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第6章 ガルアシラ・ヴォルフォンシアガルド編
213 6000体操っても大丈夫!
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本拠地の建物から移動した。
今度は全員じゃなくて、俺とロロコとクーネアさんの三人。
本拠地の建物は、想像したとおり帝都の役所だった建物らしい。
そこから裏手に回ると公園がある。
かつては市民の憩いの場だったであろうそこには大量の鎧が置かれていた。
〈これは……〉
俺は思わず息を呑む。
さすがに壮観だ。
「6000体すべてが高性能のマジカルアーマーです。クラクラ様とエルフの皆様、アルメル様とドワーフの皆様が共同で術式を開発し、二年間で製造した最強のリビングアーマー旅団です」
マジか……。
すごい手間がかかってるんじゃないか、それは?
「普通でしたら、ドワーフの熟練の職人が一年はかけて製造するものです。チェインハルト商会の力を結集して職人を集め、各地の研究施設を流用して工場にし、間に合わせました」
そうか。
エドが世界を滅ぼすなんて言い出したから、商会も彼から離れたのか。
〈しかし、リビングアーマー軍団って言っても、中身があるわけじゃないんだな〉
「はい。正確にはリビタン様が制御下に置くことで初めてリビングアーマーになります」
なるほど。
しかし6000体か……。
前に54体までは経験あるけど。
しかも今回はマジカルアーマーだ。
制御し切れるかな……。
「でもリビたん、一回は大陸中の魔力を制御してたよ」
〈それは天空塔ダンジョンの術式の補助があったからだろ?〉
それに今はなんか、感覚が昔に戻ってる感じがあるんだよな。
転生したばかりの頃の、レベルが低い状態。
「心配いりません。それは、意図的に力を制御されているだけですので」
〈え、そうなの?〉
「その鎧もマジカルアーマーなのですよ。ただし、力を制御する術式が施してあるものですが」
言われて探ってみると……確かに。
エッチングによる術式が内側にびっしりだ。
「リビタン様の今の力は強大すぎて、目覚めた際にそのまま力を発揮してしまっては危険ですので、そのようなマジカルアーマーを用意させていただきました。今はもうしっかり覚醒されてらっしゃるようなので、あちらの指揮用マジカルアーマーに移っていただいて、軍団を操ってみても大丈夫かと思います」
と近くにあった鎧を指し示すクーネアさん。
そういうことならちょっと試してみるかな。
力が制御されてるって言われてみると、確かになんだか狭苦しい感じがするし。
……よし。
すっと、意識が移動する。
感覚としては、意識を二つに分割して、まず、両方の鎧を自分のものにする。
その後、元いた方の鎧から意識を引き抜く感じ。
うん、うまくいったな。
〈すごい……力が一気に解放された〉
これまで目隠しされてたのを急に取られた感じと言うか。
うーん、例えが難しいな。
でもとにかく、めちゃくちゃ自由になった気がする。
〈よし、それじゃ……全員、起立!〉
――ガシャガシャガシャ!
とこれまでパーツに崩した状態で置かれていた鎧が一斉に動き出す。
6000体すべてが一糸乱れず組み上がり、フル装備の状態で整列した。
おおー。
これはなかなか気分がいいな。
今度は全員じゃなくて、俺とロロコとクーネアさんの三人。
本拠地の建物は、想像したとおり帝都の役所だった建物らしい。
そこから裏手に回ると公園がある。
かつては市民の憩いの場だったであろうそこには大量の鎧が置かれていた。
〈これは……〉
俺は思わず息を呑む。
さすがに壮観だ。
「6000体すべてが高性能のマジカルアーマーです。クラクラ様とエルフの皆様、アルメル様とドワーフの皆様が共同で術式を開発し、二年間で製造した最強のリビングアーマー旅団です」
マジか……。
すごい手間がかかってるんじゃないか、それは?
「普通でしたら、ドワーフの熟練の職人が一年はかけて製造するものです。チェインハルト商会の力を結集して職人を集め、各地の研究施設を流用して工場にし、間に合わせました」
そうか。
エドが世界を滅ぼすなんて言い出したから、商会も彼から離れたのか。
〈しかし、リビングアーマー軍団って言っても、中身があるわけじゃないんだな〉
「はい。正確にはリビタン様が制御下に置くことで初めてリビングアーマーになります」
なるほど。
しかし6000体か……。
前に54体までは経験あるけど。
しかも今回はマジカルアーマーだ。
制御し切れるかな……。
「でもリビたん、一回は大陸中の魔力を制御してたよ」
〈それは天空塔ダンジョンの術式の補助があったからだろ?〉
それに今はなんか、感覚が昔に戻ってる感じがあるんだよな。
転生したばかりの頃の、レベルが低い状態。
「心配いりません。それは、意図的に力を制御されているだけですので」
〈え、そうなの?〉
「その鎧もマジカルアーマーなのですよ。ただし、力を制御する術式が施してあるものですが」
言われて探ってみると……確かに。
エッチングによる術式が内側にびっしりだ。
「リビタン様の今の力は強大すぎて、目覚めた際にそのまま力を発揮してしまっては危険ですので、そのようなマジカルアーマーを用意させていただきました。今はもうしっかり覚醒されてらっしゃるようなので、あちらの指揮用マジカルアーマーに移っていただいて、軍団を操ってみても大丈夫かと思います」
と近くにあった鎧を指し示すクーネアさん。
そういうことならちょっと試してみるかな。
力が制御されてるって言われてみると、確かになんだか狭苦しい感じがするし。
……よし。
すっと、意識が移動する。
感覚としては、意識を二つに分割して、まず、両方の鎧を自分のものにする。
その後、元いた方の鎧から意識を引き抜く感じ。
うん、うまくいったな。
〈すごい……力が一気に解放された〉
これまで目隠しされてたのを急に取られた感じと言うか。
うーん、例えが難しいな。
でもとにかく、めちゃくちゃ自由になった気がする。
〈よし、それじゃ……全員、起立!〉
――ガシャガシャガシャ!
とこれまでパーツに崩した状態で置かれていた鎧が一斉に動き出す。
6000体すべてが一糸乱れず組み上がり、フル装備の状態で整列した。
おおー。
これはなかなか気分がいいな。
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