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討伐編
臨時
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―――それから数日後、僕達は進級して4年生になった。
座学に関しては異能力についての授業が妖討伐に重きを置いたものに変わったこと
以外は特にこれと言って変化もなく、僕達はいつも通りの日々を過ごす。
響子先輩とみなも先輩は5年に上がり、6年の先輩と実践授業に行くようになったの
だと彩音から聞いた。
僕達はというと二人一組で妖討伐に行くようになり、僕と彩音のペアと和正と誠の
ペアで学年首位争いをしていた。
気付けばもう6月。そんなある日、彩音が学校を休んだ。
「あれ、彩音は?」
体育館で今日討伐する妖のファイルを先生から受け取っていると、後ろから誠が
声を掛けてくる。
「誠、彩音とクラス一緒じゃないですか。何も聞いてないんですか?」
「いや、今日いないなーとは思ってたけど・・・」
すると、和正がやって来て言った。
「彩音なら、夏風邪引いたから休みって先生が言ってたぞ?」
「何で違うクラスの和正が知ってるんですか・・・」
「彩音に昨日借りたノート返そうとして教室行ったんだけど居なくてさ。先生に
聞いたら教えてくれた」
「静くんは彩音が休んでるの知ってたの?」
「さっき彩音から、今日は学校休むって連絡が来ましたから」
「え、静くん彩音の連絡先知ってるの?!」
「いえ、彩音携帯持ってませんし。式神飛ばしてきましたよ」
「式神飛ばすだけの元気はあるんだな・・・」
そんな話をしていると、少し離れたところから大きな声が聞こえた。
「どういうことですか先生!」
何かあったのかとそちらを見ると、小里先生と一人の男子が話をしていた。
「ごめんね山野くん。今日は一人で行ってもらうか、別の子と組んで
くれる・・・?」
「一人じゃ効率が落ちます。また神宮のとこと狗神のとこに差を付けられるのは
嫌ですよ」
僕達は顔を見合わせ、小里先生と山野と呼ばれた男子の元へ向かう。
「何かあったんですか?」
僕が聞くと、小里先生は困った顔で言った。
「あ、山霧くん。今日山野くんのペアの子が風邪で休んじゃってね・・・」
「・・・何で狗神までいるんだよ」
山野くんは不機嫌そうな顔で誠を見る。誠もムスッとした顔で山野くんを見て
言った。
「何?ボクがいたら悪い訳?」
「えっと・・・知り合いですか?」
僕がそう聞くと、和正は溜息を吐いて言った。
「静也、お前ほんと人の名前に興味無いのな・・・。こいつは山野 勇人、この前
ペア別討伐数ランキング貼り出されたろ?あれの三位のところにいた奴だ」
「ああ、そういえば書いてありましたっけ」
「ちゃんと話すのは初めてだな。山野だ、よろしく」
「山霧です。よろしくお願いします」
「あ、そうだわ!」
小里先生が思い付いたように手を鳴らして僕と山野くんを見て言った。
「山霧くん、今日神宮さんお休みだったわよね?山野くんと組んでみない?今日討伐
した数は両方のチームに入れるわ。どうかしら?」
「・・・え?」
それはありなのか。山野くんを見ると彼は頷き、僕を見た。
「それなら良いか、じゃあよろしくな」
「あ、はい・・・」
そして僕は山野くんと臨時のペアを組み、妖討伐へと向かうのだった。
座学に関しては異能力についての授業が妖討伐に重きを置いたものに変わったこと
以外は特にこれと言って変化もなく、僕達はいつも通りの日々を過ごす。
響子先輩とみなも先輩は5年に上がり、6年の先輩と実践授業に行くようになったの
だと彩音から聞いた。
僕達はというと二人一組で妖討伐に行くようになり、僕と彩音のペアと和正と誠の
ペアで学年首位争いをしていた。
気付けばもう6月。そんなある日、彩音が学校を休んだ。
「あれ、彩音は?」
体育館で今日討伐する妖のファイルを先生から受け取っていると、後ろから誠が
声を掛けてくる。
「誠、彩音とクラス一緒じゃないですか。何も聞いてないんですか?」
「いや、今日いないなーとは思ってたけど・・・」
すると、和正がやって来て言った。
「彩音なら、夏風邪引いたから休みって先生が言ってたぞ?」
「何で違うクラスの和正が知ってるんですか・・・」
「彩音に昨日借りたノート返そうとして教室行ったんだけど居なくてさ。先生に
聞いたら教えてくれた」
「静くんは彩音が休んでるの知ってたの?」
「さっき彩音から、今日は学校休むって連絡が来ましたから」
「え、静くん彩音の連絡先知ってるの?!」
「いえ、彩音携帯持ってませんし。式神飛ばしてきましたよ」
「式神飛ばすだけの元気はあるんだな・・・」
そんな話をしていると、少し離れたところから大きな声が聞こえた。
「どういうことですか先生!」
何かあったのかとそちらを見ると、小里先生と一人の男子が話をしていた。
「ごめんね山野くん。今日は一人で行ってもらうか、別の子と組んで
くれる・・・?」
「一人じゃ効率が落ちます。また神宮のとこと狗神のとこに差を付けられるのは
嫌ですよ」
僕達は顔を見合わせ、小里先生と山野と呼ばれた男子の元へ向かう。
「何かあったんですか?」
僕が聞くと、小里先生は困った顔で言った。
「あ、山霧くん。今日山野くんのペアの子が風邪で休んじゃってね・・・」
「・・・何で狗神までいるんだよ」
山野くんは不機嫌そうな顔で誠を見る。誠もムスッとした顔で山野くんを見て
言った。
「何?ボクがいたら悪い訳?」
「えっと・・・知り合いですか?」
僕がそう聞くと、和正は溜息を吐いて言った。
「静也、お前ほんと人の名前に興味無いのな・・・。こいつは山野 勇人、この前
ペア別討伐数ランキング貼り出されたろ?あれの三位のところにいた奴だ」
「ああ、そういえば書いてありましたっけ」
「ちゃんと話すのは初めてだな。山野だ、よろしく」
「山霧です。よろしくお願いします」
「あ、そうだわ!」
小里先生が思い付いたように手を鳴らして僕と山野くんを見て言った。
「山霧くん、今日神宮さんお休みだったわよね?山野くんと組んでみない?今日討伐
した数は両方のチームに入れるわ。どうかしら?」
「・・・え?」
それはありなのか。山野くんを見ると彼は頷き、僕を見た。
「それなら良いか、じゃあよろしくな」
「あ、はい・・・」
そして僕は山野くんと臨時のペアを組み、妖討伐へと向かうのだった。
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