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最終章 奏歌くんとの結婚
14.奏歌くんの着付け
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元旦の早朝に奏歌くんは私のマンションにやってきた。コートにジーンズ姿の普段着の奏歌くんは部屋に入ってコートを脱ぐと、真面目な表情になって私にお願いした。
「僕、実は着物の着付けをちゃんとできないんだ」
「そうだったの!?」
花火大会に浴衣を着てきたこともあるし、最近は着物を着ていなかったけれど着物を着ていた記憶があるので、私は奏歌くんの言葉に驚いてしまった。
「やっちゃんがいた頃は僕ができるだけ着付けて、やっちゃんに仕上げをしてもらってたんだよ」
「私、男物の着物も着付けできるわよ」
「恥ずかしいけど、僕がちゃんと着られてるか見てくれる?」
大好きな奏歌くんの着物の着付けを手伝う。それは妻の仕事のようで結婚してもいないのに私は誇らしい気持ちになっていた。
部屋で奏歌くんが着物を着ている間、私もウォークインクローゼットの中で着物を着付ける。着物を着て出て来ると、奏歌くんも着物を着てリビングに出て来ていた。あまり問題ないように見えるが、背中の線が微妙に崩れていたり、襟が抜き過ぎていたりする。
途中から直すよりも全部着付け直した方が良いのではないかと私は奏歌くんの着物の帯を解いた。
「わぁ!? 海瑠さん!?」
「時代物の演目があるときに、初めて参加する後輩には教えてあげることもあるの。気にしないで」
「気にするよ!? 僕、男だからね!?」
大きな声で奏歌くんが主張するのを聞いて、私も劇団にいる調子で奏歌くんの着付けをしようとしていたが、奏歌くんが妙齢の男の子であることに気付いて狼狽えてしまう。
「だ、大丈夫! 下心とかないから!」
「それ、僕の台詞!」
「着付けのためだけだから!」
着付けのために奏歌くんの身体に腕を回して着物の裾の長さを揃えて、襟と背中を整えて帯を結んでいくが、抱き付くような格好になってしまって私は顔が真っ赤になりつつも、「無心、無心」と唱えて奏歌くんの着付けを終えた。奏歌くんの方も赤くなっていてなんだか微妙な空気が流れているのは気のせいではないだろう。
あまり気にしないようにしながら、ぎくしゃくとお節料理を冷蔵庫から出して、お雑煮の仕上げをしていく。お雑煮の澄まし汁が温まって、私が具を並べたお椀に奏歌くんが澄まし汁を張って柚子の皮を一欠けら散らす頃には、私と奏歌くんはすっかりと日常に戻っていた。
きっちりと着物を着ている奏歌くんの姿に見惚れつつ、この着物は私が着付けたのだという誇らしい気持ちがわいてくる。まだ結婚していないが、私はすっかりと奏歌くんの妻のつもりだった。
「ローストビーフ美味しいわね」
「うん、上手に焼けてる。モッツァレラチーズとトマトも美味しいよ」
洋風お節は例年のお節と違って、また新しい楽しみが増えた感じだった。
食べ終わるとまずは神社にお参りに行く。狛犬の代わりにお稲荷さんの像のある峰崎神社にお参りに行くと、巫女の姿の沙紀ちゃんがいた。
「お正月なのに実家の手伝いですよ。お神酒飲んで行きますか?」
「私はお酒は飲まないわ。ありがとう」
「沙紀ちゃん、去年は本当にありがとう。今年もよろしくね」
「いえいえ、いつでも声をかけてね」
去年は奏歌くんを楽屋まで連れて来てもらって、沙紀ちゃんには本当にお世話になった。今度お礼の稲荷寿司を届けなければいけないと奏歌くんと話しながら莉緒さんの家に行く。
日本家屋の広い莉緒さんのお屋敷は、物が少なくなっている気がした。
「私一人でこの家に住むのもなんだから、住居型の老人ホームに移ろうと思っているのよ。このお屋敷は売りに出すつもりでいま片付けているの」
茉優ちゃんがイギリスに行ってから莉緒さんは一人で住むには広すぎる自分のお屋敷を処分して、住居型の老人ホームに入居することを考えていた。茉優ちゃんと暮らすことはできないが、住居型の老人ホームに入れば、莉緒さんは独り暮らしを満喫できる上に、介護が必要になれば介護してもらえるというシステムなのだと話してくれた。
「莉緒さん、引っ越し大変じゃないですか?」
「引っ越し業者に全部頼むことにしたわ。今年の春には海瑠さんと奏歌くんも旅立つのでしょう? 私も新しい暮らしを始めるの」
それは決して後ろ向きな選択ではなくて、誰にも迷惑をかけずに、最後まで自由に暮らすための莉緒さんの決意だった。お屋敷を売ったお金は茉優ちゃんに生前贈与するつもりでいるらしい。
「持って行けないものがたくさんだから、全部売ってしまうつもりよ。それでどれだけになるか分からないけど、私が死ぬまで住居型の老人ホームで過ごせて、茉優ちゃんにも財産を残せるくらいはあるでしょう」
前向きな莉緒さんの姿に、私は感心してしまう。お見合いで望まない相手と結婚させられて、財産目当ての夫に酷く扱われ、息子は家を出て事故で亡くなり、遺された茉優ちゃんを引き取ることを許さない夫と別れた莉緒さん。結婚をしたのは親の言いなりだったかもしれないが、今の莉緒さんはしっかりと自分の人生を自分で選んで歩いている。
「茉優ちゃんのお祖母ちゃんがあんな風に考えてたなんて知らなかった」
お年玉をもらって海香と宙夢さんの家に行く途中で奏歌くんがぽつりと呟いた。奏歌くんにとってはお祖父様とお祖母様は一昨年の夏にイギリスで会うまでいなかったようなものだし、出会ってからもお祖母様がお祖父様に血を分けていたので、老いることなく長い年月を生きる。老後のことを考えるような相手が周囲にいなかったので、奏歌くんは莉緒さんの選択に驚いているのかもしれない。
「莉緒さんらしい選択よね」
「うん、誰にも迷惑をかけないなんて、莉緒さんは立派だと思う」
話しながら私と奏歌くんは海香と宙夢さんの家に行った。
インターフォンを押すと着物姿のさくらと美歌さんが迎えてくれる。美歌さんは大晦日もさくらの部屋に泊まったようだ。
「お母さんと話してたんだけど、フランスで結婚できる年は男のひとも女のひとも18さいなのよ。日本なら16さいで結婚できるのに」
「さくら、日本では女性同士は結婚できないわよ?」
「うそっ!?」
後ろから海香にツッコミを入れられて、不満そうだったさくらの表情が変わって来る。
「日本では結婚できないなら、私、フランスに行く」
「手の平を返しちゃって」
新年の家族の会話は、一家のフランス行きのことだったようだ。今年の春にフランスに移住するのに、さくらは学校が変わるからとか、日本から出るからとかいう理由ではなく、結婚年齢のことでごねていたのだ。日本ならば現行の法律では女性は16歳で結婚できる。さすがに美歌さんが高校生のさくらと16歳で結婚するはずはないのだが、さくらの方は美歌さんと16歳で結婚するつもりだった。
それが現行の法律では日本では同性同士は結婚できないとなると、あっさりと手の平を返してフランス行きに賛成した様子だ。
「さくらは、将来何になりたいの?」
「私、研究者になるつもりよ! ちりょう法の確立されてない病気を研究するの」
18歳になる頃にはさくらは進路を決めているだろうと思って聞いてみたら、既に8歳の時点でなりたいものを決めていた。
奏歌くんが8歳のときはどうだっただろうと思い出す。料理が好きで料理に関わる仕事に就きたいと考えていたような気はするが、さくらのようにはっきりと進路は決めていなかった覚えがある。
女の子はやはり成長が早いのだろうかと考えていると、海香と宙夢さんからテーブルにつくように促された。
「さくらのお誕生日もかえでのお誕生日も、いつも祝ってもらってるから、今日はお礼と思ってケーキを食べていって」
「お正月にケーキなんておかしいかもしれないですけど、さくらが美歌さんと作ったんですよ」
パウンドケーキを切って、海香がエスプレッソマシンでコーヒーを淹れてくれる。コーヒーにミルクを入れて私と奏歌くんはパウンドケーキを食べた。
「栗が入ってるパウンドケーキだ。美味しいよ、さくらちゃん」
「美歌さんと作ったのよ。まっちゃにしようかと思ったけど、かえちゃんが栗がいいって言ったの」
「かえ、くりすき! くりおいしい!」
「かえちゃんったら、お節料理の栗きんとんを全部食べようとしたのよ」
さくらとかえでの話を聞きながら私と奏歌くんは栗の入ったパウンドケーキを美味しくいただいた。
さくらとかえでにお年玉を上げて、さくらにはパウンドケーキのお礼を言って、私と奏歌くんは海香と宙夢さんの家から帰った。
「僕、実は着物の着付けをちゃんとできないんだ」
「そうだったの!?」
花火大会に浴衣を着てきたこともあるし、最近は着物を着ていなかったけれど着物を着ていた記憶があるので、私は奏歌くんの言葉に驚いてしまった。
「やっちゃんがいた頃は僕ができるだけ着付けて、やっちゃんに仕上げをしてもらってたんだよ」
「私、男物の着物も着付けできるわよ」
「恥ずかしいけど、僕がちゃんと着られてるか見てくれる?」
大好きな奏歌くんの着物の着付けを手伝う。それは妻の仕事のようで結婚してもいないのに私は誇らしい気持ちになっていた。
部屋で奏歌くんが着物を着ている間、私もウォークインクローゼットの中で着物を着付ける。着物を着て出て来ると、奏歌くんも着物を着てリビングに出て来ていた。あまり問題ないように見えるが、背中の線が微妙に崩れていたり、襟が抜き過ぎていたりする。
途中から直すよりも全部着付け直した方が良いのではないかと私は奏歌くんの着物の帯を解いた。
「わぁ!? 海瑠さん!?」
「時代物の演目があるときに、初めて参加する後輩には教えてあげることもあるの。気にしないで」
「気にするよ!? 僕、男だからね!?」
大きな声で奏歌くんが主張するのを聞いて、私も劇団にいる調子で奏歌くんの着付けをしようとしていたが、奏歌くんが妙齢の男の子であることに気付いて狼狽えてしまう。
「だ、大丈夫! 下心とかないから!」
「それ、僕の台詞!」
「着付けのためだけだから!」
着付けのために奏歌くんの身体に腕を回して着物の裾の長さを揃えて、襟と背中を整えて帯を結んでいくが、抱き付くような格好になってしまって私は顔が真っ赤になりつつも、「無心、無心」と唱えて奏歌くんの着付けを終えた。奏歌くんの方も赤くなっていてなんだか微妙な空気が流れているのは気のせいではないだろう。
あまり気にしないようにしながら、ぎくしゃくとお節料理を冷蔵庫から出して、お雑煮の仕上げをしていく。お雑煮の澄まし汁が温まって、私が具を並べたお椀に奏歌くんが澄まし汁を張って柚子の皮を一欠けら散らす頃には、私と奏歌くんはすっかりと日常に戻っていた。
きっちりと着物を着ている奏歌くんの姿に見惚れつつ、この着物は私が着付けたのだという誇らしい気持ちがわいてくる。まだ結婚していないが、私はすっかりと奏歌くんの妻のつもりだった。
「ローストビーフ美味しいわね」
「うん、上手に焼けてる。モッツァレラチーズとトマトも美味しいよ」
洋風お節は例年のお節と違って、また新しい楽しみが増えた感じだった。
食べ終わるとまずは神社にお参りに行く。狛犬の代わりにお稲荷さんの像のある峰崎神社にお参りに行くと、巫女の姿の沙紀ちゃんがいた。
「お正月なのに実家の手伝いですよ。お神酒飲んで行きますか?」
「私はお酒は飲まないわ。ありがとう」
「沙紀ちゃん、去年は本当にありがとう。今年もよろしくね」
「いえいえ、いつでも声をかけてね」
去年は奏歌くんを楽屋まで連れて来てもらって、沙紀ちゃんには本当にお世話になった。今度お礼の稲荷寿司を届けなければいけないと奏歌くんと話しながら莉緒さんの家に行く。
日本家屋の広い莉緒さんのお屋敷は、物が少なくなっている気がした。
「私一人でこの家に住むのもなんだから、住居型の老人ホームに移ろうと思っているのよ。このお屋敷は売りに出すつもりでいま片付けているの」
茉優ちゃんがイギリスに行ってから莉緒さんは一人で住むには広すぎる自分のお屋敷を処分して、住居型の老人ホームに入居することを考えていた。茉優ちゃんと暮らすことはできないが、住居型の老人ホームに入れば、莉緒さんは独り暮らしを満喫できる上に、介護が必要になれば介護してもらえるというシステムなのだと話してくれた。
「莉緒さん、引っ越し大変じゃないですか?」
「引っ越し業者に全部頼むことにしたわ。今年の春には海瑠さんと奏歌くんも旅立つのでしょう? 私も新しい暮らしを始めるの」
それは決して後ろ向きな選択ではなくて、誰にも迷惑をかけずに、最後まで自由に暮らすための莉緒さんの決意だった。お屋敷を売ったお金は茉優ちゃんに生前贈与するつもりでいるらしい。
「持って行けないものがたくさんだから、全部売ってしまうつもりよ。それでどれだけになるか分からないけど、私が死ぬまで住居型の老人ホームで過ごせて、茉優ちゃんにも財産を残せるくらいはあるでしょう」
前向きな莉緒さんの姿に、私は感心してしまう。お見合いで望まない相手と結婚させられて、財産目当ての夫に酷く扱われ、息子は家を出て事故で亡くなり、遺された茉優ちゃんを引き取ることを許さない夫と別れた莉緒さん。結婚をしたのは親の言いなりだったかもしれないが、今の莉緒さんはしっかりと自分の人生を自分で選んで歩いている。
「茉優ちゃんのお祖母ちゃんがあんな風に考えてたなんて知らなかった」
お年玉をもらって海香と宙夢さんの家に行く途中で奏歌くんがぽつりと呟いた。奏歌くんにとってはお祖父様とお祖母様は一昨年の夏にイギリスで会うまでいなかったようなものだし、出会ってからもお祖母様がお祖父様に血を分けていたので、老いることなく長い年月を生きる。老後のことを考えるような相手が周囲にいなかったので、奏歌くんは莉緒さんの選択に驚いているのかもしれない。
「莉緒さんらしい選択よね」
「うん、誰にも迷惑をかけないなんて、莉緒さんは立派だと思う」
話しながら私と奏歌くんは海香と宙夢さんの家に行った。
インターフォンを押すと着物姿のさくらと美歌さんが迎えてくれる。美歌さんは大晦日もさくらの部屋に泊まったようだ。
「お母さんと話してたんだけど、フランスで結婚できる年は男のひとも女のひとも18さいなのよ。日本なら16さいで結婚できるのに」
「さくら、日本では女性同士は結婚できないわよ?」
「うそっ!?」
後ろから海香にツッコミを入れられて、不満そうだったさくらの表情が変わって来る。
「日本では結婚できないなら、私、フランスに行く」
「手の平を返しちゃって」
新年の家族の会話は、一家のフランス行きのことだったようだ。今年の春にフランスに移住するのに、さくらは学校が変わるからとか、日本から出るからとかいう理由ではなく、結婚年齢のことでごねていたのだ。日本ならば現行の法律では女性は16歳で結婚できる。さすがに美歌さんが高校生のさくらと16歳で結婚するはずはないのだが、さくらの方は美歌さんと16歳で結婚するつもりだった。
それが現行の法律では日本では同性同士は結婚できないとなると、あっさりと手の平を返してフランス行きに賛成した様子だ。
「さくらは、将来何になりたいの?」
「私、研究者になるつもりよ! ちりょう法の確立されてない病気を研究するの」
18歳になる頃にはさくらは進路を決めているだろうと思って聞いてみたら、既に8歳の時点でなりたいものを決めていた。
奏歌くんが8歳のときはどうだっただろうと思い出す。料理が好きで料理に関わる仕事に就きたいと考えていたような気はするが、さくらのようにはっきりと進路は決めていなかった覚えがある。
女の子はやはり成長が早いのだろうかと考えていると、海香と宙夢さんからテーブルにつくように促された。
「さくらのお誕生日もかえでのお誕生日も、いつも祝ってもらってるから、今日はお礼と思ってケーキを食べていって」
「お正月にケーキなんておかしいかもしれないですけど、さくらが美歌さんと作ったんですよ」
パウンドケーキを切って、海香がエスプレッソマシンでコーヒーを淹れてくれる。コーヒーにミルクを入れて私と奏歌くんはパウンドケーキを食べた。
「栗が入ってるパウンドケーキだ。美味しいよ、さくらちゃん」
「美歌さんと作ったのよ。まっちゃにしようかと思ったけど、かえちゃんが栗がいいって言ったの」
「かえ、くりすき! くりおいしい!」
「かえちゃんったら、お節料理の栗きんとんを全部食べようとしたのよ」
さくらとかえでの話を聞きながら私と奏歌くんは栗の入ったパウンドケーキを美味しくいただいた。
さくらとかえでにお年玉を上げて、さくらにはパウンドケーキのお礼を言って、私と奏歌くんは海香と宙夢さんの家から帰った。
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