十二年付き合った彼氏を人気清純派アイドルに盗られて絶望してたら、幼馴染のポンコツ御曹司に溺愛されたので、奴らを見返してやりたいと思います

塔原 槇

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第四章 最悪の再会と衝撃の宣言

六十六話

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 目が覚めると、俺の隣に麗音が眠っていた。

 ああ、そうか、昨日一緒に俺のベッドで寝たんだっけ。

 そう思い返すと、昨日の一連の流れに顔が熱くなる。

(どんなしゅん兄ちゃんも愛してるから)

 麗音に告白して、両想いになったんだ、俺。

 久しぶりのときめきに、心がくすぐったくなる。


「ん……」


 麗音が寝返りをうつ。

 整った顔がこちらを向き、思わず目を逸らしてしまう。

 再会してから元々かっこいいと思ってたけど、こんなに可愛く、愛しく見えるなんて。

 勇気を出して麗音の方を向くと、俺は彼の頭を撫でた。

 ふわふわの茶色い髪が柔らかく形を変える。


「ん、んー……あれ、しゅん兄ちゃん?おはよう」


 麗音が目を擦りながら起き上がる。


「おはよう、体痛くないか?」

「うん?痛くないよ」

「そっか、俺のベッド年季入ってっから、麗音の体に合わないかって思ってな」

「そんなことないよ、しゅん兄ちゃんの匂いの中で眠れて幸せだった」

「おっ……お前!」


 恥ずかしくて撫でる手を強めてしまう。

 麗音は痛いよー、と笑っていた。


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