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工房編
侵入
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―――天狗さんの妖術でお堂に戻ると、そこには傷だらけの天春に絆創膏を貼る、
同じく傷だらけののっぺらぼうが居た。
「・・・何があったんじゃ」
天狗さんが呆れた顔で天春とのっぺらぼうを見る。
天春は僕達におかえりと言った後、天狗さんを見てムスッとした顔で言った。
「侵入者。・・・お父さんが出掛けてすぐに、祓い屋が山の中に入って来てさ。
のっぺらぼうと追い払ったんだけど、怪我した」
驚いた顔の天狗さんに、のっぺらぼうが補足するように言った。
「祓い屋は五人だっタ。一人だけ違う服を着ていたが、そいつが一番強かったナ」
「祓い屋の特徴は?」
僕が聞くと、天春が言った。
「同じ服を着た人達は、皆式神を持ってた。違う服・・・多分あれ黒いスーツだと
思うんだけど、それを着た女の人は大きな鎌を持ってた」
「あれ、それってもしかして・・・」
晴樹はそう呟くと、携帯で何処かへ電話を掛ける。
暫く誰かと話した後、電話を切った晴樹は僕を見て言った。
「やっぱり天春達が会ったスーツの人、麗奈さんだった」
「え・・・」
「知り合いなんですかい?」
落魅の言葉に、僕達は頷く。
「麗奈さんは僕達の実習先の人で・・・父さんの、一個下の後輩」
僕がそう言うと、天春が驚いた声を上げた。
「あの人、武さんの後輩なの?!!」
天春は父さんのこと武さんって呼んでたのか。長い付き合いの中で初めて知った
事実に驚きつつ、僕は頷く。
「うわー、それならあの人に謝っとけば良かった~」
そう言って頭を抱えた天春に首を傾げると、天春は天狗さんをちらりと見る。
目を逸らした天狗さんに何があったんだと思っていると、天春が言った。
「武さんがお父さんと狗神さん負かしたの、静と晴が生まれる前なんだけどさ。
そもそも敵対する原因作ったの、お父さんだったんだよね」
「天狗さん何したの?」
晴樹がそう言って天狗さんを見るも、天狗さんは言いにくそうに口を噤む。
それを見たのっぺらぼうが、珍しいナ・・・と呟いた。
「お遊びで祓い屋の拠点潰した後に、武さんと鎌持った後輩の人が来たらしいん
だけどね?お父さんってば、鎌持った方の人を半殺しにしたんだよ・・・」
狗神さんも追い打ち掛けてたみたいだけど。そう呟いた天春は、ねー?と言って
ジト目で天狗さんを見る。
天狗さんは観念したように頷くと、ボソリと言った。
「女の方は弱いのに何で二人だけで行動しておるのかと思っておったら、山霧が
強すぎたんじゃ・・・」
「・・・麗奈さん、現フリーランス最強だって言ってたけど」
晴樹がそう言うと、落魅が呆れたように言った。
「晴樹、考えてもみなせえ。これでも天狗、大妖怪の中でも強さは上の方ですぜ?」
「やっぱ父さんがおかしかったのか・・・」
僕がそう呟くと、天狗さんと天春はうんうんと頷いた。
同じく傷だらけののっぺらぼうが居た。
「・・・何があったんじゃ」
天狗さんが呆れた顔で天春とのっぺらぼうを見る。
天春は僕達におかえりと言った後、天狗さんを見てムスッとした顔で言った。
「侵入者。・・・お父さんが出掛けてすぐに、祓い屋が山の中に入って来てさ。
のっぺらぼうと追い払ったんだけど、怪我した」
驚いた顔の天狗さんに、のっぺらぼうが補足するように言った。
「祓い屋は五人だっタ。一人だけ違う服を着ていたが、そいつが一番強かったナ」
「祓い屋の特徴は?」
僕が聞くと、天春が言った。
「同じ服を着た人達は、皆式神を持ってた。違う服・・・多分あれ黒いスーツだと
思うんだけど、それを着た女の人は大きな鎌を持ってた」
「あれ、それってもしかして・・・」
晴樹はそう呟くと、携帯で何処かへ電話を掛ける。
暫く誰かと話した後、電話を切った晴樹は僕を見て言った。
「やっぱり天春達が会ったスーツの人、麗奈さんだった」
「え・・・」
「知り合いなんですかい?」
落魅の言葉に、僕達は頷く。
「麗奈さんは僕達の実習先の人で・・・父さんの、一個下の後輩」
僕がそう言うと、天春が驚いた声を上げた。
「あの人、武さんの後輩なの?!!」
天春は父さんのこと武さんって呼んでたのか。長い付き合いの中で初めて知った
事実に驚きつつ、僕は頷く。
「うわー、それならあの人に謝っとけば良かった~」
そう言って頭を抱えた天春に首を傾げると、天春は天狗さんをちらりと見る。
目を逸らした天狗さんに何があったんだと思っていると、天春が言った。
「武さんがお父さんと狗神さん負かしたの、静と晴が生まれる前なんだけどさ。
そもそも敵対する原因作ったの、お父さんだったんだよね」
「天狗さん何したの?」
晴樹がそう言って天狗さんを見るも、天狗さんは言いにくそうに口を噤む。
それを見たのっぺらぼうが、珍しいナ・・・と呟いた。
「お遊びで祓い屋の拠点潰した後に、武さんと鎌持った後輩の人が来たらしいん
だけどね?お父さんってば、鎌持った方の人を半殺しにしたんだよ・・・」
狗神さんも追い打ち掛けてたみたいだけど。そう呟いた天春は、ねー?と言って
ジト目で天狗さんを見る。
天狗さんは観念したように頷くと、ボソリと言った。
「女の方は弱いのに何で二人だけで行動しておるのかと思っておったら、山霧が
強すぎたんじゃ・・・」
「・・・麗奈さん、現フリーランス最強だって言ってたけど」
晴樹がそう言うと、落魅が呆れたように言った。
「晴樹、考えてもみなせえ。これでも天狗、大妖怪の中でも強さは上の方ですぜ?」
「やっぱ父さんがおかしかったのか・・・」
僕がそう呟くと、天狗さんと天春はうんうんと頷いた。
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