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続々.雪豹くんと新しい家族
3-24.愛を確かめる(★)
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頭はふわふわと熱に浮かされて、何も考えられない。
ただひたすらに、愛しい番を求めて手を伸ばす。ガツガツと突かれて貪られることすら嬉しくてたまらないけれど、時には優しい温もりもほしい。
「ふ、あ、ぁ、んっ……アーク、っ」
「っ……どうした、スノウ?」
アークの低く掠れた声が、甘やかな愛情を滲ませてスノウの名を呼ぶ。
スノウはアークの声で名を呼ばれるのが好きだ。
幼い頃に、アークに見つけ出してもらった大切な名前。呼ばれる度に、その時の嬉しさを思い出す。
「ふ、ふふ、っ」
「……随分、余裕だな?」
「ぁあっ!?」
少しばかり機嫌を損ねたような声の後、入口辺りを掻き混ぜていた剛直が奥を突いてくる。
トロトロに蕩けた中から痛みが伝わってくることはなく、溢れんばかりの快感が押し寄せスノウを追い詰めた。
「にぃ、あぅ……そんなに、突かれたら、出ていっちゃう、っ」
「またたっぷりと注ぐから問題ない」
注がれたものが出ていくと淋しくなる。
それを分かってくれないアークに、スノウはむぅと頬を膨らませた。抗議の意を込めて、背中を軽く引っ掻く。
アークが喉の奥で笑いながら、中をぐちゅぐちゅと掻き混ぜた。
「んっ、ぁ、ぅ、にぃっ」
「それに、まだたくさん残っているぞ」
アークに片手を掴まれて、お腹のあたりに押し付けられた。ふっくらと膨れた感触に、スノウは目を丸くする。ぼやけていた視界が少しクリアになった気がした。
「……もう、卵、できた?」
「まだだな。俺が注いだものが残っているだけ」
どれほどの時間、アークとまぐわっていたのか、スノウはもう分からない。
でも、アークに与えられた愛情は、たっぷりとこの身に残っているのだと実感できた。
「……そっか。うん、それでも、嬉しい」
ぱちりと瞬き、微笑む。久しぶりにアークの顔をはっきりと見られた気がした。
アークは目を丸くしてから、ふっと微笑み返してくれる。
身体が緩やかに揺すられて、スノウは「ぁん……」と声を零した。小休憩は終わりらしい。
頬や身体に指先が這う。アークはスノウの快感を煽る天才だ。
優しく労るような愛撫が心地よくて、スノウはうっとりと目を伏せて感じ入った。
「もっと欲しいだろう?」
「……うん、ほしい。でも、今は、ゆっくりが好き」
「それは残念だ」
言葉とは裏腹に、穏やかな愛撫が続く。アークも楽しそうだ。
指先まで甘やかな愛に浸されて痺れているような気がする。スノウは胸元に吸い付くアークの頭を撫でて、ふふっと微笑んだ。
「ぁんっ」
不意に乳首を噛まれて、思わず声が跳ねる。
なにごと? と目を開くと、アークに軽く睨まれた。目が悪戯っ子のように輝いている。なんか可愛い。
「……笑うな」
「っ、ふふっ……アーク、大好き、可愛い」
「俺が、可愛い?」
アークが嫌そうに眉を寄せる。その眉間のしわを指先で辿り、スノウはぽかぽかと温まる胸の内をさらけ出すように、にこにこと微笑んだ。
アークは可愛くて、かっこよくて、スノウの自慢の愛しい番。
「大好き、って、こと、んっ」
ぐちゅっ、と奥を突かれて、一瞬目の前が真っ白になった。中がきゅうきゅうとアークを締め付ける。
高まる熱を持て余して、スノウはアークの首に腕を回して引き寄せた。
淫蕩な色を滲ませる夕陽のような瞳を覗き込み、ちゅぅ、と唇に吸い付く。すぐに噛みつくような口づけが返ってきて、くぐもった喘ぎ声が漏れた。
「んぅ、ふ、ぁ……っ」
「愛してる。スノウは俺の唯一の運命だ」
「ふふっ、ぁ、ん、っ、アーク、僕も」
溺れるように口づけを交わしながら、自然と笑みがこぼれる。
アークの腕に抱かれている瞬間、スノウは世界で一番の幸せ者になれるのだ。スノウの世界はアークで満たされて、これ以上の幸せはきっとこの世に存在しない。
「スノウ、もっとたくさん受け止めてくれ」
「――ああっ! ぅん、ん、ぁ、たくさん、ちょうだい、っ」
ガツンッと最奥を穿つ熱に、頭が蕩ける。
考える力はなく、ただひたすらに愛しい番の熱を求めた。
ただひたすらに、愛しい番を求めて手を伸ばす。ガツガツと突かれて貪られることすら嬉しくてたまらないけれど、時には優しい温もりもほしい。
「ふ、あ、ぁ、んっ……アーク、っ」
「っ……どうした、スノウ?」
アークの低く掠れた声が、甘やかな愛情を滲ませてスノウの名を呼ぶ。
スノウはアークの声で名を呼ばれるのが好きだ。
幼い頃に、アークに見つけ出してもらった大切な名前。呼ばれる度に、その時の嬉しさを思い出す。
「ふ、ふふ、っ」
「……随分、余裕だな?」
「ぁあっ!?」
少しばかり機嫌を損ねたような声の後、入口辺りを掻き混ぜていた剛直が奥を突いてくる。
トロトロに蕩けた中から痛みが伝わってくることはなく、溢れんばかりの快感が押し寄せスノウを追い詰めた。
「にぃ、あぅ……そんなに、突かれたら、出ていっちゃう、っ」
「またたっぷりと注ぐから問題ない」
注がれたものが出ていくと淋しくなる。
それを分かってくれないアークに、スノウはむぅと頬を膨らませた。抗議の意を込めて、背中を軽く引っ掻く。
アークが喉の奥で笑いながら、中をぐちゅぐちゅと掻き混ぜた。
「んっ、ぁ、ぅ、にぃっ」
「それに、まだたくさん残っているぞ」
アークに片手を掴まれて、お腹のあたりに押し付けられた。ふっくらと膨れた感触に、スノウは目を丸くする。ぼやけていた視界が少しクリアになった気がした。
「……もう、卵、できた?」
「まだだな。俺が注いだものが残っているだけ」
どれほどの時間、アークとまぐわっていたのか、スノウはもう分からない。
でも、アークに与えられた愛情は、たっぷりとこの身に残っているのだと実感できた。
「……そっか。うん、それでも、嬉しい」
ぱちりと瞬き、微笑む。久しぶりにアークの顔をはっきりと見られた気がした。
アークは目を丸くしてから、ふっと微笑み返してくれる。
身体が緩やかに揺すられて、スノウは「ぁん……」と声を零した。小休憩は終わりらしい。
頬や身体に指先が這う。アークはスノウの快感を煽る天才だ。
優しく労るような愛撫が心地よくて、スノウはうっとりと目を伏せて感じ入った。
「もっと欲しいだろう?」
「……うん、ほしい。でも、今は、ゆっくりが好き」
「それは残念だ」
言葉とは裏腹に、穏やかな愛撫が続く。アークも楽しそうだ。
指先まで甘やかな愛に浸されて痺れているような気がする。スノウは胸元に吸い付くアークの頭を撫でて、ふふっと微笑んだ。
「ぁんっ」
不意に乳首を噛まれて、思わず声が跳ねる。
なにごと? と目を開くと、アークに軽く睨まれた。目が悪戯っ子のように輝いている。なんか可愛い。
「……笑うな」
「っ、ふふっ……アーク、大好き、可愛い」
「俺が、可愛い?」
アークが嫌そうに眉を寄せる。その眉間のしわを指先で辿り、スノウはぽかぽかと温まる胸の内をさらけ出すように、にこにこと微笑んだ。
アークは可愛くて、かっこよくて、スノウの自慢の愛しい番。
「大好き、って、こと、んっ」
ぐちゅっ、と奥を突かれて、一瞬目の前が真っ白になった。中がきゅうきゅうとアークを締め付ける。
高まる熱を持て余して、スノウはアークの首に腕を回して引き寄せた。
淫蕩な色を滲ませる夕陽のような瞳を覗き込み、ちゅぅ、と唇に吸い付く。すぐに噛みつくような口づけが返ってきて、くぐもった喘ぎ声が漏れた。
「んぅ、ふ、ぁ……っ」
「愛してる。スノウは俺の唯一の運命だ」
「ふふっ、ぁ、ん、っ、アーク、僕も」
溺れるように口づけを交わしながら、自然と笑みがこぼれる。
アークの腕に抱かれている瞬間、スノウは世界で一番の幸せ者になれるのだ。スノウの世界はアークで満たされて、これ以上の幸せはきっとこの世に存在しない。
「スノウ、もっとたくさん受け止めてくれ」
「――ああっ! ぅん、ん、ぁ、たくさん、ちょうだい、っ」
ガツンッと最奥を穿つ熱に、頭が蕩ける。
考える力はなく、ただひたすらに愛しい番の熱を求めた。
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