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第二部 年上オメガを落としたい日々 (要編)
2.17歳の計画
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社長秘書を務めた優秀な鷹野に、ハウスキーパー兼ベビーシッターをさせるのは、夫婦になって家で鷹野が待っていてくれるようで嬉しいが、申し訳なくもある。他にいい仕事はどれだけでも、鷹野ならば採用されるだろう。
「本当にいいんですか?」
「まぁまー! まんまっ!」
「ママじゃないけどね、ご飯作るから待っててね。要ちゃん、手伝ってくれる?」
容赦なく腹ペコの七海が話に入って来るのを、キッチンで脚元で遊ばせながら、鷹野は手際よくお魚のグラタンと、オニオンスープと、七海の一口大に切った茹で野菜のサラダを準備する。要と鷹野の分は七海のものよりも確りと味のついたグラタンとオニオンスープとサラダとパンだった。
「熱いからね、ちょっと待って」
「あっち!」
「そうそう。はい、あーん」
ふうふうと吹いて冷まして、グラタンを口に入れられて、ほっぺを真っ赤にして七海がはふはふと美味しそうに食べる。食べさせながら、鷹野は要に話してくれた。
「僕、会社のことは全然興味がなくて、本当は、保育園か幼稚園か小学校の給食の先生になりたかったんだ」
「そうなんですか!?」
社長秘書などというエリート職に就いていながらも、鷹野が本当にしたい仕事は違っていた。栄養士と調理師の資格を取るのは許されたが、それも将来結婚して家庭に入るためで、子どもができるまでは社長の補佐をできるようにと、無理やり系列会社の社長秘書をさせられていた鷹野。ずっと辞めたかったが、鷹野が逃げ出せば、色鉛筆画で学生時代から賞をもらって、成功しているアルファの妹を連れ戻すと脅されて、渋々従っていた。
「結婚は思い通りになるつもりはなかったけど、艶華には幸せになって欲しかったから」
しがらみに囚われず、妹の艶華には自由に生きて欲しい。兄としての願いを利用された形になったが、押し付けられそうになる愛のない結婚だけは鷹野はきっぱりと断って来た。
「もうすぐ30歳だし、結婚も僕みたいなのは好かれないって分かったし、諦めようと思ってたから、ちょうど良かったんだ。要ちゃんも七海ちゃんも可愛いし、やりたい仕事がやっとできるって感じ」
「鷹野さん、好かれないとかないですよ。私、鷹野さんが大好きです!」
勢いで告白をしてしまったが、要に後悔はない。ずっと好きだった気持ちが、鷹野の話を聞けば聞くほど、自分を卑下するような物言いが悲しくて、溢れだしてしまった。
「要ちゃんはいい子だなぁ。僕も要ちゃんも七海ちゃんも大好きだよ」
「まぁま、すち!」
「七海ちゃんは、僕のご飯が好きでしょ?」
ほっぺたについた魚の切れ端をスプーンで口に入れてあげると、お目目を輝かせて七海が咀嚼する。お野菜はあまり食べたがらないが、グラタンは冷えてきたら手を突っ込んで自ら食べるくらい、気に入ったようだった。
「人参さんも、ブロッコリーさんも、美味しいよ?」
「やぁ! まぁま、やぁ!」
自分を産んだ母親のことは覚えていないのだろう。ただ「ママ」という概念だけを覚えている七海は、それに鷹野を当てはめてしまったようだった。自分に優しくしてくれて、ご飯を食べさせてくれる相手。
お口に運ばれると、最初はぷいっと顔を背けるのだが、辛抱強く鷹野がスプーンをそのままで待っていると、決心してぱくりと口に入れる。難しい顔でもぐもぐと咀嚼しているが、吐き出すことなく飲み込んだ。
「偉いね、七海ちゃん」
「う! なな、いこ?」
「うん、良い子」
二人のやり取りは和むのだが、一世一代の告白が、完全に流されてしまったことにショックを受けて、要はテーブルに突っ伏していた。子どもが近所のお兄さんに好意を伝えた程度にしか思われていない気がする。
「鷹野さん、好きです!」
「ありがとう、嬉しいな」
「好き好き、めちゃくちゃ好きです」
「もう、デザートに林檎剥いてあげちゃう!」
「わーい!」
両手を上げて万歳をする七海と、同等にしか思われていない要。頭を抱えたくなったが、目の前でくるくると器用にリンゴの皮を剥いて、七海には摘まめるように細切れに、要には八分の一に切ったものをくれた鷹野は、七海とこれからのことを話し始めた。
「夜にオムツが濡れたり、慣れない環境だったりして、夜泣きするかもしれないんだよね。泊まり込みで僕がいたら、要ちゃん、年頃の女の子だし、困るよね?」
「全然困りません。むしろ、歓迎、ウエルカム!」
泊まり込みで鷹野がいてくれるなら、夜這いもできるかもしれないし、湯上りの鷹野を見るラッキースケベもあるかもしれない。下心満載の要を、鷹野は完全に誤解していた。
「そんなに七海ちゃんのことを考えてあげて……自分が犠牲になろうなんて思わないでね」
「犠牲なんて、私、鷹野さんのこと、大好きですし!」
「本当に要ちゃんは良い子なんだから」
どれだけ「好き」を繰り返しても、暖簾に腕押し、糠に釘。通じていないのだが、鷹野が自分のベッドを解体して、洗濯物干し場にしていた部屋を片付けて設置して、七海と一緒に寝られるようにするのを手伝っていると、これから始まる同棲生活に胸が弾む。
「荷物に哺乳瓶と粉ミルクが入ってたから、七海ちゃんの離乳はあまり進んでないのかも」
茹でた野菜を嫌がったのも、単純に食べたことがなくて、初めてのものを口に入れるのが怖かったからかもしれない。歯はしっかり生えているが、まだ咀嚼が充分ではなくて、柔らかく細かいものを用意していたが、ほとんど丸のみしていた七海。
観察していた鷹野は、保育園の連絡帳もチェックして、七海が給食が苦手だということを突き止めていた。
「食いしん坊さんなのに苦手って書かれてるのは、噛めなくて食べられないんだろうね」
「どうすればいいんですか?」
「保育園の先生と話してみて、通常の給食から、離乳食の終わりの時期まで一度戻してもらって、それから進めるようにお願いしようね」
遅れた分は取り戻せる。
急に押し付けられた七海に、自分も泣きたいような気持になっていた要は、鷹野の存在で救われた気分だった。
翌日は要は学校に、鷹野は車で七海を保育園に送って行って、保育園で先生に申し送りをして、その後で七海のベビーベッドを買って家に帰って来る予定だった。
鍵を失くしたとき用に作っていた合鍵を鷹野に預けて、要は学校に行った。
担任と剣道部の顧問には、事情を話しておく。
「2歳の妹さんの面倒を? 小日向さんもまだ17歳なのに」
アルファの親はこれだから常識がない。
遠回しに言われて、要はそれに頷かざるを得なかった。全てのアルファやオメガがそうだとは思いたくないが、世界にそれぞれ一割ずつしかいない希少な彼らは、要の知る限りでは無茶苦茶な奴らが多い。
アルファだということを盾にして、オメガの鷹野を襲った取引先の相手も、碌な人物ではない。
数が少ないからこそ、その悪行が目立つのかもしれないが、要は自分の両親や、鷹野を襲ったアルファのようにはなりたくないと思っていた。
家に帰ると、保育園から七海を連れて帰って来た鷹野が、リビングで七海を遊ばせながら、キッチンで晩ご飯の支度をしている。良い香りがキッチンからしてきていた。
「今日はトマトリゾットだよ。七海ちゃんに合わせて、しばらくは主食が柔らかいものになるけど、我慢してね」
「鷹野さんのトマトリゾット、楽しみです! ベビーベッドはどうでしたか?」
「もう少し大きくなっても使えるように、子ども用の柵付きベッドを買ってきたよ」
洗濯物干し場だった部屋は、鷹野のベッドと、柵付きの子ども用ベッドが置いてある、七海と鷹野のための部屋になっていた。今は二歳でよちよちしているので想像もつかないが、小学校に入る頃になったら、ランドセルや学習机も準備しなければいけないのだろう。
そのときに鷹野は側にいてくれるだろうか。
「まぁま? じぇった!」
「積み木、上手に積めたね」
「う!」
リビングから声をかけられて、対面キッチンから覗いた鷹野が七海に手を振る。褒められて、七海も得意げに手を上げて返事をしていた。
「鷹野さんを、本当の『ママ』にしたいと思わない?」
「お?」
「ななちゃん、鷹野さん、大好きだよね?」
「う! すち!」
幼い妹に悪い顔をして話しかけた姉は、お目目をキラキラさせて即答する七海に、期待をかけていた。
とりあえずは、要の受験が終わるまでの約一年間の契約だが、その頃にはまだ七海は三歳だ。可愛い盛りだが、いやいや期で難しい盛りでもある。
「鷹野さんがいないと、どうにもならないよねぇ」
「まぁま!」
「ななちゃんも、『ママ』好きだもんね」
「ん!」
真剣に頷く七海に、要は既に一年後、鷹野を辞めさせないための計画を立て始めていた。
「本当にいいんですか?」
「まぁまー! まんまっ!」
「ママじゃないけどね、ご飯作るから待っててね。要ちゃん、手伝ってくれる?」
容赦なく腹ペコの七海が話に入って来るのを、キッチンで脚元で遊ばせながら、鷹野は手際よくお魚のグラタンと、オニオンスープと、七海の一口大に切った茹で野菜のサラダを準備する。要と鷹野の分は七海のものよりも確りと味のついたグラタンとオニオンスープとサラダとパンだった。
「熱いからね、ちょっと待って」
「あっち!」
「そうそう。はい、あーん」
ふうふうと吹いて冷まして、グラタンを口に入れられて、ほっぺを真っ赤にして七海がはふはふと美味しそうに食べる。食べさせながら、鷹野は要に話してくれた。
「僕、会社のことは全然興味がなくて、本当は、保育園か幼稚園か小学校の給食の先生になりたかったんだ」
「そうなんですか!?」
社長秘書などというエリート職に就いていながらも、鷹野が本当にしたい仕事は違っていた。栄養士と調理師の資格を取るのは許されたが、それも将来結婚して家庭に入るためで、子どもができるまでは社長の補佐をできるようにと、無理やり系列会社の社長秘書をさせられていた鷹野。ずっと辞めたかったが、鷹野が逃げ出せば、色鉛筆画で学生時代から賞をもらって、成功しているアルファの妹を連れ戻すと脅されて、渋々従っていた。
「結婚は思い通りになるつもりはなかったけど、艶華には幸せになって欲しかったから」
しがらみに囚われず、妹の艶華には自由に生きて欲しい。兄としての願いを利用された形になったが、押し付けられそうになる愛のない結婚だけは鷹野はきっぱりと断って来た。
「もうすぐ30歳だし、結婚も僕みたいなのは好かれないって分かったし、諦めようと思ってたから、ちょうど良かったんだ。要ちゃんも七海ちゃんも可愛いし、やりたい仕事がやっとできるって感じ」
「鷹野さん、好かれないとかないですよ。私、鷹野さんが大好きです!」
勢いで告白をしてしまったが、要に後悔はない。ずっと好きだった気持ちが、鷹野の話を聞けば聞くほど、自分を卑下するような物言いが悲しくて、溢れだしてしまった。
「要ちゃんはいい子だなぁ。僕も要ちゃんも七海ちゃんも大好きだよ」
「まぁま、すち!」
「七海ちゃんは、僕のご飯が好きでしょ?」
ほっぺたについた魚の切れ端をスプーンで口に入れてあげると、お目目を輝かせて七海が咀嚼する。お野菜はあまり食べたがらないが、グラタンは冷えてきたら手を突っ込んで自ら食べるくらい、気に入ったようだった。
「人参さんも、ブロッコリーさんも、美味しいよ?」
「やぁ! まぁま、やぁ!」
自分を産んだ母親のことは覚えていないのだろう。ただ「ママ」という概念だけを覚えている七海は、それに鷹野を当てはめてしまったようだった。自分に優しくしてくれて、ご飯を食べさせてくれる相手。
お口に運ばれると、最初はぷいっと顔を背けるのだが、辛抱強く鷹野がスプーンをそのままで待っていると、決心してぱくりと口に入れる。難しい顔でもぐもぐと咀嚼しているが、吐き出すことなく飲み込んだ。
「偉いね、七海ちゃん」
「う! なな、いこ?」
「うん、良い子」
二人のやり取りは和むのだが、一世一代の告白が、完全に流されてしまったことにショックを受けて、要はテーブルに突っ伏していた。子どもが近所のお兄さんに好意を伝えた程度にしか思われていない気がする。
「鷹野さん、好きです!」
「ありがとう、嬉しいな」
「好き好き、めちゃくちゃ好きです」
「もう、デザートに林檎剥いてあげちゃう!」
「わーい!」
両手を上げて万歳をする七海と、同等にしか思われていない要。頭を抱えたくなったが、目の前でくるくると器用にリンゴの皮を剥いて、七海には摘まめるように細切れに、要には八分の一に切ったものをくれた鷹野は、七海とこれからのことを話し始めた。
「夜にオムツが濡れたり、慣れない環境だったりして、夜泣きするかもしれないんだよね。泊まり込みで僕がいたら、要ちゃん、年頃の女の子だし、困るよね?」
「全然困りません。むしろ、歓迎、ウエルカム!」
泊まり込みで鷹野がいてくれるなら、夜這いもできるかもしれないし、湯上りの鷹野を見るラッキースケベもあるかもしれない。下心満載の要を、鷹野は完全に誤解していた。
「そんなに七海ちゃんのことを考えてあげて……自分が犠牲になろうなんて思わないでね」
「犠牲なんて、私、鷹野さんのこと、大好きですし!」
「本当に要ちゃんは良い子なんだから」
どれだけ「好き」を繰り返しても、暖簾に腕押し、糠に釘。通じていないのだが、鷹野が自分のベッドを解体して、洗濯物干し場にしていた部屋を片付けて設置して、七海と一緒に寝られるようにするのを手伝っていると、これから始まる同棲生活に胸が弾む。
「荷物に哺乳瓶と粉ミルクが入ってたから、七海ちゃんの離乳はあまり進んでないのかも」
茹でた野菜を嫌がったのも、単純に食べたことがなくて、初めてのものを口に入れるのが怖かったからかもしれない。歯はしっかり生えているが、まだ咀嚼が充分ではなくて、柔らかく細かいものを用意していたが、ほとんど丸のみしていた七海。
観察していた鷹野は、保育園の連絡帳もチェックして、七海が給食が苦手だということを突き止めていた。
「食いしん坊さんなのに苦手って書かれてるのは、噛めなくて食べられないんだろうね」
「どうすればいいんですか?」
「保育園の先生と話してみて、通常の給食から、離乳食の終わりの時期まで一度戻してもらって、それから進めるようにお願いしようね」
遅れた分は取り戻せる。
急に押し付けられた七海に、自分も泣きたいような気持になっていた要は、鷹野の存在で救われた気分だった。
翌日は要は学校に、鷹野は車で七海を保育園に送って行って、保育園で先生に申し送りをして、その後で七海のベビーベッドを買って家に帰って来る予定だった。
鍵を失くしたとき用に作っていた合鍵を鷹野に預けて、要は学校に行った。
担任と剣道部の顧問には、事情を話しておく。
「2歳の妹さんの面倒を? 小日向さんもまだ17歳なのに」
アルファの親はこれだから常識がない。
遠回しに言われて、要はそれに頷かざるを得なかった。全てのアルファやオメガがそうだとは思いたくないが、世界にそれぞれ一割ずつしかいない希少な彼らは、要の知る限りでは無茶苦茶な奴らが多い。
アルファだということを盾にして、オメガの鷹野を襲った取引先の相手も、碌な人物ではない。
数が少ないからこそ、その悪行が目立つのかもしれないが、要は自分の両親や、鷹野を襲ったアルファのようにはなりたくないと思っていた。
家に帰ると、保育園から七海を連れて帰って来た鷹野が、リビングで七海を遊ばせながら、キッチンで晩ご飯の支度をしている。良い香りがキッチンからしてきていた。
「今日はトマトリゾットだよ。七海ちゃんに合わせて、しばらくは主食が柔らかいものになるけど、我慢してね」
「鷹野さんのトマトリゾット、楽しみです! ベビーベッドはどうでしたか?」
「もう少し大きくなっても使えるように、子ども用の柵付きベッドを買ってきたよ」
洗濯物干し場だった部屋は、鷹野のベッドと、柵付きの子ども用ベッドが置いてある、七海と鷹野のための部屋になっていた。今は二歳でよちよちしているので想像もつかないが、小学校に入る頃になったら、ランドセルや学習机も準備しなければいけないのだろう。
そのときに鷹野は側にいてくれるだろうか。
「まぁま? じぇった!」
「積み木、上手に積めたね」
「う!」
リビングから声をかけられて、対面キッチンから覗いた鷹野が七海に手を振る。褒められて、七海も得意げに手を上げて返事をしていた。
「鷹野さんを、本当の『ママ』にしたいと思わない?」
「お?」
「ななちゃん、鷹野さん、大好きだよね?」
「う! すち!」
幼い妹に悪い顔をして話しかけた姉は、お目目をキラキラさせて即答する七海に、期待をかけていた。
とりあえずは、要の受験が終わるまでの約一年間の契約だが、その頃にはまだ七海は三歳だ。可愛い盛りだが、いやいや期で難しい盛りでもある。
「鷹野さんがいないと、どうにもならないよねぇ」
「まぁま!」
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