転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼

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第5章 天空塔ダンジョン編

187 冒険書とアルメル・Ⅲ

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 どうもリビングアーマー改め冒険書の俺です。

 ……全く意味がわからないな。

 リビングアーマーならまだ人型だし。
 そういうモンスターに転生しました、で納得できるんだが。

 まあ、それはいい。

 それより。

〈ところでアルメルは何に悲鳴をあげてたんだ?〉

 そう。
 俺が動けるようになったきっかけは、アルメルが俺を落っことしたから。
 そして落っことしたのは、何かに驚いたからだ。

「あ、それはですね、ええと……そこにある巨大な石像がモンスターだと思ってびっくりして……」

 照れ臭そうに言うアルメル。

 なんだ……。
 まったく、アルメルは慌てん坊だなぁ。
 あっはっは……。

〈……その石像、どこにあるんだ?〉

「え? あそこにあるじゃ……あれ?」

 …………。

 俺はバサバサ羽ばたきながらぐるっと回って、元きた道を見る。

 石像、ないな……。

 嫌な予感がしますね。
 これは大体当たるやつだぞ……。

「リビタンさん、上!」

〈っ!〉

 アルメルの言葉にとっさに横に避ける。
 俺がさっきまでいた場所を巨大な重量物が落下していった。

 石像が着地し、石畳がめちゃくちゃにぶっ壊れる。

 うわー! うわー! うわー!

「ぎゃーーーーーーー!」

 逃げるぞ!

 走り出すアルメル。
 バサバサ羽ばたく俺。
 音もなく追いかけてくる石像。

 ……怖いよ!
 せめて石らしくガタガタ音をたててくれ!

 ――!

 石像が、無音で腕を振りかぶってきた。

 やばい、避けきれない!

〈アルメル!〉

「いやああああああ!」

 どがごおおおおおおん!

 あれ?
 石像の腕がぶつかるより先に、横の壁がぶっ壊れて、石像が埋まってしまった。

 なんだなんだ?

「なんじゃ、今度はどこに出た?」

「あ、アルメル」

 ぶっ壊れた壁の向こうから出てきたのは。

 ドグラ(彼女が壁をぶっ壊したらしい)と俺の両腕パーツ。
 ロロコと俺の兜。

 そして火吹き鳥。

 ――ふごおおおお!

 だから最後のはいらないっての!
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