17 / 30
本編
17.人身売買組織の行方
しおりを挟む
エルネストと同じベッドで寝たい。
それくらいは許されてもいいのではないだろうか。
両想いになったのだし、同じベッドで眠るくらいは許されたい。
「エルネスト、一緒に寝てくれないか」
申し出たルーカスにエルネストはちょっとだけ困った顔をした。
「僕の部屋のベッド広いけど、君と寝ると窮屈に感じるかもしれない」
「エルネストを感じながら寝たいんだ」
「それに、僕は灯りを消さないと眠れない質だから、一緒に眠るのは難しいかもしれない」
「そ、それは……」
灯りを消して眠れるかと言えば、ルーカスにはまだ無理だった。例えエルネストが一緒でもそれは難しいだろう。
「手元のライトだけつけて眠るというのはどうだ?」
「それで君は平気なの?」
「警察学校の寮や、施設で灯りを消されていたときには、懐中電灯を布団の中に持ち込んでその光で安心して寝てた」
折衷案として出した手元のライトだけつけるという案に、エルネストは納得してくれた。
ベッドに入るとエルネストと体が密着する。下半身に血が集まらないように気を付けながら、ルーカスはエルネストの隣りで目を閉じた。部屋の灯りは消されて、手元のライトだけがついている。
恐怖に襲われそうになって、ルーカスは気を紛らわすためにエルネストに問いかけた。
「エルネストはいつもいい匂いがするけど、香水でもつけているのか? 寝るときにまでこんなに香って、すごくお洒落なんだな」
「僕は香水はつけてないよ。匂いが強いものは無理だからボディソープとシャンプーがギリギリかな」
そういえばエルネストは狼の人外で、人間よりも百倍はあるという嗅覚を持っている。香水をつけていたらその匂いで鼻が鈍るだろう。
「それなら、エルネストのいつも香るいい匂いはなんなんだ?」
「僕のフェロモンじゃない?」
エルネストの言葉にルーカスは心臓が跳ねる。
人間も含めて動物は全て体臭の中にフェロモンを持っている。
「フェロモンが心地いいなんて、俺とエルネストの相性がいいと言っているようなもんじゃないか」
「そうじゃないのかな? 僕もルーカスの匂い好きだけど、ルーカスは特に香水とかつけてないでしょう?」
「俺が香水なんてつけるわけがない」
答えてから、ルーカスはエルネストと本能的に惹かれ合う仲だったのかと納得していた。ルーカスはエルネストのフェロモンを心地いいと感じて、エルネストはルーカスのフェロモンを好きだと感じている。
最初のころからエルネストにいい感情しか抱かなかったのも、エルネストとルーカスが相性がよかったからだと言われれば納得するしかない。
「エルネスト、少し怖いんだ。抱き締めてくれないか」
「いいよ、ルーカス」
自分の弱さも見せることができて、ルーカスはエルネストに抱き締められて、胸に顔を埋めて眠った。
翌朝、エルネストが起き出したのにも気付かずに眠っていて、ルーカスは朝食ができるころに起こされた。
「ルーカス、おはよう。もうすぐ朝食ができるから、起きてきて」
「おはよう、エルネスト。任せてしまって悪い」
「気にしないで」
こういうところまでエルネストはルーカスを気遣ってくれる。付き合い始めたばかりで肉体関係もまだないのに、結婚したら食事の用意も家事も分担しなければいけないと考え始めるあたり、ルーカスは恋愛初心者を抜け出していなかった。
警察署に着くとタイムカードを押して、ルーカスとエルネストはデスクに着く。
人身売買組織の検挙が行われるということで、スーツのジャケットを脱いで防弾チョッキを着てから、出動に備える。
アジトとして今調査が入っているのは、隣りの州との州境にある廃屋だった。隣りの州の人外課にも協力してもらって、人間の警察官にも出動してもらって廃屋を取り囲む計画である。
廃屋には人外が出入りしていることを確かめてあるし、アジトには間違いないだろうが、人身売買組織の中枢かどうかはよく分からないとのことだった。
ルーカスが車を運転してエルネストと一緒に現場に着くと、特別なイヤフォンを身に着ける。人外課の科学技術で、人外の本性になっても使えるという優れもののイヤフォンは今回のような任務には必要不可欠だった。
警察官で廃屋を取り囲んで逃げ場がないようにすると、ルーカスとエルネストの二人が先頭になって廃屋の中に入る。
「警察の人外課だ! 抵抗するものは撃つ!」
「大人しく投降しろ! 周囲は囲まれている!」
ルーカスとエルネストの後ろから、アーリンとパーシーも防弾チョッキを着て廃屋の中に入ってくる。
廃屋の中はルーカスの鼻でもすぐに分かるようなすえた臭いがしていた。何日も風呂に入っていないものや、排泄物の臭いも混じっている。鼻の利くエルネストはもっと細かな臭いまで嗅ぎ分けているだろう。
「こっちに地下室がある。複数の人外の臭いを感じる」
「アーリン、パーシー、地下室を見に行ってくれ」
アーリンとパーシーに地下室は任せて、ルーカスとエルネストは組織の人間を探す。
「ルーカス、逃げようとしている人外がいる!」
「どっちだ?」
「人間の警察官の守っているあたりを抜けようとしている感じだ」
匂いで距離を測っているエルネストに、ルーカスは身を翻して金色の毛並みのチーターになった。エルネストも白銀の毛並みの狼になる。
二匹で駆けて逃げ出そうとする人外を追いかける。
大型の猫の人外と、犬の人外が廃屋を取り囲む警察官の間を抜け出ようとするのを、エルネストとルーカスは跳び付いて捕らえた。
ここからは銃撃戦ではなく肉弾戦になる。
軽量級のルーカスは大型の獣相手には不利ではあるが、大型の猫の人外と犬の人外くらいならば相手にならない。
首根っこを咥えて振り回して地面に倒したところで、クロヴィス率いる隣りの州の人外課が駆け付けてくれた。
無事に二人の組織の構成員を捕らえて、地下室に捕らわれていた人身売買の被害者たちを保護したが、事件はそれでは終わらなかった。
「構成員が二人きりとは考えにくい。これは尻尾切りされたな」
ジャンルカの言葉にルーカスは歯噛みする。アジトの情報が漏れたので、二人の構成員と今捕らえている人身売買の被害者のうち足手まといになるものをここで捨てて、人身売買組織の本体は別の場所に逃げた可能性が高いというのだ。
「俺はまた、助けられなかったのか?」
「ルーカス、君は助けたよ。たくさんのひとを」
「でも、連れていかれたひともいるかもしれない」
悔やむルーカスをエルネストは慰めてくれた。
ここから先は国際班の仕事になる。海外に逃げたと思われる人身売買組織を、州警察が追いかけることはできない。
最後まで仕事をやり通したかったルーカスにとっては悔しい事案だったが、エルネストは保護された子どもや少年少女のところにルーカスを連れて行った。
不衛生な格好で怯えている子どもや少年少女の姿にルーカスは在りし日の自分を重ねてしまった。
「もう大丈夫だ。助かったんだ」
そう言われたとき、小さなルーカスは幼すぎて状況がよく呑み込めていなかったが、もうあの暗い場所にいなくていいのだと、殴られることもないのだと本能的に感じ取っていた。
小さかったころの自分を助けたような気持になったルーカスに、エルネストはそのために被害者と会わせたのかと理解した。
エルネストと車に乗り込んで、息をつくルーカスにエルネストはその背中を優しくさすってくれた。
「ルーカス、頑張ったね。君のおかげで助かったひとたちがいる」
「全員は救えなかった」
「残りのことは他の班に任せるのも、組織としての協力だよ」
組織として他人と協力するなんてことは全く考えられなかったルーカスにとっては、エルネストの言葉は新鮮に感じられる。
「それに、ほとんどの被害者を救えたってことは、人身売買組織もそれだけ追い詰められてたってことだ。次は焦ってもっと捕まえやすくなっているかもしれない」
それだけのことを自分たちはした。
それを誇っていいというエルネストに、ルーカスは素直にその言葉を受け取ることにした。
それくらいは許されてもいいのではないだろうか。
両想いになったのだし、同じベッドで眠るくらいは許されたい。
「エルネスト、一緒に寝てくれないか」
申し出たルーカスにエルネストはちょっとだけ困った顔をした。
「僕の部屋のベッド広いけど、君と寝ると窮屈に感じるかもしれない」
「エルネストを感じながら寝たいんだ」
「それに、僕は灯りを消さないと眠れない質だから、一緒に眠るのは難しいかもしれない」
「そ、それは……」
灯りを消して眠れるかと言えば、ルーカスにはまだ無理だった。例えエルネストが一緒でもそれは難しいだろう。
「手元のライトだけつけて眠るというのはどうだ?」
「それで君は平気なの?」
「警察学校の寮や、施設で灯りを消されていたときには、懐中電灯を布団の中に持ち込んでその光で安心して寝てた」
折衷案として出した手元のライトだけつけるという案に、エルネストは納得してくれた。
ベッドに入るとエルネストと体が密着する。下半身に血が集まらないように気を付けながら、ルーカスはエルネストの隣りで目を閉じた。部屋の灯りは消されて、手元のライトだけがついている。
恐怖に襲われそうになって、ルーカスは気を紛らわすためにエルネストに問いかけた。
「エルネストはいつもいい匂いがするけど、香水でもつけているのか? 寝るときにまでこんなに香って、すごくお洒落なんだな」
「僕は香水はつけてないよ。匂いが強いものは無理だからボディソープとシャンプーがギリギリかな」
そういえばエルネストは狼の人外で、人間よりも百倍はあるという嗅覚を持っている。香水をつけていたらその匂いで鼻が鈍るだろう。
「それなら、エルネストのいつも香るいい匂いはなんなんだ?」
「僕のフェロモンじゃない?」
エルネストの言葉にルーカスは心臓が跳ねる。
人間も含めて動物は全て体臭の中にフェロモンを持っている。
「フェロモンが心地いいなんて、俺とエルネストの相性がいいと言っているようなもんじゃないか」
「そうじゃないのかな? 僕もルーカスの匂い好きだけど、ルーカスは特に香水とかつけてないでしょう?」
「俺が香水なんてつけるわけがない」
答えてから、ルーカスはエルネストと本能的に惹かれ合う仲だったのかと納得していた。ルーカスはエルネストのフェロモンを心地いいと感じて、エルネストはルーカスのフェロモンを好きだと感じている。
最初のころからエルネストにいい感情しか抱かなかったのも、エルネストとルーカスが相性がよかったからだと言われれば納得するしかない。
「エルネスト、少し怖いんだ。抱き締めてくれないか」
「いいよ、ルーカス」
自分の弱さも見せることができて、ルーカスはエルネストに抱き締められて、胸に顔を埋めて眠った。
翌朝、エルネストが起き出したのにも気付かずに眠っていて、ルーカスは朝食ができるころに起こされた。
「ルーカス、おはよう。もうすぐ朝食ができるから、起きてきて」
「おはよう、エルネスト。任せてしまって悪い」
「気にしないで」
こういうところまでエルネストはルーカスを気遣ってくれる。付き合い始めたばかりで肉体関係もまだないのに、結婚したら食事の用意も家事も分担しなければいけないと考え始めるあたり、ルーカスは恋愛初心者を抜け出していなかった。
警察署に着くとタイムカードを押して、ルーカスとエルネストはデスクに着く。
人身売買組織の検挙が行われるということで、スーツのジャケットを脱いで防弾チョッキを着てから、出動に備える。
アジトとして今調査が入っているのは、隣りの州との州境にある廃屋だった。隣りの州の人外課にも協力してもらって、人間の警察官にも出動してもらって廃屋を取り囲む計画である。
廃屋には人外が出入りしていることを確かめてあるし、アジトには間違いないだろうが、人身売買組織の中枢かどうかはよく分からないとのことだった。
ルーカスが車を運転してエルネストと一緒に現場に着くと、特別なイヤフォンを身に着ける。人外課の科学技術で、人外の本性になっても使えるという優れもののイヤフォンは今回のような任務には必要不可欠だった。
警察官で廃屋を取り囲んで逃げ場がないようにすると、ルーカスとエルネストの二人が先頭になって廃屋の中に入る。
「警察の人外課だ! 抵抗するものは撃つ!」
「大人しく投降しろ! 周囲は囲まれている!」
ルーカスとエルネストの後ろから、アーリンとパーシーも防弾チョッキを着て廃屋の中に入ってくる。
廃屋の中はルーカスの鼻でもすぐに分かるようなすえた臭いがしていた。何日も風呂に入っていないものや、排泄物の臭いも混じっている。鼻の利くエルネストはもっと細かな臭いまで嗅ぎ分けているだろう。
「こっちに地下室がある。複数の人外の臭いを感じる」
「アーリン、パーシー、地下室を見に行ってくれ」
アーリンとパーシーに地下室は任せて、ルーカスとエルネストは組織の人間を探す。
「ルーカス、逃げようとしている人外がいる!」
「どっちだ?」
「人間の警察官の守っているあたりを抜けようとしている感じだ」
匂いで距離を測っているエルネストに、ルーカスは身を翻して金色の毛並みのチーターになった。エルネストも白銀の毛並みの狼になる。
二匹で駆けて逃げ出そうとする人外を追いかける。
大型の猫の人外と、犬の人外が廃屋を取り囲む警察官の間を抜け出ようとするのを、エルネストとルーカスは跳び付いて捕らえた。
ここからは銃撃戦ではなく肉弾戦になる。
軽量級のルーカスは大型の獣相手には不利ではあるが、大型の猫の人外と犬の人外くらいならば相手にならない。
首根っこを咥えて振り回して地面に倒したところで、クロヴィス率いる隣りの州の人外課が駆け付けてくれた。
無事に二人の組織の構成員を捕らえて、地下室に捕らわれていた人身売買の被害者たちを保護したが、事件はそれでは終わらなかった。
「構成員が二人きりとは考えにくい。これは尻尾切りされたな」
ジャンルカの言葉にルーカスは歯噛みする。アジトの情報が漏れたので、二人の構成員と今捕らえている人身売買の被害者のうち足手まといになるものをここで捨てて、人身売買組織の本体は別の場所に逃げた可能性が高いというのだ。
「俺はまた、助けられなかったのか?」
「ルーカス、君は助けたよ。たくさんのひとを」
「でも、連れていかれたひともいるかもしれない」
悔やむルーカスをエルネストは慰めてくれた。
ここから先は国際班の仕事になる。海外に逃げたと思われる人身売買組織を、州警察が追いかけることはできない。
最後まで仕事をやり通したかったルーカスにとっては悔しい事案だったが、エルネストは保護された子どもや少年少女のところにルーカスを連れて行った。
不衛生な格好で怯えている子どもや少年少女の姿にルーカスは在りし日の自分を重ねてしまった。
「もう大丈夫だ。助かったんだ」
そう言われたとき、小さなルーカスは幼すぎて状況がよく呑み込めていなかったが、もうあの暗い場所にいなくていいのだと、殴られることもないのだと本能的に感じ取っていた。
小さかったころの自分を助けたような気持になったルーカスに、エルネストはそのために被害者と会わせたのかと理解した。
エルネストと車に乗り込んで、息をつくルーカスにエルネストはその背中を優しくさすってくれた。
「ルーカス、頑張ったね。君のおかげで助かったひとたちがいる」
「全員は救えなかった」
「残りのことは他の班に任せるのも、組織としての協力だよ」
組織として他人と協力するなんてことは全く考えられなかったルーカスにとっては、エルネストの言葉は新鮮に感じられる。
「それに、ほとんどの被害者を救えたってことは、人身売買組織もそれだけ追い詰められてたってことだ。次は焦ってもっと捕まえやすくなっているかもしれない」
それだけのことを自分たちはした。
それを誇っていいというエルネストに、ルーカスは素直にその言葉を受け取ることにした。
1
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説

二杯目の紅茶を飲んでくれるひと
秋月真鳥
BL
ベストセラー作家にもなった笠井(かさい)雅親(まさちか)は神経質と言われる性格で、毎日同じように過ごしている。気になるのはティーポットで紅茶を入れるときにどうしても二杯分入ってしまって、残る一杯分だけ。
そんな雅親の元に、不倫スキャンダルで身を隠さなければいけなくなった有名俳優の逆島(さかしま)恋(れん)が飛び込んでくる。恋のマネージャーが雅親の姉だったために、恋と同居するしかなくなった雅親。
同居していくうちに雅親の閉じた世界に変化が起こり、恋も成長していく。
全く違う二人が少しずつお互いを認めるボーイズラブストーリー。

英雄様の取説は御抱えモブが一番理解していない
薗 蜩
BL
テオドア・オールデンはA級センチネルとして日々怪獣体と戦っていた。
彼を癒せるのは唯一のバティであるA級ガイドの五十嵐勇太だけだった。
しかし五十嵐はテオドアが苦手。
黙って立っていれば滅茶苦茶イケメンなセンチネルのテオドアと黒目黒髪純日本人の五十嵐君の、のんびりセンチネルなバースのお話です。

聖獣王~アダムは甘い果実~
南方まいこ
BL
日々、慎ましく過ごすアダムの元に、神殿から助祭としての資格が送られてきた。神殿で登録を得た後、自分の町へ帰る際、乗り込んだ馬車が大規模の竜巻に巻き込まれ、アダムは越えてはいけない国境を越えてしまう。
アダムが目覚めると、そこはディガ王国と呼ばれる獣人が暮らす国だった。竜巻により上空から落ちて来たアダムは、ディガ王国を脅かす存在だと言われ処刑対象になるが、右手の刻印が聖天を示す文様だと気が付いた兵士が、この方は聖天様だと言い、聖獣王への貢ぎ物として捧げられる事になった。
竜巻に遭遇し偶然ここへ投げ出されたと、何度説明しても取り合ってもらえず。自分の家に帰りたいアダムは逃げ出そうとする。
※私の小説で「大人向け」のタグが表示されている場合、性描写が所々に散りばめられているということになります。タグのついてない小説は、その後の二人まで性描写はありません

目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
早く惚れてよ、怖がりナツ
ぱんなこった。
BL
幼少期のトラウマのせいで男性が怖くて苦手な男子高校生1年の那月(なつ)16歳。女友達はいるものの、男子と上手く話す事すらできず、ずっと周りに煙たがられていた。
このままではダメだと、高校でこそ克服しようと思いつつも何度も玉砕してしまう。
そしてある日、そんな那月をからかってきた同級生達に襲われそうになった時、偶然3年生の彩世(いろせ)がやってくる。
一見、真面目で大人しそうな彩世は、那月を助けてくれて…
那月は初めて、男子…それも先輩とまともに言葉を交わす。
ツンデレ溺愛先輩×男が怖い年下後輩
《表紙はフリーイラスト@oekakimikasuke様のものをお借りしました》

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

愛する者の腕に抱かれ、獣は甘い声を上げる
すいかちゃん
BL
獣の血を受け継ぐ一族。人間のままでいるためには・・・。
第一章 「優しい兄達の腕に抱かれ、弟は初めての発情期を迎える」
一族の中でも獣の血が濃く残ってしまった颯真。一族から疎まれる存在でしかなかった弟を、兄の亜蘭と玖蘭は密かに連れ出し育てる。3人だけで暮らすなか、颯真は初めての発情期を迎える。亜蘭と玖蘭は、颯真が獣にならないようにその身体を抱き締め支配する。
2人のイケメン兄達が、とにかく弟を可愛がるという話です。
第二章「孤独に育った獣は、愛する男の腕に抱かれ甘く啼く」
獣の血が濃い護は、幼い頃から家族から離されて暮らしていた。世話係りをしていた柳沢が引退する事となり、代わりに彼の孫である誠司がやってくる。真面目で優しい誠司に、護は次第に心を開いていく。やがて、2人は恋人同士となったが・・・。
第三章「獣と化した幼馴染みに、青年は変わらぬ愛を注ぎ続ける」
幼馴染み同士の凛と夏陽。成長しても、ずっと一緒だった。凛に片思いしている事に気が付き、夏陽は思い切って告白。凛も同じ気持ちだと言ってくれた。
だが、成人式の数日前。夏陽は、凛から別れを告げられる。そして、凛の兄である靖から彼の中に獣の血が流れている事を知らされる。発情期を迎えた凛の元に向かえば、靖がいきなり夏陽を羽交い締めにする。
獣が攻めとなる話です。また、時代もかなり現代に近くなっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる