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女子高校生と僕達の奇跡
第10話(桜視点)
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私が森の方に行くことを決めて、15分歩いたくらいの時、森のずっと奥の方に石畳の階段があることに気づいた。
「あれはなんだろう。」
私は不思議に思ったが、そこに行けばこの気持ちの原因が何かわかるかもしれないと思い、そこをめざして歩くことに決めた。
更に15分後。
私は、無事に階段にたどり着き、景色の綺麗さに感動し、階段の多さに驚愕し、ぼうぜんと立ちつくしていた。
桜が並木のように階段の傍に背をのばし、桜を桜花している。
だが、1番上が分からないくらいの、段!段!段!
や、やっぱり、登るのやめようかな…。
あんなに強い気持ちを感じたのに、自分の体力を考えて怖気付く。
苦笑いして後ずさりした時、さっきまで綺麗な桜の開花を告げる花信風のような風が吹いていたのにも関わらず、強い風が階段をビュンッと吹き抜けた。
「な、何…!?」
階段の上の方を見ると、桜がどこかへ導くようにヒラヒラと私の方に舞い降りてくる。
『誰かが私を呼んでいる』
そう確信した。
私は体力が無い足を、一歩一歩前へ出して、階段の先へ向かうのだった。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
体力のない私は、結構序盤の方から、息が切れていてもう体力の限界。
やっとの思いで階段を登りきる。
登りきるとそこは、さっきまでとは違う、何か気高いようなそれでいてとても落ち着いているような、不思議な雰囲気を纏っていた。
目の前には、赤いどっしりとした大きな鳥居があるので、どこかの神社だろうと思う。
「というか、ここも学校の敷地…??」
広すぎない?
本当にここの神社も敷地なら、あの学校やばいよ…。
と、こんな所で色々考えてもしょうがないので、
鳥居をくぐって中に入る。
境内に入って少し歩くと、古く立派な本殿が見えた。
だが、特に珍しいものはなく、他ともあまり変わらない普通の神社であった。
神社に来ても何も得られることがなかったことに少し不服に思いながらも、せっかくここまで来たので、参拝して帰ろうと思った。
身を清めるために、手を洗い、本殿の前で五円玉を見つけて放り投げ、無難なことをお祈りし、帰ろうとした時だった。
その本殿の中が何となく、淡い光に包まれているように見えることに気がついた。
最初は、見間違えかもしれないと思った私だったが、時間が経つに連れて、その淡い光はどんどん強くなっていく。
その光を見て戸惑っていたが、
ある一言が私の耳にさっき聞いた鈴の音と一緒に聞こえた。
『助けてーー。』と。
「あれはなんだろう。」
私は不思議に思ったが、そこに行けばこの気持ちの原因が何かわかるかもしれないと思い、そこをめざして歩くことに決めた。
更に15分後。
私は、無事に階段にたどり着き、景色の綺麗さに感動し、階段の多さに驚愕し、ぼうぜんと立ちつくしていた。
桜が並木のように階段の傍に背をのばし、桜を桜花している。
だが、1番上が分からないくらいの、段!段!段!
や、やっぱり、登るのやめようかな…。
あんなに強い気持ちを感じたのに、自分の体力を考えて怖気付く。
苦笑いして後ずさりした時、さっきまで綺麗な桜の開花を告げる花信風のような風が吹いていたのにも関わらず、強い風が階段をビュンッと吹き抜けた。
「な、何…!?」
階段の上の方を見ると、桜がどこかへ導くようにヒラヒラと私の方に舞い降りてくる。
『誰かが私を呼んでいる』
そう確信した。
私は体力が無い足を、一歩一歩前へ出して、階段の先へ向かうのだった。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
体力のない私は、結構序盤の方から、息が切れていてもう体力の限界。
やっとの思いで階段を登りきる。
登りきるとそこは、さっきまでとは違う、何か気高いようなそれでいてとても落ち着いているような、不思議な雰囲気を纏っていた。
目の前には、赤いどっしりとした大きな鳥居があるので、どこかの神社だろうと思う。
「というか、ここも学校の敷地…??」
広すぎない?
本当にここの神社も敷地なら、あの学校やばいよ…。
と、こんな所で色々考えてもしょうがないので、
鳥居をくぐって中に入る。
境内に入って少し歩くと、古く立派な本殿が見えた。
だが、特に珍しいものはなく、他ともあまり変わらない普通の神社であった。
神社に来ても何も得られることがなかったことに少し不服に思いながらも、せっかくここまで来たので、参拝して帰ろうと思った。
身を清めるために、手を洗い、本殿の前で五円玉を見つけて放り投げ、無難なことをお祈りし、帰ろうとした時だった。
その本殿の中が何となく、淡い光に包まれているように見えることに気がついた。
最初は、見間違えかもしれないと思った私だったが、時間が経つに連れて、その淡い光はどんどん強くなっていく。
その光を見て戸惑っていたが、
ある一言が私の耳にさっき聞いた鈴の音と一緒に聞こえた。
『助けてーー。』と。
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