転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼

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第5章 天空塔ダンジョン編

189 合流・Ⅱ

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 どうも、リビングアーマーの俺です。

 兜パーツと、腕パーツと、冒険書パーツだ。

 ……冒険書パーツってなんだよ。

 いや、でも実際そうなんだからしょうがない。

 現状、冒険書にも俺の意識が宿っている状態。

 で、一緒にいるのは。
 人犬族のロロコ。
 ドワーフ嬢のアルメル。
 ドラゴン娘のドグラ。

 みんなで火吹き鳥から逃れて、扉から出た先には街があった。
 その街のそこら中に砲台があって。
 砲台からは大砲がドンバンドンバン放たれていた。

 そのうちの一つがこちらに飛んでくる。

〈危ない!〉

 兜パーツの苔モンスターの力で地面を操り、防壁を出現させる。

 ――ドゴオオオオン!

 大砲は壁に激突して轟音を立てた。

 ふう……危なかった。

「リビたん、後ろ」

 とロロコ。

 うわ、危ねえ!

 ――ドゴオオオオン!

 なんとかまた防壁で防いだけど。

 おかしいぞ。
 さっきまで後ろに砲台なかったじゃん!

 ドグラが周囲を見回しながら言う。

「おかしいのう。この街、好き勝手に変形しておるぞ。それに妙な魔力を伴っておる」

「これは……まさか、街全体がモンスター?」

 アルメルが言う。

〈そんなことがあるのか?〉

「はい。ええと、正確には、実態を伴った幻というか……。ファントムシェルって言って、貝の形をしたモンスターがこの街を出現させているんだと思います。幻と言っても魔力で構成されていますので、攻撃を受ければ、ダメージはあります」

 ってことは、この攻撃を止めるには、本体の貝を見つけなきゃいけないってこと?

 面倒くさいなぁ。

「ほう、本体というのは、あの辺にいるやつかの」

 と、ドグラが一点を見る。
 彼女の指先から巨大な炎が噴き出す。

 ボワーーーーーーッ!

 火炎放射器!
 すごい勢いで火が立ち上り、なんか海産物料理的ないい匂いが漂ってくる。
 そして周囲の街がすごい勢いで消失していく。

 うわー……。
 このドラゴン、敵じゃなくて本当によかった……。

 ……?

 あそこに誰かいるな。
 あれは……。

 クラクラとラファ!

 それに俺の両脚と胴体!
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