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後日談 (攻め視点)
1.言ってない言葉
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憑依魔法を使ったという隣国の大魔法使いは、依り代に憑依することができずに魂だけの状態では魔力が足りず、簡単にアルトゥロに倒されてしまった。隣国では肉体に戻ることもかなわずに大魔法使いが死んだという報せが広まっているだろう。
「私は隣国との交渉を夫と共に行う。アルトゥロはお兄さんを家に連れ帰って落ち着かせてるといい」
「ありがとう、ディーデリヒ」
隣国との交渉はディーデリヒが国王や外交官に自分の目の前で起きたことを説明して、話を通してくれるということなので、アルトゥロはありがたくディーデリヒの気持ちを受け取って、ミヒャエルを抱き締めて屋敷に帰った。車の中でミヒャエルに問いかける。
「ずっとどこにいたんだ、ミヒャエル。俺はあなたを探し続けていたのに」
「君は本当に英雄なのか?」
「どういう意味だ? 俺は英雄じゃなくても構わない」
ただの一人の男としてミヒャエルのそばにいられればそれで本望だと告げようとするアルトゥロに、ミヒャエルは深いため息を吐く。
「英雄がこんなに間抜けだなんて誰も思わないよな」
「俺が間抜け? どういうことだ?」
車が屋敷に着いたので、離れの屋敷の前でアルトゥロが停めさせようとしたが、ミヒャエルは母屋に車を向かわせる。母屋にはフリーダから近付くなとくれぐれも言われていた。
「母屋には俺は入れない。母上が入って欲しくないと言っている」
「その年で母親の言いなりなんだな」
「そういう言い方をするか? 母上は俺に興味がないんだ。俺も母上とは距離を置きたいと思っている」
答えたアルトゥロにミヒャエルは「いいから来い」とアルトゥロを母屋に連れ込んでしまう。帰って来たミヒャエルを見てフリーダは穏やかな笑顔を浮かべていたが、アルトゥロを視界に入れるとぴしりと眉間に皺が寄る。
「ミヒャエル様がお許しになったのですか?」
「そうです。叔母上には本当にお世話になっています。僕はアルトゥロに本当のことを言うべきときが来たのです」
魔王が倒された大学の中庭では儚く泣いていたのが嘘のようにはっきりと告げて階段を上がっていくミヒャエルに、アルトゥロもその背中を追い駆ける。フリーダが舌打ちしながら長いスカートの裾を踏まないように持ち上げて一緒に階段を上がってくる。
連れて来られたのはルイーゼが生きていた頃に過ごしていた日当たりのいい二階の広い部屋で、大きなベッドの横に小さなベッドが置いてある。ベビーベッドだと気付いたとき、アルトゥロは飛び上がるほど喜びそうになった。
「俺の子どもだな? ミヒャエルを抱いたときに子どもができればいいとずっと思っていた」
「子どもができればいい? 学生の分際で、何を言っているんだ。そもそも君はディーデリヒ王太子殿下と結ばれるはずだった」
「その予言は覆されただろう。俺があなたを殺す予言も覆された」
浮かれているアルトゥロにミヒャエルは納得できない表情である。ミヒャエルを抱き締めて今すぐにでも結婚を申し込みたかったが、邪魔に入ったのはフリーダだった。
「何の話か分かりませんが、アルトゥロ、あなたは自分が子どもなのに子どもを作るなど早すぎますよ。生まれて来たルイーゼは可愛いので大事に育てますが」
「母上は、何も分かっていないのです。俺はミヒャエルが死なないように、この世に執着するように子どもを作ったつもりです」
「ミヒャエル様はずっとこの母屋にいました。あなたはわたくしを疑いもせず、母屋に近付きもしなかった。愚かな子だと思っていましたが、ここまでだったとは」
呆れ切ったフリーダの言葉も確かに的を得ていた。同じ敷地内にいたのに、アルトゥロはミヒャエルがどこか遠くに消えてしまったとばかり思い込んで探し続けていた。灯台下暗しとはよく言ったものだ。ミヒャエルはずっとこの母屋の屋敷にいたのだ。
「そ、それでも、ディーデリヒは俺と同じ年で結婚しています。俺がしていけない理由はないでしょう?」
この国の成人年齢は18歳。それを越せば自分の意志で結婚ができるようになっている。成人しているアルトゥロがミヒャエルと結婚することに関して、何の障害もないはずだった。
「結婚!? なんで、僕と君が!?」
「アルトゥロ、あなたはミヒャエル様にプロポーズもしないで結婚の話をしているのですか? その服だって、わたくしが選んで買って来たものではないですか。服も買って来られないようなあなたを、一人前の大人と認めるわけにはいきません」
確かにアルトゥロの服はフリーダの選んだものだった。自分の服に執着のないアルトゥロはクローゼットに入っている服を適当に着ている。体が大きくなるのが早いので、すぐに服が着られなくなるが、それに合わせて服を買い替えてくれているのも、フリーダに違いなかった。
貴族の子息が身体に合わない服を着ているのが世間体が悪いからという理由でフリーダはアルトゥロの服を選んでくれているのだろうが、アルトゥロはそれに文句を言ったこともなければ、逆らったこともない。
「母屋に来るなというわたくしの言葉にも、あなたは逆らいもしませんでしたね。わたくしが母屋にミヒャエル様を匿っていると考えなかったのですか?」
「少しも考えなかった……」
「そういうところですよ、アルトゥロ。あなたにはまだ、ミヒャエル様にプロポーズする資格はありません!」
言われてしまってアルトゥロは狼狽える。やっとミヒャエルは何度も繰り返していた「君は僕のことを殺す」という予言から解放されたのに、アルトゥロと結ばれることができない。理不尽に思っていると、ミヒャエルが儚く微笑む。
「子どもができたからって、責任を取って結婚するなんて言わなくていいんだ。僕はルイーゼを一人で育てる」
「いいえ、わたくしがおります」
「叔母上……ありがとうございます。一緒にルイーゼを育てていきましょう」
なんだか話が妙な方向に進んでいる気がしてならない。アルトゥロはミヒャエルにプロポーズして結婚するつもりなのにフリーダに阻まれるし、当のミヒャエルは責任を取ってなどという言葉を口にする。
「責任を取ってという発想にどうしてなるんだ?」
「君は僕に恋愛感情はないはずだ。ディーデリヒ皇太子殿下との結婚を阻んでしまった僕を腹いせに抱いただけだろう」
「それは違う!」
大きな声を出してしまってから、アルトゥロは後悔した。ベビーベッドで眠っていた娘のルイーゼが泣きだしたのだ。泣いたルイーゼに駆け寄ってミヒャエルが抱き上げる。ルイーゼはミヒャエルそっくりで、金色の髪に金色と水色の色違いの目をしていた。
小さな拳を握り締めて泣くルイーゼを抱っこしてミヒャエルがあやしている間に、アルトゥロもルイーゼを抱き締めたかったがフリーダがアルトゥロの襟首を掴んで廊下に引きずり出す。
何事かと母を見れば、顔を歪めてアルトゥロを見ている。
「アルトゥロ、あなた、ミヒャエル様に愛していると伝えたのですか?」
「伝えた……はずだ。伝えた……よな?」
「なんなんですか、その不確定な感じは!」
叫ばれてしまってアルトゥロはフリーダを見下ろす。自分よりもずっと小さく華奢なのに、どうしても母親であるフリーダには逆らえない。
「恋愛感情がないと思われているのですよ。由々しきことだと思わないのですか?」
「俺はミヒャエルを愛している!」
「はっきりと口に出してそれを伝えたのですか?」
詰問する口調になって来たフリーダに、アルトゥロは必死に思い出してみる。抱いた夜に言ったような気がするが、それはミヒャエルの意識がなくて聞こえなかったのだろうか。それとも本当に自分はミヒャエルに「愛している」の言葉も言い忘れているような間抜けなのだろうか。
ミヒャエルが妊娠している可能性についても考えなかったわけではないが、ミヒャエルのことが気になりすぎて気が付いていなかった。母屋に一年近くいたことについても全く気付いていなかった。
「俺は、もしかしてものすごい間抜けなのか」
愕然として呟いたアルトゥロに「そうですわね」とフリーダが肯定していた。
「私は隣国との交渉を夫と共に行う。アルトゥロはお兄さんを家に連れ帰って落ち着かせてるといい」
「ありがとう、ディーデリヒ」
隣国との交渉はディーデリヒが国王や外交官に自分の目の前で起きたことを説明して、話を通してくれるということなので、アルトゥロはありがたくディーデリヒの気持ちを受け取って、ミヒャエルを抱き締めて屋敷に帰った。車の中でミヒャエルに問いかける。
「ずっとどこにいたんだ、ミヒャエル。俺はあなたを探し続けていたのに」
「君は本当に英雄なのか?」
「どういう意味だ? 俺は英雄じゃなくても構わない」
ただの一人の男としてミヒャエルのそばにいられればそれで本望だと告げようとするアルトゥロに、ミヒャエルは深いため息を吐く。
「英雄がこんなに間抜けだなんて誰も思わないよな」
「俺が間抜け? どういうことだ?」
車が屋敷に着いたので、離れの屋敷の前でアルトゥロが停めさせようとしたが、ミヒャエルは母屋に車を向かわせる。母屋にはフリーダから近付くなとくれぐれも言われていた。
「母屋には俺は入れない。母上が入って欲しくないと言っている」
「その年で母親の言いなりなんだな」
「そういう言い方をするか? 母上は俺に興味がないんだ。俺も母上とは距離を置きたいと思っている」
答えたアルトゥロにミヒャエルは「いいから来い」とアルトゥロを母屋に連れ込んでしまう。帰って来たミヒャエルを見てフリーダは穏やかな笑顔を浮かべていたが、アルトゥロを視界に入れるとぴしりと眉間に皺が寄る。
「ミヒャエル様がお許しになったのですか?」
「そうです。叔母上には本当にお世話になっています。僕はアルトゥロに本当のことを言うべきときが来たのです」
魔王が倒された大学の中庭では儚く泣いていたのが嘘のようにはっきりと告げて階段を上がっていくミヒャエルに、アルトゥロもその背中を追い駆ける。フリーダが舌打ちしながら長いスカートの裾を踏まないように持ち上げて一緒に階段を上がってくる。
連れて来られたのはルイーゼが生きていた頃に過ごしていた日当たりのいい二階の広い部屋で、大きなベッドの横に小さなベッドが置いてある。ベビーベッドだと気付いたとき、アルトゥロは飛び上がるほど喜びそうになった。
「俺の子どもだな? ミヒャエルを抱いたときに子どもができればいいとずっと思っていた」
「子どもができればいい? 学生の分際で、何を言っているんだ。そもそも君はディーデリヒ王太子殿下と結ばれるはずだった」
「その予言は覆されただろう。俺があなたを殺す予言も覆された」
浮かれているアルトゥロにミヒャエルは納得できない表情である。ミヒャエルを抱き締めて今すぐにでも結婚を申し込みたかったが、邪魔に入ったのはフリーダだった。
「何の話か分かりませんが、アルトゥロ、あなたは自分が子どもなのに子どもを作るなど早すぎますよ。生まれて来たルイーゼは可愛いので大事に育てますが」
「母上は、何も分かっていないのです。俺はミヒャエルが死なないように、この世に執着するように子どもを作ったつもりです」
「ミヒャエル様はずっとこの母屋にいました。あなたはわたくしを疑いもせず、母屋に近付きもしなかった。愚かな子だと思っていましたが、ここまでだったとは」
呆れ切ったフリーダの言葉も確かに的を得ていた。同じ敷地内にいたのに、アルトゥロはミヒャエルがどこか遠くに消えてしまったとばかり思い込んで探し続けていた。灯台下暗しとはよく言ったものだ。ミヒャエルはずっとこの母屋の屋敷にいたのだ。
「そ、それでも、ディーデリヒは俺と同じ年で結婚しています。俺がしていけない理由はないでしょう?」
この国の成人年齢は18歳。それを越せば自分の意志で結婚ができるようになっている。成人しているアルトゥロがミヒャエルと結婚することに関して、何の障害もないはずだった。
「結婚!? なんで、僕と君が!?」
「アルトゥロ、あなたはミヒャエル様にプロポーズもしないで結婚の話をしているのですか? その服だって、わたくしが選んで買って来たものではないですか。服も買って来られないようなあなたを、一人前の大人と認めるわけにはいきません」
確かにアルトゥロの服はフリーダの選んだものだった。自分の服に執着のないアルトゥロはクローゼットに入っている服を適当に着ている。体が大きくなるのが早いので、すぐに服が着られなくなるが、それに合わせて服を買い替えてくれているのも、フリーダに違いなかった。
貴族の子息が身体に合わない服を着ているのが世間体が悪いからという理由でフリーダはアルトゥロの服を選んでくれているのだろうが、アルトゥロはそれに文句を言ったこともなければ、逆らったこともない。
「母屋に来るなというわたくしの言葉にも、あなたは逆らいもしませんでしたね。わたくしが母屋にミヒャエル様を匿っていると考えなかったのですか?」
「少しも考えなかった……」
「そういうところですよ、アルトゥロ。あなたにはまだ、ミヒャエル様にプロポーズする資格はありません!」
言われてしまってアルトゥロは狼狽える。やっとミヒャエルは何度も繰り返していた「君は僕のことを殺す」という予言から解放されたのに、アルトゥロと結ばれることができない。理不尽に思っていると、ミヒャエルが儚く微笑む。
「子どもができたからって、責任を取って結婚するなんて言わなくていいんだ。僕はルイーゼを一人で育てる」
「いいえ、わたくしがおります」
「叔母上……ありがとうございます。一緒にルイーゼを育てていきましょう」
なんだか話が妙な方向に進んでいる気がしてならない。アルトゥロはミヒャエルにプロポーズして結婚するつもりなのにフリーダに阻まれるし、当のミヒャエルは責任を取ってなどという言葉を口にする。
「責任を取ってという発想にどうしてなるんだ?」
「君は僕に恋愛感情はないはずだ。ディーデリヒ皇太子殿下との結婚を阻んでしまった僕を腹いせに抱いただけだろう」
「それは違う!」
大きな声を出してしまってから、アルトゥロは後悔した。ベビーベッドで眠っていた娘のルイーゼが泣きだしたのだ。泣いたルイーゼに駆け寄ってミヒャエルが抱き上げる。ルイーゼはミヒャエルそっくりで、金色の髪に金色と水色の色違いの目をしていた。
小さな拳を握り締めて泣くルイーゼを抱っこしてミヒャエルがあやしている間に、アルトゥロもルイーゼを抱き締めたかったがフリーダがアルトゥロの襟首を掴んで廊下に引きずり出す。
何事かと母を見れば、顔を歪めてアルトゥロを見ている。
「アルトゥロ、あなた、ミヒャエル様に愛していると伝えたのですか?」
「伝えた……はずだ。伝えた……よな?」
「なんなんですか、その不確定な感じは!」
叫ばれてしまってアルトゥロはフリーダを見下ろす。自分よりもずっと小さく華奢なのに、どうしても母親であるフリーダには逆らえない。
「恋愛感情がないと思われているのですよ。由々しきことだと思わないのですか?」
「俺はミヒャエルを愛している!」
「はっきりと口に出してそれを伝えたのですか?」
詰問する口調になって来たフリーダに、アルトゥロは必死に思い出してみる。抱いた夜に言ったような気がするが、それはミヒャエルの意識がなくて聞こえなかったのだろうか。それとも本当に自分はミヒャエルに「愛している」の言葉も言い忘れているような間抜けなのだろうか。
ミヒャエルが妊娠している可能性についても考えなかったわけではないが、ミヒャエルのことが気になりすぎて気が付いていなかった。母屋に一年近くいたことについても全く気付いていなかった。
「俺は、もしかしてものすごい間抜けなのか」
愕然として呟いたアルトゥロに「そうですわね」とフリーダが肯定していた。
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