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本編
30.それから
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ルーカスとエルネストが結婚式を挙げてから半年後くらいにアーリンとパーシーが結婚式を挙げた。アーリンとパーシーの結婚式には、ルーカスもエルネストも出席した。
教会で挙げられる結婚式に招待されたのは初めてだったのでルーカスは戸惑っていたが、エルネストが落ち着いていたのでエルネストの真似をすることにした。
教会に集まっているのは、人外ばかりで、アーリン側の親戚と、パーシー側の親戚で席が分かれていたが、エルネストとルーカスはどちらともに招待されていたので、後ろの方の席に座って讃美歌が流れる中、アーリンとエルネストがヴァージンロードを歩いてくるのを、花びらを撒きながら見守っていた。
アーリンは長い赤毛をアップにして肩出しのドレスでヴェールを被っている。パーシーはトウモロコシの髭のような金髪を一つに纏めて括って、白いタキシードを着ている。
新婦の前に来ると二人は誓いの言葉を述べて、指輪の交換をした。
誓いのキスをした二人が向き直って教会にいる参列者にお礼を述べる。
「本日は私たちの結婚式に来てくださって本当にありがとうございます」
「二人で暖かい家庭を築いていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」
言った後でパーシーがアーリンを抱き上げる。
お姫様抱っこで教会を出て車まで運ばれるアーリンに、拍手が巻き起こる。
教会での結婚式の後は披露宴のパーティーが近くのレストランを貸し切って行われた。
アルコールは飲まないと決めているルーカスだが、運ばれてくる飲み物の中にアルコールが入っていたようだ。飲んでしまったルーカスは酔っ払って、エルネストの肩に頭を摺り寄せていた。
「ルーカス、アーリンとパーシーにお祝いを言いに行こう」
「エルネスト、抱っこして」
「いいの?」
「お願い」
酔って甘えたルーカスがエルネストにお姫様抱っこされてパーシーとアーリンの席に挨拶に行ったのを、アーリンは呼吸困難になるくらい爆笑していた。
「やだ、これは誰!? 嘘でしょう、ルーカス!?」
「何かおかしい? 俺のエルネストが格好良すぎる?」
「ルーカスがそんな風にエルネストに甘えるなんて、やっぱりエルネストは特別なのね」
大笑いされている意味も分からず、ルーカスは席に戻ってからもエルネストの膝の上に座っていた。
家に戻って、酔いがさめてからルーカスは自分がやってしまったことに沈痛な面持ちで額を押さえていた。酔いがさめても頭の芯がじんじんと痛む。
「俺はアルコールとは相性が悪いみたいだ」
「僕が匂いで気付けばよかったんだけどね。次から気を付けるね」
「乾杯のシャンパンは気を付けて飲まなかったのに」
どこでアルコールを飲んでしまったのかも分からないが、今後は鼻の利くエルネストが気を付けてくれると言っているのでこんなことにはならないだろう。
「アーリンとパーシーの休暇明け、どんな顔して会えばいいんだ」
「そのままでいいと思うよ」
「アーリンに絶対笑われる」
「アーリンも大人だから、仕事中に笑ったりしないと思う」
エルネストにどれだけ言われても、ルーカスは頭を抱えたままだった。
人外課に事件が持ち込まれる。
「連続殺人事件だ。犯人は人外で、人外の猫科の本性を持つものを狙っている」
猫科の本性を持つものが死体で見つかった。それも同じような手口で三人目。
連続殺人事件として捜査されることになったこの事件に、ルーカスがジャンルカに手を挙げた。
「俺も猫科です。犯人をおびき出せるかもしれない」
「いや、犯人は猫科の中でも、飼い猫になるような大人しいタイプしか狙っていない」
「となると、あまり強い本性の人外ではないかもしれない可能性がありますね」
飼い猫となるような大人しいタイプの本性を持つ猫科しか襲っていないとなると、大型の猫科を襲えないくらいの本性の持ち主かもしれないと推測できる。
「被害者は全員性的暴行を受けた上で殺されている。被害者に残されたDNEの痕跡から、犯人は男性ということは分かっている」
犯人の情報もこれから増えてくるだろう。
忙しくなる気配がしている。
「犯人の本性に繋がる手がかりはないんですか?」
「探してみたが猫科の毛しか残っていない」
ジャンルカの言葉にルーカスは思い付く。
「犯人も猫科なんじゃないですか?」
「それは有り得るな。被害者についていた毛と被害者に残された痕跡のDNAを照合してみよう」
闇雲に犯人を捜し回っても見つかるはずがない。
もうルーカスは暴走することはなくなっていた。
調べていくと猫科の人外は全員、水商売についていた。夜の仕事をしている猫科の人外を誘い出して、強姦して、殺して死体を遺棄していく。
死体はモーテルやホテルの部屋に遺棄されていて、そこで襲われた後に殺されたのは明らかだった。
「とりあえず、ニュースで猫科の人外に注意喚起をしておく。新しい情報が入り次第、全員出動できるようにしてくれ」
ジャンルカの指示に従って、その日はルーカスとエルネストは仕事を終えた。
夜勤の警察官に引き継ぎをして、ルーカスとエルネストは家に帰る。
最近、ルーカスはエルネストに紅茶の入れ方を教えてもらっていた。
エルネストに紅茶を入れてもらうのは特別感があって嬉しいのだが、自分でも入れられるようになりたいと思ったのだ。
「熱湯でポットを温めて、一度お湯を捨てて、茶葉を入れて、熱湯を注いで三分。三分経ったら、違う温めたポットに全部出してしまうと、それ以上渋くならないよ」
「分かった。やってみる」
火傷をしないように気を付けながら、ルーカスはポットを温めて、茶葉を入れて、熱湯を注いで三分待つ。
三分経つと他のポットに全部注いで、それ以上渋くならないようにして、エルネストのティーカップに紅茶を注いで差し出した。
「いい香り。味もしっかり出てる」
「合格か?」
「うん、とても美味しいよ」
エルネストに喜んでもらえてルーカスもとても嬉しかった。
エルネストと一緒にチョコレートを食べるのも毎日の習慣になっていた。
エルネストの用意するチョコレートがとても美味しいのだ。
「俺は、甘いものは必要ないと思っていたけれど、本当は欲しかったんだなと思う」
「甘いものは食べると幸せな気分になれるよね」
「年上の子どもに取り上げられて、誰も助けてくれないと分かっていたから、諦めていたのをエルネストは救い上げてくれてる気がするんだ」
五歳のときに言ってほしかった言葉をエルネストは言ってくれた。それと同じように小さなころに奪われたつらい記憶も、エルネストが今書き換えようとしてくれている。
「エルネスト、ありがとう」
「僕ができることなら何でもするよ」
「愛してる」
「僕も愛してるよ」
抱き締められてルーカスはエルネストの胸に顔を埋めた。
連続殺人犯はその後も犯行を続けていたが、ついに情報捜査班がその姿を捉えた。
人間の姿でホテルに被害者を連れ込むときに、防犯カメラにその人外が映っていたのだ。人外も人間の姿のときには防犯カメラに映るし、写真も撮ることができる。
顔認識システムでデータと照合すると、前科のある男だということが分かった。
違う州で猫科の人外に暴行をして、捕まっている。
そのときは殺人までは犯していなかったが、犯行がエスカレートしたらしい。
「俺とエルネストで容疑者を逮捕してきます!」
「アーリンとパーシーの二人とも協力して行くように」
「分かりました!」
ジャンルカに報告して、ルーカスは車を出す。容疑者の部屋に辿り着くと、ドアをノックした。
「開けろ、警察の人外課だ!」
その瞬間、窓から猫の人外が飛び出して逃げようとする。
ルーカスは素早くチーターの姿になって、猫の人外を追った。
逃げ出そうとする猫の人外の前には、狼の姿になっているエルネストが立ち塞がる。
逃げられないと悟ったのか、容疑者は人間の姿に戻って、その場に膝をついて手錠をかけられた。
人外課でまた一つの事件が終わる。
捕まった容疑者は検察官の元へ連れて行かれて、ルーカスとエルネストは書類仕事を終えると家路に着くのだった。
二人の家に。
教会で挙げられる結婚式に招待されたのは初めてだったのでルーカスは戸惑っていたが、エルネストが落ち着いていたのでエルネストの真似をすることにした。
教会に集まっているのは、人外ばかりで、アーリン側の親戚と、パーシー側の親戚で席が分かれていたが、エルネストとルーカスはどちらともに招待されていたので、後ろの方の席に座って讃美歌が流れる中、アーリンとエルネストがヴァージンロードを歩いてくるのを、花びらを撒きながら見守っていた。
アーリンは長い赤毛をアップにして肩出しのドレスでヴェールを被っている。パーシーはトウモロコシの髭のような金髪を一つに纏めて括って、白いタキシードを着ている。
新婦の前に来ると二人は誓いの言葉を述べて、指輪の交換をした。
誓いのキスをした二人が向き直って教会にいる参列者にお礼を述べる。
「本日は私たちの結婚式に来てくださって本当にありがとうございます」
「二人で暖かい家庭を築いていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」
言った後でパーシーがアーリンを抱き上げる。
お姫様抱っこで教会を出て車まで運ばれるアーリンに、拍手が巻き起こる。
教会での結婚式の後は披露宴のパーティーが近くのレストランを貸し切って行われた。
アルコールは飲まないと決めているルーカスだが、運ばれてくる飲み物の中にアルコールが入っていたようだ。飲んでしまったルーカスは酔っ払って、エルネストの肩に頭を摺り寄せていた。
「ルーカス、アーリンとパーシーにお祝いを言いに行こう」
「エルネスト、抱っこして」
「いいの?」
「お願い」
酔って甘えたルーカスがエルネストにお姫様抱っこされてパーシーとアーリンの席に挨拶に行ったのを、アーリンは呼吸困難になるくらい爆笑していた。
「やだ、これは誰!? 嘘でしょう、ルーカス!?」
「何かおかしい? 俺のエルネストが格好良すぎる?」
「ルーカスがそんな風にエルネストに甘えるなんて、やっぱりエルネストは特別なのね」
大笑いされている意味も分からず、ルーカスは席に戻ってからもエルネストの膝の上に座っていた。
家に戻って、酔いがさめてからルーカスは自分がやってしまったことに沈痛な面持ちで額を押さえていた。酔いがさめても頭の芯がじんじんと痛む。
「俺はアルコールとは相性が悪いみたいだ」
「僕が匂いで気付けばよかったんだけどね。次から気を付けるね」
「乾杯のシャンパンは気を付けて飲まなかったのに」
どこでアルコールを飲んでしまったのかも分からないが、今後は鼻の利くエルネストが気を付けてくれると言っているのでこんなことにはならないだろう。
「アーリンとパーシーの休暇明け、どんな顔して会えばいいんだ」
「そのままでいいと思うよ」
「アーリンに絶対笑われる」
「アーリンも大人だから、仕事中に笑ったりしないと思う」
エルネストにどれだけ言われても、ルーカスは頭を抱えたままだった。
人外課に事件が持ち込まれる。
「連続殺人事件だ。犯人は人外で、人外の猫科の本性を持つものを狙っている」
猫科の本性を持つものが死体で見つかった。それも同じような手口で三人目。
連続殺人事件として捜査されることになったこの事件に、ルーカスがジャンルカに手を挙げた。
「俺も猫科です。犯人をおびき出せるかもしれない」
「いや、犯人は猫科の中でも、飼い猫になるような大人しいタイプしか狙っていない」
「となると、あまり強い本性の人外ではないかもしれない可能性がありますね」
飼い猫となるような大人しいタイプの本性を持つ猫科しか襲っていないとなると、大型の猫科を襲えないくらいの本性の持ち主かもしれないと推測できる。
「被害者は全員性的暴行を受けた上で殺されている。被害者に残されたDNEの痕跡から、犯人は男性ということは分かっている」
犯人の情報もこれから増えてくるだろう。
忙しくなる気配がしている。
「犯人の本性に繋がる手がかりはないんですか?」
「探してみたが猫科の毛しか残っていない」
ジャンルカの言葉にルーカスは思い付く。
「犯人も猫科なんじゃないですか?」
「それは有り得るな。被害者についていた毛と被害者に残された痕跡のDNAを照合してみよう」
闇雲に犯人を捜し回っても見つかるはずがない。
もうルーカスは暴走することはなくなっていた。
調べていくと猫科の人外は全員、水商売についていた。夜の仕事をしている猫科の人外を誘い出して、強姦して、殺して死体を遺棄していく。
死体はモーテルやホテルの部屋に遺棄されていて、そこで襲われた後に殺されたのは明らかだった。
「とりあえず、ニュースで猫科の人外に注意喚起をしておく。新しい情報が入り次第、全員出動できるようにしてくれ」
ジャンルカの指示に従って、その日はルーカスとエルネストは仕事を終えた。
夜勤の警察官に引き継ぎをして、ルーカスとエルネストは家に帰る。
最近、ルーカスはエルネストに紅茶の入れ方を教えてもらっていた。
エルネストに紅茶を入れてもらうのは特別感があって嬉しいのだが、自分でも入れられるようになりたいと思ったのだ。
「熱湯でポットを温めて、一度お湯を捨てて、茶葉を入れて、熱湯を注いで三分。三分経ったら、違う温めたポットに全部出してしまうと、それ以上渋くならないよ」
「分かった。やってみる」
火傷をしないように気を付けながら、ルーカスはポットを温めて、茶葉を入れて、熱湯を注いで三分待つ。
三分経つと他のポットに全部注いで、それ以上渋くならないようにして、エルネストのティーカップに紅茶を注いで差し出した。
「いい香り。味もしっかり出てる」
「合格か?」
「うん、とても美味しいよ」
エルネストに喜んでもらえてルーカスもとても嬉しかった。
エルネストと一緒にチョコレートを食べるのも毎日の習慣になっていた。
エルネストの用意するチョコレートがとても美味しいのだ。
「俺は、甘いものは必要ないと思っていたけれど、本当は欲しかったんだなと思う」
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違う州で猫科の人外に暴行をして、捕まっている。
そのときは殺人までは犯していなかったが、犯行がエスカレートしたらしい。
「俺とエルネストで容疑者を逮捕してきます!」
「アーリンとパーシーの二人とも協力して行くように」
「分かりました!」
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「開けろ、警察の人外課だ!」
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ルーカスは素早くチーターの姿になって、猫の人外を追った。
逃げ出そうとする猫の人外の前には、狼の姿になっているエルネストが立ち塞がる。
逃げられないと悟ったのか、容疑者は人間の姿に戻って、その場に膝をついて手錠をかけられた。
人外課でまた一つの事件が終わる。
捕まった容疑者は検察官の元へ連れて行かれて、ルーカスとエルネストは書類仕事を終えると家路に着くのだった。
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