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続.雪豹くんと魔王さま
2-46.雪豹の里②
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昔とちょっと変わったスノウの家。
母が作った敷物は似た色味の真新しいものに。スノウが爪を研いだ大きなテーブルは、傷一つない新品に。
それでも、できる限りスノウの記憶通りの姿に修繕してくれたのだと分かるから、嬉しくて涙が出そうだ。
「ねぇ、アーク――」
「どうした?」
ラトたちと夕食を食べて、早々に潜り込んだ寝具も新品の匂い。
この家にはスノウのための部屋があって、母はそこに大きなベッドを用意してくれていた。いつ人型になっても快適に過ごせるように。
そのベッドがようやく役に立って、母もきっと喜んでいることだろう。
母の部屋で寝ているラトたちは、今どんな気持ちなのだろうか。
「僕ね、アークやおばあ様たちに、たくさんみんなのお話ができて、良かった……」
夕食での会話は、スノウの思い出語りだった。
幼くて覚えていないこともあるけれど、ここで生きていたみんなのことを知ってほしいから、記憶を振り絞って話したのだ。
優しかった母のこと。隣の家のおじいさんが、時々甘い果物をこっそりくれたこと。一緒に綺麗な石を探してくれたお友達。狩りの後の賑やかな宴会。
いくら話しても語り足りないくらい、この里にはスノウの思い出が詰まっている。
「アークは、みんなのことを忘れないって、前に言ってくれたよね」
「ああ。スノウの愛する人たちで、俺にとっても大切な仲間だ」
「……誰かが覚えている限り、本当の意味で死は訪れない」
何かの本で読んだ。
この里で亡くなったみんなのことを覚えている。だから、みんな、スノウの心の中で生き続けているのだ。
アークやラトたちも覚えていてくれる。それがどれだけ嬉しいことか、言葉にするのが難しい。
「……そうだな。皆、ここにいる」
胸がポンと叩かれた。アークの優しい声音に、スノウは頬を緩める。
「うん……ここに、ずっといるの」
なんだかポカポカする。
里帰りをちょっぴり怖がっていたけれど、そんな必要はなかったんだ。ここで起きた惨劇は忘れないけれど、その記憶以上に温かくて大切な思い出がスノウにはあるから。
「明日、みんなに『久しぶり』って挨拶するの……」
瞼が重い。
アークの温もりと安心感で眠気が襲ってきたのだ。
「そうだな。俺は『俺の大切な番を育んでくれてありがとう』とでも挨拶するか」
「……ふふっ……結婚の挨拶じゃなくていいの?」
「それも必要だな。……認めてくれるだろうか」
「認めてくれるに決まってるでしょ。こんなに僕のこと大切にしてくれているんだもの」
少しばかり不安を漏らすアークに抱きつく。
みんなもアークのこと大好きだと思う。スノウのことを守って慈しんでくれていることを理解しないわけがない。優しくて温かな人たちばかりだったから。
「それなら安心だな」
「うん……」
「ふっ……おやすみ、スノウ」
額にキスされた。そして温もりに包みこまれる。
スノウは大きな安心感に抱かれて、トロトロとした眠りに落ちていった。かろうじて「おやすみ……」と返しながら。
◇◇◇
雪が降る。
視界を白く染め上げるそれの向こう側に、影のようなものが見えた気がした。なんだかとても慕わしい気持ちになる。
(だれ……?)
声は出ない。幼い頃と違って、装っているわけではなく、どうやっても言葉が出てこない。
でも、危機感はなかった。同時にこれは夢なのだろうと判断する。
(雪が降っているのに冷たくない。一人なのに、寂しくない)
ふわふわとした感覚のまま、歩を進める。
ここは雪豹の里だ。静かな里だけれど、そこかしこから誰かが動き回る気配がする。
(これは、みんなが生きている時の記憶?)
どこかから「みゃー」と鳴く声。
振り返ると、小さい自分が必死に駆けていた。向かうのは、雪の先にいる影。
スノウに気づかず通り越していく小さな自分を追った。
(自分を追うって、不思議な気分……)
ふふっと笑う。この先に何があるのか、スノウは知っている。思い出したともいう。
(お友達と雪玉で遊んで、帰るのが遅くなっちゃったんだ。だから母様が迎えに来て――)
はっきりと輪郭が見えた。
影は彩られ、泣きたいほどに慕わしい母の姿が現れる。
(母様……っ)
「みー!」
「もう。遅いから、心配したでしょう」
懐かしい声だった。
頬を熱いものが伝い落ちていく。伸ばした手はなにかに触れることはない。それが寂しい。
幼い自分が母に抱かれるのを見て、スノウは泣きながら微笑んだ。
スノウを抱くその温もりを、ちゃんと覚えている。忘れるはずがない。大切な記憶なのだから。
「さぁ、帰りましょうね。……?」
踵を返した母が、不意にスノウの方を振り返った。不思議そうな顔だ。
こんなことは記憶になくて、スノウも首を傾げる。
「――あぁ、帰ってきてくれたのね、私の愛しい子」
(えっ……母様、僕が見えているの?)
「大きくなったわねぇ。番に大切にしてもらっているようだし……良かった」
柔らかい微笑み。
いつの間にか、母の腕から幼い自分が消えていた。
まっすぐスノウを見つめる眼差しに、涙腺が緩んでどうしようもない。
触れることさえできない。それでも伝わる温もりが愛おしくて、胸がきゅっと締めつけられるような心地がする。
「幼いあなたが大人になる前に別れることになってしまったけれど、ずっと見守っていたのよ」
(……うん、分かってるよ。優しい母様だもの)
「私だけじゃなくて、皆よ」
気づくと、スノウの周りにはたくさんの雪豹がいた。優しい眼差しでスノウに微笑みかけている。
(みんな……僕、忘れてないよ。――)
一つ一つ思い出話を語りかける。たくさんの返事があって楽しい。
「スノウ」
スノウが全員に語りかけた後で、母が再び口を開いた。
なんだろう、と思いながら視線を戻すと、母の手にキラキラと輝くものがある。光っていて、それが何か輪郭さえ分からない。
「――これは、私たちからの贈り物。あなたが幸せな未来を得られるように、みんなで力を合わせたの」
そっと手を伸ばす。
触れられないだろうと思っていた。でも、触れる前に消えるとは思わなかったから、空っぽになった母の手を呆然と見つめる。
(消えちゃった……)
「ふふ、大丈夫よ。贈り物はもう、あなたの中にある」
(僕の中に? それ、どういうこと?)
尋ねても、返ってくるのは楽しそうな笑みばかり。
スノウは思わず拗ねてしまった。ここで秘密にするなんてずるい。
母が作った敷物は似た色味の真新しいものに。スノウが爪を研いだ大きなテーブルは、傷一つない新品に。
それでも、できる限りスノウの記憶通りの姿に修繕してくれたのだと分かるから、嬉しくて涙が出そうだ。
「ねぇ、アーク――」
「どうした?」
ラトたちと夕食を食べて、早々に潜り込んだ寝具も新品の匂い。
この家にはスノウのための部屋があって、母はそこに大きなベッドを用意してくれていた。いつ人型になっても快適に過ごせるように。
そのベッドがようやく役に立って、母もきっと喜んでいることだろう。
母の部屋で寝ているラトたちは、今どんな気持ちなのだろうか。
「僕ね、アークやおばあ様たちに、たくさんみんなのお話ができて、良かった……」
夕食での会話は、スノウの思い出語りだった。
幼くて覚えていないこともあるけれど、ここで生きていたみんなのことを知ってほしいから、記憶を振り絞って話したのだ。
優しかった母のこと。隣の家のおじいさんが、時々甘い果物をこっそりくれたこと。一緒に綺麗な石を探してくれたお友達。狩りの後の賑やかな宴会。
いくら話しても語り足りないくらい、この里にはスノウの思い出が詰まっている。
「アークは、みんなのことを忘れないって、前に言ってくれたよね」
「ああ。スノウの愛する人たちで、俺にとっても大切な仲間だ」
「……誰かが覚えている限り、本当の意味で死は訪れない」
何かの本で読んだ。
この里で亡くなったみんなのことを覚えている。だから、みんな、スノウの心の中で生き続けているのだ。
アークやラトたちも覚えていてくれる。それがどれだけ嬉しいことか、言葉にするのが難しい。
「……そうだな。皆、ここにいる」
胸がポンと叩かれた。アークの優しい声音に、スノウは頬を緩める。
「うん……ここに、ずっといるの」
なんだかポカポカする。
里帰りをちょっぴり怖がっていたけれど、そんな必要はなかったんだ。ここで起きた惨劇は忘れないけれど、その記憶以上に温かくて大切な思い出がスノウにはあるから。
「明日、みんなに『久しぶり』って挨拶するの……」
瞼が重い。
アークの温もりと安心感で眠気が襲ってきたのだ。
「そうだな。俺は『俺の大切な番を育んでくれてありがとう』とでも挨拶するか」
「……ふふっ……結婚の挨拶じゃなくていいの?」
「それも必要だな。……認めてくれるだろうか」
「認めてくれるに決まってるでしょ。こんなに僕のこと大切にしてくれているんだもの」
少しばかり不安を漏らすアークに抱きつく。
みんなもアークのこと大好きだと思う。スノウのことを守って慈しんでくれていることを理解しないわけがない。優しくて温かな人たちばかりだったから。
「それなら安心だな」
「うん……」
「ふっ……おやすみ、スノウ」
額にキスされた。そして温もりに包みこまれる。
スノウは大きな安心感に抱かれて、トロトロとした眠りに落ちていった。かろうじて「おやすみ……」と返しながら。
◇◇◇
雪が降る。
視界を白く染め上げるそれの向こう側に、影のようなものが見えた気がした。なんだかとても慕わしい気持ちになる。
(だれ……?)
声は出ない。幼い頃と違って、装っているわけではなく、どうやっても言葉が出てこない。
でも、危機感はなかった。同時にこれは夢なのだろうと判断する。
(雪が降っているのに冷たくない。一人なのに、寂しくない)
ふわふわとした感覚のまま、歩を進める。
ここは雪豹の里だ。静かな里だけれど、そこかしこから誰かが動き回る気配がする。
(これは、みんなが生きている時の記憶?)
どこかから「みゃー」と鳴く声。
振り返ると、小さい自分が必死に駆けていた。向かうのは、雪の先にいる影。
スノウに気づかず通り越していく小さな自分を追った。
(自分を追うって、不思議な気分……)
ふふっと笑う。この先に何があるのか、スノウは知っている。思い出したともいう。
(お友達と雪玉で遊んで、帰るのが遅くなっちゃったんだ。だから母様が迎えに来て――)
はっきりと輪郭が見えた。
影は彩られ、泣きたいほどに慕わしい母の姿が現れる。
(母様……っ)
「みー!」
「もう。遅いから、心配したでしょう」
懐かしい声だった。
頬を熱いものが伝い落ちていく。伸ばした手はなにかに触れることはない。それが寂しい。
幼い自分が母に抱かれるのを見て、スノウは泣きながら微笑んだ。
スノウを抱くその温もりを、ちゃんと覚えている。忘れるはずがない。大切な記憶なのだから。
「さぁ、帰りましょうね。……?」
踵を返した母が、不意にスノウの方を振り返った。不思議そうな顔だ。
こんなことは記憶になくて、スノウも首を傾げる。
「――あぁ、帰ってきてくれたのね、私の愛しい子」
(えっ……母様、僕が見えているの?)
「大きくなったわねぇ。番に大切にしてもらっているようだし……良かった」
柔らかい微笑み。
いつの間にか、母の腕から幼い自分が消えていた。
まっすぐスノウを見つめる眼差しに、涙腺が緩んでどうしようもない。
触れることさえできない。それでも伝わる温もりが愛おしくて、胸がきゅっと締めつけられるような心地がする。
「幼いあなたが大人になる前に別れることになってしまったけれど、ずっと見守っていたのよ」
(……うん、分かってるよ。優しい母様だもの)
「私だけじゃなくて、皆よ」
気づくと、スノウの周りにはたくさんの雪豹がいた。優しい眼差しでスノウに微笑みかけている。
(みんな……僕、忘れてないよ。――)
一つ一つ思い出話を語りかける。たくさんの返事があって楽しい。
「スノウ」
スノウが全員に語りかけた後で、母が再び口を開いた。
なんだろう、と思いながら視線を戻すと、母の手にキラキラと輝くものがある。光っていて、それが何か輪郭さえ分からない。
「――これは、私たちからの贈り物。あなたが幸せな未来を得られるように、みんなで力を合わせたの」
そっと手を伸ばす。
触れられないだろうと思っていた。でも、触れる前に消えるとは思わなかったから、空っぽになった母の手を呆然と見つめる。
(消えちゃった……)
「ふふ、大丈夫よ。贈り物はもう、あなたの中にある」
(僕の中に? それ、どういうこと?)
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