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黄昏と共に4

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 凌雅は、私と黎を黎の館まで送ると、手短に挨拶をして、引き返していった。

 「もっとゆっくりしていけば良いものを。」

 黎は、小さくなる凌雅の背中を見て呟く。

 「黎様、ご心配をおかけしました。私は元気になりましたので。」

 「無理をするな、顔に疲れが滲んでおる。ゆっくり休むと良い。」

 私はそんなにひどい顔をしているのか。今日の朝は、すっきりした気がしていたが、旅の疲れや気疲れは取れていないようだった。今も体が重い気がする。
 せっかくの華春の街を楽しみたかったが、周りに迷惑をかけないためにも今は大人しく休むことも大切だと思った。

 「色々気遣いしていただいて、ありがとうございます。」

 「良い良い。姫は、久方振りの客人じゃ。丁重に扱うのが、我の役よのぉ。」

 にこにこと笑う黎に救われる気分だ。彼には改めて凌雅の話を相談してみようと思う。人生経験の豊富そうな彼に聞けば、最善の策が導きされるはずなのだから。

 「今日は、湯浴みをして、休ませてもらいます。食欲もなくって。」

 「ほぅ。でも、まぁそんな日もたまには必要じゃの。もし何かあればいつでも呼べば良い。いつでも姫の近くに誰か控えさせておる。」

 「わかりました。では、また明日。」

 私はそう言って、与えられた部屋へと向かう。今日も、今日とて濃い1日だった。
 そして、私はどこへ向かうべきなのか、はっきりと示す必要があると自覚した1日でもあった。
 
 なんとなくで今まで来ていたのが仇となった。

 これから、どうしていこうか。
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