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第一部 後天性オメガは美女に抱かれる (雪峻編)
8.もう一人の男
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性別の問題は非常に繊細なので、公言していない限りは、大学に届け出ても明かされることはない。発情期はオメガにとっては、抑制剤を使っていても身の危険のある時期なので、大学も単位に響かずに休むことができた。
二度目の発情期は艶華に抱かれて、雪峻は満たされて過ごした。最初の発情期も、艶華が助けてくれて抱いてくれたから、軽くて済んだのだろう。普通ならば相手のいないオメガは、発情期には身体を持て余して、酷くつらい思いをする。
その経験のないまま後天性のオメガと発覚した雪峻は、艶華の側を離れられないような気がしていた。
赤ん坊ができていたら産んで欲しいと艶華は言ったが、産んだ後に雪峻はどうなるのだろう。将来のことも、好きだという告白も、愛しているという言葉も、艶華の口から出たことはない。今は若くて艶華の気を引けるかもしれないが、そのうちに飽きられてしまったら、この居心地のいい場所を、誰かに渡さなければいけないかもしれない。それだけでなく、赤ん坊が産まれていたら、雪峻は地位も何もない後天性のオメガで、艶華は社会的地位のある世界的に認められた画家のアルファで、赤ん坊まで取られてしまうかもしれない。
怖くて、明日のことは考えたくない雪峻は、発情期が終わっても艶華を求め続けた。
抱かれていれば気持ちよくて訳が分からなくなって、将来のことなど考えずに済む。
そうやって、雪峻は決定的な問題と向き合うことなく逃げていた。
大学の帰りに、艶華のマンションの前に立っていた長身で大柄な男性に声をかけられたのは、季節も秋に入ろうとしていた頃だった。艶華と出会ったのは春。もう同棲してから三か月以上になる。
「艶華が最近入れ込んでる子がいるって話だけど、君?」
呼び捨てで、頭上からかけられる声に、雪峻は身構えた。長年剣道で鍛えた体はあるが、直感のようなもので、自分よりも相手の方が強い気配がする。顔立ちも整っていて、長身にがっしりとした体躯の彼は、アルファだろうか。
「未成年じゃないの……艶華は何を考えてるのか」
「俺は、そんなんじゃない」
金目当てで身体を売っているのかと疑われている気がして、必死に言葉を探したが、口に出せたのはそれだけで、鋭い男性の瞳に怯えてしまう。アルファでも艶華のことを怖いと思ったことは一度もないが、目の前の男性は妙に迫力を帯びている。
「どういうお付き合いをしてるのか、話を聞かせてもらえる?」
「あ、なたは、誰ですか?」
「艶華の大事な相手だよ」
大事な相手。
嫌な予感が足元から這い上がって来る。
婚約者はいないと言っていたが、艶華の過去はそれなりにモテていたと聞く。過去の相手の一人が彼だとすれば、艶華は彼に抱かれたのだろうか。アルファ同士ならば、オメガのフェロモンが介在しないので、艶華の股間に男性器に相当するものは生えない。
自分の知らない艶華を知っている人物。
ちりちりと胸の奥が焦げるように痛む。
「立ち話も嫌だろうし、一緒に来てくれるかな?」
「行く必要はない、でしょう」
「艶華の話をしたいんだけど」
「俺は、ただのハウスキーパーなんだから」
震える声で言った瞬間、マンションから艶華が出て来た。窓から雪峻と男性が話しているのが見えたのだろう。
「鷹野ちゃん、いつ来たの? 上がってくれればよかったのに」
「艶華、この青年と付き合ってるの?」
「雪峻くんは、私のお気に入りなんだよ」
にこにこと笑って気の抜けた表情で鷹野と呼ばれた男性に近付いていく艶華に、鷹野は厳しい表情のままである。
複数の相手と付き合うのが艶華の趣味なのかもしれないが、雪峻は複数の内の一人として寵愛を競うなど、考えたくもなかった。愕然として突っ立っていると、艶華は当然のように雪峻と鷹野の腕を両方取って、二人ともをマンションの中に引き込もうとする。
「艶華、ちゃんと彼に説明しないと」
鷹野の言葉に、雪峻は思わず艶華の腕を振り払っていた。何を説明されるのだろう。雪峻が今の一番のお気に入りで、その前は鷹野が一番のお気に入りだったとか、鷹野に抱かれていたとか、三人でヤりたいとか言われたら、雪峻は正気でいられる気がしない。
「俺は、帰る!」
「用事ができたの?」
「僕も、彼に話があっただけだから」
「鷹野ちゃんまで? あ! 鷹野ちゃん、雪峻くんのおかげで、うち、綺麗なんだよ? ちゃんとご飯も食べてるし。虹華を引き取らせてよ」
知らない名前がまた出て来た。
虹華とは誰だろう。
鷹野との間に艶華が産んだ赤ん坊だったら。
雪峻にも軽く艶華は赤ん坊を産んで欲しいと言った。幸い、病院で妊娠していないという結果は出ていたが、そんな風に、簡単に赤ん坊を産むことを考えているのだったら、鷹野との間に子どもがいてもおかしくはない。
これ以上は聞いていられない。
買ってきた荷物を鷹野に押し付けて、雪峻は走って家に帰っていた。
久しぶりに戻った部屋は、しばらく住んでいなかったので、埃被って、寒々しい。冷蔵庫の中身も、野菜が溶けてよく分からない物体になっていた。
料理をしていたのも、艶華が喜ぶからで、本当は雪峻はかなりの面倒くさがりだ。食べ物を買いに行く気力もなく、埃っぽいベッドに倒れ込んでいると、携帯の液晶画面が光った。
艶華からのメッセージ。
『今夜はもう来ないの?』
明るい問いかけに、頭を抱える。
鷹野って誰?
あんたの何?
虹華って誰?
あんたの何?
聞きたいことはたくさんあるのに、聞いてしまって、確信を得てしまえば、艶華ごと全部失う気がして、雪峻は震える手で携帯のロックを解除した。艶華の連絡先を拒否設定にする。
自分がオメガだと分かってから三か月以上、艶華は雪峻に優しくしてくれた。雪峻は艶華の部屋で平穏に、幸せに暮らせた。
突然、脚元から全部崩れるような日が来るのが、雪峻にはずっと怖かった。けれど恐る恐る綱渡りのようにその日を怖がって生きていくよりも、いっそ飛び降りてしまった方が楽なのではないかとも思っていた。
実際にその日が来て、雪峻は途方もなく落ち込んでいる自分に気付いた。目頭が熱くて、涙が溢れて来る。
「好きだって……俺から言えばよかったのかよ……」
そんなこと、口にできない。
素直にはなれない。
好きだと言って、艶華から、雪峻『も』好きだと言われるのが怖かった。より取り見取りの地位のあるアルファが、たった一人のオメガを愛することなんてあるわけがない。
それこそ、運命の番でもない限り。
要の両親も、要が中学に入る年に離婚している。愛し合っていたオメガとアルファだったのに、母親のオメガに運命の相手が見つかって、出て行ってしまったのだという。アルファの父親はその後に再婚したが上手くいかず、産まれた子どもを17歳の要に預けて、海外に飛んでしまった。
そのときの修羅場を要は「地獄だった」と話しているのをよく聞いていただけに、雪峻は子どもができなかったのが唯一の救いだった。
「艶華さんの赤ちゃん……」
何もいない薄い腹を撫でると、また涙が溢れて来る。
せめて赤ん坊でもいれば、結末は違ったのかもしれない。
泣き濡れた夜から、雪峻は艶華との連絡は完全に断っていた。家の場所は知られていないし、自動車学校も無事に卒業して免許も習得している。あのぼんやりとした艶華が、自動車学校に問い合わせて雪峻の居場所を調べるなど、できるわけがないし、そこまでの情熱もないだろう。
虚しくて、大学に行っても無気力な雪峻を、要は何か察したのか、妙に優しかった。
「私のエビフライ一本あげるから、元気出しなよ」
「その子どもみたいな扱いはやめろ、馬鹿! それで元気が出ると思ってるのか、もらうけど」
「もらうんじゃん!」
食堂でフライ定食を頼んだ要の皿からエビフライを貰って、お返しに豚肉の生姜焼きをひと切れ渡す。落ち込んでいても、食欲が落ちないのが不思議だった。
「あの美人さん、大学に来て、あんたのこと探してるって」
「会う気はないよ」
もう終わったのだと言いながらも、艶華の顔が一目見たいと思わずにいられない自分は、なんて未練がましいのだろうと、雪峻は惨めだった。
二度目の発情期は艶華に抱かれて、雪峻は満たされて過ごした。最初の発情期も、艶華が助けてくれて抱いてくれたから、軽くて済んだのだろう。普通ならば相手のいないオメガは、発情期には身体を持て余して、酷くつらい思いをする。
その経験のないまま後天性のオメガと発覚した雪峻は、艶華の側を離れられないような気がしていた。
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怖くて、明日のことは考えたくない雪峻は、発情期が終わっても艶華を求め続けた。
抱かれていれば気持ちよくて訳が分からなくなって、将来のことなど考えずに済む。
そうやって、雪峻は決定的な問題と向き合うことなく逃げていた。
大学の帰りに、艶華のマンションの前に立っていた長身で大柄な男性に声をかけられたのは、季節も秋に入ろうとしていた頃だった。艶華と出会ったのは春。もう同棲してから三か月以上になる。
「艶華が最近入れ込んでる子がいるって話だけど、君?」
呼び捨てで、頭上からかけられる声に、雪峻は身構えた。長年剣道で鍛えた体はあるが、直感のようなもので、自分よりも相手の方が強い気配がする。顔立ちも整っていて、長身にがっしりとした体躯の彼は、アルファだろうか。
「未成年じゃないの……艶華は何を考えてるのか」
「俺は、そんなんじゃない」
金目当てで身体を売っているのかと疑われている気がして、必死に言葉を探したが、口に出せたのはそれだけで、鋭い男性の瞳に怯えてしまう。アルファでも艶華のことを怖いと思ったことは一度もないが、目の前の男性は妙に迫力を帯びている。
「どういうお付き合いをしてるのか、話を聞かせてもらえる?」
「あ、なたは、誰ですか?」
「艶華の大事な相手だよ」
大事な相手。
嫌な予感が足元から這い上がって来る。
婚約者はいないと言っていたが、艶華の過去はそれなりにモテていたと聞く。過去の相手の一人が彼だとすれば、艶華は彼に抱かれたのだろうか。アルファ同士ならば、オメガのフェロモンが介在しないので、艶華の股間に男性器に相当するものは生えない。
自分の知らない艶華を知っている人物。
ちりちりと胸の奥が焦げるように痛む。
「立ち話も嫌だろうし、一緒に来てくれるかな?」
「行く必要はない、でしょう」
「艶華の話をしたいんだけど」
「俺は、ただのハウスキーパーなんだから」
震える声で言った瞬間、マンションから艶華が出て来た。窓から雪峻と男性が話しているのが見えたのだろう。
「鷹野ちゃん、いつ来たの? 上がってくれればよかったのに」
「艶華、この青年と付き合ってるの?」
「雪峻くんは、私のお気に入りなんだよ」
にこにこと笑って気の抜けた表情で鷹野と呼ばれた男性に近付いていく艶華に、鷹野は厳しい表情のままである。
複数の相手と付き合うのが艶華の趣味なのかもしれないが、雪峻は複数の内の一人として寵愛を競うなど、考えたくもなかった。愕然として突っ立っていると、艶華は当然のように雪峻と鷹野の腕を両方取って、二人ともをマンションの中に引き込もうとする。
「艶華、ちゃんと彼に説明しないと」
鷹野の言葉に、雪峻は思わず艶華の腕を振り払っていた。何を説明されるのだろう。雪峻が今の一番のお気に入りで、その前は鷹野が一番のお気に入りだったとか、鷹野に抱かれていたとか、三人でヤりたいとか言われたら、雪峻は正気でいられる気がしない。
「俺は、帰る!」
「用事ができたの?」
「僕も、彼に話があっただけだから」
「鷹野ちゃんまで? あ! 鷹野ちゃん、雪峻くんのおかげで、うち、綺麗なんだよ? ちゃんとご飯も食べてるし。虹華を引き取らせてよ」
知らない名前がまた出て来た。
虹華とは誰だろう。
鷹野との間に艶華が産んだ赤ん坊だったら。
雪峻にも軽く艶華は赤ん坊を産んで欲しいと言った。幸い、病院で妊娠していないという結果は出ていたが、そんな風に、簡単に赤ん坊を産むことを考えているのだったら、鷹野との間に子どもがいてもおかしくはない。
これ以上は聞いていられない。
買ってきた荷物を鷹野に押し付けて、雪峻は走って家に帰っていた。
久しぶりに戻った部屋は、しばらく住んでいなかったので、埃被って、寒々しい。冷蔵庫の中身も、野菜が溶けてよく分からない物体になっていた。
料理をしていたのも、艶華が喜ぶからで、本当は雪峻はかなりの面倒くさがりだ。食べ物を買いに行く気力もなく、埃っぽいベッドに倒れ込んでいると、携帯の液晶画面が光った。
艶華からのメッセージ。
『今夜はもう来ないの?』
明るい問いかけに、頭を抱える。
鷹野って誰?
あんたの何?
虹華って誰?
あんたの何?
聞きたいことはたくさんあるのに、聞いてしまって、確信を得てしまえば、艶華ごと全部失う気がして、雪峻は震える手で携帯のロックを解除した。艶華の連絡先を拒否設定にする。
自分がオメガだと分かってから三か月以上、艶華は雪峻に優しくしてくれた。雪峻は艶華の部屋で平穏に、幸せに暮らせた。
突然、脚元から全部崩れるような日が来るのが、雪峻にはずっと怖かった。けれど恐る恐る綱渡りのようにその日を怖がって生きていくよりも、いっそ飛び降りてしまった方が楽なのではないかとも思っていた。
実際にその日が来て、雪峻は途方もなく落ち込んでいる自分に気付いた。目頭が熱くて、涙が溢れて来る。
「好きだって……俺から言えばよかったのかよ……」
そんなこと、口にできない。
素直にはなれない。
好きだと言って、艶華から、雪峻『も』好きだと言われるのが怖かった。より取り見取りの地位のあるアルファが、たった一人のオメガを愛することなんてあるわけがない。
それこそ、運命の番でもない限り。
要の両親も、要が中学に入る年に離婚している。愛し合っていたオメガとアルファだったのに、母親のオメガに運命の相手が見つかって、出て行ってしまったのだという。アルファの父親はその後に再婚したが上手くいかず、産まれた子どもを17歳の要に預けて、海外に飛んでしまった。
そのときの修羅場を要は「地獄だった」と話しているのをよく聞いていただけに、雪峻は子どもができなかったのが唯一の救いだった。
「艶華さんの赤ちゃん……」
何もいない薄い腹を撫でると、また涙が溢れて来る。
せめて赤ん坊でもいれば、結末は違ったのかもしれない。
泣き濡れた夜から、雪峻は艶華との連絡は完全に断っていた。家の場所は知られていないし、自動車学校も無事に卒業して免許も習得している。あのぼんやりとした艶華が、自動車学校に問い合わせて雪峻の居場所を調べるなど、できるわけがないし、そこまでの情熱もないだろう。
虚しくて、大学に行っても無気力な雪峻を、要は何か察したのか、妙に優しかった。
「私のエビフライ一本あげるから、元気出しなよ」
「その子どもみたいな扱いはやめろ、馬鹿! それで元気が出ると思ってるのか、もらうけど」
「もらうんじゃん!」
食堂でフライ定食を頼んだ要の皿からエビフライを貰って、お返しに豚肉の生姜焼きをひと切れ渡す。落ち込んでいても、食欲が落ちないのが不思議だった。
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