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入学編
友人1
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クロドラが消えてから1分後、担任の先生が来た。
「君が山霧 静也くんね。私が3-Bの担任の、小里 優紀よ。
よろしくね」
「よろしくお願いします、小里先生」
柔らかく笑う先生は、優しそうな人に思えた。
「さ、早く入ってHRを始めましょうか」
小里先生が教室のドアを開けて中に入る。僕は先生の後ろを付いて行く。先生が
今日は転校生が来ました~と言うと、クラスがざわざわとしだした。先生は僕を
見て、自己紹介よろしく!と言った。少し緊張気味に、僕は口を開く。
「や、山霧 静也です。よろしくお願いします」
頭を下げると、パチパチと拍手が聞こえた。そして、ようこそ!よろしくね!と
いった言葉が聞こえる。顔を上げると、皆が笑顔でこちらを見ていた。何故か分か
らないけれど、ちょっと嬉しかった。
「はいはーい!皆、仲良くしてあげてね!!えっと、山霧くんの席は・・・あそこに
座ってね」
「はい」
僕が座った席の隣は男子だった。ぱっと見、同い年だろう。何歳からでも入れる
この学園で同い年の人に会えるとは、嬉しいものだ。
「よろしくお願いします」
そう声をかけると、よろしくなっ!と返してくれた。
「皆、運が良かったわね。一時間目は私の授業だったんだけど、転校生が来たという
ことで・・・授業を返上してフリータイムよ!」
先生がそういうと、クラスメイト達は、よっしゃあーーー!!と叫んだ。元気だ
なぁ・・・。
「山霧 静也っていったっけ。俺は日野 和正。能力は火を出したり操ることだ。
山霧は?」
隣の男子が、明るい声でそう話し掛けてきた。
「あ、静也でいいですよ。僕は霧を作り出して操ることです」
そう返すと、彼の目が興味津々といったものになった。
「へ~、珍しいな。あ、そうだ、俺のことは和正って呼んでくれ。俺だけ苗字は嫌
だからなぁ」
「分かりました。改めてよろしくお願いします、和正くん」
「なんか硬いな~。まあ、いいや。よろしくな、静也!友達になろうぜ!!」
「え、あ、はい」
転校早々、友達ができた。明るい性格の彼は、クラスの女子の憧れの的のようだ。
人生初、人間の友達!
―――50分間でかなりクラスに打ち解けた僕は、皆にこの学校はどんな所かと尋ねてみた。
一番多かったのは、とても楽しいということ。
他にも、教頭先生の使い魔は、戦うと意外と強いということも聞いた。
そして、やはりというかなんというか、過去に虐待を受けていた人や前の学校では
クラスでいじめを受けていた人などが大半を占めていた。
だけどあまり過去を気にしていないのか、普通に話す人がほとんどだった。
僕はいじめや虐待は受けてないけど、どんな状況になるのかくらいは想像できる。
妖に色々と教えてもらったから。そういえば、なんでここに転校したんだっけ?
・・・ああ、そうだ。思い出した。中二の時にあの事件が起きて、学校で居心地が悪くなったからここに来たんだ。
事件、か・・・・・・。
「・・、・・や、し・・っ・ば」
「・・・」
「おい、静也!」
「・・・っ!あ、すみません。何ですか?」
気付けば、和正くんに話し掛けられていた。
「何ですか?じゃねぇよ。いきなり黙りこくってどうしたんだ?体調悪いのか?」
「あ、大丈夫です。ちょっと考え事をしていただけなので」
「本当か?」
「はい。すみません、心配掛けてしまって」
すると、キーンコーンカーンコーンと授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
休憩時間に入り、皆は次の授業の準備を始める。僕も準備をしようと立ち上がる
と、和正くんが話しかけてきた。
「なあ静也、一緒に行こうぜ」
「はい、良いですよ」
僕は和正くんと一緒に次の授業がある教室へと向かう。この学園では年齢に合わせ
た普通の授業もするようで、この授業は他の学校と変わらないみたいだ。
「君が山霧 静也くんね。私が3-Bの担任の、小里 優紀よ。
よろしくね」
「よろしくお願いします、小里先生」
柔らかく笑う先生は、優しそうな人に思えた。
「さ、早く入ってHRを始めましょうか」
小里先生が教室のドアを開けて中に入る。僕は先生の後ろを付いて行く。先生が
今日は転校生が来ました~と言うと、クラスがざわざわとしだした。先生は僕を
見て、自己紹介よろしく!と言った。少し緊張気味に、僕は口を開く。
「や、山霧 静也です。よろしくお願いします」
頭を下げると、パチパチと拍手が聞こえた。そして、ようこそ!よろしくね!と
いった言葉が聞こえる。顔を上げると、皆が笑顔でこちらを見ていた。何故か分か
らないけれど、ちょっと嬉しかった。
「はいはーい!皆、仲良くしてあげてね!!えっと、山霧くんの席は・・・あそこに
座ってね」
「はい」
僕が座った席の隣は男子だった。ぱっと見、同い年だろう。何歳からでも入れる
この学園で同い年の人に会えるとは、嬉しいものだ。
「よろしくお願いします」
そう声をかけると、よろしくなっ!と返してくれた。
「皆、運が良かったわね。一時間目は私の授業だったんだけど、転校生が来たという
ことで・・・授業を返上してフリータイムよ!」
先生がそういうと、クラスメイト達は、よっしゃあーーー!!と叫んだ。元気だ
なぁ・・・。
「山霧 静也っていったっけ。俺は日野 和正。能力は火を出したり操ることだ。
山霧は?」
隣の男子が、明るい声でそう話し掛けてきた。
「あ、静也でいいですよ。僕は霧を作り出して操ることです」
そう返すと、彼の目が興味津々といったものになった。
「へ~、珍しいな。あ、そうだ、俺のことは和正って呼んでくれ。俺だけ苗字は嫌
だからなぁ」
「分かりました。改めてよろしくお願いします、和正くん」
「なんか硬いな~。まあ、いいや。よろしくな、静也!友達になろうぜ!!」
「え、あ、はい」
転校早々、友達ができた。明るい性格の彼は、クラスの女子の憧れの的のようだ。
人生初、人間の友達!
―――50分間でかなりクラスに打ち解けた僕は、皆にこの学校はどんな所かと尋ねてみた。
一番多かったのは、とても楽しいということ。
他にも、教頭先生の使い魔は、戦うと意外と強いということも聞いた。
そして、やはりというかなんというか、過去に虐待を受けていた人や前の学校では
クラスでいじめを受けていた人などが大半を占めていた。
だけどあまり過去を気にしていないのか、普通に話す人がほとんどだった。
僕はいじめや虐待は受けてないけど、どんな状況になるのかくらいは想像できる。
妖に色々と教えてもらったから。そういえば、なんでここに転校したんだっけ?
・・・ああ、そうだ。思い出した。中二の時にあの事件が起きて、学校で居心地が悪くなったからここに来たんだ。
事件、か・・・・・・。
「・・、・・や、し・・っ・ば」
「・・・」
「おい、静也!」
「・・・っ!あ、すみません。何ですか?」
気付けば、和正くんに話し掛けられていた。
「何ですか?じゃねぇよ。いきなり黙りこくってどうしたんだ?体調悪いのか?」
「あ、大丈夫です。ちょっと考え事をしていただけなので」
「本当か?」
「はい。すみません、心配掛けてしまって」
すると、キーンコーンカーンコーンと授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
休憩時間に入り、皆は次の授業の準備を始める。僕も準備をしようと立ち上がる
と、和正くんが話しかけてきた。
「なあ静也、一緒に行こうぜ」
「はい、良いですよ」
僕は和正くんと一緒に次の授業がある教室へと向かう。この学園では年齢に合わせ
た普通の授業もするようで、この授業は他の学校と変わらないみたいだ。
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