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本編
初心者向けクエスト
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【Rea】
「ドラゴンスレイヤー……」
改めて私の鑑定をしたラーシュがまた死んだ目をしながら思わず呟きました。
生まれ変わる前の私なら、いたたまれなくて逃げ出すところですが……
精神攻撃耐性高いですからね!
その件はさっきもやったので、さらっと流したいと思います。
「ラーシュのステータスには何て書いてあるの?」
ラーシュは一介の冒険者を気取っているようですが、その実退位したとは言えやんごとなき方ですからね。
個人情報をおいそれとよそで晒す訳にもいかず、鑑定は城で済ませているのでこの街のギルド職員さんでも、ラーシュのステータスを知らないようでした。
故に、好奇心からそんな事を聞けば
「見てみるかい?」
気を取り直したラーシュが、鑑定の仕方を教えてくれました。
本来は私の鑑定のスキルは低く、格上も格上のラーシュのステータスを見る事は出来ないとの事なのですが。
今回はラーシュの方が意図的に開示してくれているので見ることが出来る様です。
私がドラゴンスレイヤーなら、ラーシュの称号はドラゴンスレイヤースレイヤーとかになるのでしょうか?
それともその場合ただの返り討ちだからそんな称号はないのかな?
そんな不謹慎なことを考えながらラーシュのステータスを見て絶句しました。
『大罪者』
それはがラーシュに付与された称号でした。
ちなみに『大罪者』の称号を冠する者は全てのステータスが半分になるようです。
まぁ、ラーシュは元のスペックが高いので、その称号を得てなお並みの冒険者よりずば抜けて強いようですが……。
称号というより、最早呪いですね。
ラーシュは静かな声で
「番を蔑ろにした末、見殺しにした罰だ」
と、そんな事を言いました。
「それなら私も同罪じゃない」
思わずそう言えば、ラーシュが驚いたように、でもどこか少し慰められたように目を見開いた後、子どもに言い聞かせるときのようにゆっくり首を横に振りました。
精神攻撃態勢はあるはずなんですけどね……。
そんな風に笑いながらどこか吹っ切れたようなラーシュの顔を見てしまった瞬間、また鈍く胸の奥が痛んだ気がしました。
******
街を出て街道沿いの道沿いを、ラーシュと二人、ギルドより依頼のあった薬草を探しながら、まるでピクニックでもしているかのようにのんびり歩きます。
ハーブを採取する時の癖で、いつもの様にその辺の葉っぱをパクッと口にした瞬間でした。
ラーシュが真っ青な顔をして叫びました。
「それ猛毒!!」
「そうなの? そう言えばちょっとピリッとした辛みがあるかも」
ラーシュが私のステータスを確認して、大した異常がない事に
「はぁっ」
と安堵のため息を零しました。
「……さては常習犯だな?」
「何で分かるの?」
驚くと同時に、言い当てられたことがなんだか嬉しくて思わず笑った私を見て、ラーシュがげんなりと肩を落とします。
「毒耐性がむやみやたらと高いからね」
スキル『暴食』の効果なのでしょうか。
何故か目についたものを味見してみたくなるんですよね。
葉っぱに限らずキノコとかも心惹かれます。
そして、それでお腹を壊したことはありません。
「流石にまだないけど、虫やモンスターもどんな味するんだろうって思う時があるかな」
思わずそんな本音を言えば、ラーシュが真っ青な顔をしました。
ステータスを確認すれば精神攻撃を受け、どんどんラーシュのHPが削られています。
「虫とモンスターの味見は諦めます!」
慌てて手を挙げてラーシュにそう宣誓すれば
「葉っぱとキノコもダメだよ」
そう返されてしまいました。
おやつ代わりに時々齧ってた葉っぱ禁止なのはイタイですが、ラーシュの命には代えられませんよね?
「ドラゴンスレイヤー……」
改めて私の鑑定をしたラーシュがまた死んだ目をしながら思わず呟きました。
生まれ変わる前の私なら、いたたまれなくて逃げ出すところですが……
精神攻撃耐性高いですからね!
その件はさっきもやったので、さらっと流したいと思います。
「ラーシュのステータスには何て書いてあるの?」
ラーシュは一介の冒険者を気取っているようですが、その実退位したとは言えやんごとなき方ですからね。
個人情報をおいそれとよそで晒す訳にもいかず、鑑定は城で済ませているのでこの街のギルド職員さんでも、ラーシュのステータスを知らないようでした。
故に、好奇心からそんな事を聞けば
「見てみるかい?」
気を取り直したラーシュが、鑑定の仕方を教えてくれました。
本来は私の鑑定のスキルは低く、格上も格上のラーシュのステータスを見る事は出来ないとの事なのですが。
今回はラーシュの方が意図的に開示してくれているので見ることが出来る様です。
私がドラゴンスレイヤーなら、ラーシュの称号はドラゴンスレイヤースレイヤーとかになるのでしょうか?
それともその場合ただの返り討ちだからそんな称号はないのかな?
そんな不謹慎なことを考えながらラーシュのステータスを見て絶句しました。
『大罪者』
それはがラーシュに付与された称号でした。
ちなみに『大罪者』の称号を冠する者は全てのステータスが半分になるようです。
まぁ、ラーシュは元のスペックが高いので、その称号を得てなお並みの冒険者よりずば抜けて強いようですが……。
称号というより、最早呪いですね。
ラーシュは静かな声で
「番を蔑ろにした末、見殺しにした罰だ」
と、そんな事を言いました。
「それなら私も同罪じゃない」
思わずそう言えば、ラーシュが驚いたように、でもどこか少し慰められたように目を見開いた後、子どもに言い聞かせるときのようにゆっくり首を横に振りました。
精神攻撃態勢はあるはずなんですけどね……。
そんな風に笑いながらどこか吹っ切れたようなラーシュの顔を見てしまった瞬間、また鈍く胸の奥が痛んだ気がしました。
******
街を出て街道沿いの道沿いを、ラーシュと二人、ギルドより依頼のあった薬草を探しながら、まるでピクニックでもしているかのようにのんびり歩きます。
ハーブを採取する時の癖で、いつもの様にその辺の葉っぱをパクッと口にした瞬間でした。
ラーシュが真っ青な顔をして叫びました。
「それ猛毒!!」
「そうなの? そう言えばちょっとピリッとした辛みがあるかも」
ラーシュが私のステータスを確認して、大した異常がない事に
「はぁっ」
と安堵のため息を零しました。
「……さては常習犯だな?」
「何で分かるの?」
驚くと同時に、言い当てられたことがなんだか嬉しくて思わず笑った私を見て、ラーシュがげんなりと肩を落とします。
「毒耐性がむやみやたらと高いからね」
スキル『暴食』の効果なのでしょうか。
何故か目についたものを味見してみたくなるんですよね。
葉っぱに限らずキノコとかも心惹かれます。
そして、それでお腹を壊したことはありません。
「流石にまだないけど、虫やモンスターもどんな味するんだろうって思う時があるかな」
思わずそんな本音を言えば、ラーシュが真っ青な顔をしました。
ステータスを確認すれば精神攻撃を受け、どんどんラーシュのHPが削られています。
「虫とモンスターの味見は諦めます!」
慌てて手を挙げてラーシュにそう宣誓すれば
「葉っぱとキノコもダメだよ」
そう返されてしまいました。
おやつ代わりに時々齧ってた葉っぱ禁止なのはイタイですが、ラーシュの命には代えられませんよね?
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