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1章:城塞都市フランセーズ編
中盤戦:それぞれの戦場
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アリア・ルテルという少女が負傷している中、とびぬけて速いスピードでオークの群れに飛び込んだものはいない。
強いてあげるならウィリアム・コルベールが一歩先にオークの群れに飛び込んだ程度であろうか。そして、その一歩が暴力の世界では重要なことだった。
「俺の役目は足止めをすること!」
そう声をあげてウィリアムは外套の中から数本のポーションを取り出す。
爆発するポーションを。
そして、そのポーションをアリアとリーナが相対するであろうオークに投げつける。むろん、そんなことをすればウィリアムが相対するオークの脅威にさらされることになる。それでもオニキスの加護が切れたウィリアムではオークを倒すことはできないから彼は二人のために妨害をする。
人類至高の一撃を持つ幼馴染を。
魔払いの宝石に守られた少女を。
彼女らの刃がすべての命を断ち切るまでウィリアムは命を張ってオークの妨害をする。
「アリア!リーナ!切り捨てろよ!!」
空元気の声と共にポーションが爆裂する。
眼前のオークがつんのめったことを視認した二人は自身の最高をもってウィリアムに返答する。
「『魔獣討伐流・一刀』!!!」
天をさした剣先が地をさした時、眼前のオークは二つとなる。
「『魔獣討伐流・首狩り』!!!」
仇討ちの少女が仇にふるう呪いの剣。
仇の体を足場にし、怨念の剣が首をはねる。
二匹討てども彼らにとってこれからが正念場。
だから彼らは友に言う。
「死ぬなよ」、と。
◇
ウィリアムはオークの剛腕をよける。
足蹴をよける。
かみつきををよける。
オニキスの加護が尽きたウィリアム・コルベールには三メートルを超える化け物の首を一足で刈りとる手段なんて存在しない。アリアのような一撃も持ち合わせていない。
ウィリアム・コルベールは非凡な剣士ではない。
それは英雄と呼ばれている今でも変わらない。
アリア・ルテルという特別あるいは人類の例外と比較はするまでもなく、国中の剣士で一番を決める争いでもしようものなら100番に至れるかすらわからない。英雄と呼ばれるにはいささか非才すぎる剣才しか持ち合わせていない。
だから、彼が誇ることができるのは非才な身で化け物を討ち取るための戦闘術。
だから、ウィリアムは外套から分銅を取り出す。
「死、ね!!」
オークの剛腕を転がってよけながら、分銅をオークの顔面にぶつける。
交差する武。
片方は圧倒的な肉体で蹂躙する武。
片方は非才な身をごまかす知の武。
「ガァァァァァァァァァァ!!」
分銅はオークの眼を穿つ。
憤怒の声が戦場に響く。一撃で殺すことができるはずの羽虫に目を奪われたことにオークは憤怒をあらわにする。
されどウィリアムはそれどころではない。
地面にたたきつけられた剛腕の爆風で後方に飛ぶ。
飛ぶ。
転がる。
「……つっあ」
木にたたきつけられないように地面に足をこすらせる。
されど体にかかる負担は尋常じゃない。
そして、付け加えるとウィリアムの敵は目を奪ったオークだけではない。
「ガァァァァァァァァァァ!!」
体勢を立て直す前に別のオークの剛腕が振るわれる。横なぎにふるわれる。
左右に回避できない攻撃を回避するためにウィリアムは先ほどまであらがっていた勢いに身を任せる。
ついでに分銅をオークの首に巻き付けながら。
分銅が限界まで伸びたことでウィリアムの腕に高い負担がかかる。
脱臼の代償はオークの命。
分銅が限界まで伸ばされたうえ、ウィリアムの衝撃が鎖越しにオークの首に還元される。
肉に食い込んだ鎖は脊椎を刺激し、オークを地に伏せさせる。
されどウィリアムはこれで分銅という武器を失う。
肉体に詰まった鎖を引き抜く時間はないから。
◇
リーナは首を刈ることに集中していた。
アリアとウィリアムという主力二人が戦力としてカウントできないとなると自分が最高戦力ということになる。
あの二人は経験豊富で自分が心配をする必要はないのかもしれないけど、それでも死んでほしいとは思わないからできうる限り最速で首を狙う。それに魔払いの宝石の加護もいつまで続くのかを自分は知らないから。
だから、斬り飛ばす。
手首を。
剣を。
指を。
切れるところを切り飛ばしまくって剣界を築く。
我が剣界侵すもの、それ即切る、と言わんばかりの剣界を。
そして、膝を地につけたオークから宣告を下す。
「『魔獣討伐流・首狩り』」、と。
されど彼女も人の子。人の身。
剣の舞を潰すような純粋な力。それには対抗する術を未だ持たず。
故に、彼女も吹き飛ばされる。
オークの蹴りによって。
しかし、彼女もただでは吹き飛ばされない。
吹き飛ばされる方向を選ぶ。自ら後方に飛ぶことによって。
「が、はっ」
ウィリアムに狙いをつけていたオークにリーナの体をぶつかる。
吹き飛ばされたことで視界は虚ろ。
足に力は入らない。
もちろん腕になんか力が入るわけがない。
それでも——
「よくやった」
——ウィリアム・コルベールという英雄に一瞬を与えれば彼の英雄がリーナの敵を討ち取ってくれると信じているから。
そして、その信頼にこたえるためにオークの腕を起点に回転。
靴に仕込んだ剣をもって首を飛ばす。
「……ウィリアムさんがドベですよ。私のアリアさんはもう4匹は殺していますから」
「俺は乱戦が向いてないんだよ」
「負け惜しみですか。私たちの半分しか殺せてないくせに」
「うるせーな。俺一人でも二十匹くらい平気だ」
悪態をつきながら両者は肩を並べる。あと10匹を殺しつくすために。
ついでに両者苦笑い。
「やっぱり、乱戦のアリアは強いな」
「アリアさん、あれで不調ってずるくないですか」
「あれが英雄アリア・ルテルだよ。真似すんなよ」
「真似できてたら今ウィリアムさんと肩を並べてませんよ」
◇
殺意の波動を受けながら彼女は微笑む。
時間がたてば死にそうであることを忘れて微笑む。
別に死にたがりだからとか戦闘狂だからとかの理由ではない。
自分に殺意が向けば向くほどウィリアムたちに向けられる殺意が減るとわかっているから彼女はこの状況でも微笑む。
「雑魚には私の首は取れないのよ」
死にそうでも彼女は吠える。
「死になさい」
なにより死にそうでも彼女は強い。
剛腕をはじき返す剣戟は打つことは当分できないだろうけどそもそも彼女は剛健の使い手ではない。
人の身で斬ることを追求した剣士という種族である。
故に、力があろうがなかろうが彼女の剣界はあらゆるものが切れる。
オークの剛腕を流れるようによけながら。
柳のようによけながら。
彼女の世界に侵食してきた指を、腕を、体を斬り飛ばす。
両断する。切り刻む。
「だから、言ったでしょ。私の首は取れないって」
それでもオークは前進する。首をとるために。
彼女の首をとることができれば自分が次のボスになることを理解しているから。
あるいはオークに人間の言葉なんて理解できないから。
「ガァァァァァァァァァァ!!!!」
オークは懲りずに彼女の世界に侵食する。
「無駄よ。無駄」
切る。斬る。伐る。
「貴方たちの体くらい弱ってる私でも斬れるわ」
死の匂いを拡散する。
三匹を斬り殺した後、オークの足は止まる。
圧倒的な実力差に本能が足を止めることを強要するから。
「……ガァァァァァァァァァァ!!」
威嚇の咆哮。あるいは虚勢の咆哮。
「駄目よ。怖がってちゃ。戦場は怖がったものから死ぬの。まあ、私の前に立っている以上怖がってなくても斬るのだけど」
体の不調を押し殺しながらアリアは詠う。
それは独唱/アリアのようで。
戦場という舞台で彼女は歌姫/死神となる。
ふと、ウィリアムとリーナが肩を並べているのが見えた。
微笑み。何の微笑みかは彼女しかわからない。
そして、一刀。一匹を切り伏せる。
◇
残り十匹と右半身不随のゴルテア。
空は晴天。血は地獄。
舞台は終息へ突き進む。
強いてあげるならウィリアム・コルベールが一歩先にオークの群れに飛び込んだ程度であろうか。そして、その一歩が暴力の世界では重要なことだった。
「俺の役目は足止めをすること!」
そう声をあげてウィリアムは外套の中から数本のポーションを取り出す。
爆発するポーションを。
そして、そのポーションをアリアとリーナが相対するであろうオークに投げつける。むろん、そんなことをすればウィリアムが相対するオークの脅威にさらされることになる。それでもオニキスの加護が切れたウィリアムではオークを倒すことはできないから彼は二人のために妨害をする。
人類至高の一撃を持つ幼馴染を。
魔払いの宝石に守られた少女を。
彼女らの刃がすべての命を断ち切るまでウィリアムは命を張ってオークの妨害をする。
「アリア!リーナ!切り捨てろよ!!」
空元気の声と共にポーションが爆裂する。
眼前のオークがつんのめったことを視認した二人は自身の最高をもってウィリアムに返答する。
「『魔獣討伐流・一刀』!!!」
天をさした剣先が地をさした時、眼前のオークは二つとなる。
「『魔獣討伐流・首狩り』!!!」
仇討ちの少女が仇にふるう呪いの剣。
仇の体を足場にし、怨念の剣が首をはねる。
二匹討てども彼らにとってこれからが正念場。
だから彼らは友に言う。
「死ぬなよ」、と。
◇
ウィリアムはオークの剛腕をよける。
足蹴をよける。
かみつきををよける。
オニキスの加護が尽きたウィリアム・コルベールには三メートルを超える化け物の首を一足で刈りとる手段なんて存在しない。アリアのような一撃も持ち合わせていない。
ウィリアム・コルベールは非凡な剣士ではない。
それは英雄と呼ばれている今でも変わらない。
アリア・ルテルという特別あるいは人類の例外と比較はするまでもなく、国中の剣士で一番を決める争いでもしようものなら100番に至れるかすらわからない。英雄と呼ばれるにはいささか非才すぎる剣才しか持ち合わせていない。
だから、彼が誇ることができるのは非才な身で化け物を討ち取るための戦闘術。
だから、ウィリアムは外套から分銅を取り出す。
「死、ね!!」
オークの剛腕を転がってよけながら、分銅をオークの顔面にぶつける。
交差する武。
片方は圧倒的な肉体で蹂躙する武。
片方は非才な身をごまかす知の武。
「ガァァァァァァァァァァ!!」
分銅はオークの眼を穿つ。
憤怒の声が戦場に響く。一撃で殺すことができるはずの羽虫に目を奪われたことにオークは憤怒をあらわにする。
されどウィリアムはそれどころではない。
地面にたたきつけられた剛腕の爆風で後方に飛ぶ。
飛ぶ。
転がる。
「……つっあ」
木にたたきつけられないように地面に足をこすらせる。
されど体にかかる負担は尋常じゃない。
そして、付け加えるとウィリアムの敵は目を奪ったオークだけではない。
「ガァァァァァァァァァァ!!」
体勢を立て直す前に別のオークの剛腕が振るわれる。横なぎにふるわれる。
左右に回避できない攻撃を回避するためにウィリアムは先ほどまであらがっていた勢いに身を任せる。
ついでに分銅をオークの首に巻き付けながら。
分銅が限界まで伸びたことでウィリアムの腕に高い負担がかかる。
脱臼の代償はオークの命。
分銅が限界まで伸ばされたうえ、ウィリアムの衝撃が鎖越しにオークの首に還元される。
肉に食い込んだ鎖は脊椎を刺激し、オークを地に伏せさせる。
されどウィリアムはこれで分銅という武器を失う。
肉体に詰まった鎖を引き抜く時間はないから。
◇
リーナは首を刈ることに集中していた。
アリアとウィリアムという主力二人が戦力としてカウントできないとなると自分が最高戦力ということになる。
あの二人は経験豊富で自分が心配をする必要はないのかもしれないけど、それでも死んでほしいとは思わないからできうる限り最速で首を狙う。それに魔払いの宝石の加護もいつまで続くのかを自分は知らないから。
だから、斬り飛ばす。
手首を。
剣を。
指を。
切れるところを切り飛ばしまくって剣界を築く。
我が剣界侵すもの、それ即切る、と言わんばかりの剣界を。
そして、膝を地につけたオークから宣告を下す。
「『魔獣討伐流・首狩り』」、と。
されど彼女も人の子。人の身。
剣の舞を潰すような純粋な力。それには対抗する術を未だ持たず。
故に、彼女も吹き飛ばされる。
オークの蹴りによって。
しかし、彼女もただでは吹き飛ばされない。
吹き飛ばされる方向を選ぶ。自ら後方に飛ぶことによって。
「が、はっ」
ウィリアムに狙いをつけていたオークにリーナの体をぶつかる。
吹き飛ばされたことで視界は虚ろ。
足に力は入らない。
もちろん腕になんか力が入るわけがない。
それでも——
「よくやった」
——ウィリアム・コルベールという英雄に一瞬を与えれば彼の英雄がリーナの敵を討ち取ってくれると信じているから。
そして、その信頼にこたえるためにオークの腕を起点に回転。
靴に仕込んだ剣をもって首を飛ばす。
「……ウィリアムさんがドベですよ。私のアリアさんはもう4匹は殺していますから」
「俺は乱戦が向いてないんだよ」
「負け惜しみですか。私たちの半分しか殺せてないくせに」
「うるせーな。俺一人でも二十匹くらい平気だ」
悪態をつきながら両者は肩を並べる。あと10匹を殺しつくすために。
ついでに両者苦笑い。
「やっぱり、乱戦のアリアは強いな」
「アリアさん、あれで不調ってずるくないですか」
「あれが英雄アリア・ルテルだよ。真似すんなよ」
「真似できてたら今ウィリアムさんと肩を並べてませんよ」
◇
殺意の波動を受けながら彼女は微笑む。
時間がたてば死にそうであることを忘れて微笑む。
別に死にたがりだからとか戦闘狂だからとかの理由ではない。
自分に殺意が向けば向くほどウィリアムたちに向けられる殺意が減るとわかっているから彼女はこの状況でも微笑む。
「雑魚には私の首は取れないのよ」
死にそうでも彼女は吠える。
「死になさい」
なにより死にそうでも彼女は強い。
剛腕をはじき返す剣戟は打つことは当分できないだろうけどそもそも彼女は剛健の使い手ではない。
人の身で斬ることを追求した剣士という種族である。
故に、力があろうがなかろうが彼女の剣界はあらゆるものが切れる。
オークの剛腕を流れるようによけながら。
柳のようによけながら。
彼女の世界に侵食してきた指を、腕を、体を斬り飛ばす。
両断する。切り刻む。
「だから、言ったでしょ。私の首は取れないって」
それでもオークは前進する。首をとるために。
彼女の首をとることができれば自分が次のボスになることを理解しているから。
あるいはオークに人間の言葉なんて理解できないから。
「ガァァァァァァァァァァ!!!!」
オークは懲りずに彼女の世界に侵食する。
「無駄よ。無駄」
切る。斬る。伐る。
「貴方たちの体くらい弱ってる私でも斬れるわ」
死の匂いを拡散する。
三匹を斬り殺した後、オークの足は止まる。
圧倒的な実力差に本能が足を止めることを強要するから。
「……ガァァァァァァァァァァ!!」
威嚇の咆哮。あるいは虚勢の咆哮。
「駄目よ。怖がってちゃ。戦場は怖がったものから死ぬの。まあ、私の前に立っている以上怖がってなくても斬るのだけど」
体の不調を押し殺しながらアリアは詠う。
それは独唱/アリアのようで。
戦場という舞台で彼女は歌姫/死神となる。
ふと、ウィリアムとリーナが肩を並べているのが見えた。
微笑み。何の微笑みかは彼女しかわからない。
そして、一刀。一匹を切り伏せる。
◇
残り十匹と右半身不随のゴルテア。
空は晴天。血は地獄。
舞台は終息へ突き進む。
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