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本編
6.名前の付けられない感情
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ルーカスがエルネストを連れてきたのは、席ごとに藤の衝立で区切られていて、個室のようになった店だった。
オリエンタルな雰囲気がルーカスは気に入っている。衝立があるので他人の目を気にしないで食べられるのもいい。
この州に来たばかりのエルネストは、店も分からなかったので、ルーカスに任せてくれた。
仕事を任せられるのもそうだが、ルーカスは選択権が自分にあるという状況がとても好きだった。
「いいお店だね」
「俺の行きつけだからな」
「それなら、僕もここに来たら君と会うことがあるわけか」
「それはやめてほしい」
「なんでそんなに相棒を嫌がるの?」
エルネストの問いかけに、ルーカスは短く答える。
「のろまだからだ」
「君に比べたら、他の獣はのろまにも感じられるかもしれないけれど、相棒がいないと警察官は現場に出られないんだよ? 僕は君が現場に出ることを誇りとしている警察官だと聞いているけれど」
「手柄は俺だけが立てればいい」
「そうじゃないんじゃないかな? 警察は組織だよ。組織の一員として、全体が潤滑に回るようにしないといけないんじゃないかな。例えば、君には科学捜査官の仕事も、検死官の仕事もできないでしょう」
「それはそうだが……」
「協力しないと効率が悪いのは分かっているんじゃないかな」
現場で人命を救い、犯人を捕らえたとしても、その犯人が本当に犯罪を犯したかの証拠を探し出すのは科学捜査班だし、死人が出ていれば検死官に頼らざるを得ない。一人で行動しているように見えても、ルーカスが周囲の助けなければ現場に出られないのは分かりきっていることだった。
痛いところを突かれて黙り込んでしまうルーカスに、エルネストがメニューを広げる。
「君を責めるつもりはないんだ。ただ、君は危うくて。君はまだ、人間にしてみたら二十歳くらいでしょう?」
「俺が若いのを馬鹿にするつもりか?」
「そうじゃないよ。君はまだ若くて色んなことが理解できていない。それを僕が君に教えたいと思っているだけだよ」
相棒なんだから。
エルネストの言葉にルーカスはがりがりと金色の髪をかき乱しながら頭を掻く。
エルネストの言うことが間違っていないのは分かっていたが、それをすぐには認めることができない。ルーカスにはルーカスなりの考えがあって一人で現場に突っ込んでいっているのだ。
「俺が一番に現場にたどり着いて、被害者を助けて、犯人を確保できれば、誰も傷つかないだろう?」
「え? 君、そんなことを考えていたの?」
「俺は嫌なんだ。誰かを守れなかったというような責めを負うのが」
どうして正直に言ってしまったのだろう。
エルネストを前にすると、ルーカスは普段の自分が保てないことに気付く。
エルネストの纏う穏やかでスマートな空気に巻き込まれてしまう気がするのだ。
「これまで、そのことを相棒に言っていたの?」
「言うわけがないだろう!」
絶対に知られたくない事実だった。自分が他人が傷つくことをこんなにも恐れているだなんて。
「聞いていたのと違うな。君は傍若無人で、傲岸不遜で、相棒のことなど何も考えず現場に突っ込んでいくって聞いてたよ」
「デュマ、お前は怖くなかったのか? 自分の相棒が現場に戻れないような状態になって」
口に出してからルーカスはしまったと思った。この話は口にすべきではなかった。エルネスト自身がそのことに関して一番傷ついているに違いないのに。
しかし、エルネストは躊躇うことなく言葉を返してきた。
「僕も怖かったよ。相棒が怪我をして、もう現場には出たくないと言ったとき、すごくつらくて悲しかった。でも、僕は相棒と別れる決意をしてでも、現場に立ちたいと思った。だから、この州に異動してきたんだ」
「相棒とは……その、相棒以上の仲じゃなかったのか?」
「うーん……そういう言い方をされると悩んじゃうけど、特別な関係だったと言えばその通りだよ」
やはりエルネストと相棒は恋人同士で番だったのではないか。
それを解消してエルネストは仕事を選んだのか。
情に深そうなエルネストにしては意外だったが、自分も仕事に関しては残業も厭わないタイプなのでルーカスはエルネストの気持ちが分からないでもなかった。
ただし、ルーカスはこれまで恋愛というものをしたことがない。
人外の中でも若いということもあったが、仕事を最優先にするので、恋人など邪魔なだけだったのだ。
「意外だな。お前は相棒を優先しそうなのに」
「仕事は大事だよね。自立した大人として。だからって、前の相棒を忘れたわけじゃないし、連絡は取りあっているよ」
番の解消まではしたわけではないのか。
ルーカスはエルネストの言葉からそう判断する。
仕事上の相棒を辞めたからといって、生活上のパートナーでいられないというわけではないらしい。
恋愛には疎いのでよく分からないが、そういう関係も有りうるのだろう。
「相棒は男性だったのか?」
「そうだよ」
運ばれてきた料理を食べながら、ルーカスは想像する。
男性の相棒と一緒にいるエルネスト。エルネストは長身で体格もいいから、抱く方だったのだろうか。それとも意外と抱かれる方だったのだろうか。
一匹丸ごとの蒸し鶏を注文したエルネストが、手で身を解して、指についた脂を舌で舐め取ったのを見て、ルーカスは落ち着かない気分になっていた。
自分の恋愛嗜好が男性なのか女性なのかもルーカスはよく分からない。
それでも、目の前にいる狼の本性を持つエルネストが、極めて整った顔立ちで、体格もよく、性格も温和で穏やかで、ルーカスのような相手にも親身になってくれることを知っている。
エルネストには特別な相手がいるのだ。
見込みは少しもない。
分かっていても、ルーカスは初めて接する優しい年上の男性に惹かれずにはいられなかった。
食事を終えると、食後のコーヒーを飲んでエルネストとルーカスはもう少しだけ話をした。
「この州に引っ越してきたのか?」
「そうだよ。通勤は近い方がストレスがないからね」
それならば、番の相手とは遠距離になってしまったのかもしれない。車で移動すればそれほどの距離ではないのかもしれないが、日常的に相手がそばにいないというのはつらいことかもしれない。
「怪我をした後遺症があるんじゃないのか?」
「杖を使えば支障ないくらいだよ。彼も自立した大人なんだから、選択は尊重するし、僕は僕のやりたい仕事をやっているだけだよ」
狼だからエルネストは群れの中で暮らしていたのだろう。
集団で同じ町に暮らして、狼は自分たちの群れを作る。子どもたちも幼いころからお互いに顔を知っている仲になる。
そんな幼馴染の一人がエルネストと同じ警察官の道を目指し、エルネストの相棒になって隣りの州の人外課で働いていた。
相棒だったその男性を、エルネストは特別な相手と言っている。
「これからはルーカスが相棒なんだし、ルーカスとうまくやっていくことを考えるよ」
「まぁ、相棒がいないと俺も現場に出られないからな」
「お昼ご飯のお弁当、ルーカスの分も作ろうか?」
「いらない!」
「遠慮しなくてもいいよ。一人分も二人分も同じだから」
明るく言われて、断るルーカスだが、どれだけ断っても、エルネストはルーカスのお弁当を作ってくる気しかしなかった。
「相棒が変わったのは初めてか?」
「そうだよ。君が僕の二人目の相棒」
エルネストはルーカスよりも年上で、人間にしてみれば二十五歳くらいだろうか。人外課に配属されてから何十年経っているか分からないが、それだけの年月を一人だけの相棒と過ごしてきたということになる。
それは特別な仲になってもおかしくはないだろう。
「俺をそいつと同じに考えるなよ」
「もちろんだよ。君は君。ルーカス・ソロウだ」
そう言われても、ルーカスはまだエルネストの胸には前の相棒が残っているのではないかと考えていた。そして、そんなことを考えてしまう自分に戸惑っていた。
オリエンタルな雰囲気がルーカスは気に入っている。衝立があるので他人の目を気にしないで食べられるのもいい。
この州に来たばかりのエルネストは、店も分からなかったので、ルーカスに任せてくれた。
仕事を任せられるのもそうだが、ルーカスは選択権が自分にあるという状況がとても好きだった。
「いいお店だね」
「俺の行きつけだからな」
「それなら、僕もここに来たら君と会うことがあるわけか」
「それはやめてほしい」
「なんでそんなに相棒を嫌がるの?」
エルネストの問いかけに、ルーカスは短く答える。
「のろまだからだ」
「君に比べたら、他の獣はのろまにも感じられるかもしれないけれど、相棒がいないと警察官は現場に出られないんだよ? 僕は君が現場に出ることを誇りとしている警察官だと聞いているけれど」
「手柄は俺だけが立てればいい」
「そうじゃないんじゃないかな? 警察は組織だよ。組織の一員として、全体が潤滑に回るようにしないといけないんじゃないかな。例えば、君には科学捜査官の仕事も、検死官の仕事もできないでしょう」
「それはそうだが……」
「協力しないと効率が悪いのは分かっているんじゃないかな」
現場で人命を救い、犯人を捕らえたとしても、その犯人が本当に犯罪を犯したかの証拠を探し出すのは科学捜査班だし、死人が出ていれば検死官に頼らざるを得ない。一人で行動しているように見えても、ルーカスが周囲の助けなければ現場に出られないのは分かりきっていることだった。
痛いところを突かれて黙り込んでしまうルーカスに、エルネストがメニューを広げる。
「君を責めるつもりはないんだ。ただ、君は危うくて。君はまだ、人間にしてみたら二十歳くらいでしょう?」
「俺が若いのを馬鹿にするつもりか?」
「そうじゃないよ。君はまだ若くて色んなことが理解できていない。それを僕が君に教えたいと思っているだけだよ」
相棒なんだから。
エルネストの言葉にルーカスはがりがりと金色の髪をかき乱しながら頭を掻く。
エルネストの言うことが間違っていないのは分かっていたが、それをすぐには認めることができない。ルーカスにはルーカスなりの考えがあって一人で現場に突っ込んでいっているのだ。
「俺が一番に現場にたどり着いて、被害者を助けて、犯人を確保できれば、誰も傷つかないだろう?」
「え? 君、そんなことを考えていたの?」
「俺は嫌なんだ。誰かを守れなかったというような責めを負うのが」
どうして正直に言ってしまったのだろう。
エルネストを前にすると、ルーカスは普段の自分が保てないことに気付く。
エルネストの纏う穏やかでスマートな空気に巻き込まれてしまう気がするのだ。
「これまで、そのことを相棒に言っていたの?」
「言うわけがないだろう!」
絶対に知られたくない事実だった。自分が他人が傷つくことをこんなにも恐れているだなんて。
「聞いていたのと違うな。君は傍若無人で、傲岸不遜で、相棒のことなど何も考えず現場に突っ込んでいくって聞いてたよ」
「デュマ、お前は怖くなかったのか? 自分の相棒が現場に戻れないような状態になって」
口に出してからルーカスはしまったと思った。この話は口にすべきではなかった。エルネスト自身がそのことに関して一番傷ついているに違いないのに。
しかし、エルネストは躊躇うことなく言葉を返してきた。
「僕も怖かったよ。相棒が怪我をして、もう現場には出たくないと言ったとき、すごくつらくて悲しかった。でも、僕は相棒と別れる決意をしてでも、現場に立ちたいと思った。だから、この州に異動してきたんだ」
「相棒とは……その、相棒以上の仲じゃなかったのか?」
「うーん……そういう言い方をされると悩んじゃうけど、特別な関係だったと言えばその通りだよ」
やはりエルネストと相棒は恋人同士で番だったのではないか。
それを解消してエルネストは仕事を選んだのか。
情に深そうなエルネストにしては意外だったが、自分も仕事に関しては残業も厭わないタイプなのでルーカスはエルネストの気持ちが分からないでもなかった。
ただし、ルーカスはこれまで恋愛というものをしたことがない。
人外の中でも若いということもあったが、仕事を最優先にするので、恋人など邪魔なだけだったのだ。
「意外だな。お前は相棒を優先しそうなのに」
「仕事は大事だよね。自立した大人として。だからって、前の相棒を忘れたわけじゃないし、連絡は取りあっているよ」
番の解消まではしたわけではないのか。
ルーカスはエルネストの言葉からそう判断する。
仕事上の相棒を辞めたからといって、生活上のパートナーでいられないというわけではないらしい。
恋愛には疎いのでよく分からないが、そういう関係も有りうるのだろう。
「相棒は男性だったのか?」
「そうだよ」
運ばれてきた料理を食べながら、ルーカスは想像する。
男性の相棒と一緒にいるエルネスト。エルネストは長身で体格もいいから、抱く方だったのだろうか。それとも意外と抱かれる方だったのだろうか。
一匹丸ごとの蒸し鶏を注文したエルネストが、手で身を解して、指についた脂を舌で舐め取ったのを見て、ルーカスは落ち着かない気分になっていた。
自分の恋愛嗜好が男性なのか女性なのかもルーカスはよく分からない。
それでも、目の前にいる狼の本性を持つエルネストが、極めて整った顔立ちで、体格もよく、性格も温和で穏やかで、ルーカスのような相手にも親身になってくれることを知っている。
エルネストには特別な相手がいるのだ。
見込みは少しもない。
分かっていても、ルーカスは初めて接する優しい年上の男性に惹かれずにはいられなかった。
食事を終えると、食後のコーヒーを飲んでエルネストとルーカスはもう少しだけ話をした。
「この州に引っ越してきたのか?」
「そうだよ。通勤は近い方がストレスがないからね」
それならば、番の相手とは遠距離になってしまったのかもしれない。車で移動すればそれほどの距離ではないのかもしれないが、日常的に相手がそばにいないというのはつらいことかもしれない。
「怪我をした後遺症があるんじゃないのか?」
「杖を使えば支障ないくらいだよ。彼も自立した大人なんだから、選択は尊重するし、僕は僕のやりたい仕事をやっているだけだよ」
狼だからエルネストは群れの中で暮らしていたのだろう。
集団で同じ町に暮らして、狼は自分たちの群れを作る。子どもたちも幼いころからお互いに顔を知っている仲になる。
そんな幼馴染の一人がエルネストと同じ警察官の道を目指し、エルネストの相棒になって隣りの州の人外課で働いていた。
相棒だったその男性を、エルネストは特別な相手と言っている。
「これからはルーカスが相棒なんだし、ルーカスとうまくやっていくことを考えるよ」
「まぁ、相棒がいないと俺も現場に出られないからな」
「お昼ご飯のお弁当、ルーカスの分も作ろうか?」
「いらない!」
「遠慮しなくてもいいよ。一人分も二人分も同じだから」
明るく言われて、断るルーカスだが、どれだけ断っても、エルネストはルーカスのお弁当を作ってくる気しかしなかった。
「相棒が変わったのは初めてか?」
「そうだよ。君が僕の二人目の相棒」
エルネストはルーカスよりも年上で、人間にしてみれば二十五歳くらいだろうか。人外課に配属されてから何十年経っているか分からないが、それだけの年月を一人だけの相棒と過ごしてきたということになる。
それは特別な仲になってもおかしくはないだろう。
「俺をそいつと同じに考えるなよ」
「もちろんだよ。君は君。ルーカス・ソロウだ」
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