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四章 キスがしたい十五歳
9.『赤毛のマティルダ』様への依頼
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冒険者ギルドを経由して、『赤毛のマティルダ』様に依頼が入った。
依頼主はエクロース公爵家だった。
エクロース公爵家の領地の中にある魔窟からモンスターが溢れ出したようなのだ。
依頼を受けてロヴィーサ嬢は素早く準備をした。
冒険者の服を着て、魔法の髪飾りをつけて黒髪を見事な赤毛に見えるようにする。左手の中指には鬼の力の指輪をしっかりとはめていた。
「大量発生したのはコカトリスのようですね。モンスターとしてはそれほど強いものではありませんが、数が多いので対処に困っているようです」
「コカトリス! 鶏の唐揚げ、蒸し鶏、つくね、焼き鳥……」
それだけではない。コカトリスは卵もとても美味しいのだ。
聞いているだけで口の中に唾が出て来る僕に、ロヴィーサ嬢は笑顔になる。
「たくさん取って来ましょうね。余った分は、地域のひとたちに分けましょう」
「あんなに美味しい鶏肉ですからね」
コカトリス退治が僕は楽しみでならなかった。
馬車でエクロース家の領地まで行って、僕は目立たないようにマントを目深に被ってロヴィーサ嬢について行く。爺やは目立たないような魔法を使っているようだった。
「赤毛のマティルダ様、どうか、エクロース家の領地をお救い下さい」
「お願いいたします」
丁重に扱われているのは、『赤毛のマティルダ』様が一時期王家の専門の冒険者だったこともあるだろう。エクロース家としても正体は分かっているのだろうが、それをあえて言わないことで、ミエト家に借りを作ることなく、『赤毛のマティルダ』様にやってもらったという建前でことを進められる。
僕は美味しい鶏肉と卵を手に入れられるし、ロヴィーサ嬢は冒険者ギルドを通してエクロース家からの報酬を受け取ることができる。
何より、ロヴィーサ嬢が願っているのは、国民の平和と安全である。貴族の馬鹿らしい意地の張り合いで別の領地の領民が危険な目に遭うのを、ロヴィーサ嬢は見ていられないのだ。
そんな高潔なロヴィーサ嬢を僕は誇りに思っている。
エクロース家の当主夫妻から依頼を受けて、ロヴィーサ嬢は魔窟のある地域に向かった。
魔窟に管理人は置いていないようで、コカトリスの群れが溢れ出ている。
十匹はいるだろうか。
大型の熊よりも大きなコカトリスは、石化のブレスを吐く。
ロヴィーサ嬢が駆け寄ると、一斉に石化のブレスを吐くコカトリスに、僕は風の魔法で石化のブレスを吹き飛ばした。
一匹ずつ、足を掴んでロヴィーサ嬢が倒していく。地面に横倒しになったコカトリスに大振りのナイフでロヴィーサ嬢が止めを刺す。
数匹倒されたところで、コカトリスも劣勢と感じたのか、魔窟の中に戻って行く。
「爺やさん、倒れたコカトリスの処理をお願いします。わたくしは、コカトリスを追います」
「心得ました」
「僕も行きます」
ロヴィーサ嬢が魔窟の中に入って行くのに、僕もついて行く。コカトリスは上層の方に住み着いているようだった。
コカトリスと戦うロヴィーサ嬢の近くに、コカトリスの巣がある。そこに大きな卵があるのを見つけて、僕は自然と走り出していた。
「ロヴィーサ嬢、コカトリスの卵です!」
「エド殿下、危ない!」
コカトリスの卵を抱き締めて逃げようとした瞬間、僕の頭上に影が差す。コカトリスが飛び上がって僕のところに降りて来たのだ。
石化のブレスを吐くコカトリスに、僕は巣の中を逃げ回る。
「エド殿下、こちらです」
「ロヴィーサ嬢!」
ロヴィーサ嬢に手を伸ばすと、手は掴まれず、体が浮いた。
ロヴィーサ嬢は卵をしっかりと抱き締めた僕をお姫様抱っこして、魔窟の入口まで連れて行ってくれている。
魔窟の入口には、コカトリスの処理を終えた爺やが立っていた。
「爺やさん、エド殿下をよろしくお願いします」
「はい。分かりました」
爺やに預けられてロヴィーサ嬢が勇敢に魔窟の中に戻って行くのを僕は卵を抱いたまま見送る。
「ロヴィーサ嬢、格好いい……」
ロヴィーサ嬢をお姫様抱っこしたかったはずなのに、僕の方がお姫様抱っこされてときめいてしまっている。それもロヴィーサ嬢があまりにも逞しく格好いいから仕方がないのだ。
コカトリスの群れは無事に狩ることができて、鶏肉も大量の卵も手に入って、僕はほくほくしながらミエト家に帰った。
大量すぎるコカトリスの身は、マンドラゴラの葉っぱと一緒にして、蕪マンドラゴラのエーメルに歌ってもらって、毒素を抜いて周辺の住民にお裾分けした。
農作物を荒らされた周辺の住民は食べ物や収入に困っていて、お裾分けするコカトリスの身をとてもありがたがってくれた。
モンスターの肉から毒素を抜く技術はこういうときにもしっかりと役立ってくれる。
ロヴィーサ嬢は帰りに冒険者ギルドに寄って、依頼の報告をしていた。
「コカトリスの大量発生は、抑えることができました。魔窟に管理人を置いて管理した方がいいということを、エクロース家の方に伝えた方がいいかもしれません」
「できる限りそうします。これは今回の報酬です」
「ありがとうございます」
冒険者ギルドの長もロヴィーサ嬢が『赤毛のマティルダ』様だと分かっているのだが、そのことには触れないでいてくれた。
帰ったらお昼ご飯の時間で、僕はお腹がペコペコだった。
ロヴィーサ嬢が大きな鶏の胸肉を揚げてくれている。
「エド殿下、タルタルソースを作ってくれますか?」
「鶏の唐揚げにかけるのですか?」
「そうです。鶏南蛮にするのです」
鶏の唐揚げにタルタルソースなんて、美味しいに決まっている。
鶏南蛮というのは聞いたことがなかったが、ロヴィーサ嬢の曾お祖父様の召喚したレシピの中にあったのだろう。
揚げたての鶏肉にタルタルソースを添えて、キャベツの千切りとトマトとキュウリも添える。ご飯とお味噌汁とお漬物も一緒に食べると、ご飯が進んであっという間になくなってしまう。
「ロヴィーサ嬢、お代わりをください」
「はい、何杯でもありますよ」
「鶏南蛮ももうちょっと食べたいです」
「お代わりを作っています」
大皿には僕のために鶏南蛮のお代わりも置いてある。
僕は遠慮せずにお代わりをしてお腹いっぱい食べた。
大量に食べているせいか、僕はまた背が伸びたような気がしていた。
ロヴィーサ嬢は抜かしていたが、ロヴィーサ嬢よりも頭半分くらい大きくなった気がする。
「ロヴィーサ嬢、お願いがあります」
「なんでしょう?」
「お姫様抱っこをされてくれませんか?」
これだけ大きくなったのだから、僕もロヴィーサ嬢をお姫様抱っこできるはずだ。
お願いすると、ロヴィーサ嬢は目を伏せて顔を真っ赤にしている。
「わたくし、重いですよ」
「僕ももう十五歳です。力もつきました」
「エド殿下、恥ずかしいです」
「お願いします」
僕が何度もお願いすると、ロヴィーサ嬢は蚊の鳴くような声で「はい」と返事をしてくれた。
ロヴィーサ嬢の前に屈んで膝の下に腕を差し入れ、背中に腕を添えて、持ち上げようとする。ひとを一人持ち上げるのがこんなに難しいなんて知らなかった。
全然持ち上がらなくて苦戦する僕に、ロヴィーサ嬢が両手で顔を隠しながら呟く。
「もういいでしょうか?」
「もう少しだけ。もう少しで持ち上がりそうなんです」
「わたくし、恥ずかしいです」
「お願いです」
必死に何とか持ち上げると、よろけてしまう。転ばないように踏ん張って立っていると、ロヴィーサ嬢が僕の頬に手を添えた。
頬に柔らかな何かが触れる。
「き!? キス!?」
あまりのことにロヴィーサ嬢を落としてしまったが、ロヴィーサ嬢は華麗にスカートを翻して着地した。
「今、ロヴィーサ嬢……」
「言わないでください!」
「は、はい」
ロヴィーサ嬢が僕の頬にキスをしてくれた。
僕はロヴィーサ嬢とキスをした。
僕が考えていたように唇にではなかったけれど、ロヴィーサ嬢の唇の柔らかさを知ることができた。
今日のこの日を僕は絶対に忘れないと心に刻んでいた。
依頼主はエクロース公爵家だった。
エクロース公爵家の領地の中にある魔窟からモンスターが溢れ出したようなのだ。
依頼を受けてロヴィーサ嬢は素早く準備をした。
冒険者の服を着て、魔法の髪飾りをつけて黒髪を見事な赤毛に見えるようにする。左手の中指には鬼の力の指輪をしっかりとはめていた。
「大量発生したのはコカトリスのようですね。モンスターとしてはそれほど強いものではありませんが、数が多いので対処に困っているようです」
「コカトリス! 鶏の唐揚げ、蒸し鶏、つくね、焼き鳥……」
それだけではない。コカトリスは卵もとても美味しいのだ。
聞いているだけで口の中に唾が出て来る僕に、ロヴィーサ嬢は笑顔になる。
「たくさん取って来ましょうね。余った分は、地域のひとたちに分けましょう」
「あんなに美味しい鶏肉ですからね」
コカトリス退治が僕は楽しみでならなかった。
馬車でエクロース家の領地まで行って、僕は目立たないようにマントを目深に被ってロヴィーサ嬢について行く。爺やは目立たないような魔法を使っているようだった。
「赤毛のマティルダ様、どうか、エクロース家の領地をお救い下さい」
「お願いいたします」
丁重に扱われているのは、『赤毛のマティルダ』様が一時期王家の専門の冒険者だったこともあるだろう。エクロース家としても正体は分かっているのだろうが、それをあえて言わないことで、ミエト家に借りを作ることなく、『赤毛のマティルダ』様にやってもらったという建前でことを進められる。
僕は美味しい鶏肉と卵を手に入れられるし、ロヴィーサ嬢は冒険者ギルドを通してエクロース家からの報酬を受け取ることができる。
何より、ロヴィーサ嬢が願っているのは、国民の平和と安全である。貴族の馬鹿らしい意地の張り合いで別の領地の領民が危険な目に遭うのを、ロヴィーサ嬢は見ていられないのだ。
そんな高潔なロヴィーサ嬢を僕は誇りに思っている。
エクロース家の当主夫妻から依頼を受けて、ロヴィーサ嬢は魔窟のある地域に向かった。
魔窟に管理人は置いていないようで、コカトリスの群れが溢れ出ている。
十匹はいるだろうか。
大型の熊よりも大きなコカトリスは、石化のブレスを吐く。
ロヴィーサ嬢が駆け寄ると、一斉に石化のブレスを吐くコカトリスに、僕は風の魔法で石化のブレスを吹き飛ばした。
一匹ずつ、足を掴んでロヴィーサ嬢が倒していく。地面に横倒しになったコカトリスに大振りのナイフでロヴィーサ嬢が止めを刺す。
数匹倒されたところで、コカトリスも劣勢と感じたのか、魔窟の中に戻って行く。
「爺やさん、倒れたコカトリスの処理をお願いします。わたくしは、コカトリスを追います」
「心得ました」
「僕も行きます」
ロヴィーサ嬢が魔窟の中に入って行くのに、僕もついて行く。コカトリスは上層の方に住み着いているようだった。
コカトリスと戦うロヴィーサ嬢の近くに、コカトリスの巣がある。そこに大きな卵があるのを見つけて、僕は自然と走り出していた。
「ロヴィーサ嬢、コカトリスの卵です!」
「エド殿下、危ない!」
コカトリスの卵を抱き締めて逃げようとした瞬間、僕の頭上に影が差す。コカトリスが飛び上がって僕のところに降りて来たのだ。
石化のブレスを吐くコカトリスに、僕は巣の中を逃げ回る。
「エド殿下、こちらです」
「ロヴィーサ嬢!」
ロヴィーサ嬢に手を伸ばすと、手は掴まれず、体が浮いた。
ロヴィーサ嬢は卵をしっかりと抱き締めた僕をお姫様抱っこして、魔窟の入口まで連れて行ってくれている。
魔窟の入口には、コカトリスの処理を終えた爺やが立っていた。
「爺やさん、エド殿下をよろしくお願いします」
「はい。分かりました」
爺やに預けられてロヴィーサ嬢が勇敢に魔窟の中に戻って行くのを僕は卵を抱いたまま見送る。
「ロヴィーサ嬢、格好いい……」
ロヴィーサ嬢をお姫様抱っこしたかったはずなのに、僕の方がお姫様抱っこされてときめいてしまっている。それもロヴィーサ嬢があまりにも逞しく格好いいから仕方がないのだ。
コカトリスの群れは無事に狩ることができて、鶏肉も大量の卵も手に入って、僕はほくほくしながらミエト家に帰った。
大量すぎるコカトリスの身は、マンドラゴラの葉っぱと一緒にして、蕪マンドラゴラのエーメルに歌ってもらって、毒素を抜いて周辺の住民にお裾分けした。
農作物を荒らされた周辺の住民は食べ物や収入に困っていて、お裾分けするコカトリスの身をとてもありがたがってくれた。
モンスターの肉から毒素を抜く技術はこういうときにもしっかりと役立ってくれる。
ロヴィーサ嬢は帰りに冒険者ギルドに寄って、依頼の報告をしていた。
「コカトリスの大量発生は、抑えることができました。魔窟に管理人を置いて管理した方がいいということを、エクロース家の方に伝えた方がいいかもしれません」
「できる限りそうします。これは今回の報酬です」
「ありがとうございます」
冒険者ギルドの長もロヴィーサ嬢が『赤毛のマティルダ』様だと分かっているのだが、そのことには触れないでいてくれた。
帰ったらお昼ご飯の時間で、僕はお腹がペコペコだった。
ロヴィーサ嬢が大きな鶏の胸肉を揚げてくれている。
「エド殿下、タルタルソースを作ってくれますか?」
「鶏の唐揚げにかけるのですか?」
「そうです。鶏南蛮にするのです」
鶏の唐揚げにタルタルソースなんて、美味しいに決まっている。
鶏南蛮というのは聞いたことがなかったが、ロヴィーサ嬢の曾お祖父様の召喚したレシピの中にあったのだろう。
揚げたての鶏肉にタルタルソースを添えて、キャベツの千切りとトマトとキュウリも添える。ご飯とお味噌汁とお漬物も一緒に食べると、ご飯が進んであっという間になくなってしまう。
「ロヴィーサ嬢、お代わりをください」
「はい、何杯でもありますよ」
「鶏南蛮ももうちょっと食べたいです」
「お代わりを作っています」
大皿には僕のために鶏南蛮のお代わりも置いてある。
僕は遠慮せずにお代わりをしてお腹いっぱい食べた。
大量に食べているせいか、僕はまた背が伸びたような気がしていた。
ロヴィーサ嬢は抜かしていたが、ロヴィーサ嬢よりも頭半分くらい大きくなった気がする。
「ロヴィーサ嬢、お願いがあります」
「なんでしょう?」
「お姫様抱っこをされてくれませんか?」
これだけ大きくなったのだから、僕もロヴィーサ嬢をお姫様抱っこできるはずだ。
お願いすると、ロヴィーサ嬢は目を伏せて顔を真っ赤にしている。
「わたくし、重いですよ」
「僕ももう十五歳です。力もつきました」
「エド殿下、恥ずかしいです」
「お願いします」
僕が何度もお願いすると、ロヴィーサ嬢は蚊の鳴くような声で「はい」と返事をしてくれた。
ロヴィーサ嬢の前に屈んで膝の下に腕を差し入れ、背中に腕を添えて、持ち上げようとする。ひとを一人持ち上げるのがこんなに難しいなんて知らなかった。
全然持ち上がらなくて苦戦する僕に、ロヴィーサ嬢が両手で顔を隠しながら呟く。
「もういいでしょうか?」
「もう少しだけ。もう少しで持ち上がりそうなんです」
「わたくし、恥ずかしいです」
「お願いです」
必死に何とか持ち上げると、よろけてしまう。転ばないように踏ん張って立っていると、ロヴィーサ嬢が僕の頬に手を添えた。
頬に柔らかな何かが触れる。
「き!? キス!?」
あまりのことにロヴィーサ嬢を落としてしまったが、ロヴィーサ嬢は華麗にスカートを翻して着地した。
「今、ロヴィーサ嬢……」
「言わないでください!」
「は、はい」
ロヴィーサ嬢が僕の頬にキスをしてくれた。
僕はロヴィーサ嬢とキスをした。
僕が考えていたように唇にではなかったけれど、ロヴィーサ嬢の唇の柔らかさを知ることができた。
今日のこの日を僕は絶対に忘れないと心に刻んでいた。
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