の方が、育ててくれるお礼に曲をプレゼントしようと計画していたのだった。
三味線の稽古を二人がするのはいつものことだし、店にいるときはともかく家に戻ったら部屋から音が漏れて聞こえているだろうが、それでもプレゼントということは内緒にしていた。
4歳の春、保育園の入園の少し前に来た真朱と青藍は、敷島家に来てから二年以上が経っていた。小学校に入ってからは三味線の教室にも通わせてもらって、アルファとしての才能を発揮している。叔母の家では実力を隠さなければいけなくて、年の割りにものすごくうまいと褒められるのも新鮮で、単純な真朱などは教室に通うのが楽しみでならなかった。聡い青藍の方は、教室の先生が後継として自分たちを引き取りたいと言い出しそうな雰囲気を感じ取っていたが、響と薫に二人を手放す気がないことが救いのようだった。
「あのせんせいのおこさん、オメガやろ。けっこんせぇへんかって、もうちょいおおきなったらいわれそうなきがする」
晩御飯の準備に、先に仕事を切り上げた響が住居部分に戻ってきた気配に、三味線と撥を片付けていると呟いた青藍に、真朱は「そんなんむりや」と首を振った。
「かおるさんとしか、おれ、けっこんしたくない」
「おれかて、ひびきさんとしか、かんがえたこともないわ」
15、6歳のときからお見合いを持って来られて、それが嫌で進学を理由に父親の母国のフランスに逃げたという響と薫。『上位オメガ』として自己防衛できる薫でもお見合いをさせられるとなると真朱は嫌な気分になるのに、母親から響がしつこくお見合いの話を持って来られているとなれば青藍がどれだけ不快か考えるまでもない。
「おみあいことわってるくらいやから、おれらにそんなんもってきたりせぇへんやろなとは、あんしんしたけど」
「いややぁ! かおるさんが、おれにおみあいとかもってきたら、おれ、しんでしまうかもしれへん」
憧れのようなものと思われているかもしれないが、真朱の気持ちに、あれだけ鋭い薫が気付いていない。鈍い響は恐らく、何も気付いていないだろうが。
「それくらいで、しぬな。そんときは、りゃくだつあいや!」
「むりやぁ! かおるさんあいてに、こわいことできひん」
そもそも『上位オメガ』である薫を自分の自由にできるはずがないと、真朱は知っていた。できたとしても、あの誇り高くも美しい薫にそんなことをすれば、軽蔑されるくらいでは済まないと分かっている。
「おれのもんにしたいなぁ」
青藍の呟きは、真朱の気持ちと同じだった。
誕生日の日には、薫と響はコンポートされた桃が花のように飾ってあるタルトを作ってくれた。スポンジよりもバターの香りのするタルト生地が好きな二人は、大喜びでそれを食べた。
誕生日お祝いは、薫がデザインして、響が作った色違いのバッグと服のセットで、それを受け取ってから、「ちょっとまってて」とお願いして真朱と青藍は部屋から三味線一式を持ってきた。
「むずかしくて、ぜんぶはひけへんかったけど、それでも、いっしょうけんめいれんしゅうしました。きいてください」
ピアノ曲として有名な「ラ・カンパネラ」は薫が携帯の着信音にしているくらい好きな曲なのだが、分厚い楽譜の全部を弾けるわけもなく、泣く泣く割愛して、メジャーな部分だけを青藍と連弾で弾いたが薫は感動して拍手喝采の後で真朱を抱き締めてくれた。
「ひびきさんの、すきなきょくやってきいたから」
青藍が選んだのは「The Rose」で、これは最後まで二人でパート分けして弾いた。
「たんじょうびだけやなくて、ひごろから、かおるさんもひびきさんも、おれらがいちばんうれしいことをしてくれるから」
「おれらも、ちょっとでもふたりによろこんでもらえへんやろかって、れんしゅうしてたん」
学童保育に行きたくなかったのは、あの揉めた子のせいではない。あの子なんて最初から真朱の眼中には入っていなかったし、睨みつけた日からあの同級生は真朱に近付かなくなった。学童保育はクラス分けも学年分けもないので、青藍も一緒で、真朱には怖いことはなにもなかった。
「おしゃみのれんしゅうしたかってん」
「やから、がくどういかへんっていうたけど、もういってもええで?」
二人の仕事の邪魔になっていないか。心配されていないかどうかだけが気がかりだったのでそう言えば、真朱は薫に、青藍は響に抱き締められる。
「こんないい子が家にいて、困るわけないでしょう」
「そろそろ夏季休暇も取るつもりだったし、曲のお礼に旅行に行こうか」
抱き締められた喜びと、楽しい夏休みの予感に、真朱と青藍は顔を見合わせてにっこりと微笑んだ。
「あの子たちに将来大事な相手ができたときに、守れるようにとは思うけど、こんな小さな時期からアルファの特性を使いこなすような教育は早すぎると思う」
「自分が持っているものを知らずに、制御できず使ってしまうことの方が、余程周囲にとってあの子たちが脅威になってしまいますよ。私たちだって、自分たちの腕力があることを知っているから、誰も傷つけないように制御して生きているでしょう?」
子どもの肘は非常に抜けやすい。大人の男性が体を持ち上げるつもりで両手を引いた程度で抜けてしまうことを、子どもを引き取るときに響と薫は学習した。そのために、真朱と青藍の肘が抜けるようなことはしていない。
それと同じように、自分がアルファとしてどんな力を持っていて、それにオメガやベータがどんな風に弱いのかを早いうちから知っておけば、逆に相手を傷付けずにいられるというのが薫の意見だった。
「子どものうちは、僕は真朱くんと青藍くんに子どもでいてほしい」
「現実として、アルファという性に生まれてしまって、私たちオメガと暮らしているのですから、子どもであっても自分の性の自覚というのは大事ではないですか」
話し合う保護者の声を耳に入れながら、真朱と青藍は冷やしたミルクティーの上にアイスクリームを乗せたティーフロートのおやつを食べていた。夏休みに入ったが、小学生になったし、学童保育はあるもののいざこざを起こした同級生も一緒だったので、「おとなしぃするから、おうちにおりたい」と頼んだ真朱の願いで、青藍と真朱は長い休みを家で過ごしていた。
小学校のプール開放には行っているし、近所の公園で保育園から一緒の子たちと遊ぶこともある。午前中は宿題をしたり、三味線を弾いたり、夏休みの小学生らしくだらけて漫画を読んだり、自由に過ごせるのが、真朱にも青藍にも、ごく普通の家庭のようで嬉しかった。
店が住居部分と繋がっているので、暇があると薫か響が様子を見に来てくれる。おやつは休憩時間にみんなで食べていた。
「薫ちゃんの言うことも一理あるけど……」
「そういえば、響、母さんからの電話、なんだったんです?」
「あ、話題をすり替えた。ずるいなぁ、薫ちゃんは」
「響にだけだったから、気になってたんですよ。また、アレですか?」
声を潜めた薫に、青藍が耳をそばだてるのが分かる。真朱もそわそわと話を聞いていた。
密やかに話されるのは響にお見合いの話を、母親が持ってこようとしているということだった。
「ひびきさん、けっこんするんか!?」
「あぁ、まそほ」
気になったことはすぐに口に出てしまう真朱に、青藍が頭を抱える。そのまま盗み聞きしていたかったのだろうが、響に見合いの話が来ているということは、薫にも来ていないはずはないので、真朱はそれが心配になってつい口を挟んでしまったのだ。
「結婚する気はないよ」
フェロモンが出ないオメガだからとか、そういう理由だけではなくて、響も薫も結婚をする気がないからこそ、真朱と青藍を引き取ったのだという。
「私のせいですよね。アルファの嫌な部分を響にも見せつけちゃいましたから」
「それもあるけど、見合いで結婚なんて、会ったこともない相手と、信じられない」
話を聞けば、日系のフランス人の二人の父親は、母親に一目惚れをしたけれど、親の許しがなければ結婚をできるような家系ではなかったので、母親の両親に頼み込んで見合いをセッティングしてもらったのだ。
「父は恋愛結婚のつもりで、母は見合い結婚の認識なんだよね、うちは」
「すごく仲のいい夫婦なんですけどね」
父親の方は薫と響に自由に恋愛をしていいという主義なのだが、母親の方は見合いを勧めてくる。
「なんで、ひびきさんにだけ?」
もう真朱が聞いてしまったので関係ないかと問いかけた青藍に、薫がにっこりと微笑んだ。答えがなくとも、それだけで、薫が『上位オメガ』であり、丁寧な喋り方に似合わぬ奔放な性格から、見合い相手のアルファになにかしたのだろうと青藍と真朱は察してしまった。
「夕飯まで遊びに行きますか?」
「あついし、へやであそんでるわ」
「おれも、へやでごろごろしてる」
休憩時間が終わって店に戻る薫の問いかけに、青藍と真朱は答えて部屋に戻った。日当たりがいいが、紫外線除けのカーテンを閉めてクーラーをつければ、二人の部屋は夏でも居心地が良かった。床のラグの上に座布団を敷いて正座をして三味線を弾き始めた真朱に、青藍も並ぶ。
「そのきょくおわったら、こっちやで」
「わかってる」
買ってもらった新しい楽譜で、真朱は薫の好きなクラシックを、青藍は響の好きなジャズを練習していた。夏生まれの二人はもうすぐ誕生日が来る。そのときに薫と響が毎年ケーキを手作りしてくれるのだが、今年はサプライズで真朱と青藍の方が、育ててくれるお礼に曲をプレゼントしようと計画していたのだった。
三味線の稽古を二人がするのはいつものことだし、店にいるときはともかく家に戻ったら部屋から音が漏れて聞こえているだろうが、それでもプレゼントということは内緒にしていた。
4歳の春、保育園の入園の少し前に来た真朱と青藍は、敷島家に来てから二年以上が経っていた。小学校に入ってからは三味線の教室にも通わせてもらって、アルファとしての才能を発揮している。叔母の家では実力を隠さなければいけなくて、年の割りにものすごくうまいと褒められるのも新鮮で、単純な真朱などは教室に通うのが楽しみでならなかった。聡い青藍の方は、教室の先生が後継として自分たちを引き取りたいと言い出しそうな雰囲気を感じ取っていたが、響と薫に二人を手放す気がないことが救いのようだった。
「あのせんせいのおこさん、オメガやろ。けっこんせぇへんかって、もうちょいおおきなったらいわれそうなきがする」
晩御飯の準備に、先に仕事を切り上げた響が住居部分に戻ってきた気配に、三味線と撥を片付けていると呟いた青藍に、真朱は「そんなんむりや」と首を振った。
「かおるさんとしか、おれ、けっこんしたくない」
「おれかて、ひびきさんとしか、かんがえたこともないわ」
15、6歳のときからお見合いを持って来られて、それが嫌で進学を理由に父親の母国のフランスに逃げたという響と薫。『上位オメガ』として自己防衛できる薫でもお見合いをさせられるとなると真朱は嫌な気分になるのに、母親から響がしつこくお見合いの話を持って来られているとなれば青藍がどれだけ不快か考えるまでもない。
「おみあいことわってるくらいやから、おれらにそんなんもってきたりせぇへんやろなとは、あんしんしたけど」
「いややぁ! かおるさんが、おれにおみあいとかもってきたら、おれ、しんでしまうかもしれへん」
憧れのようなものと思われているかもしれないが、真朱の気持ちに、あれだけ鋭い薫が気付いていない。鈍い響は恐らく、何も気付いていないだろうが。
「それくらいで、しぬな。そんときは、りゃくだつあいや!」
「むりやぁ! かおるさんあいてに、こわいことできひん」
そもそも『上位オメガ』である薫を自分の自由にできるはずがないと、真朱は知っていた。できたとしても、あの誇り高くも美しい薫にそんなことをすれば、軽蔑されるくらいでは済まないと分かっている。
「おれのもんにしたいなぁ」
青藍の呟きは、真朱の気持ちと同じだった。
誕生日の日には、薫と響はコンポートされた桃が花のように飾ってあるタルトを作ってくれた。スポンジよりもバターの香りのするタルト生地が好きな二人は、大喜びでそれを食べた。
誕生日お祝いは、薫がデザインして、響が作った色違いのバッグと服のセットで、それを受け取ってから、「ちょっとまってて」とお願いして真朱と青藍は部屋から三味線一式を持ってきた。
「むずかしくて、ぜんぶはひけへんかったけど、それでも、いっしょうけんめいれんしゅうしました。きいてください」
ピアノ曲として有名な「ラ・カンパネラ」は薫が携帯の着信音にしているくらい好きな曲なのだが、分厚い楽譜の全部を弾けるわけもなく、泣く泣く割愛して、メジャーな部分だけを青藍と連弾で弾いたが薫は感動して拍手喝采の後で真朱を抱き締めてくれた。
「ひびきさんの、すきなきょくやってきいたから」
青藍が選んだのは「The Rose」で、これは最後まで二人でパート分けして弾いた。
「たんじょうびだけやなくて、ひごろから、かおるさんもひびきさんも、おれらがいちばんうれしいことをしてくれるから」
「おれらも、ちょっとでもふたりによろこんでもらえへんやろかって、れんしゅうしてたん」
学童保育に行きたくなかったのは、あの揉めた子のせいではない。あの子なんて最初から真朱の眼中には入っていなかったし、睨みつけた日からあの同級生は真朱に近付かなくなった。学童保育はクラス分けも学年分けもないので、青藍も一緒で、真朱には怖いことはなにもなかった。
「おしゃみのれんしゅうしたかってん」
「やから、がくどういかへんっていうたけど、もういってもええで?」
二人の仕事の邪魔になっていないか。心配されていないかどうかだけが気がかりだったのでそう言えば、真朱は薫に、青藍は響に抱き締められる。
「こんないい子が家にいて、困るわけないでしょう」
「そろそろ夏季休暇も取るつもりだったし、曲のお礼に旅行に行こうか」
抱き締められた喜びと、楽しい夏休みの予感に、真朱と青藍は顔を見合わせてにっこりと微笑んだ。
0
お気に入りに追加
243
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
花婿候補は冴えないαでした
いち
BL
バース性がわからないまま育った凪咲は、20歳の年に待ちに待った判定を受けた。会社を経営する父の一人息子として育てられるなか結果はΩ。 父親を困らせることになってしまう。このまま親に従って、政略結婚を進めて行こうとするが、それでいいのかと自分の今後を考え始める。そして、偶然同じ部署にいた25歳の秘書の孝景と出会った。
本番なしなのもたまにはと思って書いてみました!
※pixivに同様の作品を掲載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
フェロモンで誘いたいかった
やなぎ怜
BL
学校でしつこい嫌がらせをしてきていたαに追われ、階段から落ちたΩの臣(おみ)。その一件で嫌がらせは明るみに出たし、学校は夏休みに入ったので好奇の目でも見られない。しかし臣の家で昔から同居しているひとつ下のαである大河(たいが)は、気づかなかったことに責任を感じている様子。利き手を骨折してしまった臣の世話を健気に焼く大河を見て、臣はもどかしく思う。互いに親愛以上の感情を抱いている感触はあるが、その関係は停滞している。いっそ発情期がきてしまえば、このもどかしい関係も変わるのだろうか――? そう思う臣だったが……。
※オメガバース。未成年同士の性的表現あり。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
フラン
大波小波
BL
大学を中退したオメガ青年・水流 秀実(つる ひでみ)は、親からの仕送りも途絶え苦しい生活を強いられていた。
ある日、秀実はカフェで無銭飲食をするところを、近藤 士郎(こんどう しろう)と名乗るアルファの男に止められる。
カフェのオーナーであるこの男、聞けばヤクザの組長と言うではないか。
窮地の秀実に、士郎はある話を持ち掛ける。
それは、AV俳優として働いてみないか、という内容だった……!
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
理香は俺のカノジョじゃねえ
中屋沙鳥
BL
篠原亮は料理が得意な高校3年生。受験生なのに卒業後に兄の周と結婚する予定の遠山理香に料理を教えてやらなければならなくなった。弁当を作ってやったり一緒に帰ったり…理香が18歳になるまではなぜか兄のカノジョだということはみんなに内緒にしなければならない。そのため友だちでイケメンの櫻井和樹やチャラ男の大宮司から亮が理香と付き合ってるんじゃないかと疑われてしまうことに。そうこうしているうちに和樹の様子がおかしくなって?口の悪い高校生男子の学生ライフ/男女CPあります。
噛痕に思う
阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。
✿オメガバースもの掌編二本作。
(『ride』は2021年3月28日に追加します)
アルファとアルファの結婚準備
金剛@キット
BL
名家、鳥羽家の分家出身のアルファ十和(トワ)は、憧れのアルファ鳥羽家当主の冬騎(トウキ)に命令され… 十和は豊富な経験をいかし、結婚まじかの冬騎の息子、榛那(ハルナ)に男性オメガの抱き方を指導する。 😏ユルユル設定のオメガバースです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる