85 / 251
三章.雪豹の青年
85.雪豹の青年と交わる熱(★)
しおりを挟む
熱い塊が内壁を押し広げ、最奥を抉る。
「ぁああっ!」
頭が真っ白になり、身体がガクガクと震えた。快感が溢れて止まらない。前からは白濁が零れ続けていた。
「ッ……ふぅ……」
陶然とした息を吐き、アークが身を屈めてスノウの耳に口づける。
ようやく腰を進める動きは止まったけれど、中に埋まったものの存在感は圧倒的で、スノウは浅い呼吸を繰り返した。
痛みは全くない。ただ、際限なく快感が押し寄せてきて、甘やかな苦しさがある。
「ん、ぁ……ふぁ……」
宥めるように背を撫でられるけれど、今のスノウの身体はどこもかしこも敏感で、その仕草にさえ快感を覚えてしまう。
「スノウ、動くぞ」
「あぅ、……だめ……っ」
首の後ろを舐めながら囁かれ、スノウは必死に首を振った。でも、アークは甘えるような声で言葉を続ける。
「このままもつらいだろう? ほら、奥にもっとほしいって、中がうねってる――」
「ああっ!」
アークがほんの僅かに腰を引いて押し込む。
たったそれだけの動きに、スノウは悲鳴のような声を上げて、シーツに爪を立てた。
怖いくらいの快感。もう逃げたくてたまらない。
「……スノウ。逃げるなと、言っただろう」
不意にアークの声が低くなった。スノウの言葉にしなかった意思を察したのだ。
咎めるように首が舐められ、吸われる。そのすぐ後に、硬く尖ったものが触れた。
「アーク……? っ、あぁああっ!」
疑問に思った瞬間、首がカッと熱くなる。目の前がチカチカとして、何も考えられない。身体が作り変えられていくような感覚。
アークからブワッと支配的な香りが襲ってくる。それを吸い込み、スノウは更に追い詰められていった。
間髪をおかず、腰が力強く打ち付けられる。感じるところを擦り、抉ってきて――スノウは、もうわけが分からず揺さぶられ啼くだけ。
「あうっ……は、ぁあっ……!」
「はっ……スノウ、愛してる……」
首を舐められながら、ガツガツと貫かれる。陶然としたアークの吐息にさえ、スノウは啼いて感じ入った。
再び首を噛まれ、最奥を抉られる。目の前が真っ白になりながら、熱いものが中を満たすのを感じた。
(アークの……僕が、ほしかったもの……)
スノウはぱちりと目を瞬かせた。満足感と幸福感、疲労感に目蓋が重くなっていく。
最奥にしっかり行き渡らせるように、アークの腰が揺れ、イッたばかりの敏感な内壁が擦られて、スノウは反射的に喘いだ。
「あぅっ……ん……ふ、ぅ……」
「スノウ。愛しい運命。――正真正銘、お前は俺の番だ」
アークが幸せそうに囁く。
お腹いっぱいにご飯を食べたときのように、満足げな雰囲気だった。そう思った自分に、スノウは小さく笑う。
(……たくさん食べたのは、僕なのに……)
まだ腹の中を満たすアークのもの。吐き出されたものまで愛おしい。噛まれた首の熱さを意識した。
(正真正銘、番……。僕は、アークの、番……)
幸せでたまらない。身体は重く、呼吸はまだ荒くて苦しいけれど、全て幸せな疲労感だった。
微笑みながら、スノウは必死にお腹に手を伸ばす。そこは最初よりも僅かに膨らんでいる気がした。
ふと、書物で知った知識が頭をよぎる。子どもは、男女の交合により生まれるのだと。
もしかして、交合とはこのことなのではないだろうか。
お腹を撫でる手に愛しさが籠った。
「――……赤ちゃん……できるかなぁ……」
「っ」
息を飲むような音。
アークの顔を見たくて、振り返ろうとすると、コロリと身体を転がされる。後孔からずるりと抜けた感覚に、スノウは思わず「ああっ」と悲鳴のような声を上げた。
正面から見たアークの顔は、いつもより上気していて、汗で髪が張り付いていた。それを除けることさえしていないから、スノウは息を整えながら、手を伸ばして耳にかけてあげる。
「……アーク、いっぱい、ありがとう」
お腹を片手で撫でながら微笑むと、アークが奥歯を噛み締めた。眼差しが鋭さを増した気がして、スノウは戸惑ってしまう。
アークの手がスノウのお腹を這った。その動きに、スノウは身体をビクビクと震わせる。まだ快感の波が去っていないのだ。
「ありがとうは、俺の台詞だな」
「っ! ……うん、分かったから、アーク、今は触らないでっ」
ペシペシと腕を叩いて訴えるも、アークはうっとりと微笑むだけ。
そればかりか片脚を抱えられ、アークの肩に掛けられる。大きく開脚する形になり、スノウは恥ずかしさでブワッと顔が熱くなった。
「――アーク、やだっ……ぁああっ!?」
再び後孔にアークのものが埋まり、スノウは目を見開いてのけ反った。散々弄られ、アークの形に慣らされたそこは、一切アークを拒まず、むしろ歓喜に溢れてアークを包み込んでいた。
「スノウ……赤ちゃんを作るには、まだ足らないみたいだ……。もっと頑張ろうな?」
目を細めたアークの楽しげな囁き声に、スノウは必死に首を振る。でも、その意思表示はアークを止めるには足りなかったようだ。
力強く貫かれ、スノウは力なくアークの背を引っ掻くしかない。
頭がおかしくなりそうな熱は、まだまだ始まったばかりだった。
「ぁああっ!」
頭が真っ白になり、身体がガクガクと震えた。快感が溢れて止まらない。前からは白濁が零れ続けていた。
「ッ……ふぅ……」
陶然とした息を吐き、アークが身を屈めてスノウの耳に口づける。
ようやく腰を進める動きは止まったけれど、中に埋まったものの存在感は圧倒的で、スノウは浅い呼吸を繰り返した。
痛みは全くない。ただ、際限なく快感が押し寄せてきて、甘やかな苦しさがある。
「ん、ぁ……ふぁ……」
宥めるように背を撫でられるけれど、今のスノウの身体はどこもかしこも敏感で、その仕草にさえ快感を覚えてしまう。
「スノウ、動くぞ」
「あぅ、……だめ……っ」
首の後ろを舐めながら囁かれ、スノウは必死に首を振った。でも、アークは甘えるような声で言葉を続ける。
「このままもつらいだろう? ほら、奥にもっとほしいって、中がうねってる――」
「ああっ!」
アークがほんの僅かに腰を引いて押し込む。
たったそれだけの動きに、スノウは悲鳴のような声を上げて、シーツに爪を立てた。
怖いくらいの快感。もう逃げたくてたまらない。
「……スノウ。逃げるなと、言っただろう」
不意にアークの声が低くなった。スノウの言葉にしなかった意思を察したのだ。
咎めるように首が舐められ、吸われる。そのすぐ後に、硬く尖ったものが触れた。
「アーク……? っ、あぁああっ!」
疑問に思った瞬間、首がカッと熱くなる。目の前がチカチカとして、何も考えられない。身体が作り変えられていくような感覚。
アークからブワッと支配的な香りが襲ってくる。それを吸い込み、スノウは更に追い詰められていった。
間髪をおかず、腰が力強く打ち付けられる。感じるところを擦り、抉ってきて――スノウは、もうわけが分からず揺さぶられ啼くだけ。
「あうっ……は、ぁあっ……!」
「はっ……スノウ、愛してる……」
首を舐められながら、ガツガツと貫かれる。陶然としたアークの吐息にさえ、スノウは啼いて感じ入った。
再び首を噛まれ、最奥を抉られる。目の前が真っ白になりながら、熱いものが中を満たすのを感じた。
(アークの……僕が、ほしかったもの……)
スノウはぱちりと目を瞬かせた。満足感と幸福感、疲労感に目蓋が重くなっていく。
最奥にしっかり行き渡らせるように、アークの腰が揺れ、イッたばかりの敏感な内壁が擦られて、スノウは反射的に喘いだ。
「あぅっ……ん……ふ、ぅ……」
「スノウ。愛しい運命。――正真正銘、お前は俺の番だ」
アークが幸せそうに囁く。
お腹いっぱいにご飯を食べたときのように、満足げな雰囲気だった。そう思った自分に、スノウは小さく笑う。
(……たくさん食べたのは、僕なのに……)
まだ腹の中を満たすアークのもの。吐き出されたものまで愛おしい。噛まれた首の熱さを意識した。
(正真正銘、番……。僕は、アークの、番……)
幸せでたまらない。身体は重く、呼吸はまだ荒くて苦しいけれど、全て幸せな疲労感だった。
微笑みながら、スノウは必死にお腹に手を伸ばす。そこは最初よりも僅かに膨らんでいる気がした。
ふと、書物で知った知識が頭をよぎる。子どもは、男女の交合により生まれるのだと。
もしかして、交合とはこのことなのではないだろうか。
お腹を撫でる手に愛しさが籠った。
「――……赤ちゃん……できるかなぁ……」
「っ」
息を飲むような音。
アークの顔を見たくて、振り返ろうとすると、コロリと身体を転がされる。後孔からずるりと抜けた感覚に、スノウは思わず「ああっ」と悲鳴のような声を上げた。
正面から見たアークの顔は、いつもより上気していて、汗で髪が張り付いていた。それを除けることさえしていないから、スノウは息を整えながら、手を伸ばして耳にかけてあげる。
「……アーク、いっぱい、ありがとう」
お腹を片手で撫でながら微笑むと、アークが奥歯を噛み締めた。眼差しが鋭さを増した気がして、スノウは戸惑ってしまう。
アークの手がスノウのお腹を這った。その動きに、スノウは身体をビクビクと震わせる。まだ快感の波が去っていないのだ。
「ありがとうは、俺の台詞だな」
「っ! ……うん、分かったから、アーク、今は触らないでっ」
ペシペシと腕を叩いて訴えるも、アークはうっとりと微笑むだけ。
そればかりか片脚を抱えられ、アークの肩に掛けられる。大きく開脚する形になり、スノウは恥ずかしさでブワッと顔が熱くなった。
「――アーク、やだっ……ぁああっ!?」
再び後孔にアークのものが埋まり、スノウは目を見開いてのけ反った。散々弄られ、アークの形に慣らされたそこは、一切アークを拒まず、むしろ歓喜に溢れてアークを包み込んでいた。
「スノウ……赤ちゃんを作るには、まだ足らないみたいだ……。もっと頑張ろうな?」
目を細めたアークの楽しげな囁き声に、スノウは必死に首を振る。でも、その意思表示はアークを止めるには足りなかったようだ。
力強く貫かれ、スノウは力なくアークの背を引っ掻くしかない。
頭がおかしくなりそうな熱は、まだまだ始まったばかりだった。
101
お気に入りに追加
3,179
あなたにおすすめの小説
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします。……やっぱり狙われちゃう感じ?
み馬
BL
※ 完結しました。お読みくださった方々、誠にありがとうございました!
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、とある加護を受けた8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 独自設定、造語、下ネタあり。出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
Switch!〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜
天咲 琴葉
BL
幼い頃から精霊や神々の姿が見えていた悠理。
彼は美しい神社で、家族や仲間達に愛され、幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、『燃える様な真紅の瞳』をした男と出逢ったことで、彼の運命は大きく変化していく。
幾重にも襲い掛かる運命の荒波の果て、悠理は一度解けてしまった絆を結び直せるのか――。
運命に翻弄されても尚、出逢い続ける――宿命と絆の和風ファンタジー。
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
俺の伴侶はどこにいる〜ゼロから始める領地改革 家臣なしとか意味分からん〜
琴音
BL
俺はなんでも適当にこなせる器用貧乏なために、逆に何にも打ち込めず二十歳になった。成人後五年、その間に番も見つけられずとうとう父上静かにぶちギレ。ならばと城にいても楽しくないし?番はほっとくと適当にの未来しかない。そんな時に勝手に見合いをぶち込まれ、逃げた。が、間抜けな俺は騎獣から落ちたようで自分から城に帰還状態。
ならば兄弟は優秀、俺次男!未開の地と化した領地を復活させてみようじゃないか!やる気になったはいいが………
ゆるゆる〜の未来の大陸南の猫族の小国のお話です。全く別の話でエリオスが領地開発に奮闘します。世界も先に進み状況の変化も。番も探しつつ……
世界はドナシアン王国建国より百年以上過ぎ、大陸はイアサント王国がまったりと支配する世界になっている。どの国もこの大陸の気質に合った獣人らしい生き方が出来る優しい世界で北から南の行き来も楽に出来る。農民すら才覚さえあれば商人にもなれるのだ。
気候は温暖で最南以外は砂漠もなく、過ごしやすく農家には適している。そして、この百年で獣人でも魅力を持つようになる。エリオス世代は魔力があるのが当たり前に過ごしている。
そんな世界に住むエリオスはどうやって領地を自分好みに開拓出来るのか。
※この物語だけで楽しめるようになっています。よろしくお願いします。
モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる