もう一度大怪盗目指す舞月の怪盗ライフ

#I

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異世界を満喫しよう!

闘争と再会

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組事務所へ行く準備をする。と言っても剣とナイフを装備し直すだけ

何時間で終わるのか不明だが帰ってきた時ご飯を食べる為、炊飯器に米と水をセットして炊飯開始のボタンを押す

米が炊き上がるのは1時間後。それが目安

「カメラと門番と見張りが多いんだっけ…ミスしたら即死亡…?」

本当は建物の内部を知り尽くして、侵入ルートと退路を確保してから盗りに入る

今回は緊急なのでそんなことしている時間はない

作戦はこう

組事務所を襲撃→混乱に乗じて邪魔者を伸す→武器庫へ武器を取りに行ったところを、袋の鼠にして叩く→武器をありったけ奪う

成功率は75~85%と見積もっていいだろう

いざ出撃

快速を飛ばして先を急ぐ。目的地まで五分はかかる。仮面は着用済み

怪盗ルール その 1

・姿は見られても顔は見られるな

これは鉄則

顔を見られればすぐに足がつく可能性がある

「あっ、やば…」

カメラは街中の至る所についている。気がつくのに少し遅れた

「2~3台以上には姿が映ったか…この事件を起こせば警察は動く?だとしたらここは捜査範囲内になるかな…」

ルートを地上から建物の上へ。建物から建物へ。パルクールってやつ

近くにあった電波塔へ登る。3km先で目立つ建物とはいえ住宅街なので、豪邸としか思えない

ある程度登ったところで街を見渡す

「あった!あそこか」

縦100m横100m、1haの敷地内に大きな和風の平屋。単独で攻め落とすのには無理がある。

かといってゆっくりは攻めていられない
袋の鼠になってしまう

「どうやって攻め込む…」

なんせ広いので立てた作戦が役に立つかどうか、イマイチなところ

「これしかないよね…きっと」

       *

組事務所の屋根へ静かに飛び乗る。入り口は1つで門番は2人


「騒ぎを知られる前に無力化させようか」

素早く近づき闇討ち。あっさりと気絶

本番はこれからだ。攻め込む為の作戦は

爆薬で一カ所を爆破、煙幕をたくさん投げて燻り出す。そうすれば武器を持って身を守るハズ

「作戦開始」

作戦開始とともに爆破

細かいことを気にしていなかった。街の人たちが、爆破の大きい音で家から出てきてしまっている。音がした方向を探しているようだ。タイムリミットが早まった

急いで煙幕を投下していく

失敗した

燻り出すのは時間がかかる。完全に逆効果

自分も事務所へ乗り込む

そして早速一人を捕らえて武器の在処を
吐かせる

「武器がある場所を言って、早く!」

喉元へナイフを突きつける。ナイフとはいえど、形は鉄鋼用ヤスリのような形状をしていて、重量もあり、突かれたら間違いなく抉れる

「誰が言うかよ。頭おかしいのか?」

当たり前の返答がされる

「わかった。手足を切って喉を抉る。言うならやめる」

「蔵だ。蔵に武器がある」

自分は怪盗なのに何故こんな、人殺しみたいなことを言っているんだ。脅しにしても酷い

流石に本気だと伝わったようで、あっさりと吐いてくれた。とにかく速く武器を回収しなければ……

確か襲撃前に確認できた蔵は12戸。一袋に詰め込めるだけ詰め込む。そうしたら離脱しよう

タイムリミットもせいぜい3分くらい

ここで外から蔵へ行くのは得策ではない

「厄介なやつだけはお断り」

するといきなり、周りの足音が止む。罠だと気付かずに数歩

次の瞬間、数回正面から「バン」という音が聞こえる。反射で避けたが一発、右腕に当たった

「ッ!!」

痛みのあまり声を漏らす。弾丸だ。腕に力が入らない

「ネズミが1匹入ったなぁ、そして今、罠にかかりやがった」

判断ミスの結果最悪な事態を招いた

「俺は…そうだな、次期の頭なもんでね、失敗するとオシャカって訳。おとなしく死んでくれないと困る」

遭遇したのは次期頭。相手が悪い

この時点で選択肢は絞られた

一つ目は 武器を優先する

二つ目は 応戦する

だが手負い。良くも悪くもすぐに片がつく。選択肢は二つにひとつ

「流石ネズミ。逃げ足は速い」

来た道を引き返し、別ルートで蔵を目指す。以前、足音は止まったまま。次こそは本当に終わる

蔵についた。適当にドアを開け放つ開ける

「無い」

想定外の事態に少し混乱する

一つ目の蔵は只の物置き。いよいよ余裕がなくなってきた。タイムリミットも1分半

次々と蔵を開ける

「あった!」

3つ目にして武器を発見。袋に詰め込んで逃走

無事に逃走に成功する。入り組んだ複雑なルートを通って撒くことができた

またまた路地裏へに入った。縁を感じる、運命としか説明がつかない

安堵し、息を吐く

「何安心してんだ?死ぬのが怖くなくなったのか?ハッ!笑わせてくれるね」

背筋が凍る。逃げられていなかった

もう殺るしかない

背中にある剣を強く握る

「この距離だ。銃の方が速いに決まってんだろ?」

無謀にも剣を前へ、敵に向かって腕を伸ばす

刹那 上から剣が降る

「やっぱり、無謀を押し返そうとする愚かな人」

「またネズミか、殺…すぞ……」

次期頭が地に伏す

聞き覚えのある冷たい声、上から降ってきた2本のエクセキューショナーズソード。別名 処刑人の剣

間違いない

「エクス!」

この エクス
エクス・ダスティ・フォード こそがあちらの世界で一緒に怪盗をしていて人物

「勝手にどこかへ行ったと思えばこんな所に。イリステン・バレンシアもといご主人様」

呼び方が統一されない

「助けてくれてありがとう!」

「とりあえずそいつには即効性の麻酔針を刺しておいたので直ぐには起きませんよ」

態度も少し冷たい。まったく、可愛い生き物だ

「あなたがいなくなったら私はどうやって生きればいいんですか?次は置いていかないと約束してください」

態度も声も冷たくて、それでいて可愛くて寂しがり屋さん。捨て猫みたい

「わかったから落ち着いて、ね?お家に帰ろう?」

約束を軽く流して帰宅を提案する

この世界に来て、私みたいに名前があるのかも気になる。積もる話とまではいかないが、この世界に来た理由も知りたい

「帰りましょうか。家に」

行きとは別のルートで遠回りして走って帰る。道中は無言

数分後、見覚えのある場所へ帰ってくる

「つきました。家です」

聞き間違えた、耳が悪い

「ここが家なの?」

念のため確認を取る

「はい、ここが家です」

「部屋番は?」

「5350号室」

まさかのお隣さんだった








































































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